映画「ハードロマンチッカー」…手短なところには、暴力だけ.
製作年度:2011年 製作国:日本 上映時間:108分
やはりバカンスの後には仕事の山が待っていた.
今週は山のような仕事に追われる中で迎えた、
ノー残業ディの水曜日に久々の映画鑑賞.
本年140本目はバイオレンスな邦画.
「偶然にも最悪な少年」のグ・スーヨン監督が、自身の故郷・下関を舞台にした
2001年発表の処女小説を映画化したバイオレンス・ムービー.
「ライアー ゲーム」の松田翔太を主演に迎え、暴力の連鎖に巻き込まれていく
若者たちの姿を鮮烈に描き出す.
共演は永山絢斗、柄本時生、小野ゆり子、渡辺篤郎、中村獅童、淡路恵子、
白竜、真木蔵人、芦名星、真木よう子.
山口県下関市で高校を中退してフリーターをしながら暴力漬けの日常を
送っている在日韓国人のグー(松田翔太).朝鮮人ばかりかヤクザや警察にも
顔の広いグーだが、決して誰ともつるまない.
そんなある日、後輩の辰(永山絢斗)とマサルが敵対する朝鮮高校のキムチョンギ
の家を襲撃、殺人事件に発展してしまう.グーは事件の真相を求めて街をさまようが、
さらなる暴力の火種をまき散らす結果になってしまう.
やがて、敵だらけとなった下関を離れ、福岡県の小倉に新たな居場所を
見つけたグーだったが….
ちょっと昔のATGみたいな活力をもった作品.
まして主役はあの松田優作の子だ.
父親ゆずりの無頼ぶりや暴力性をプンプン魅せてくれる.
なんだか70年代の雰囲気、そうキューブリックの「時計仕掛けのオレンジ」を
彷彿とさせられる.あれも弟分に裏切られるんだっけね、この作品も似ている.
暴力シーンが多いので、その手が苦手な方にはお勧めできないが、
渡辺篤郎や中村獅童のちょい役だけど、好い味の演技は見物と思う.
真木よう子、淡路恵子も意外な役柄で…楽しいかも.
魅力的な松田翔太の演技に座布団1枚あげたい、チンピラの青春モノ.
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