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街中のネコシリーズ(松山庭園美術館編その1)




松山庭園美術館の看板ネコ?

名は「みーちゃん」4歳.

とても人好き.

そして行儀、きわめて良し.


そして、神出鬼没….

美術館本館の入り口前で寝ていたかと思うと、

小娘のカメラマンにポーズをとっていたり…もする.





かと思えば、お茶を飲んでいる椅子の横に来て

端正に、静かにたたずんでいる.






ふと美術館を去ろうとすると、

しっかり出口でお見送りもしてくれたり….

なんと、人間ができた??ネコなんだろ(笑).


「猫ねこ展覧会2009」千葉 松山庭園美術館




世間ではゴールデンウィークだが、
副長はカレンダー通りのお休み計画.

穏やかに晴れた昭和の日は単休だった.

猫グッズとぶねこ堂のしづさんのブログで教えてもらった、
http://blogs.yahoo.co.jp/tobuneko_dou

「猫ねこ展覧会」へ娘と一緒に出かけてみた.

副長の住む町から車で約1時間半で到着.

千葉県八日市の山林の中の瀟洒な洋館+和風建物の美術館.

たしかにしづさんのブログでは、住宅街を抜けて…、
まさか…と心配になるような道、とあった.
心配になりながら(笑)、通っていくと…、
田んぼの中の素敵な美術館が突然表れる.


その田んぼの自然と
カエルの大合唱で、
まずは第1の満足.


入場券¥800を払って、
その入り口の後の庭園で、
第2の満足.
とにかく素晴らしい庭…
新緑と庭に置いてある
オブジェや置物が実に素晴らしい.
写真撮影のネタにこと欠かない.


中に入って、
その猫を題材にした作品で大感動.
絵画が中心だが、オブジェ類も傑作ぞろい.
これで第3の満足.


だんだん奥に進んでいくと、
アトリエ風の部屋にたどり着く.
そこで,お茶をふるって
もらってまた感動.
このもてなしが第4の満足.


そして…、
なんと庭園美術館には猫が数匹住んでいる.
この猫たちがまた人馴れしていて、可愛い.
第5の満足.

この日は計5匹に遭遇.写真はまた後日公開の予定.


色々満足したけど、いちばんお気に入りの作品はこれ.





題は「ハッピーナッツ」船橋つとむさん作.


大満足の二人はこのあとすぐ近くの九十九里浜まで
足を伸ばし、久々の海を眺めてから帰還とあいなった….


ネコ模様のスリッパ




先にも書いたが、神楽坂はネコグッズの宝庫.

いたる所のお店屋さんでもネコグッズにこと欠かない.


写真は、神楽坂の日用品屋で求めたスリッパ.

そろそろ暖かくなってきたので、

い草生地のスリッパが欲しかった.


娘用と副長用の2足.

合わせて¥1580…安いっ!


映画「グラン・トリノ」





父との夕食を終えてのレイトショー鑑賞.本年41本目.

クリント・イーストウッド監督が、自ら主演して
世の中に怒れるガンコ老人を演じた感動の人間ドラマ.

急速に様変わりしていく世間を嘆き、
孤独に生きる人種差別主義者の偏屈老人が、
ひょんなことから隣人のアジア系移民家族と
思いがけず交流を深めていくさまを綴る.


近年のクリント・イーストウッドの監督業の仕事には
感心させられる事が多かった.

今回はその監督業に加えて、俳優としても…やはり感心した.

年老いた俳優の特質を十二分に生かした演技.
この歳になったからこそ出来る演技なのだと納得.

またそれを自ら演出する監督業としての仕事が素晴らしい.

年老いた頑固な元FORDの組立工.
その頑固さを表現するのに、あえて怒りや怒鳴るシーンは少なく、
顔の表情や目つき、声でそれを表現する.

異色人種に対する偏見、移民に対する嫌悪
若者の無礼さにいらだつ有り様…、
すべてオールド・ファッションなジジイを演ずる.

その孤独な主人公がラオス人の隣人家族との交流
を通じて、わずかながら変化していく….

そして無礼なチンピラ若造達との対立が生む意外な結末.

上手い脚本、上手い役者の演技.
加えて、音楽もまた素晴らしい.
クリント・イーストウッド自らの唄も聴ける.

ちゃんと正規料金を払っても決して後悔しない良作.

今月は良作ぞろいで至福のゴールデンウィーク….


写真展「夜明け前/やなぎみわ“マイ・グランド・マザーズ”」@東京都写真美術館



                       
雨の土曜の夕方は神楽坂から恵比寿へ、写真展の鑑賞.


一つは「夜明け前 ~知られざる日本写真開拓史2~」.

日本全国の美術館、博物館、資料館が所蔵する
幕末~明治中期の写真・資料のシリーズ展のパート2.


幕末の日本にもたらされた写真は、
まさに開国とともに訪れた近代的西洋文明の象徴.


横浜や長崎などが開港、訪日した外国人写真師との関わりから、
日本人の写真師が各地に現れる.彼らの幕末~明治の近代化へ
向かう日本と日本人を活写した作品やその道具の展覧会.

明治天皇/皇后の肖像をはじめとする、現在では貴重な作品ばかり.
肖像写真も面白いのだが、風景写真もまた興味深い.
明治初期の、姫路城、北野天満宮、京都清水寺…と
およそ140年前の“日本の姿”がモノクロだが
そのまま残っているのだ.これは驚異というか感動もの.
隅に写る人物の姿ももちろん当時の着物姿で有る.

貴重な歴史物と言うよりも芸術性も感じられる作品も多かった.

パート3も楽しみ…かも.



もう一つの写真展は

「やなぎみわ“マイ・グランドマザーズ”」


一言で云うなら、怖いバーちゃんのオンパレード(笑)

芸者、経営者、パイロット、ダンサー、演奏家、…

よく見ると、造られた被写体、映像と気づく.
今、現時点で20~30代の女性達の50年後の姿を
仮想した、近未来写真映像.

その刻まれた皺の奥底に潜む人生のあやと垢….
たるんだ筋肉と皮膚が物語るのは、苦と快楽の証し.

あぁ、げにおそろしきは女のなれの果て…なり?

冗談はさておき、
妖艶なおばあちゃん達の姿にただただ圧倒されたのも事実.

なかでも一番の印象作は、その題も”Misako”.

中華料理屋の店内をバックに
青のチャイナドレスを着た老婆が
中国楽器の「ニ楜」を弾いている.

くぼんだ目睚に刻まれた深い皺.
深い悲しみをたたえた目の色.
うすく開けた口の妖艶さ。
右に流した薄めの髪の美しさ….

 「君が胸に 抱かれて聴いた
  あの唄 今宵も流しつつ
  幾夜こえれば 淋しさの
  果てるとしるか おぼろ月」

写真の脇に記された詩.
画と文の合わせ技に…まいった.


身びいき…バーレーンF1GP2009





バーレーンF1-GPも終わり、
いよいよ、次は待望のヨーロッパラウンド.

F1サーカスの本拠地はやはりヨーロッパ.
これから本格的なマシン改造やテストが始まる.


さてバーレーン戦は燃料の少ない作戦が功をそうして
予選はTOYOTAが1、2位を占めた.

が、結局決勝は1回目の給油までに
十分なアドバンテージをかせげず、
タイヤチョイスにもミスをして…自滅.

またもブラウンGPチームのJ.バトンに優勝をゆずった.(写真)

もっともTOYOTAも3位と7位では
“譲った”とは言えないか(苦笑).

それにしても、某Fテレビ局の執拗なまでの
ひいきの引き倒し放送にはほとほと嫌気がする.

開始前のTOYOTA陣のインタビューにも違和感がある.
“ここまでやったから勝つのは時間の問題”だの、
ビジネスの一環の延長みたいな発言が相次ぐ….

ただ情熱や好きだというだけのHONDAとの差が
TOYOTAのF1参入時から気になっていた.
HONDAのオタクチームカラーと
TOYOTAのエリートサラリーマンチームカラーの差.

かたやHONDAは撤退してしまい、抜け殻のブラウンGPチームが
4戦中3勝と破竹の勢いなのも皮肉の極みなのだが、
残り唯一の日本勢としてTOYOTAを応援するのは当たり前…
としたくない気持ちがある.

ビジネスとしては超一流、いや世界一のものつくり企業ではあるが
このF1サーカスにはなにかしら、なじまないモノがある.
工業製品としての車作りには、ほとほと感心するが…、
こと、趣味とスポーツという観点でのF1には不似合いと思う.

かつてラリーの世界WRCでもあったように、
圧倒的な資金力と開発力で他チームを凌駕し
名を売っていくスタイル…ビジネスの一環の感がある.

たぶん…今年は一勝はするのだろう.

素直に喜び拍手する…自分でありたいと思うのだが….

映画「ラースと、その彼女」

神楽坂いや正しくは飯田橋ギンレイホール.
土曜日は朝から超満員だった.
世代は30代から60代の男女.
独りで観ている女性の方が多いのも特徴的.

趣味の好い最近の名作を2本立て…が人気の秘密.
これから5、6月も名作ぞろいでこまめに足を運ぶ予感.
年間パスポート(観放題)が¥10500.
真剣に買おうかと悩んでいる(笑).

朝から2本観るとどうしてもお昼にかかる.
お弁当持ちが多いのもこの小屋の特徴.
1本終わると、女性も含めみなゴソゴソと
お握りやサンドイッチやお弁当を食べ始める.

お握りの臭いのする映画館…、素敵じゃありませんか.
かくいう副長も途中の上野駅で、鳥ごぼうお結びを1個と
日本茶ペットボトルを準備.しっかり食べましたとも(笑).
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さて、ギンレイホールの2本目はアメリカ映画の佳作、
「ラースと、その彼女」.本年40本目の鑑賞と成った.

小さなアメリカの田舎町を舞台に、
等身大のリアルドールを本物の彼女と思い込む青年と、
当惑しながらも優しい眼差しを向ける周囲の人々との
ほほえましい交流を温かに綴るコメディ.
主演はライアン・ゴズリング.監督はクレイグ・ギレスピー.

主人公ラースは肉体的にも精神的にも
人に近づかれるのが大の苦手という青年.
そんな彼が兄夫婦や周囲の人たちに紹介したガールフレンドは、
セクシャルな目的で使用される等身大人形だった.

過去の両親の死のトラウマからくる心の病気…
と言ってしまえばそれまでなのだが、
周囲の人たちの行動が重要なポイント.

“普通にふるまう”

ラースに対しても、その“彼女”に対しても
下手な親切心や同情心は示さず、普通に会話し相対するのだ.

とても勇気と根気のいる事で、その“大変な”生活が淡々と描かれる.
ラースはその周囲の人たちのそっと差し伸べてくれた手に
こたえようとする.周囲の人たち以上の勇気を持って….

ハンディキャップや、世間の言う一般人と異なる人たちとの
生活を送るのに大事なポイントを教えてくれる作品.

これもまたある意味でのアメリカの良心と言える.

2本で¥1500で観てしまって申し訳ない作品.

まだまだ今後もギンレイホールでは良作が観られそう.
このセレクション感覚が超満員の一番の理由だろう.


神楽坂ぽち袋組合の新作(1)

神楽坂の映画館を訪ねると、
やはり、街いや町を散策したくなる.

冷たい雨の降る土曜の午後に
神楽坂をのんびり登ってみる.

再開発計画があるのか、シャッターを降ろしている店も有る.
この町に再開発は無粋だなぁ….

素敵な料理屋、レストラン、甘味処が多いのも嬉しい.

なによりも、この坂にはネコグッズ店が多いのも特徴.


和風小物の椿屋に入る.
今月の特集は扇子.
素晴らしい出来のネコ扇子を発見.
¥16万円の値札を見て
たじたじと退散(笑).
ネコワンポイントの小扇子で
¥1万円…欲しかったなぁ.


おっと、忘れちゃいけない.

この店には“ポチ袋”が沢山有る.

「神楽坂ぽち袋組合」の新作をしこたまゲット.

これは、安いからね~(笑).




今回のシリーズはみなクロネコばかり.

それも、また佳し.


映画「画家と庭師とカンパーニュ」 




久々に神楽坂へ進出.お気に入りの“ギンレイホール”にて
本年39本目の鑑賞.昨年見落したフランス映画.

ジャン・ベッケル監督が穏やかな光に包まれた牧歌的な
フランス・カンパーニュを舞台に中年男2人の
友情と人生を詩情豊かに綴るヒューマン・ドラマ.

主演は副長の大好きな作品「ぼくの大切なともだち」の
ダニエル・オートゥイユと「サン・ジャックへの道」の
ジャン・ピエール・ダルッサン.

都会生活に疲れ果て、生まれ故郷カンパーニュの屋敷で
田舎暮らしを始めた中年の画家.何年も放置された庭を
手入れするため庭師を雇うことにした.

その求人広告を見て屋敷にやって来たのは、
なんと彼の小学校時代の同級生だった.
仕事への情熱を失い、妻とも離婚調停真っ只中の画家とは対照的に、
地元に腰を落ち着け、勤めていた国鉄を退職して念願の庭師の仕事を
始めた彼は、愛する家族たちと慎ましくも満ち足りた生活を送っていた.

そんな2人はすぐさま意気投合、昔の思い出やこれまでの人生を
尽きることなく語り合い、いつしか互いにかけがえのない存在
になっていくのだが….その後にドラマが始まる….

華やかなようなフランス人の生活と思いきや、
この作品に出てくる庭師の様な生活が、ごく一般的な
フランス人像の様な気がする.
副長の仏人の友人にもこういうタイプが多い.

淡々と自然に囲まれた生活を送り、毎年同じ場所にバカンスに
訪れ、同じような単調な生活を送る….

かくも単調、でも自然に囲まれた、ある意味で豊かな生活の
一旦に触れながら、考え方や生活スタイルが変化していく主人公.
都会の生活に浸りきった妻とは離婚争議中.(トップ写真の二人)
離婚はしたくない…けど愛人は囲いたい…(笑)、
わがままな主人公の画家.さめきってしまった妻….

転じて、純朴というには痛々しい庭師の生活とその心情.
仏国鉄のS.N.C.Fを組合問題で早期退職
(これもまた、実にフランスらしい).
趣味と実益を兼ねて庭師として余生を送る….

その自然に対する姿勢、夫婦間の微妙な関係、
実にフランス人らしい生活を描ききっている事に感心.

けっしてハッピィエンドでは無いが、ほのぼのとした気持ちに
させられる後味の結末.

気持ちが落ち着くという意味では今年No.1の作品.
とても好きな作品.

小さな小屋:ギンレイホールで観たという事も一因して
いるかもしれないが、とにかく、ほのぼのとした暖かい気持ちで
冷たい雨降る神楽坂に傘もささず、出て行ってしまった….

2本立てで¥1500、
えらく安いお買い得な買い物をした気分.
申し訳ない….


映画「スラムドッグ$ミリオネア」




金曜の夜のお楽しみ.本年38本目の鑑賞.
副長は興味の無い…アカデミー賞の8部門受賞作だそうな.

ダニー・ボイル監督がインドを舞台に撮り上げた
社会派エンタテインメント大河ラブ・ロマンス.
原作はヴィカス・スワラップの『ぼくと1ルピーの神様』.
主役にデヴ・パテル、兄役にマドゥル・ミタル、恋人役にフリーダ・ピント.

日本でもお馴染みのテレビ番組「クイズ$ミリオネア」で
史上最高額まであと1問と迫ったスラム育ちの青年が
語る過酷にして波瀾万丈の生い立ちが描かれる.

TV番組「ミリオネア」は世界60カ国でそれぞれ放映されているそう.
日本の番組は司会のM氏が苦手で全く観ていない.
なんだか世界中の番組の中でも彼が一番正解を引っ張るのだとか.

昨年観たお気に入り仏映画「ぼくの大切なともだち」でも
クライマックスはこのTV番組に主人公が出演する場面だった.
この時はこの番組で“友達”を得る事できたが、
本作品では“運命の愛”をゲットする….

さて、そのTV番組を基軸として、描かれる主人公の過去と
インチキ疑惑として逮捕されて警察で事情聴取されるシーンが
3つ平行で進行していくが、これが上手い.

インドのスラム街のその悲惨さ、異宗教の対立、暴力、幼児虐待、
そして根底に在る格差社会…が見事に描かれ、その中で生きている
人間が生き生きと撮られている.インドの活きた生活がかいま見れる.

インド映画がなじみが薄く、過去の作品群では
唄と踊りのオンパレードとしか印象がないが、この作品は異なる趣き.
ボリウッド映画(ボンベイのハリウッド風映画)と呼ばれる所以だろうか.

そうはいっても、最後のフィナーレはやはりダンス天国…(笑)
主役、ヒロイン、脇役が入り乱れて踊りまくるのには、思わず苦笑.

なんだかインドの活力の一端を見せつかられる一品.
会員価格¥1300で鑑賞.
ジャストな、お得なお値段感覚.
後味の好い、良作品だった.