戎橋の向こうには別の宇宙があるのだ
2024年11月30日 公開
今回の大阪遠足で個人的に一番行きたいと思っていたのが心斎橋にある"BAR TREK/バー トレック"である。
こちらの店は同地で20年近く営業をされている、サブカルバーとしては老舗のお店でもあり昔から関西好事家筋の間では名の通ったところでもあったのだ。四国にいるとその手の店がほぼ皆無で、過去には徳島で知人のやっていた「S」(2017年閉店)というバーや松山で営業している「ヒーロースター」(現在バーとしては営業形態不明←ご存じの方がいたら教えてください)なんてところに飲みに行ったことも有ったけど、やはり四国でこの手合いは店を維持していくのは難しいのだろう。最近のアニメ系であればまだ何軒か営業している所もあるけど、おっさんマニア向けのお店となると情報も乏しいし見つけるのはかなり困難な状況にある。
・愛媛 ヒーロースター訪問記(2013年)
・愛媛 ヒーロースター訪問記(2019年)
トレックは名前の通り「スタートレック/宇宙大作戦」から来ているバーだが、上記店名リンク先のHPトップ画像にも謳われているようにテーマの中心は「昭和特撮・アニメ」であり、正に我々高齢オタクの求めるところでもあったのである(他にも昭和の洋画、邦画、海外ドラマ、国産ドラマ、プロレスとカテゴリーは広大)
こちらは現在予約制の形を取っているため先に電話で連絡をさせてもらったのだけど、予想以上にご陽気なマスターで( ̄。 ̄;) ウチのメンバーの好み(推しジャンル)を確認して貰ったり、マスターと我々はほぼ同世代であるという話もさせていただいたりで、実に和やかな雰囲気の中「23日夜に三人で行きます」と言うことになったのであった。
19時オープンなので我々はホテルから17時過ぎころ戎橋方面に食事に行き、界隈を散策して向かったのだが、あまりの人出に気押されそうになりながら(グリコのネオンサイン前は観光客でぎっしり。しかも色んな国の人があのポーズ取って写真撮影中)心斎橋へとむかったのである。
なんとか人混みを避けつつ店のある雑居ビルまで辿り着き、緊張しながら4階まで上がると店の看板を発見。入り口に派手な装飾はなく、見るからにシブイ大人なバーのムードを醸し出しているがドアを開けて一歩中に入るとそこは正におっさんオタクのワンダーランドと化していたのであった。
入店後は電話で喋ったとおりの気さくなマスターの案内でカウンターに座らせてもらい、酒宴のスタート。ここからは美味いビールを飲みながらひたすら楽しい特撮話を三時間ほど(^0^;)(ほかにも色んな事話したがこの日は主に特撮がメインで)我が輩とマスターは「昭和特撮に仄かなエロは必須」ということで意見の一致をみて、特撮少年の非モテ及び趣味としてのマイノリティー具合(昭和の特撮ファンが如何に周りから偏見と迫害を受けていたかというね)を再確認することになったのであった(この気持ち今の若い特撮ファンは理解できないだろうなあ・・・)
それ以外でもピープロ、大映、東映、円谷、エヴァ、宇宙空母ギャラクティカ、永井豪、マチルダ・メイ等々( ̄▽ ̄;) 脈絡なく果てしなくとめどなく喋ってきた(マスターの守備範囲が広いおかげでどんなジャンルでも肴に出来るのだ)一番尺を割いたエロ特撮の話が盛り上がりすぎて、一緒に行ったメンバーは若干引いていたかもしれないが、私は心の底から楽しかったと思っているのである。それと途中で来店したお若い常連さんともそんな話しようかなと思っていたが、彼は萌え系アニメが専門らしく、我々に引き出しが全くないため挨拶程度の会話しか出来なかったのが残念だった。今思えばこちらばかりで騒ぎすぎてちょっと申し訳なかったかもしれない。この場で言ってもしょうが無いけどあのときはゴメンナサイですm(__)m
最後は名残惜しかったが翌日の予定もあったため22時に退店。次いつ来られるかはわからないけどもし大阪で泊まることがあったら今度は一人でも行こうかと思っている。
自分らはいちげんの客の一人ではありますが、トレックさんにはわたしも心から「長寿と繁栄を」お祈りしております(‐人‐)
※たまたまこの記事読んで店に行こうかなと思われた方はトレックのホームページを見て、まずは問い合わせてみてください。
こちらの店は同地で20年近く営業をされている、サブカルバーとしては老舗のお店でもあり昔から関西好事家筋の間では名の通ったところでもあったのだ。四国にいるとその手の店がほぼ皆無で、過去には徳島で知人のやっていた「S」(2017年閉店)というバーや松山で営業している「ヒーロースター」(現在バーとしては営業形態不明←ご存じの方がいたら教えてください)なんてところに飲みに行ったことも有ったけど、やはり四国でこの手合いは店を維持していくのは難しいのだろう。最近のアニメ系であればまだ何軒か営業している所もあるけど、おっさんマニア向けのお店となると情報も乏しいし見つけるのはかなり困難な状況にある。
・愛媛 ヒーロースター訪問記(2013年)
・愛媛 ヒーロースター訪問記(2019年)
トレックは名前の通り「スタートレック/宇宙大作戦」から来ているバーだが、上記店名リンク先のHPトップ画像にも謳われているようにテーマの中心は「昭和特撮・アニメ」であり、正に我々高齢オタクの求めるところでもあったのである(他にも昭和の洋画、邦画、海外ドラマ、国産ドラマ、プロレスとカテゴリーは広大)
こちらは現在予約制の形を取っているため先に電話で連絡をさせてもらったのだけど、予想以上にご陽気なマスターで( ̄。 ̄;) ウチのメンバーの好み(推しジャンル)を確認して貰ったり、マスターと我々はほぼ同世代であるという話もさせていただいたりで、実に和やかな雰囲気の中「23日夜に三人で行きます」と言うことになったのであった。
19時オープンなので我々はホテルから17時過ぎころ戎橋方面に食事に行き、界隈を散策して向かったのだが、あまりの人出に気押されそうになりながら(グリコのネオンサイン前は観光客でぎっしり。しかも色んな国の人があのポーズ取って写真撮影中)心斎橋へとむかったのである。
なんとか人混みを避けつつ店のある雑居ビルまで辿り着き、緊張しながら4階まで上がると店の看板を発見。入り口に派手な装飾はなく、見るからにシブイ大人なバーのムードを醸し出しているがドアを開けて一歩中に入るとそこは正におっさんオタクのワンダーランドと化していたのであった。
入店後は電話で喋ったとおりの気さくなマスターの案内でカウンターに座らせてもらい、酒宴のスタート。ここからは美味いビールを飲みながらひたすら楽しい特撮話を三時間ほど(^0^;)(ほかにも色んな事話したがこの日は主に特撮がメインで)我が輩とマスターは「昭和特撮に仄かなエロは必須」ということで意見の一致をみて、特撮少年の非モテ及び趣味としてのマイノリティー具合(昭和の特撮ファンが如何に周りから偏見と迫害を受けていたかというね)を再確認することになったのであった(この気持ち今の若い特撮ファンは理解できないだろうなあ・・・)
それ以外でもピープロ、大映、東映、円谷、エヴァ、宇宙空母ギャラクティカ、永井豪、マチルダ・メイ等々( ̄▽ ̄;) 脈絡なく果てしなくとめどなく喋ってきた(マスターの守備範囲が広いおかげでどんなジャンルでも肴に出来るのだ)一番尺を割いたエロ特撮の話が盛り上がりすぎて、一緒に行ったメンバーは若干引いていたかもしれないが、私は心の底から楽しかったと思っているのである。それと途中で来店したお若い常連さんともそんな話しようかなと思っていたが、彼は萌え系アニメが専門らしく、我々に引き出しが全くないため挨拶程度の会話しか出来なかったのが残念だった。今思えばこちらばかりで騒ぎすぎてちょっと申し訳なかったかもしれない。この場で言ってもしょうが無いけどあのときはゴメンナサイですm(__)m
最後は名残惜しかったが翌日の予定もあったため22時に退店。次いつ来られるかはわからないけどもし大阪で泊まることがあったら今度は一人でも行こうかと思っている。
自分らはいちげんの客の一人ではありますが、トレックさんにはわたしも心から「長寿と繁栄を」お祈りしております(‐人‐)
※たまたまこの記事読んで店に行こうかなと思われた方はトレックのホームページを見て、まずは問い合わせてみてください。
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「シン・ゴジラの逆襲」または「ゴジラの逆襲-1.0」をぜひ大阪で
2024年11月26日 公開
※12/2追記※
本日最終日を迎えた大阪ゴジラ博。来年三月から今度は札幌開催となった模様です。くわしいことはまだわかりませんが、北の特撮ファンはぜひ会場へ。
11/23~24の一泊二日で大阪遠足に行ってきた。
旅の詳しい行程は本館ブログに綴るとして、こちらでは当別館向きの話を二点ほど語っておく。
まずは大阪駅到着後直ぐで見てきた「ゴジラ博 in 大阪」について。
↑のリンク先に詳しい情報が載ってるけど、これは現在大丸梅田店13階に於いて開催中の企画イベントで、同地では12/2までが期間となっている。
※ABC大阪朝日放送のニュースでも紹介。動画有りなので分かり易いかも
実質残り一週間切ってるスケジュールキワキワの状態だが(__;)まだ行けてない関西在住特撮ファンの方は急がれたし(全国巡回しているらしいのでまた別の都市で見られる可能性はあるけど)
入場料は当日1300円と言うことでそれほど高くはなく、だからこそショボいんじゃないかと言う不安も若干あったのだけど、なかなかどうして展示プロップは数も豊富で充実しており、余裕で1時間くらいは滞在することが可能。
比率で言うと平成ゴジラシリーズ以降(最後の部屋はシンゴジとマイゴジの小部屋になっていた)の物が圧倒的に多く、昭和シリーズについては「54ゴジラ」「84ゴジラ」のみ。
とは言え、実際撮影に使用したオキシジェンデストロイヤーとか、サイボットゴジラの頭部(動きはしないが)なんかがあって、アレはけっこう視覚へのパンチ力あり。
特にフルCGだったシンゴジとマイナゴジラをこうして立体の造形物にしてくれると、また違った感動があって面白かった。
で、本来なら写真をたくさん掲載して紹介したかったのだけど、どこまで許されるのかちょっと判断に困ったので(現地では殆どの物が写真OKとはなっていたが、それ以外の注意喚起を目にすることが無かった。単に私が気がつかなかっただけかもしれないけど)コラージュ風に何枚か「小さく」( ̄。 ̄;)纏めてみたのでご覧くださいませ。
もしろん実際の展示はこんなもんじゃないから、そこは会場に行ってお確かめを。
そして次の記事では浪速のオタク的ナイトスポットのお話しを書く予定
本日最終日を迎えた大阪ゴジラ博。来年三月から今度は札幌開催となった模様です。くわしいことはまだわかりませんが、北の特撮ファンはぜひ会場へ。
11/23~24の一泊二日で大阪遠足に行ってきた。
旅の詳しい行程は本館ブログに綴るとして、こちらでは当別館向きの話を二点ほど語っておく。
まずは大阪駅到着後直ぐで見てきた「ゴジラ博 in 大阪」について。
↑のリンク先に詳しい情報が載ってるけど、これは現在大丸梅田店13階に於いて開催中の企画イベントで、同地では12/2までが期間となっている。
※ABC大阪朝日放送のニュースでも紹介。動画有りなので分かり易いかも
実質残り一週間切ってるスケジュールキワキワの状態だが(__;)まだ行けてない関西在住特撮ファンの方は急がれたし(全国巡回しているらしいのでまた別の都市で見られる可能性はあるけど)
入場料は当日1300円と言うことでそれほど高くはなく、だからこそショボいんじゃないかと言う不安も若干あったのだけど、なかなかどうして展示プロップは数も豊富で充実しており、余裕で1時間くらいは滞在することが可能。
比率で言うと平成ゴジラシリーズ以降(最後の部屋はシンゴジとマイゴジの小部屋になっていた)の物が圧倒的に多く、昭和シリーズについては「54ゴジラ」「84ゴジラ」のみ。
とは言え、実際撮影に使用したオキシジェンデストロイヤーとか、サイボットゴジラの頭部(動きはしないが)なんかがあって、アレはけっこう視覚へのパンチ力あり。
特にフルCGだったシンゴジとマイナゴジラをこうして立体の造形物にしてくれると、また違った感動があって面白かった。
で、本来なら写真をたくさん掲載して紹介したかったのだけど、どこまで許されるのかちょっと判断に困ったので(現地では殆どの物が写真OKとはなっていたが、それ以外の注意喚起を目にすることが無かった。単に私が気がつかなかっただけかもしれないけど)コラージュ風に何枚か「小さく」( ̄。 ̄;)纏めてみたのでご覧くださいませ。
もしろん実際の展示はこんなもんじゃないから、そこは会場に行ってお確かめを。
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正にOne for all, all for one!と、山下真司が叫んでいるような・・・
2024年11月20日 公開
◆Amazonのレンタル購入で「ゴジラxコング 新たなる帝国」が配信になっているのを見て、そういえば我が輩劇場行って見ていたはずなのだが、ここに感想を記録してなかったなと今になって想い出し、遅まきながら備忘録を書くことにしたのであった。他の作品ならいざ知らず大好きな特撮怪獣映画に対してこんなにセルフ塩対応なのは珍しいというか、それだけ心揺さぶられるモノが何もなかったのだろうと言う気はしているのである。
「GODZILLA」(2014)以降のハリウッド版ゴジラシリーズはなんだかんだ言っても毎回楽しい要素があり、ブツブツ文句を垂れながらも"怪獣映画"を見に来た満足感はそれなりにあったのだが、今作の場合それを感じることは殆ど無かったのだ。
この映画でゴジラは完全に脇役でありあくまでもキングコングが主演であるということはわかっていたし、その扱いをどうこう言うつもりは毛頭ないが、それ以前に私は作劇の軽さが気になってしょうが無かったのである(前作も「軽さ」は気になったけど、あれよりさらに軽くなった感じ←言ってしまえばスカスカだなと)
今回はいちいちアレがダメこれが駄目とロストポイントをあげつらうようなことはしないけれども、どうせならすべての怪獣達を喋らせて(字幕、または吹き出しを用いた「ゴジラ対ガイガン」方式で)話を展開した方が良かったのじゃないかとさえ思えたのであった(逆に人間側の台詞をゼロにするとか)
私は前作の「ゴジラVSコング」を見たときに「作品のトータルイメージが「流星人間ゾーン」のゴジラ登場編」と書いたのだが、今回正にそれを地で行くノリというか、ココまで来るともはや"怪獣寸劇"だなと言いたくなってしまったなあ。
ゴジラがローマの闘技場で休憩するシーンは「猫の家か!」( ̄。 ̄;)と大爆笑してしまったり、コングとゴジラの併走シーンではタイトルに書いたように「スクールウォーズ」かいな?(このポスタービジュアルがそのまんま)というウケるシーンもまあまああったけど「いったい私は何の映画を見せられているのだろう( ̄▽ ̄;)」と言う疑問が何度も湧き上がってしまい、これをゴジラ映画と言うにはなんだかなと(日本のゴジラ・オリジナルシリーズの「ゴジラ対メガロ」みたいに最初から低年齢対象の低予算映画なら話はわかるのだが、こんだけ金かけたビックバジェットの映画で何をやってんだと)落胆や怒りは特にないけど寂しいなって気分になってしまっていたかな~・・・それでも次作あればきっとまた見てしまうのは怪獣ファンの悲しい性でもありましょう(T^T)
◇記録漏れという点では配信等で見た映画の記録も全然やってなかった。これはイカンなと思うのだけど今年8月以降はドジャース・大谷の40/40達成以後50/50越になるまで、すべての試合をフォローしていた関係でそうなったのだがその後もワールドシリーズ、日本シリーズと完全に野球に気を取られていたというのもあったのである。良い機会なんでさらっと脳の棚卸しをしておきましょう。
・「X(エックス)」(Amazonプライム)
・「Pearl(パール)」(Amazonプライム)
・「TALK TO ME トーク・トゥ・ミー」(Amazonプライム)
・「マスターズ・オブ・ホラー」(Amazonプライム)
・「シンクロニック」(Amazonプライム)
・「SNS-少女たちの10日間」(Amazonプライム)
・「サンダカン八番娼館 望郷」(BS松竹東急) ※左のリンク先はAmazonプライム
・「寄生獣 ザ・グレイ: リミテッドシリーズ」(NETFLIX)
・「母なる証明」(BS松竹東急) ※左のリンク先はAmazonプライム
・「スノーピアサー」(BS松竹東急) ※左のリンク先はAmazonプライム
・「三体 WOWOW版」(Amazonプライム)
・「サンクチュアリ-聖域-」(NETFLIX)
・「シティーハンター(鈴木亮平版)」(NETFLIX)
※この中では「シンクロニック」が意外と良かった。小品感のあるB級SF且つストーリーは予想の範疇で動いていくけど、スゴく気楽に最後まで見られたし、主演の1人であるアンソニー・マッキー(最近はアベンジャーズのファルコン役でお馴染み)のジタバタぶりが面白くも最後はホロリとさせて良いのだ。
覚えているのはこんなもんかな~・・・もう何本かあったような気もするけど他はまったく思い出せない( ̄。 ̄;) たぶんつまんないと思ったヤツはアタマに残ってないんだろうね。基本的に上の作品群は全部面白いと感じたわけだし。しかしこうしてみると映画より寧ろドラマ視聴の方に力を入れていたような感じですなあ(映画はホラーばっかりやん(__;))それと我が輩スカパー止めちゃったんで、今メインで映画を見ているチャンネルはBS松竹東急になってて、最近は平成ゴジラシリーズや80年代の角川映画もラインナップに入ってくるようになり、ますます重宝度合いが高まってきているのである(「ナイトライダー」終わりで「エアーウルフ」が始まったのも大歓迎)しかも無料だし(ーー;)
上の並びにある「サンダカン八番娼館」も同チャンネルで放送された物で、我が輩今回が初見だった。興味を持っていたのは音楽が故・伊福部昭先生であること、この一点に尽きるのだがじつは伊福部先生の最初の映画音楽集で「伊福部昭の世界」(77年発売)というレコードがあったのだけど、そのアルバムの一曲目が「サンダカン_」だったから、曲だけは何十年も前から知っていたのだ(ちなみにだが「ゴジラ」他代表作の曲がレコード化されたのもこのとき初だった) BS松竹東急では"栗原小巻特集"の一環としてオンエアされたけど、私にとっては別の楽しみ方があったのである(話はヘビーな内容でしたが(; ̄O ̄))
◆その映画用メインチャンネルの話で言うといまウチはBS松竹東急とBSトゥエルビ(少し前から映画枠がかなり増えてきた)さらに最近本数減ってきたけどBS1が中心で、サブスクの方はAmazonプライムとネットフリックス(広告付き最安値プラン)とTTFCで落ち着いている。U-NEXTに1年ほど、ディズニープラスもしばらく入っていたのだが、自分の場合結局この形が据わりが良いのかなと。
ここしばらく「極悪女王」を延々と見ていたこともあるが、ネットフリックスの視聴時間が今は一番長いかもしれない。それに今度は「新幹線大爆破(75)」と「ガス人間第一号(60)」がネトフリでリメイクされるので、そっちが俄然楽しみでもある(「大爆破」は我らが樋口真嗣、「ガス人間」はコリアンゾンビ物で人気を博したヨン・サンホが監督する予定だとか。この分ではしばらくネトフリとは別れられなさそう)
「GODZILLA」(2014)以降のハリウッド版ゴジラシリーズはなんだかんだ言っても毎回楽しい要素があり、ブツブツ文句を垂れながらも"怪獣映画"を見に来た満足感はそれなりにあったのだが、今作の場合それを感じることは殆ど無かったのだ。
この映画でゴジラは完全に脇役でありあくまでもキングコングが主演であるということはわかっていたし、その扱いをどうこう言うつもりは毛頭ないが、それ以前に私は作劇の軽さが気になってしょうが無かったのである(前作も「軽さ」は気になったけど、あれよりさらに軽くなった感じ←言ってしまえばスカスカだなと)
今回はいちいちアレがダメこれが駄目とロストポイントをあげつらうようなことはしないけれども、どうせならすべての怪獣達を喋らせて(字幕、または吹き出しを用いた「ゴジラ対ガイガン」方式で)話を展開した方が良かったのじゃないかとさえ思えたのであった(逆に人間側の台詞をゼロにするとか)
私は前作の「ゴジラVSコング」を見たときに「作品のトータルイメージが「流星人間ゾーン」のゴジラ登場編」と書いたのだが、今回正にそれを地で行くノリというか、ココまで来るともはや"怪獣寸劇"だなと言いたくなってしまったなあ。
ゴジラがローマの闘技場で休憩するシーンは「猫の家か!」( ̄。 ̄;)と大爆笑してしまったり、コングとゴジラの併走シーンではタイトルに書いたように「スクールウォーズ」かいな?(このポスタービジュアルがそのまんま)というウケるシーンもまあまああったけど「いったい私は何の映画を見せられているのだろう( ̄▽ ̄;)」と言う疑問が何度も湧き上がってしまい、これをゴジラ映画と言うにはなんだかなと(日本のゴジラ・オリジナルシリーズの「ゴジラ対メガロ」みたいに最初から低年齢対象の低予算映画なら話はわかるのだが、こんだけ金かけたビックバジェットの映画で何をやってんだと)落胆や怒りは特にないけど寂しいなって気分になってしまっていたかな~・・・それでも次作あればきっとまた見てしまうのは怪獣ファンの悲しい性でもありましょう(T^T)
◇記録漏れという点では配信等で見た映画の記録も全然やってなかった。これはイカンなと思うのだけど今年8月以降はドジャース・大谷の40/40達成以後50/50越になるまで、すべての試合をフォローしていた関係でそうなったのだがその後もワールドシリーズ、日本シリーズと完全に野球に気を取られていたというのもあったのである。良い機会なんでさらっと脳の棚卸しをしておきましょう。
・「X(エックス)」(Amazonプライム)
・「Pearl(パール)」(Amazonプライム)
・「TALK TO ME トーク・トゥ・ミー」(Amazonプライム)
・「マスターズ・オブ・ホラー」(Amazonプライム)
・「シンクロニック」(Amazonプライム)
・「SNS-少女たちの10日間」(Amazonプライム)
・「サンダカン八番娼館 望郷」(BS松竹東急) ※左のリンク先はAmazonプライム
・「寄生獣 ザ・グレイ: リミテッドシリーズ」(NETFLIX)
・「母なる証明」(BS松竹東急) ※左のリンク先はAmazonプライム
・「スノーピアサー」(BS松竹東急) ※左のリンク先はAmazonプライム
・「三体 WOWOW版」(Amazonプライム)
・「サンクチュアリ-聖域-」(NETFLIX)
・「シティーハンター(鈴木亮平版)」(NETFLIX)
※この中では「シンクロニック」が意外と良かった。小品感のあるB級SF且つストーリーは予想の範疇で動いていくけど、スゴく気楽に最後まで見られたし、主演の1人であるアンソニー・マッキー(最近はアベンジャーズのファルコン役でお馴染み)のジタバタぶりが面白くも最後はホロリとさせて良いのだ。
覚えているのはこんなもんかな~・・・もう何本かあったような気もするけど他はまったく思い出せない( ̄。 ̄;) たぶんつまんないと思ったヤツはアタマに残ってないんだろうね。基本的に上の作品群は全部面白いと感じたわけだし。しかしこうしてみると映画より寧ろドラマ視聴の方に力を入れていたような感じですなあ(映画はホラーばっかりやん(__;))それと我が輩スカパー止めちゃったんで、今メインで映画を見ているチャンネルはBS松竹東急になってて、最近は平成ゴジラシリーズや80年代の角川映画もラインナップに入ってくるようになり、ますます重宝度合いが高まってきているのである(「ナイトライダー」終わりで「エアーウルフ」が始まったのも大歓迎)しかも無料だし(ーー;)
上の並びにある「サンダカン八番娼館」も同チャンネルで放送された物で、我が輩今回が初見だった。興味を持っていたのは音楽が故・伊福部昭先生であること、この一点に尽きるのだがじつは伊福部先生の最初の映画音楽集で「伊福部昭の世界」(77年発売)というレコードがあったのだけど、そのアルバムの一曲目が「サンダカン_」だったから、曲だけは何十年も前から知っていたのだ(ちなみにだが「ゴジラ」他代表作の曲がレコード化されたのもこのとき初だった) BS松竹東急では"栗原小巻特集"の一環としてオンエアされたけど、私にとっては別の楽しみ方があったのである(話はヘビーな内容でしたが(; ̄O ̄))
◆その映画用メインチャンネルの話で言うといまウチはBS松竹東急とBSトゥエルビ(少し前から映画枠がかなり増えてきた)さらに最近本数減ってきたけどBS1が中心で、サブスクの方はAmazonプライムとネットフリックス(広告付き最安値プラン)とTTFCで落ち着いている。U-NEXTに1年ほど、ディズニープラスもしばらく入っていたのだが、自分の場合結局この形が据わりが良いのかなと。
ここしばらく「極悪女王」を延々と見ていたこともあるが、ネットフリックスの視聴時間が今は一番長いかもしれない。それに今度は「新幹線大爆破(75)」と「ガス人間第一号(60)」がネトフリでリメイクされるので、そっちが俄然楽しみでもある(「大爆破」は我らが樋口真嗣、「ガス人間」はコリアンゾンビ物で人気を博したヨン・サンホが監督する予定だとか。この分ではしばらくネトフリとは別れられなさそう)
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愛憎ある限り戦いましょう、いのち燃え尽きるまで
2024年10月25日 公開
前記事で絶賛したネトフリの「極悪女王」がなぜ私の心に響いたかというと、これはもうひとえに自分の中のプロレスファンであるというバックボーンが大きく、その上でこの物語が実在する人物を登場させた「セミドキュメンタリー」であったという事もかなりプラスに作用したのであった。
私は元々76年のアントニオ猪木vsウィリアム・ルスカの試合をきっかけにプロレスファンとなったクチで、そこから間口を拡げていき、女子プロレスも83年頃から見だしたと思うのである。なのでその前のマッハ文朱、ビューティーペア、ミミ萩原といったスターの時代は見ておらず、こちらの地方では関テレの深夜枠でやっていた全日本女子プロレス中継を毎週(月一放送だったかもしれんな~)見ていた。
男子プロレスとはまったく違った動きで技も少なく、最初はなかなか感情移入も出来なかったのだがダンプや長与含めた主力選手達の歪な家庭環境を知れば知るほど応援する心理も湧いてきて(当時はそういう選手が多かったし、クラッシュ以降は技のレパートリーもぐっと増えて、それまで男子の技を使うことも無かったのが解禁となり、リング上は少しずつ過激なものになっていたのだ)独特なファイトスタイル(決めに行くときは押さえ込み一本で、返すときはだいたいブリッジでという流れ)にも馴染んできた頃はすっかり夢中になっていたのであった。
こののち大ブームを創るクラッシュギャルズはまだ結成前で、リングの中心はWWWA世界チャンピオンだったジャガー横田の試合がメイン(ジャガーはあの頃♪愛のジャガー♪という歌を試合前に熱唱していた(昔は綺麗な声だったのにな~・・)女子プロレスがリング上で唄うことは漠然と知っていたけど改めて目にするとスゴい違和感があったなあ・・・)ダンプ松本もまだデビル雅美率いるデビル軍団を抜けたばかりの「これからのヒール」という立ち位置だったはず(ここいらはこのドラマの中でも描かれている)
とにかく感心したのはこうしてリアタイで見ていた全日本女子プロレスがドラマの中でほぼ完全再現されていたこと。このことにまず驚かされてしまったのであった。だいたいこれまでプロレスをテーマにしたドラマや映画というのはどこか焦点がぼやけたというか、プロレス本来の楽しさ、面白さというのは二の次であくまでも「変わった仕事をしている人達の波瀾万丈の物語」的にネタ処理された色物作品が多かったように思うのである。
まだ海外作品であれば「レスラー(08)」「カリフォルニア・ドールズ(81)」「パラダイスアレイ(78)」近年でも「アイアンクロー」みたいによく出来た物もあるのだけど、これが邦画になるとだいたい酷いモンで、まだ本人出演の企画作品(力道山の「力道山対キングコング(55)」他一連のシリーズ、ビューティペアの「真赤な青春(77)」等)の方がマシだったくらい(ちなみにメキシコではエル・サントという覆面レスラーが本人役で50本以上の映画に主演している)いっそ「プロレスの星アステカイザー(76 TV)」くらいまで突き抜けてくれたら許せるんだけど・・・
※ビューティペアの「真っ赤な青春」はお仲間のトガジンさんがレビューを書いておられます。内容についてはこちらをご参考に
私が知る限りでプロレスをテーマにした作品だと映画(及び舞台)ではつかこうへいの「リング・リング・リング(93)」 ドラマであれば山田太一原作の「輝きたいの(84)」が比較的良かったと思っているが前者は主演女優が引退したばかりの長与千種であり、役の説得力はあれども女優としての華・演技がやはり弱い。後者であれば今井美樹や三原順子と言ったヒロイン達がその部分はクリアしていても今度はフィジィカル面で説得力が薄いという、お互い弱点を持っていたと思うのである(AKB主演の「豆腐プロレス(17)」はその両面で悪くは無かったけど、アツさの部分でちょっとインパクトは弱かったのだよ←一生懸命やってます、で終わってる感じ)
アスリート映画でこの「肉体の説得力」というのは絶対必要なモノではあるのだが、それを演者に被せるのは至難の業であろう事が過去作からは読み取れるのであった。それが「極悪女王」では、まず本物の"女優"を揃えて「華」の部分を準備し、その彼女たちにプロレスラーとしての「フィジィカル面」を仕込んでいくという形を取ったことで同ジャンル映画最大のネックをココに解消したのである(ゆりやんや剛力達含めたレスラー役キャストの全員が本ドラマの監修者でもある長与千種の団体・マーベラスの道場でみっちり仕込まれたそうである。しかも約二年ものトレーニングを受けて本気の肉体改造も行っていたというね。今だと本職のプロレスラーでも養成期間に二年はかけないのではないか?)
言ってみれば「極悪女王」はある意味ドラマ自体が新興プロレス団体の旗揚げ戦のような物でもあり、全てのキャストが決してモノマネだけではないプロレスラーとしての風情を纏っていたように見えたのは長時間かけて裏打ちされたリアルがそこにあったからに他ならないのだ。
これを特撮ファンにしかわからない喩えで言うと「ウルトラQ」が全28話、すべての製作が終わってから放送が開始されたという、あのパターンと同じだと思うのである(ウルトラQも製作期間は2年近くかかっている。おたがいのクオリティの高さはそうした予算と時間の贅沢なかけ方から来ているはず)
もともとこのドラマに関しても我が輩は過去の例からタカを括っていたところがあって、アタマ10分見てダメだったら視聴止めようかとさえ思っていたのだけど、冒頭のクラッシュギャルズ初登場シーンを見て、その完全な「佇まい」にいっしゅんで眼が釘付けになってしまったのであった(下写真参照) ダンプ松本役のゆりやんレトリィバアが巧いのわかっていたけど(基本わたしは芸人さんというのは芝居の巧い人達だと思っている)それ以上にここは先に書いた「プロレスラーとしての風情」が画面から思い切り溢れていたように感じたのである。これはホンマモンだよと。
わたしはライオネス飛鳥役の剛力彩芽も長与千種役の唐田えりかもこれまで特に興味を持ったことはなかったけど、もう彼女たちは今後これ以上のハマリ役は無いんじゃないかと思わせるほどの輝きを放っていたのである(ゆりやん含めて彼女たちの芝居は憑依レベルと言って良い)しかも本物のクラッシュよりビジュアルが良くなっているという点で映画としてのグレードはさらに上がっているのだよ。これまた先に書いた「華」の要素は十分すぎるくらい埋まったのであった。
長与千種という人の異常な自己プロデュース能力、プロレス頭の良さ、全てを巻き込む自我の強さ、みたいなのを唐田はキレイに表現出来ていたし、ライオネス飛鳥というものすごく「じつは誰よりも普通の人」をそのまま演じた剛力も然り、前半と後半ではまったくの別人になるダンプ松本=ゆりやんも完璧に悪役レスラーを体現していたりで、このトリオは本当に素晴らしかった。
ここからはもう一気に全5話をその日のうちに見てしまい、数日おいて二週目も完走してしまった次第( ̄。 ̄;) それで見ているとわかるけど作品構造はドキュメンタリーの体を成して居るが、やはりエンタメ・フィクションの部分も随時足し込まれていて、たとえば「ブック」なんていう言葉はこの当時存在しなかったし、劇中では千種とダンプが親友と言うことになっているが実際仲良かったのは飛鳥とダンプであったりとか(ふたりでマンション住まいをしていた時期もあったそうだ)なんとなく良い人のような扱いだった経営者の松永兄弟は現実だともっとろくでもない人達だったわけで( ̄▽ ̄;)(それでも彼らに人が付いていったのはどこかカルト宗教の教祖的な資質があったのかもしれないなあ)そのへんは「エエ話」で終わらせるための方便というかアレンジだったのだろうし、それぞれがドラマとしては旨い処理の仕方だなと思えた。また、プロレス知らない人でも面白いと私が太鼓判押せるのは苦労話の末にしっかりと大団円が用意されているからであり、見終わった後の充実感はそうとうな物があると感じたからである。
私のような腐れプロレスファンからしても、ドラマの中の出来事が原作であるダンプ松本の自伝「ザ・ヒール/極悪と呼ばれて」やドキュメント本の「1985年のクラッシュギャルズ」から引用されているのが嬉しかったし、女子プロレスの史実としてちゃんとしていたことも好意的に捉えられたのである。
そして繰り返しになるが全レスラー役の女優さん達の動き、これは全員見事だったと言っても言いすぎでは無いのだ。それは決して各が技をきっちりこなしていると言う、テレビ映えするだけの問題ではなくロープワークや受け身という基本のムーブがしっかり身についているのが明らかにわかる、皆が"アタリマエに動いている"その凄さなのである。我が輩はマジメな話一回くらいこのメンバーでプロレス興行打っても良いんじゃないかとさえ思ったよ(もしこのドラマを見ることがあったらまず彼女たちの肩の筋肉を見ていただきたい。もはやタレントさんのそれでは無い迫力を備えている)
で、ドラマのピークは85年の大阪城ホール決戦、ダンプ対長与の敗者髪切りマッチになるのだけど、ゆりやんがリアルに唐田の髪をカットするこのシーンの緊張感もとんでもなかったし、結果がわかっているにもかかわらずこんなに引きつけられるのは凄いなと、このあたりにくると腕組んで唸るしかリアクションのしようが無かったのであった。
すべてを見終わって感じるこのドラマの面白さは虚構の中のリアルという、まさにプロレスの本質をこれでもかと前面に出してくる誠実さだとわたしは思うのである。それだけでこのドラマは傑作だったなと、いちプロレスファンとしては声を大にして言いたい。
話変わるけどいま急に思い出したのはこの大阪決戦の直後に高松のスケートリンク(会場名失念)で全日本女子プロレスの興行があり、我が輩も観戦に行ったのである。長与はまだ髪の毛が坊主のままで歌のコーナーの時は帽子を被っていた。人気がピークの時だったというのもあるが、お客さんものすごい人数で二階の一番遠いところしか席を取れなかったくらい。ただ幸いというかそのエリアが悪役の控え室になっていて、極悪同盟が入場するときはプル中野とダンプ松本を至近距離で見られたのだ。あれは迫力あったなあ~(クラッシュと極悪を生で見たのはあれが最初で最後だった。次に観戦したときは皆辞めててファイヤージェッツと海狼組とかがメインだったかな。アジャコングがまだ本名で細かったのを覚えているよ←会場の隅でずっと練習してたのが印象的)
それでできることならネトフリさんには是非これのシーズン2も作って欲しい。この後のクラッシュが本格的に仲違いして引退するところからドラマを再開して、00年の再結成くらいまで引っ張ってくれたらかなり面白い物になると思うのだが。わたしは唐田・剛力にはもう少しクラッシュを続けて貰いたいのだよ。
あとこれは余談となるが女子プロレスの本もこの頃から熱心に買っていて、月刊誌でもベースボールマガジン社の「DXプロレス」(元々男子プロレスメインだったのが同社が「週刊プロレス」を発行するようになり、デラプロは少しずつ女子メインの編集になっていた)というのが日本最初の女子プロ専門誌だったと記憶しているがそれもずっと買っていた。あと単行本もいろいろあったはずなのに今確認したらもうこれだけしか女子プロ関連の本が残ってなかったよ。残りはいったいいつ処分したのだろうか(×_×)??
最後に余談をもう一つ書いてこの記事を締めようと思うが、女子プロレスラーの歌について。これはマッハ文朱が♪花を咲かそう(作曲:平尾昌晃)をヒットさせた所から伝統的に来ているものなのだけど、「スター誕生」出身で山口百恵と争ったいわば元々歌手志望のマッハと違い、そのあとのレスラー達は半ばムリヤリ歌わされている感が強かったのだけど、ひとりだけずば抜けて巧いなと思ったのはデビル雅美だった。驚いたのはプロレスとは何の関係も無いTBSのドラマ「赤い秘密」(85年 主演:渡辺典子)の主題歌として使われた♪サイレントグッバイ で、知らずに聴いたら誰もプロレスラーが唄ってるなんて思わないんじゃないかな。それくらい良い歌だったよ。
当時現役だったデビルはヒールのトップをダンプに譲り、ベビーフェイスに転向したばかりでそれまでリングで歌っていた♪燃えつきるまで や ♪デビル・命の限り みたいな演歌ではなく(これもビックリするほど歌唱力有り)中森明菜のB面か?と思うようなポップスで、このまま歌手に転向すれば良いのにとさえ思ったこともあったのである(♪Lonely Eyes というのも良い歌でしたわ)
と、言うことであまりにも長くなったので( ̄。 ̄;)この辺で終了。まあ私の能書きなんかはほっといて、ネトフリ契約者の皆さんはぜひ「極悪女王」ご覧くださいませ。
私は元々76年のアントニオ猪木vsウィリアム・ルスカの試合をきっかけにプロレスファンとなったクチで、そこから間口を拡げていき、女子プロレスも83年頃から見だしたと思うのである。なのでその前のマッハ文朱、ビューティーペア、ミミ萩原といったスターの時代は見ておらず、こちらの地方では関テレの深夜枠でやっていた全日本女子プロレス中継を毎週(月一放送だったかもしれんな~)見ていた。
男子プロレスとはまったく違った動きで技も少なく、最初はなかなか感情移入も出来なかったのだがダンプや長与含めた主力選手達の歪な家庭環境を知れば知るほど応援する心理も湧いてきて(当時はそういう選手が多かったし、クラッシュ以降は技のレパートリーもぐっと増えて、それまで男子の技を使うことも無かったのが解禁となり、リング上は少しずつ過激なものになっていたのだ)独特なファイトスタイル(決めに行くときは押さえ込み一本で、返すときはだいたいブリッジでという流れ)にも馴染んできた頃はすっかり夢中になっていたのであった。
こののち大ブームを創るクラッシュギャルズはまだ結成前で、リングの中心はWWWA世界チャンピオンだったジャガー横田の試合がメイン(ジャガーはあの頃♪愛のジャガー♪という歌を試合前に熱唱していた(昔は綺麗な声だったのにな~・・)女子プロレスがリング上で唄うことは漠然と知っていたけど改めて目にするとスゴい違和感があったなあ・・・)ダンプ松本もまだデビル雅美率いるデビル軍団を抜けたばかりの「これからのヒール」という立ち位置だったはず(ここいらはこのドラマの中でも描かれている)
とにかく感心したのはこうしてリアタイで見ていた全日本女子プロレスがドラマの中でほぼ完全再現されていたこと。このことにまず驚かされてしまったのであった。だいたいこれまでプロレスをテーマにしたドラマや映画というのはどこか焦点がぼやけたというか、プロレス本来の楽しさ、面白さというのは二の次であくまでも「変わった仕事をしている人達の波瀾万丈の物語」的にネタ処理された色物作品が多かったように思うのである。
まだ海外作品であれば「レスラー(08)」「カリフォルニア・ドールズ(81)」「パラダイスアレイ(78)」近年でも「アイアンクロー」みたいによく出来た物もあるのだけど、これが邦画になるとだいたい酷いモンで、まだ本人出演の企画作品(力道山の「力道山対キングコング(55)」他一連のシリーズ、ビューティペアの「真赤な青春(77)」等)の方がマシだったくらい(ちなみにメキシコではエル・サントという覆面レスラーが本人役で50本以上の映画に主演している)いっそ「プロレスの星アステカイザー(76 TV)」くらいまで突き抜けてくれたら許せるんだけど・・・
※ビューティペアの「真っ赤な青春」はお仲間のトガジンさんがレビューを書いておられます。内容についてはこちらをご参考に
私が知る限りでプロレスをテーマにした作品だと映画(及び舞台)ではつかこうへいの「リング・リング・リング(93)」 ドラマであれば山田太一原作の「輝きたいの(84)」が比較的良かったと思っているが前者は主演女優が引退したばかりの長与千種であり、役の説得力はあれども女優としての華・演技がやはり弱い。後者であれば今井美樹や三原順子と言ったヒロイン達がその部分はクリアしていても今度はフィジィカル面で説得力が薄いという、お互い弱点を持っていたと思うのである(AKB主演の「豆腐プロレス(17)」はその両面で悪くは無かったけど、アツさの部分でちょっとインパクトは弱かったのだよ←一生懸命やってます、で終わってる感じ)
アスリート映画でこの「肉体の説得力」というのは絶対必要なモノではあるのだが、それを演者に被せるのは至難の業であろう事が過去作からは読み取れるのであった。それが「極悪女王」では、まず本物の"女優"を揃えて「華」の部分を準備し、その彼女たちにプロレスラーとしての「フィジィカル面」を仕込んでいくという形を取ったことで同ジャンル映画最大のネックをココに解消したのである(ゆりやんや剛力達含めたレスラー役キャストの全員が本ドラマの監修者でもある長与千種の団体・マーベラスの道場でみっちり仕込まれたそうである。しかも約二年ものトレーニングを受けて本気の肉体改造も行っていたというね。今だと本職のプロレスラーでも養成期間に二年はかけないのではないか?)
言ってみれば「極悪女王」はある意味ドラマ自体が新興プロレス団体の旗揚げ戦のような物でもあり、全てのキャストが決してモノマネだけではないプロレスラーとしての風情を纏っていたように見えたのは長時間かけて裏打ちされたリアルがそこにあったからに他ならないのだ。
これを特撮ファンにしかわからない喩えで言うと「ウルトラQ」が全28話、すべての製作が終わってから放送が開始されたという、あのパターンと同じだと思うのである(ウルトラQも製作期間は2年近くかかっている。おたがいのクオリティの高さはそうした予算と時間の贅沢なかけ方から来ているはず)
もともとこのドラマに関しても我が輩は過去の例からタカを括っていたところがあって、アタマ10分見てダメだったら視聴止めようかとさえ思っていたのだけど、冒頭のクラッシュギャルズ初登場シーンを見て、その完全な「佇まい」にいっしゅんで眼が釘付けになってしまったのであった(下写真参照) ダンプ松本役のゆりやんレトリィバアが巧いのわかっていたけど(基本わたしは芸人さんというのは芝居の巧い人達だと思っている)それ以上にここは先に書いた「プロレスラーとしての風情」が画面から思い切り溢れていたように感じたのである。これはホンマモンだよと。
わたしはライオネス飛鳥役の剛力彩芽も長与千種役の唐田えりかもこれまで特に興味を持ったことはなかったけど、もう彼女たちは今後これ以上のハマリ役は無いんじゃないかと思わせるほどの輝きを放っていたのである(ゆりやん含めて彼女たちの芝居は憑依レベルと言って良い)しかも本物のクラッシュよりビジュアルが良くなっているという点で映画としてのグレードはさらに上がっているのだよ。これまた先に書いた「華」の要素は十分すぎるくらい埋まったのであった。
長与千種という人の異常な自己プロデュース能力、プロレス頭の良さ、全てを巻き込む自我の強さ、みたいなのを唐田はキレイに表現出来ていたし、ライオネス飛鳥というものすごく「じつは誰よりも普通の人」をそのまま演じた剛力も然り、前半と後半ではまったくの別人になるダンプ松本=ゆりやんも完璧に悪役レスラーを体現していたりで、このトリオは本当に素晴らしかった。
ここからはもう一気に全5話をその日のうちに見てしまい、数日おいて二週目も完走してしまった次第( ̄。 ̄;) それで見ているとわかるけど作品構造はドキュメンタリーの体を成して居るが、やはりエンタメ・フィクションの部分も随時足し込まれていて、たとえば「ブック」なんていう言葉はこの当時存在しなかったし、劇中では千種とダンプが親友と言うことになっているが実際仲良かったのは飛鳥とダンプであったりとか(ふたりでマンション住まいをしていた時期もあったそうだ)なんとなく良い人のような扱いだった経営者の松永兄弟は現実だともっとろくでもない人達だったわけで( ̄▽ ̄;)(それでも彼らに人が付いていったのはどこかカルト宗教の教祖的な資質があったのかもしれないなあ)そのへんは「エエ話」で終わらせるための方便というかアレンジだったのだろうし、それぞれがドラマとしては旨い処理の仕方だなと思えた。また、プロレス知らない人でも面白いと私が太鼓判押せるのは苦労話の末にしっかりと大団円が用意されているからであり、見終わった後の充実感はそうとうな物があると感じたからである。
私のような腐れプロレスファンからしても、ドラマの中の出来事が原作であるダンプ松本の自伝「ザ・ヒール/極悪と呼ばれて」やドキュメント本の「1985年のクラッシュギャルズ」から引用されているのが嬉しかったし、女子プロレスの史実としてちゃんとしていたことも好意的に捉えられたのである。
そして繰り返しになるが全レスラー役の女優さん達の動き、これは全員見事だったと言っても言いすぎでは無いのだ。それは決して各が技をきっちりこなしていると言う、テレビ映えするだけの問題ではなくロープワークや受け身という基本のムーブがしっかり身についているのが明らかにわかる、皆が"アタリマエに動いている"その凄さなのである。我が輩はマジメな話一回くらいこのメンバーでプロレス興行打っても良いんじゃないかとさえ思ったよ(もしこのドラマを見ることがあったらまず彼女たちの肩の筋肉を見ていただきたい。もはやタレントさんのそれでは無い迫力を備えている)
で、ドラマのピークは85年の大阪城ホール決戦、ダンプ対長与の敗者髪切りマッチになるのだけど、ゆりやんがリアルに唐田の髪をカットするこのシーンの緊張感もとんでもなかったし、結果がわかっているにもかかわらずこんなに引きつけられるのは凄いなと、このあたりにくると腕組んで唸るしかリアクションのしようが無かったのであった。
すべてを見終わって感じるこのドラマの面白さは虚構の中のリアルという、まさにプロレスの本質をこれでもかと前面に出してくる誠実さだとわたしは思うのである。それだけでこのドラマは傑作だったなと、いちプロレスファンとしては声を大にして言いたい。
話変わるけどいま急に思い出したのはこの大阪決戦の直後に高松のスケートリンク(会場名失念)で全日本女子プロレスの興行があり、我が輩も観戦に行ったのである。長与はまだ髪の毛が坊主のままで歌のコーナーの時は帽子を被っていた。人気がピークの時だったというのもあるが、お客さんものすごい人数で二階の一番遠いところしか席を取れなかったくらい。ただ幸いというかそのエリアが悪役の控え室になっていて、極悪同盟が入場するときはプル中野とダンプ松本を至近距離で見られたのだ。あれは迫力あったなあ~(クラッシュと極悪を生で見たのはあれが最初で最後だった。次に観戦したときは皆辞めててファイヤージェッツと海狼組とかがメインだったかな。アジャコングがまだ本名で細かったのを覚えているよ←会場の隅でずっと練習してたのが印象的)
それでできることならネトフリさんには是非これのシーズン2も作って欲しい。この後のクラッシュが本格的に仲違いして引退するところからドラマを再開して、00年の再結成くらいまで引っ張ってくれたらかなり面白い物になると思うのだが。わたしは唐田・剛力にはもう少しクラッシュを続けて貰いたいのだよ。
あとこれは余談となるが女子プロレスの本もこの頃から熱心に買っていて、月刊誌でもベースボールマガジン社の「DXプロレス」(元々男子プロレスメインだったのが同社が「週刊プロレス」を発行するようになり、デラプロは少しずつ女子メインの編集になっていた)というのが日本最初の女子プロ専門誌だったと記憶しているがそれもずっと買っていた。あと単行本もいろいろあったはずなのに今確認したらもうこれだけしか女子プロ関連の本が残ってなかったよ。残りはいったいいつ処分したのだろうか(×_×)??
最後に余談をもう一つ書いてこの記事を締めようと思うが、女子プロレスラーの歌について。これはマッハ文朱が♪花を咲かそう(作曲:平尾昌晃)をヒットさせた所から伝統的に来ているものなのだけど、「スター誕生」出身で山口百恵と争ったいわば元々歌手志望のマッハと違い、そのあとのレスラー達は半ばムリヤリ歌わされている感が強かったのだけど、ひとりだけずば抜けて巧いなと思ったのはデビル雅美だった。驚いたのはプロレスとは何の関係も無いTBSのドラマ「赤い秘密」(85年 主演:渡辺典子)の主題歌として使われた♪サイレントグッバイ で、知らずに聴いたら誰もプロレスラーが唄ってるなんて思わないんじゃないかな。それくらい良い歌だったよ。
当時現役だったデビルはヒールのトップをダンプに譲り、ベビーフェイスに転向したばかりでそれまでリングで歌っていた♪燃えつきるまで や ♪デビル・命の限り みたいな演歌ではなく(これもビックリするほど歌唱力有り)中森明菜のB面か?と思うようなポップスで、このまま歌手に転向すれば良いのにとさえ思ったこともあったのである(♪Lonely Eyes というのも良い歌でしたわ)
と、言うことであまりにも長くなったので( ̄。 ̄;)この辺で終了。まあ私の能書きなんかはほっといて、ネトフリ契約者の皆さんはぜひ「極悪女王」ご覧くださいませ。
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テレビが赤い鮮血に染まる瞬間
2024年10月09日 公開
ドラマ見てこんなに感動したのは何年ぶりだろう。めっさ面白かった!「極悪女王」
今二週目視聴に入っているので( ̄。 ̄;) それ終わったら長々と感想を書くつもりでいるがNETFLIX契約している方は是非ご覧くださいませ。プロレス知らなくても十分楽しめます。
今二週目視聴に入っているので( ̄。 ̄;) それ終わったら長々と感想を書くつもりでいるがNETFLIX契約している方は是非ご覧くださいませ。プロレス知らなくても十分楽しめます。
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