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定年を送る…




昨夜は部門の定年退職者を送る会.
60歳で会社を退職される先輩2名.

今の事業所に来る前から仕事の付き合いがあった先輩たち.
部門で10名くらいのひっそりしたお別れのお祝い会.

今どきは65歳まで、あるいはそれ以上までと
再雇用延長する人が多いのが我が社なのだけど、
今回のお二人はきっぱりと辞めると.

一人は実家が石巻で震災の影響で親も含めて親族の面倒を看ると.
もう一人はNPOみたいな事業を起こす…とか.

いずれにしても、年金生活で生きていけるようだから恵まれていると思う.
あと数年後の自らを振り返るに、これから待ち受ける年金の支給時期延期や減額、
はたまた今回のAIJ年金消失みたいなトラブルのリスクもあるしねぇ….

将来に対して夢や希望が持てないどころか、
来るリスクに怯えているようじゃ日本が良い国とは思えない.
その日暮らしが出来ない途上国の例もあるわけだけど、
先進国(嫌な表現だ)の中で、
これほど希望が持てない国も稀だと思う.

ましてや中高年の我らより
いまどきの若者の将来を考えると…そら恐ろしくなる.

今の民主党政治のせいにするのはかんたんだけれども、
その発端は前政権の自民党の55年間の暴政の“つけ”であることを忘れてはならない.
多大な借金財政も、年金問題も、原子力行政だって全て奴らの尻ぬぐいを
現政権が受け追っているだけ.

今の政治に多大な不満はあれど、
これを選んだのは誰かと言う事も認識しないといけない.
大勢に流される、マスコミ報道で動かされる国民性にも
多いなる非があると思う.

そんな現状の政治に不満のある人たちが
新しいリーダーを求めるのも十分判る.
次々と意見を乱射し、実行に移す新しいタイプの政治家は
既存の政治家に比すれば
さぞや魅力的に見えるだろう.

確かに都民、府民、市民が選んだ現在の首長は
行動力も発言力もあり、魅力的な部分があるのも事実.
都議会中継など見ているとその進行における
理路整然たる態度や発言には感心する部分が多い.

が、これらのニュータイプの政治家に共通する部分が2点ある.

一つは多面的な価値観が無いということ.民主主義の根幹である、
他者の意見の尊重、少数の意見理解の態度がまるでない.
選挙で選ばれた、多数の支持あるものだけが正しいとする誤解.

もう一つは、超保守派というか、はっきり言って右傾化している.
某都知事しかり、H市長しかり、名△屋市長しかり.
今回の名△屋市長南京市発言とそれを養護する都知事なんぞは、
公選の首長にあるまじき発言と時代認識と思う.

ニューリーダーのH市長もちらちらと右側の発言や行動が見え隠れする.
彼の主張する憲法改正は単に参議院廃止だけではなく、
自衛隊の軍化や強権発動権という部分で某都知事と同じ意見だ.

くわばらくわばら、こういう時代が一番危ない.
きな臭い昭和ひとけた時代とそっくり.
こんな奴らを選ぶと、年金が少なくなるだの無くなると後悔する前に、
次を担うわが子たちが死んでしまう事になってしまうかも.

・・・・

なんて戯れ事を、定年を送るおじさんたちで話していたら、
武蔵小杉の某焼き鳥屋の最後の締めは、なんと鶏すき.





うーん、やっぱり、すき焼きは牛肉で食べたいぞーなんて
先ほどの政治話しとはえらく次元の違う意見のやり取り(笑).

寒い2月、逃げ月の一夜のできごと….




[副長日誌補足]

トップ写真、
珍しく副長の撮影ではありません.

カメラ好きの若者が
副長のC社S95で撮ってくれました.


ということは…、
オッサン群の中に
副長がすました顔で
写ってマス(笑).






映画「キツツキと雨」…絶妙なまったり感.


製作年度:2011年 製作国:日本   上映時間:129分


日曜の午後、“邦画を1000円で観る友の会”のブロ友:めーちゃん。と観た本年27本目.
森で暮らす木こりとデビュー作の撮影にやって来た映画監督が出会い、
年齢や環境、価値観を超えて心を通わせ合うプロセスを描くコメディー・ドラマ.

「南極料理人」の沖田修一がメガホンを取り、木こり役の役所広司と新人映画監督役の小栗旬が
初の共演.共演に高良健吾、嶋田久作、平田満、伊武雅刀、山崎努.

人里離れた山あいの村.木こりの岸克彦(役所広司)は3年前に妻を亡くし、
いまは一人息子の浩一(高良健吾)と2人暮らし.
浩一は定職にも就かずふらふらしてばかりで、克彦にはそれが情けなく不満でならない.

ある日、克彦はゾンビ映画の撮影にやって来た新人監督の青年・田辺幸一(小栗旬)と出会い、
ひょんな成り行きから撮影の手伝いをするハメに.
ところが気弱な幸一はスタッフをまるでまとめられず、
現場はどんどん混乱し、険悪な状態に陥ってしまうのだったが….

ーーーーー

木こりの克彦(役所広司)の淡々とした日常生活の描写から映画は始まる.
息子と自分の弁当のために朝から卵焼きを作る姿は…まるで副長みたい(笑).
亡くした妻の3回忌を目前に空虚な生活の毎日….

そこに突然と現れる映画の撮影隊.しかもゾンビ映画だ.
徐々に映画撮影の手伝いを始めてしまう克彦(役所)はプレッシャーに弱く、
使えない新人監督の幸一 (小栗旬)にイライラする.

今までの小栗旬のイメージがどこかに行ってしまったような駄目男の演技.
しかし、幸一は克彦との交流で自分を取り戻していき、二人のいい関係が
イマイチかみ合わなかった撮影現場にも不思議な影響を与え始める.

二人で露天風呂に入るシーンがやたら多い.
一緒に観ためーちゃん。が早速このロケ地の温泉を探し出してきてくれた.
岐阜県南木曽温泉(http://blogs.yahoo.co.jp/meg608319/61432869.html
春を迎えたら行ってみたいものだ.

克彦(役所)と幸一(小栗旬)が蕎麦(ラーメンか?)を一緒にすするシーンが印象的(トップ写真).
左利きの小栗旬の食べ方が役所とシンメトリーをなしていて、画づらも好い.
幸一が監督を始めるに至ったエピソードを聞いて、克彦も自らの息子を想う….
幸一も過去を想い、監督としての自分の役目を意識する….とても大事なシーン.

役所広司と小栗旬の取り合わせ、意外といいじゃん.

劇場内では、ときおり、笑い声が漏れる.
そう、爆笑ではないけど、“くすり”と言う感じで笑えるシーンが多い.
見た後も心がぬるい温泉に浸っているような心地良さが残る一品.



映画「親愛なるきみへ」…やっぱり遠距離恋愛は?


原題:DEAR JOHN 製作年度:2010年 製作国:アメリカ   上映時間:108分


日曜の朝、いつもの神楽坂ギンレイホールへ向かう.

最近は、絶対にギンレイホールで上映されるであろうテイストの作品を
かなりの精度で見極められるようになった.
無理に単館で観なくても、3ヶ月待っていればここで必ず観られる.しかも…格安料金だ.

そんな読みで今回も観ることが出来た昨年秋の作品
やたら込んでいる館内で観た本年26本目は米製、甘あまのラブストーリー.

「きみに読む物語」の原作者ニコラス・スパークスのベ ストセラー
『きみを想う夜空に』を、「G.I.ジョー」のチャニング・テイタムと
「マンマ・ミーア!」のアマンダ・サイフリッドの主演、
「ショコラ」 「HACHI 約束の犬」のラッセ・ハルストレム監督で映画化した純愛ストーリー.

兵役中でなかなか会えない中でも手紙で愛を育む若い男女が辿る
切ない運命を丁寧な筆致で描き出していく.

2001年春、米軍の特殊部隊に所属する青年ジョンは、
2週間の休暇で帰郷した際、女子大生のサヴァナと出会い恋に落ちる.

しかし、愛を深める間もなく、ジョンは赴任地へと旅立つ.
それでもふたりは、手紙を交わすことで互いの距離を縮め愛を育んでいく.
しかし、そん なふたりの運命を9.11同時多発テロが変えてしまう.

苦悩の末に任務の延長を志願したジョンに対し、
孤独に耐えかねたサヴァナの心は揺れていく.

ーーーーー

遠距離恋愛は成立しない…?
まして地球の裏側での超遠距離ではあまりにも条件が悪すぎる.

好きになった女の娘の為に除隊を決意するものの、
突然起きた9.11の悲劇で、辞めるに辞められなくなってしまう主人公.
女を取るか、母国の為につくすか…シンプルだけど大命題.
けっきょくあと2年のお務めと覚悟したのが、別れの第一歩.

あとはお決まりのパターンで愛の手紙交換も滞り、
そして最後の別れの手紙が….
原題の“Dear Jhon”は戦地の兵士への手紙の常用書き出しだそう.

そんな悲恋のストーリーに、主人公の父子の絆も描いてみせる.
自閉症気味の父親を養護する主人公.

二人を繋ぐコイン収集の趣味のエピソードの描き方も上手い….
息子の趣味を引き継いだ父親の生涯の趣味が、その死後に
見事に主人公の愛する人の役にたつ…という、手のこんだ脚本に感心.

チャニング・テイタムは初期はそうでもないのだが、兵役を増す毎に
身体が大きく、マッチョになっていくように見える.
体だけでなく、内面的な強さも徐々に増していくように見える.

アマンダ・サイフリッドはなんとも可愛らしい大学生から、
不治の病に冒された夫を介護疲れした妻までを演ずる.
魅力的なんだろうなぁ、アメリカ人男性から見ると.
まるで興味ないって、言ってるみたいですねぇ、この表現(苦笑).

爽やかなようで、ほろ苦くって、
こんな恋愛モノなら、許しちゃう.



初春の伊豆の花々



先週の河津への旅
河津桜にはふられちゃったけど、
好くしたもので、
ステキなカーネーション展があった.

温室内で、売り物以外のカーネーションを
入場料300円で見せてくれていた.









残りの大半は5月の母の日
向けに出荷されるのであろう.

いい、目の保養をさせてもらった.

別にカーネーションの他にも
菜の花とサクラは観たのだけどね.





花に囲まれたステキな街ですな、伊豆は….




映画「顔のないスパイ」…似合わないなぁ、ギア.


原題:THE DOUBLE 製作年度:2011年 製作国:アメリカ   上映時間:98分


土曜の夜は父親の様子伺い.すっかり風邪も直り元気を取り戻した84歳の父と柏ブラ.
大きな本屋に6冊も予約発注しているとな.重いので副長が持つ…全くの時代小説好き.
息子は年間150本映画を観るが、その父は年間150冊は本を読んでいる.
凝り性のDNAの証し.

そんな父親との待ち合わせ前に観た映画は本年25本目.

「ウォンテッド」の脚本家マイケル・ブラントが監督デビューを飾ったスパイ・サスペンス.
若きFBI捜査官と引退した元CIA エージェントが手を組み、死んだはずの旧ソ連伝説の
スパイを追うさまを捻りを利かせた展開で描く.

主演は「プリティ・ウーマン」「HACHI 約束の犬」のリチャード・ギアと
「イン・グッド・カンパニー」「スパイダーマン3」のトファー・グレイス、
共演にマーティン・シーン.

ある日ワシントンで上院議員が何者かに殺され、その手口から、
すでに死んだとされていたソ連の伝説のスパイ“カシウス”の名前が浮上してくる.

そこでCIA長官ハイランド(マーティン・シーン)は、かつてカシウスの追跡に
実績を残した元CIAエージェントのポール・シェファーソン(リチャード・ギア)を呼び戻し、
大学でカシウスの研究をしていたFBIの新人捜査官ベン・ギアリー(トファー・グレイス)と
組ませて捜査に当たらせる.

カシウスに魅せられ、彼が殺しを復活させたと信じるベンに対し、
カシウスは死んでおり、事件は模倣犯の仕業と一蹴するポールだったが….


リチャード・ギアは1949年生まれだそう、もう63歳….
当然犯人を追いかければ息も切れるし、
渋さの中にも老いがちらちら見え隠れしている.

なんだか冷酷なスパイには似合わないような気がする.
向いてないなぁ…の感あり.
顔立ち、立ち居振る舞いは変わらず絵になる男ではあるのだけどねぇ.

トファー・グレイスとリチャード・シーンとあわせて安易な顔見せ映画なのだろう.
ギア主演の「ハチ」と良い勝負かもしれない.
スパイものとしては平坦な造りで、大方の予想通りに筋書きは進む.
スパイもの好きな人なら邦題と原題で全てが判る(爆笑)

こんなに眠くなったスパイ・サスペンスものは久しぶり(笑).

これ以上書きようがないからおしまい.





映画「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」…911はかくも癒される?


原題: EXTREMELY LOUD AND INCREDIBLY CLOSE
製作年度:2011年  製作国:アメリカ   上映時間:129分


金曜日の夜、仕事を終えて車でチバラキ自宅へ、
途中下車のシネコンで鑑賞したのは本年24本目.

作家ジョナサン・サフラン・フォアが9.11後の喪失と 再生をテーマに描いた小説を、
「リトル・ダンサー」「愛を読むひと」のスティーヴン・ダルドリー監督が映画化.
主人公の少年役には本作がデビューとなる新人トーマス・ホーン、
共演にトム・ハンクス、サンドラ・ブロック、マックス・フォン・シドー.

9.11アメリカ同時多発テロで最愛の父(トム・ハンクス)を失った少年
オスカー(トーマス・ホーン).いまだ悲しみから立ち直れずにいる母
(サンドラ・ブロック)と2人暮らしの日々.

そんなある日、父の遺品の中から一本の鍵を見つける.
それが入っていた封筒には“ブラック”の文字.

オスカーはこの鍵に父のメッセージが託されていると確信し、
母親に内緒でニューヨー クに住むブラックをしらみつぶしに訪ねて
謎を解き明かそうと決意する.

やがて、祖母のアパートに間借りしている風変わりな老人(マックス・フォン・シドー)が
オスカーの鍵穴探しの旅を手伝うようになる….

突然、唐突に自らの肉親が命を奪われてしまう….
昨年の311でも、あまりにも多過ぎた事例に心が痛むのだけど、
10年前のワールドトレーディングセンターで起きた911では
他人の手によって命が奪われたと言うことでは筆舌にたがわぬ悲劇.

残された者がどう生きてきたか、どう回復してきたかを
1人の少年の行動を通じて訴えてくる作品.

自閉症の一種を病む11歳の少年の心のより所だった父(トム・ハンクス).
11歳の少年にとって世界の中心を成す存在が、突然姿を消したという
受け容れがたい事実だけが心を占めている….
遺体すら発見されず、空っぽの棺で行われる葬儀.

しかし父のクローゼットから発見した1つの鍵と謎めくブラックと言う文字に、
少年は目を輝かせ、ニューヨーク中の鍵穴めぐりという無謀な冒険を始める.
父からの声なき指令と受け取った必死の表情の迫力、怖さ….
トーマス・ホーンという希有な新人の素晴らしい演技に感心する.

その冒険に途中から加わる「間借り人」の老人(マックス・フォン・シドー)との
やりとりに心温まるものがある.ネタばれだが、この老人は結局、少年の祖父.

たぶん…推測するに彼はアメリカには在住していない.
老人は幼少の時に生まれた地、独のドレスデンで米軍の大爆撃を受けた.
その時の肉親を失ったショックで口がきけないままになっている….

その息子がまた911で逝ってしまい、
その子、孫がまた自分と同じような苦しみにあがいている….
なんという近似性、神の非情さだが、二人は引き合い、一緒に行動する.

鍵穴探しの旅で巡り会う人々との心のふれあい…少年の心の癒しにはならないが、
この経験を通して確実に少年は…進化し、成長している.

そして、あっけない程の鍵の本来の持ち主の出現と少年の落胆.
父との果たせなかった最期の記憶、そして祖父や母親の強い支持に
少年は立ち上がっていく….切なく苦しく虚しい精神状態に打ち勝っていく….

いまもこのように苦しみ葛藤する遺族はいるだろう.
近くに目を向けても、311震災で亡くなられた方たちの遺族だって同じだ.
311震災からの心の復興を描く映画ができるまで…あと10年もかかるのだろうか.





伊豆箱根の食い道楽?


先週末の河津行では
食べてばっかり.

えっ、いつもだって?
週5日はかなりの粗食家デス.

トップ写真は箱根湯本「瓔珞」の
鯛茶漬け.

これは絶品でした.

あっさり炊きあげた鯛飯.
ふだんはこれだけいただくのだけどね.

これに次々と載せていく….
薄く切った生きの良い鯛.
薄味に仕上げた塩昆布.
塩分の低めの梅干し.

最後に、ほとんど白湯に近い茶をかける.



淡く、ふっくらした鯛の白身.
箸でほぐして、お米と一緒に…
口の中でホワッと香りが広がる.

塩昆布が主張しない程味は薄いのだけど、
潮の香りだけはしっかりと
花粉症の鼻にでも運んでくれる.

この茶漬けに至るまでに
さんざ美味しい懐石が次々出てきて、
目も鼻も舌も満足させたあげくに、
この茶漬けがとどめを刺す….

あぁ、箱根湯本の秀玉の店.



転じて、会社の保養所の洋食.
大野年治とシェフの名を
メニュウに刻むほどの自信….



1品目のサラダでノックアウトされた….

海の幸と蓮根のサラダ さわやかなイチゴのソースと青のりジュレ
“Salade de fruite de mer et racine de lotus coulis de fraises acidulee et algue gelee”

海老と蟹の身を茹で、
蓮根を軽くソテーして、
なんと、イチゴのソースと青のりをジュレして
周囲にちらしてある….

酸味優先のイチゴのソース、
海の潮の香りを内合する青のりソース.
それぞれのソースを漬けて食べるも好し、
また両方のソースを混ぜた時の、
この甘さ、酸味、香り…
素晴らしいっ.

この後も、
ポリチーニ茸のスープ.
オマールと海老のリゾット.
遠州鶏のフォアグラ包み焼き…と
ノックアウトされっぱなし.

うーん、やっぱり最強の保養所だぁ.



3つ目は河津のとんかつ屋兼居酒屋「あら太」.

今回、なぜかアジフライが食べたかった(笑).
伊豆の採れたてのプリップリッの鰺っ♪



アジフライも入ったミックスフライ定食.

最初のフライの色を見て、しまったと思った.
揚げすぎじゃん…

ところが…、ヒレカツを最初に食べ始めたら、
中身はほとんどピンク色.
まさに丁度の揚げ具合.

ヒレ肉も海老も鰺も、
みんな原材の生きの良さが
ちょうど固めのフライの衣に
包み込まれている….

これは満腹….

おかげで、この後
河津市内を桜原木探しや温室花展と
歩き回る原動力の充填ができました.


粗食に戻った今、この写真見てたら
お腹減っちゃった(笑).









街中のネコシリーズ(今週の気になった3匹)



一昨日は2月22日で猫の日だったのに、
猫記事を忘れちゃった(笑).

今週出逢った猫たちから
気になった仔を3匹ピックアップ.

まずは河津で出逢った縞トラ.

いい顔してる.
飼い猫で首輪にはリードが….

直ぐ近くに飼い主(60代男性)が居て、
これ以上近づくと、誘拐犯と
思われちゃいそう(笑).

お腹のタプつき具合といい、
シッポの太さといい、
副長の理想のデブ猫(爆笑).




昨日、またも通勤途中のマンションの窓辺.
美白ネコにまた逢えた.
キャットタワーの足元にはもう1匹の白ネコ.

どうやら美人姉妹で暮らしているよう….

1匹くれないかなぁ….




等々力ニャンズの中の1匹、“シマ3”.

このところ会っていなかった.
久しぶりに見たら
ずいぶんと太って、貫禄が….

野良猫と思えない
栄養状態の良さ!

太りすぎに気をつけろよー.

って、自分にも言ってたりして(笑).




映画「トスカーナの贋作」…うーん、まいった、この男と女.


原題: CERTIFIED COPY/Cpie Conferme
製作年度:2010年 製作国: フランス/イタリア   上映時間:106分


予定していた残業がキャンセル…こんな時は映画に限る!
久々に神楽坂ギンレイホールを夜の訪問.
本年23本目はうーん、複雑なフランス映画.

イランの巨匠アッバス・キアロスタミ監督がイタリアのトスカーナ地方でロケを行い、
主演にフランス人女優ジュリエット・ビノシュと、これがスクリーン・デ ビューの
英国人オペラ歌手ウィリアム・シメルを迎え、異色の恋愛ドラマ.

偶然に出会い、ひょんなことから偽りの夫婦を演じているかに思われた
一組の男女を主人公に、彼らの会話から浮かび上がってくる2人の不可解な関係を、
虚構と真実がないまぜのアイロニカルなタッチで描き出していく.

イタリア、南トスカーナ地方の小さな村.ここで、本物と贋作についての
新刊を発表した英国の作家ジェームズ(ウィリアム・シメル)の講演が行われた.
その講演を聞きに来ていたギャラリーの女主人(ジュリエット・ビノシュ)は
メモを残し息子と共に退席する.

やがて、女のギャラリーにジェームズが現われ、2人は彼女の案内で
近くの名所を散策すべくドライブに繰り出す.
車中では本物と贋作を巡る議論が熱を帯びていく.

その後、カフェで一服する2人は、店主に夫婦と誤解されたのを機に、
ゲーム を楽しむように長年連れ添った夫婦を演じ始める….

冒頭のジェームズの「贋作」の魅力の講演からかなり引き込まれる.
シメルに妙に惹かれている雰囲気をヒロイン:ビノシュはまき散らす.
息子にまでそれをよまれてしまう始末には苦笑.

ビノシュがシメルをドライブへと誘う.講演の題目でもあった「贋作」というテーマを
果てのない議論にふける二人は、あたかも倦怠期を迎えた夫婦のように見える.
実際の夫婦に誤解したカフェの女主人のひと言がきっかけとなり、
二人は長年連れ添った夫婦を偽装するゲームに興じていく.

この辺りから、ほんとに夫婦だったのではと思わせるほどに二人が絡み合う.
ビノシュが胸が苦しいからブラを脱したと挑発すると、シメルは困惑気味に後ずさりする.
そんなどこかユーモラスで艶話めいた遊戯が続いていく….

次第にビノシュがどこまでが真正な感情の発露なのかは判然としなくなるほど暴走する.
彼女には見える新婚時に泊まったホテルから見える教会の鐘.当然シメルに見えるはずもない.
9時には駅に行き帰らねばならない彼の耳に、その鐘が9時を打つ音が入ってくると…エンディング.
トスカーナの夏の夜9時はまだ明るい.やがて暗く暗転していく….

男と女.夫と妻に関するビノシュとカフェの女主人の会話が秀逸.
男は仕事に血道をあげるか、ぐーたらするかのどっちかだ、と女主人.
女は男が帰って来る場にいるだけでいい、とも.

ビノシュは帰らぬ夫、自分に見向きもしない夫に我慢がならない.
シメルは結婚15年も経つと夫婦の愛の形は変わると主張する.
いつまでもルンルンではいられないと.ビノシュはそれを許さない….
男と女の愛のスタンスの違いを演ずる?贋作の夫婦は…奇妙だ.

贋作はそのままでも芸術だと、冒頭のシメルのセリフが蘇る.
さて、この贋作の夫婦の行方は….

アラフォーのジュリエット・ビノシュの熟れた魅力.知的な部分の表現も好く、
最初の作家との贋作論議には英語.トスカーナでの日常会話はイタリア語、
そして贋作夫婦を始めるとフランス語中心に少しだけ英語、と多才さを演ずる.
一方、ほとんど英語で終始するかと思われたシメルも感情が入ると仏英語が入り交じる.

圧倒的なビノシュの狂気にも似た演技に引きずられ、
贋作から本物の愛に転じていく迷いのシメルの戸惑いの演技.
うーん、これは面白すぎる….

いやらしいシーンは皆無で、男と女の熱く乾いた会話だけなのに
妙なエロスや情緒の機微が観る者に伝わってくる…佳作.




映画「TIME/タイム」…結構行けるぜこのB級!


原題: IN TIME 製作年度:2011年 製作国:アメリカ   上映時間:109分


火曜の夜は通いのシネコンが会員割引.
せこく安く観たのは本年22本目.

「ガタカ」のアンドリュー・ニコル監督が、
人間の余命が通貨のように売買される近未来を舞台に、
貧しい青年と大富豪の娘が繰り広げる逃避行の行方を描くサスペンス・アクション.
主演はジャスティン・ティンバーレイクとアマンダ・セイフライド.

老化を克服した近未来の社会.全ての人間の成長は25歳でストップし、
以降の余命は体内時計が刻む残り時間によって設定されていた.

富める者は永遠の命を享受する一方、貧しき者は早死にする残酷な世界.
ある日、貧しい青年ウィルは、社会への不合理を目の当たりにして、
システムを支配する見えざる敵に立ち向かう決意をする.
そして富裕層が暮らす地区へと潜入したウィル は、大富豪の娘シルビアと出会う….


B級かとかってに安易な先入観で決めつけて観始めたら、
いやいや、なかなかの出来.B級の上、いやAB級か?(笑).
やはり変な先入観は禁物ですな.

ものごとの価値観を全て“時間”に置き換える…この発想が新鮮.
現金以上の意味を持つからね.
タクシー代を支払うのも自らの余命時間からだし、
あと何年、いや何日生きられるかというのは何ものにも換えられない価値.

DNA操作によって、人間の左腕には残余命の時計表示が.
これが手をつなぐことと本人の意志によって譲与できる!
これがまた秀逸なアイデア.

ストーリのいたる所でこの“時間”のやりとりが行われる.
そのやり取りも、恩返しの礼であったり、愛情の証だったり、
はたまたギャンブルのチップ代わりであったり、強盗殺人のネタだったり….

2000年以上も余命を持っている“富裕者”の気持ちの空虚なこと.
それでも富裕者たちは“時間集め”に血道をあげてしまう愚かさ….

主人公ジャスティン・ティンバーレイクはこの搾取者たちへの挑戦を始める.
ナイーブで熱く、アクション派ではないが格好いい….彼ってたしか歌手ですよねぇ.
日本ならエンディング曲なんか唄っちゃいそうだけど、この作品では役者に徹している.

転じて、アマンダ・セイフライドの魅力ったら、素晴らしすぎる….
熟れどき、売れどきの盛りという印象.オヤジっぽい表現だなぁ(笑).

こんなヒーロー、ヒロインの行き先はどこに…と予想させながら、
最後のエッという結末.
良い感じの落とされ感に酔ってしまった.

なかなかの脚本、活きの好い役者、すきな佳作.

題名は原題の“IN TIME”の方が
余韻も含意も含めて好いと思うのだけど….