映画「グラディエーターⅡ 英雄を呼ぶ声」…期待を裏切らない快作.
原題:Gladiator II 製作年:2024年
制作国:アメリカ 上映時間:148分 R15+
24年前のラッセル・クロウ主演の「グラディエーター」
はTV地上波で観たのかも.リドリースコットが珍しく
続編も自ら撮ると決めたスペクタクルを公開初日に観賞.
本年度累積228本目の観賞.
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古代ローマを舞台に、皇帝の後継者争いの陰謀に
巻き込まれ、剣闘士(グラディエーター)として
苛烈な戦いに身を投じる男の姿を描いた
スペクタクルアクション「グラディエーター」.
巨匠リドリー・スコットが監督を手がけ、アカデミー賞
で作品賞や主演男優賞など5部門を受賞した
同作の24年ぶりとなる続編.
将軍アカシウス率いるローマ帝国軍の侵攻により、
愛する妻を殺された男ルシアス.すべてを失い、
アカシウスへの復讐を胸に誓う彼は、マクリヌス
という謎の男と出会う.
ルシアスの心のなかで燃え盛る怒りに目を
つけたマクリヌスの導きによって、ルシアスは
ローマへと赴き、マクリヌスが所有する剣闘士
となり、力のみが物を言うコロセウムで待ち
受ける戦いへと踏み出していく.
今作の主人公となるルシアスは、ラッセル・
ロウが演じた前作の主人公マキシマスの
息子という設定.そのルシアス役を、「aftersun
アフターサン」でアカデミー賞にノミネート
されたポール・メスカルが演じた.
そのほかデンゼル・ワシントン、ペドロ・パスカル、
前作から続投のコニー・ニールセンらが共演.
リドリー・スコットが前作に続いて監督を務め、
脚本は「ナポレオン」「ゲティ家の身代金」の
デビッド・スカルパが担当.
以上は《映画.COM》から転載.
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「エーリアン」とか「ブレードランナー」とかは
続編を他監督に任せてしまうリドリー・スコットが
この「グラディエーター」だけは24年も経ったのに
自らの監督にこだわったのは、それほどの思い入れ
が有ったのだろうか.
24年間という年月の流れは、正続の様相を大きく
変えた.進化したVFXはローマ帝国のランドスケープ
をより精緻でパノラミックに生成させ、コロッセオの
空間表現は生々しさを増強した.
戦闘シーンのレイアウトやリズム感は悠然とした
様式化をともなっていて、それが本作を、前作以上
の格調高いものに仕上げている.
最後の五賢帝マルクス・アウレリウス帝の死から
20年経った西暦200年.ローマ帝国は双子の
皇帝ゲタとカラカラの支配下となり政治は腐敗
しきっていた.
そんな中、北アフリカ・ヌミディアの地で青年ハンノ
:ポール・メスカルは妻アリサットと幸せに暮らして
いたが、アカシウス将軍:ペドロ・パスカル率いる
ローマ軍の侵攻によって妻を失う.
捕虜となったハンノは商人マクリヌス:デンゼル・
ワシントンに見込まれてグラディエーターとなる.
マルクス・アウレリウス帝の娘にして、現在は
アカシウス将軍の妻となったルッシラ:コニー・
ニールセンはコロッセオの闘技でハンノを目に
留める.ハンノこそがかつてコモドゥス帝の死後
に匿われ生き別れとなったルッシラの実子
ルシアスだった.
勇猛果敢なルキアスは父マキシマスのDNAを
強く引き継ぎ、強い身体と強い意志そして
復讐心に燃えている.
それを利用する策士がマクリヌス:デンゼル・
ワシントンが狡猾な武器商人を楽しげに演ずる.
欲は際限なく、どこまでも深く悪どい.痴呆的な
双子の皇帝たちとはまた違う様相の怖さを
表現しきってみせる.
人間ドラマの部分も面白く描かれているが、
エンタメの部分もとても面白かった.前作から
変わらずの闘技のシーンや、今回はコロッセオ
を水で満たしての水上戦もあって画面の迫力
と製作費のかけ方はさすがハリウッドと
感じさせる.
前作を上手く引き継いだストーリーと今時なら
ではの映像表現、金の掛かったセット類と
期待を裏切らないリドリー・スコット渾身の
快作と感じた.
.
コメント
No title
2024-11-23 23:30 URL 編集
Re: No title
2024-11-24 21:06 副長 URL 編集