Yahooブログ終了に伴う難民です.引越してきました.
新人カメラマンの登竜門,
「写真新世紀展2006」を東京都写真美術館にて観る.
今年は最優秀賞は該当無し.優秀賞が6作,7人.
ま,有名写真家が好きな作品を選ぶだけだから
超主観的な選出.好きか嫌いかで優劣は関係なし…と思う.
優秀作はどれも面白いが,アマチュア的,
佳作の方がハイ・アマチュア,プロ指向の印象.
優秀作は身近な被写体が多かった.
母,友人,身近な風景の切り取り…
と題材はありふれているが,
その表現はさまざまで個性にあふれている.
上記写真は高木こずえ氏の作品.
被写体~人の顔の左半分と右半分を分けて
鏡像に合体.つまり,左側の顔と右側の顔を
計26人分を表現した作品.
面白かった.同じ人物なのに右の顔と左の顔の
その違い,表情の差,印象の違い,
性格まで違って見える顔もある.
でも,実際はそれが同一人物の左と右で
共に存在しているのだから,不思議.
作者のアイデアも秀逸だが,予想外の効果かも.
加えて傑作と感じたのは2005年グランプリ受賞者
小澤亜希子氏の作品展.題して「バブ」
乳児向けの「おしゃぶり」…“バブを通して
表現する痛快なメッセージ.
酒,煙草,ネット,ブログ,仕事,恋愛,…
人がやめられないモノには幼児性,依存性,嗜癖性が
つきまとう.『人はそれを我慢できない』
さて,あなた自身の「バブ」は何?
と問うてくる組み写真.痛快の一言.
また,来年も楽しみな写真展.
自ら出点したらもっと楽しい??
久々に洋画鑑賞.
近未来SFはかなり好きなテーマ.
人類に子どもが生まれなくなってしまった西暦2027年を舞台
ときいて興味をそそがれ映画館のレートショーへ.
いやはや,今年観た中で一番つまらなかった.
近未来が舞台だが,SFではなかった.
テーマは出生率ゼロ,人口減少,密入国取締り,そして異民族排除….
「人類存亡の危機を巡る壮絶な攻防戦を主題に、…」は誇大広告だ.
現在も存在する前述の諸問題を極端化し,スケッチしただけのような映画.
イギリスが舞台だが,今年観た「Vフォー・ヴァンデッタ」もそうだったが
世界中の他国が朽ち果てていくのに,大英帝国だけが健在(?)に
残存しているシチュエーション.これがまず鼻につく.
英国作家界の女王P.D.ジェイムズの大ベストセラー小説が原作だが,
イギリスの,この手の自分だけは違う的な島国根性(日本もそうだが)が,
世界の中で,ういていると思う.
イギリスの暗さだけが印象に残る,暗い映像,みにくい風景.
絶対的な悪役もいないが,主張する善の主役もいない.
説明不足のストリー仕立て.原作を読めとでも言うのか.
途中で退出しようかと想うほど.
暗闇で何度残り時間を腕時計で確かめたか.
最期まで辛抱したら,ラストが又凄かった.
フィルムが切れたかと思うほどの
「ブツッ」という映像の斬り方.
そのあとの,学生映画でも出てこないような
へたくそなフォークソングの垂れ流し.
そしてエンドスクロールが….
ああ,料金返せ,レイトショーだから1200円(笑)
やはり次は出来のいい日本映画だなぁ.
またまた仕事帰りの日本映画鑑賞.
夢見がちの女の子が本物の恋を探して奮闘するラブコメディ
憧れの先輩大沢たかお、ヒロインに中谷美紀.
「7月24日通り」とはヒロインがあこがれる
ポルトガルのリスボンに実存する通りの名前.
映画中にも何度もその通りが現れる.
港町の素敵な,でもありふれた通り….
その通りと引き合いにヒロインが住む街,
長崎の風景が又,好く出てくるのだが,
副長にとっては,異国情緒あふれる長崎
の方が,より魅力的に見えた.
石畳,路面電車,ちょっとレトロな商店街,
なだらかな坂,急な坂,そして,めがね橋….
素敵な街ですネー,長崎は.
物語は面白く見せるが,出来は可も無し不可もなし.
大沢たかおも平々凡々と演じ,中谷美紀も…まぁいいか(笑)
後半で,眼鏡を捨てコンタクトに変え,綺麗に変身していく
中谷より,前半の眼鏡すがたの地味服装の方が
魅力的に見えたのは,ヘン??
まぁ,綺麗な風景と愉快なお話で,めでたしめでたし.