映画「プリンセストヨトミ」…予告出来過ぎ、でも….
製作年度: 2011年 製作国: 日本 上映時間: 119分
“邦画を1000円で観る会”のブロ友:めーちゃん.と一緒に観た本年61本目.
人気作家・万城目学が大阪を舞台に描いた同名ベストセラーが原作..
大阪を訪れた会計検査院の3人の調査官が、ひょんなことからこの地で脈々と守り継がれてきた
驚くべき秘密を目の当たりにしていくさまを壮大なスケールで描き出していく.
出演は堤真一、綾瀬はるか、岡田将生、中井貴一.監督は「HERO」の鈴木雅之.
東京から大阪にやって来た3人の男女.
彼らは国の予算が正しく使われているかを調べる会計検査院の調査官たち.
リーダーは超エリートにして、税金の無駄遣いを決して見逃さない“鬼の松平”の
異名を持つ松平元(堤真一).その部下で、普段は脳天気ながら時々驚くべき勘を発揮する
“ミラクル鳥居”こと鳥居忠子(綾瀬はるか).そして鳥居とは対照的にクールな
日仏ハーフのイケメン新人エリート、旭ゲンズブール(岡田将生).
調査対象を順調にこなしてきた彼らは、次の調査のため空堀商店街へと向かう.
そして財団法人 “OJO(大阪城趾整備機構)”の調査を開始する.
それは、何の問題もなく簡単に終了するかに思われたが….
予告編の出来がやたら良くて、期待して新宿ピカデリーに行ったら、
梅雨の娯楽に映画をと、ごった返すような超満員状態.
予定の回のもう一つあとの夜の回になってしまった.
荒唐無稽な大阪国…という話だが最近の某橋元知事の勢いや経団連中心に煽られる
道州制の論議を考えると、あながちホラ話とは言えない真実味を帯びてくる.
まして豊臣家の末裔の王女とそれを守る者たちまで出てくると、まるで
「ダヴィンチ・コード」みたいなティストまで出てくるから不思議.
原作ではミラクル鳥居が男性で、旭ゲンズブールが女性らしいが、
本作では逆転した配役、綾瀬はるかと岡田将生が摩訶不思議なコンビを演ずる.
これはこれで配役の妙が楽しめる.
壮大なスペクタクルが広げられるかと思いきや、クライマックスはなんと
会計検査院調査官の松平元(堤真一)と大阪国総理大臣の真田幸一 (中井貴一)の公開議論対決.
堂々たる大阪国総理大臣の説得力…どこぞの総理みたいに保身に執着しない(笑).
そして迎える意外な展開….
最近女性中心、母と娘の物語が多い中で、珍しく父と子の物語へと展開してく.
世の中の父親が、息子に何を伝えたいと思っているのか、果たしてそれは伝承されるのか….
単に大阪ネタに留まらない問題提起をしっかと受け止め、なんだか心がほんわかするエンディング.
予告への期待とは違ったけど、それなりの満足感を得られた作品.
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