映画「アンビュランス」 (DVD観賞)…爆裂するアクションと意外な人間ドラマ．
原題：Ambulance 製作年；2022年
製作国：アメリカ 上映時間：136分
本当に最近の作品のDVD化は早い．本作なんかこの春の公開であっと言う間に
観落としたと思ったら、もうレンタルDVD化されてリリースされてしまった．
ちょっと最近は飽き飽きしていたマイケル・ベイ監督なれど、評価は高かった
本作を期待を持って本年度累積196本目に観賞．
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「トランスフォーマー」シリーズのマイケル・ベイ監督がジェイク・ギレンホールを
主演に迎え、強盗を働いた元軍人の主人公が、瀕死の警官を乗せた救急車で
逃走劇を繰り広げる姿を描いたノンストップアクション．
アフガニスタンからの帰還兵ウィルは、出産直後の妻が病に侵され、その治療
には莫大な費用がかかるが保険金も降りず、役所に問い合わせてもたらい回し
にされるだけだった．
なんとかして妻の治療費を工面しようと、血のつながらない兄のダニーに助け
を求めるウィル．犯罪に手を染めるダニーが提案したのは、3200万円ドル
（約36億円）もの大金を強奪する銀行強盗だった．
計画通りならば、誰も傷つけることなく大金だけを手にするはずだったが、
狂いが生じて2人は警察に追われる事態に．やむを得ず逃走用に救急車に
乗り込んだ2人だったが、その救急車はウィルに撃たれて瀕死となった
警官を乗せていた．
乗り合わせた救命士キャムも巻き込み、ダニーとウィルはロサンゼルス中を
猛スピードで爆走することになる．
ダニー役をギレンホールが演じるほか、ウィル役を「マトリックス レザレクションズ」
のヤーヤ・アブドゥル＝マティーン2世、キャム役を「パーフェクト・ケア」の
エイザ・ゴンザレスがそれぞれ演じる．
2005年製作のデンマーク映画「25ミニッツ」のリメイク．
以上は《映画.COM》から転載．
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マイケル･ベイ監督というと、「とランフォーマー」シリーズの目茶早いアクション
もののイメージが強くて、余りよい印象を持っていなかった．CG頼りｎイメージだ．
が、本作はCGを極力排した実画のアクションもの、ほぼ全編に渡って繰り広げ
られる逃走カー・アクションはやはり速さがある素晴らしいものだった．
オリジナルのデンマーク作品は未見．脚本は良く練られrている．
逃走の過程における、二転三転する事態と、重くのしかかる善悪の葛藤．
ダニー：ギレンホールは終始気がイッちゃってる．妻の為犯罪に手を染めて
しまったが、軍人でもあり善悪葛藤するウィル：ヤーヤ・アブドゥル＝マティーン2世．
強い義務感に突き動かされる救急救命士キャム：エイザ・ゴンザレスが
きっちりしたドラマを演ずる．
なによりも魅力は機動力の高いカメラワークや過剰なまでの爆発を配したショット
の映像であろう．一人称視点ドローンによるアクロバティックなカメラワークには
驚きの連続なのだ．
絶対捕まるものかの意地、逃げ切ってやるという強い意志．
出口の見えぬ終点まで降りられない逃走劇が続く．
あちこちにパトカーが待ち受け、追いすがる．ヘリにも追い掛けられ続ける．
LA市内を堂々巡りしていき、いったい何処が終点になるのだろう？？
血の繋がらないダニーとウイルの兄弟の絆、時には対立をも見せる．
ダニーをジェイク・ギレンホールが終始ハイテンションの怪演を見せる．
こういう役をやらせたら似合い過ぎだよね．
ウィルは妻子の事を期にしながらも義兄のダニー慕うし、彼の役に立ちたい
気持ちの葛藤をヤーヤ・アブドゥル=マティーン２世が熱演する．
ダニーとウィルの幼い日の回想シーンが何度も入り、2人の仲良しぶりが愛しい．
極限状態下、手当てを続けるキャム．撃たれた警官の緊急手術は本作でも一つ
のクライマックス．キャムは勿論医者じゃない．医者の元カレやその同僚とリモート
で繋ぎ、指示受けながら処置をする．
救急車の速度を怒鳴りながら落とさせ、メスで皮膚を切り、内臓を掴んで…、
とけっこうぐろいシーンなのだが、エイサ・ゴンザレスの熱演と魅力で見せきる．
それぞれの信念、正義、思惑が交錯し、誰一人として途中下車を辞さない．
ラスト10分は意外な展開での人間ドラマが繰り広げられる．
経緯も含めて伏線がきっちりと織り込まれているから、自然と気持ちが
揺すぶられてしまう．
マイケル・ベイってやり手だなぁ…．
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