製作年:2014年 製作国:アメリカ 上映時間:134分
今週の神楽坂ギンレイホールが用意してくれたのは音楽モノ2本.
館内は朝から超満員.副長も開演1時間前から並んで席を確保するしまつ.
一度は観た作品なれど、違った視点で観ようと本年66本目の鑑賞.
『グラン・トリノ』などの名匠クリント・イーストウッドが監督を務め、
ブロードウェイの大ヒットミュージカルを基に描くドラマ.
1960年代にザ・ビートルズと並ぶほどの人気を誇ったアメリカのポップスグループ、
ザ・フォー・シーズンズの光と影を数々の名曲と共に映し出す.
ブロードウェイ版同様ジョン・ロイド・ヤングが、バンドのリードボーカル役を担当.
グループの宿命でもあるメンバーの友情と不和、栄光と転落の物語が胸に響く.
ニュージャージー州の貧しい町で生まれ育った4人の青年たちは、その掃きだめの
ような場所から逃れるために歌手を目指す.コネも金もない彼らだが、天性の歌声と
曲作りの才能、そして素晴らしいチームワークが生んだ最高のハーモニーがあった.
やがて彼らは「ザ・フォー・シーズンズ」というバンドを結成し、
瞬く間にトップスターの座に就くが…….
以上はYahoo映画HPから転載.
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違う視点でなんて冒頭で偉そうなこと書いたけど、観始めたらすっかりテンポの
好いストーリー運びに乗せられて、中身に観はまってしまった.
こんな所もクリント・マジック?
波乱万丈なストーリー展開に加え、間に挟まるヒット曲の数々に聞き惚れちゃう
からなのだと思う.その意味からはブロードウェイ版と同じジョン・ロイド・ヤング
の起用が成功の鍵なのかも.
とにかく、声の質や歌唱が抜群に…上手い.
本物のフランキー・ヴァリの声を忘れてしまいそう.
ジョン・ロイド・ヤングは本舞台でトニー賞を受賞しているそう.
そういえば先日ブロードウェイ「王様と私」で渡辺謙がトニー賞にノミネート
されているという報道があったけど、結果はどうなったんだろう?
ノミネートされるだけでも、大偉業だと思うのだが….
脇役では、マフィアのボス役のクリストファー・ウォーケンの演技が気になった.
存在感たっぷりの貫禄.悪いことするシーンは皆無なのに十二分に悪そう…(笑).
オーラスのキャスト全員によるダンシングシーンでも一番端っこでちゃんと
踊っていた.虫も殺さない様な真面目な顔で踊るさまに観はまってしまった.
最後のキメのポーズ後でみんな静止するのだが、ウォーケンは息も上がらず、
微動だにもせずにポーズを決めていたのが印象的.
やっぱり、輝かしいクリント・イーストウッド監督作品の一つと思う佳作.
楽しんで観させてもらった.
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