映画「美女と野獣(2017)」…王道のラヴロマンス
原題:BEAUTY AND THE BEAST
制作年:2017年 制作国:アメリカ 上映時間:130分
制作年:2017年 制作国:アメリカ 上映時間:130分
さて、GWに突入した.今回は副長も怒濤の9連休!
なんの予定も無いのだけどね(笑).孫の顔観て映画三昧か?
さて、土曜日に孫の顔を見る前に観賞したのはディズニー作品.本年累積55本目の鑑賞.
ディズニー・アニメ不朽の名作「美女と野獣」を「ハリー・ポッター」シリーズの
エマ・ワトソン主演で実写映画化したファンタジー・ラブ・ロマンス.魔女の呪いで
醜い野獣に変えられた王子と、聡明で心優しきヒロインの真実の愛を、アニメ版の名曲の
数々に加え、新たに書き下ろされた新曲とともに絢爛豪華なヴィジュアルで描き出す.
共演はダン・スティーヴンス、ルーク・エヴァンス、ケヴィン・クライン、
イアン・マッケラン、エマ・トンプソン.
監督は「ドリームガールズ」「Mr.ホームズ 名探偵最後の事件」のビル・コンドン.
美しいが傲慢だった王子が魔女の呪いによって醜い野獣に変えられてしまう.
呪いを解くためには、魔女が残したバラの花びらがすべて散る前に、
誰かと心から愛し合わなければならなかった.
以来、王子は城に籠り、絶望の中で心を閉ざして時を過ごしていた.
一方、田舎の小さな村で父モーリスと暮らす美しい女性ベル.読書家で進歩的な考えを持ち、
広い世界を見たいと願う彼女は、周囲から変わり者と見られてしまう.
そんなある日、モーリスが森で遭難し、迷い込んだ城で野獣に捕らえられてしまう.
モーリスを探して城までやってきたベルは、野獣の姿におののきながらも、父の身代わり
となり城に留まることを決意する.
そんなベルを、呪いで家財道具に変えられてしまった城の住人たちが優しく
もてなすのだったが….
以上は<allcinema>から転載.
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アニメ版は何度も観ている.3年前のフランス版は、主演のレア・セドゥの色香に
戸惑う程見入ってしまった(笑).そして、待望?のディズニー実写版の登場だ.
選んだのは字幕、DOLBY ATOMS版.特別な音響効果を狙ったものだね.
最初のデモ映像(音響)では大音量のダイナミックレンジの広さや超低音の効果や、
定位の良さを聴かせてくれる.左背後面から右前面へ鳥が鳴きながら飛んでいく効果も.
なんだか、50年前の4CHのデモを思い出しちゃった(笑).
さて、そんなDOLBY ATOMSシステムに頼らなくても、十二分に魅力的だったのは
やはりその音楽.アニメ版からの主題歌や“Be a Guest”などの魅力的な曲が、
アレンジも新たに次から次へと出てくる.これらの曲の魅力は3年前のフランス版には
無かったもの.やはりディズニーの強みだ.
さて、いろんな演者は出ているのだけど、最後にしか姿は現さないからほとんど全編が
声の出演のみ.通しで出演するのは、エマ・ワトソンと悪役のルーク・エヴァンスくらいか.
コーヒーポット役エマ・トンプソンが歌う主題歌はもの悲しく、上手いものだったのは印象的.
エマ・ワトソンのベルは愛らしくも、知的で進歩的な面を演じてみせてくれる.“ハリポ”の
イメージ一掃の快演かもしれない.フランス版のレア・セドゥほどの色香や女性らしさは
みじんも無いのがかえって、清々しいかも(笑).
野獣役のダン・スティーブンスはあまりにも素顔の出番が少なくて、評価対象外(笑).
ガストン役のルーク・エヴァンスが憎らしい程の悪役ぶりを魅せてくれる.嘘つき、
お調子者、行動より口先だけで生き延びるタイプ.演技達者を発揮してくれる.
ベルの父モーリスを口先でやり込めて、村の民衆を扇動して危機感を煽る様は、
まるでどこかの総理大臣を彷彿とさせる.民衆の中からも一人の女性がガストンと
口裏を合わせ扇動する様を見ていると、某安倍総理の夫人昭恵女史を思い出しちゃう.
民衆を扇動して野獣の城を襲撃までしてしまうシーンは見ていても不愉快.
北朝鮮問題で無駄に危機感を煽る様を想像させられてしまう.良識有る選挙民は
くれぐれもこんな馬鹿な口車に乗せられないようにしたいもの.
おとぎ話なのについつい大人の感慨を持ち込んでしまうのは副長の悪い癖(笑).
そんな不愉快なシーンはさておき、“愛のバラ”が散ってしまうというタイムリミットに、
ベルと野獣の愛の後押しをするのは、ベルの母の愛.ここで、王道の“母の愛強し”に
落ち着くところはアニメ版とは少し趣が変わっている.
フランス版も脚本的には不満があったのだけど、本作を観てからは逆にそのフランス版の
好さに気がついたしだい.もう1回フランス版を観直してみようかなと言う気分にも….
エマ・ワトソンの熱演と王道とも言える名曲の数々に支えられて、
これまた大ヒットの予感のする作品.
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