没後10周年 平山郁夫 シルクロードコレクション展@茨城県近代美術館

県を跨ぐ移動は自粛するとして、同一県内の水戸まで遠征してみた.
遠路75km、上野に行くよりずっと遠いって…(苦笑)
再開された茨城県近代美術館で開催されている平山郁夫展を観賞.

土曜日の朝は寒かったが、昼時には晴れ間もみえて暖かい.
以下は同館HPから転載.
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平山郁夫(1930〜2009)は仏教東漸(とうぜん)やシルクロードの
文化交流をテーマに、戦後の日本画壇において活躍しました.
平山は中学生の時に広島で被爆し、若い頃はその後遺症に苦しめられています.
こうした体験から救いを求める気持ちと平和への祈りを託して、仏教を
テーマとすること、人生の体験に基づく絵を描くことを制作の柱とし、
140回以上シルクロード各地を訪問、現地に立った実感をもとにした
独自の画風を築きました.
また平山は、取材に同行した美知子夫人と共にシルクロードの彫刻や工芸品の
収集を行い、約9,000点のコレクションを形成しました.美知子夫人は、取材に
同行したことにより、日本文化とシルクロードの多くの国とのつながりを実感した、
と語っています.
本展では平山郁夫シルクロード美術館所蔵の平山作品と、工芸品等の
コレクションにより、平山夫妻の歩いた道をたどります.
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国交樹立直後の中国に始まり、新疆ウィグル自治区、タジキスタン、カザフスタン、
ウズベキスタン、トルクメニスタン、アフガニスタン、トルコ、…と140回以上も
シルクロード各所を訪問し、スケッチにしたためたその記録は偉大だ.


タリバーンやISの暴挙により破壊され、今となっては観ることの出来ない
石像や建物の記録、スケッチもあり、貴重というか痛ましい限りだ.
文化破壊、何千年ものの人間の記録の破壊で許されることでは無い.
晩年の平山郁夫はこの文化財保護活動にも熱心であったことは記憶にある.
いまだ中央アジアや中東においてはきな臭い状況ゆえ、警戒しなければいけない.
さて、平山画伯の画、壮大なテーマが多くその雄大さに身を委ねるままに
味わせていただく.スケッチや下絵の展示も多いのだけど、驚くのは
その構成力というか、デッサン力.きっちりまとまっていて、隙が全く無い.
“色を置く”と平山画伯は良く表現していたらしいが、画ごとの色調の統一感
が素晴らしい.

山梨北壮市に在る平山郁夫シルクロード美術館もいずれ訪問せねば.
常設展にも観るモノが多い.茨城県出身の画家の画が多いのだが、
他にも、優れものがある.

菱田春草《猫に鳥》抜粋 1910年

井手康人《奉園》2006年

オーギュスト・ルノワール《マドモアゼル・フランソワ》1917年
ルノワールの画は彼の最晩年の作品.この頃は重度のリュウマチに病み、
車椅子で腕に絵筆を縛り付けて描いていた頃.美への執念みたいなもの
が伝わってくる作品.
さて、久々の外出に浮かれ、美術館の小さなレストランで外食を.

窓外に見える千波湖の景色は壮観.

スペシャルランチセットをオーダー.
先ずは、季節のサラダとグリンピースのポタージュ.

豆好きとしては堪らないスープ、春の香りだぁ.
ポークフィレのソテー、マッシュルームソース.

少なめのライスを付けて、
柔らかな豚のフィレ、ソースの上品な味付け
とあいまって、美味しくいただく.量も丁度だね♪
珈琲も付いて、1427円はリーズナブル♪
目も胃袋も大満足で帰路についた.
75kmの高速料金の方が高くついた(笑).
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コメント
No title
2020-05-28 21:06 豊栄のぼる URL 編集
Re:平山郁夫美術館
2020-05-29 12:52 副長 URL 編集