映画「マスカレード」 (DVD観賞)…最後にやられた感いっぱいの作品
原題:Masquerade
制作年:2021年 制作国:アメリカ 上映時間:80分
TSUTAYAの新作棚から借り出したサスペンスもの.
題名が過去作とまぎらわしいのだけど、80分と短いのが気に入って観賞.
本年累積307本目.本作のレヴューはストーリ性からネタばれを避けてます.
「ザ・ベビーシッター」のベラ・ソーン主演によるサスペンススリラー.
11歳の少女ケイシーは両親の外出中、シッターの女性と自宅で留守番を
していた.
すると突然、貴重な絵画を狙う強盗団が邸宅内に侵入.ケイシーはマスク姿の
凶悪な強盗たちから逃げ惑う.事件の背後には、謎の女ローズの存在があった.
ケイシー役にNetflixドラマ「デイブレイク 世界が終わったその先で」の
アリビア・アリン・リンド.「ワイルド・マックス」のシェーン・ダックス・テイラーが
監督・脚本を手がけた.
「のむコレ'21」(2021年10月22日~/東京・シネマート新宿、大阪・
シネマート心斎橋)上映作品.
以上は《映画.COM》から転載.
―――――――――――――――――――――――
冒頭から華やかな仮面舞踏会の場面. 金持ちの絵画ディーラ夫妻の主催.
恵まれない子達への募金収集の為らしい.
平行して、この夫妻の大邸宅へ侵入しようとする悪者コンビ(男女)が描かれる.
ところが、手慣れてないのかとにかく行為がださい.頭の悪い強盗だ.
計画通りをしょちゅう口にするくせに、計画外の行動に突っ走る.
ベビーシッターをハンマーで殴り倒しちゃうし、娘のケーシーには、
マスクを外して顔を見せちゃうし….一番笑ったのは、男が絵画を
盗む道具をいちいち広げては点検し、またしまっては、画の前でまた
点検をする.それがドライバの収納位置を直したりと、まるで意味不明.
相当の知能程度の低い強盗犯を推測出来るのだが、影で糸を引く
主犯ローラ:ベラ・ソーンがスマホであれこれ指示するので、着々と?
作業は進んでいく…、が娘のケーシーが利発で勇敢な娘で彼らに
対抗していく.
はなから絵画を盗むだけなら、夫妻が不在の時に実行すればよいものを、
給仕に化けていたローラが酔っぱらった夫妻を車で大邸宅まで連れて
帰るのも不自然.明らかにこの夫妻にも何かしらの危害を加えようと
しているのが見え見えなのだ.これも“計画”の内なのだろうか?
帰ってきた夫妻は強盗たちの不意打ちに遭い、傷ついてしまう.一方娘の
ローラは隠してあった銃を見つけだし、弾を装填して強盗たちとの一騎打ち
を仕掛ける….
そして最後に明かされる意外な事実. 本作のキャッチコピーは「少女vs強盗団─
その背後に隠された真実に驚愕するレイヤード・アクション・スリラー」だそう.
“レイヤード”に隠された意味があったのだね.たしかに重ね合わせの結末だった.
伏線はいろいろ張りめぐされていたのかもしれない.余りにも些細な微少な罠だ.
全80分の短尺なれど、79分間が伏線で最後の1分間がネタ晴らしとは….
本作品は、観客をミスリードするタイプの作品. ラストのネタバラシのために
一生懸命の作品の感があるが、強盗と少女の攻防には一定の緊張感があり、
80分という短さもあって、満足感のある作品に仕上がっている.
終わってみれば、題名も中味に相応しい.“仮面”で仕上がっている.
B級映画らしいチャレンジングな作品.
.
コメント