映画「フード・ラック!食運」 (DVD観賞)
制作年;2020年 制作国:日本 上映時間:104分
EXILE嫌い、土屋太鳳嫌いゆえ、当然昨年の公開時は無視しいていた.
TSUTAYAの棚で1週間160円なら借りて観ても良いかと(笑)、
観た次第.本年累積120本目の鑑賞.
芸能界屈指の食通として知られる「ダチョウ倶楽部」寺門ジモンの初映画監督作.
下町の人気焼肉店を舞台に、「食」を通じて親子の愛情や人生の悲喜こもごも
を描く.
下町に店を構える人気焼肉店「根岸苑」を切り盛りする安江.
ひとり息子の良人は、母の手料理を食べることが毎日の楽しみだった.
しかし、ある事件がきっかけで根岸苑は閉店し、成長した良人も家を
飛び出してしまう.
うだつがあがらないライターとして自堕落な生活を送っていた良人は、
ある日、グルメ情報サイトの立ち上げを任されることに.
そして、そんな良人のもとに、家を飛び出して以来、疎遠になっていた母が
倒れたとの報せが入る.
主人公・良人役で「EXILE」「三代目J Soul Brothers」パフォーマーの
EXILE NAOTOが主演.物語のキーパーソンとなる新人編集者・静香役で
土屋太鳳が共演する.
良人の母で「根岸苑」店主の安江をりょうが演じるほか、石黒賢、松尾諭、
寺脇康文、白竜、東ちづる、矢柴俊博、筧美和子、大泉洋、大和田伸也、
竜雷太ら実力派やベテラン俳優が多数出演.
以上は《映画.COM》から転載.
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焼き肉って家でも外でも食べない.体に罪な気がしてならず手が出ない.
一時期小樽へ行ってからジンギスカンに凝った時期があったが(笑).
そんな焼き肉嫌いの副長でも、思わず焼き肉屋に行こうかと思わせた
ほど、肉の魅力に溢れた作品.さすがあの寺門ジモンの監督作品だ.
焼肉だけかと思っていたがキャベツの千切りにもこだわりがあり、
最後には糠漬けにまで及ぶグルメ映画.
母親安江:りょうからの“食の愛情”を一身に受けて育ちながらも、うだつが
上がらずにいた主人公・良人;NAOTO.そんな彼が覆面調査をきっかけに、
数々の料理人達の、そして自身の母の想いやその偉大さを知っていく話は
良く出来ている.
安江を演ずるりょうが良い演技を見せる.独り息子の良人の食育もだが、
小さな焼き肉屋「根岸苑」を営み繁盛させる.商売敵?への情報提供や
援助も惜しみなく、その気っぷの良さを、後の良人が訪問する都度、
色んな店で披露される.
安江;りょうのエピソードを語る登場人物を演じるのは、大和田獏、寺脇康文、
竜雷太、東ちづる、白竜と…とそうそうたるメンバーで、達者な役者ばかり.
こんな役者達の場面はお任せなのだろう.演出しなくても勝手に役が成立
している.
残念なのは主人公を演じたNAOTOの演技力.加えてヒロインの土屋太鳳の
オーバーアクション.達者の脇役達との差がありすぎて、逆に目立ってしまった.
焼く肉は美味しそうなのに、NAOTOは美味しそうに食べないし、土屋太鳳は
大げさ過ぎる….
今のTV番組にはグルメや食べ物番組が溢れているのだけど、食リポを
きっちり出来る演者は皆無だ.一口、口に入れた途端に「美味しい!」…
これは無いだろう.噛みしめて飲み込んで味わっての感想であるべき.
そういう意味では「孤独のグルメ」だけが唯一の美味しさを伝える番組と
思っている.これは私にはバイブルとも言える番組だ.
さて、元に戻る.主役NAOTOはセルフ回しも良くなく、滑舌も悪いので、
肉の旨さや肉料理の真髄を説く際には、なんと日本映画なのに字幕スーパー
が出てくる….
監督寺門ジモンの“肉へのこだわり”を観客に十二分に伝える為には
いたしなかったのだろうが、理屈っぽい印象を与える映画になってしまった.
母安江の周囲に与えた大きな業績に触れながら、ラストは肉ではなくて
安江が漬けていた糠漬けの秘密というのはひねりが利いていた.
食べる人の笑顔のために努力を続ける料理人に一番大事なモノ.
それは、『おいしくなあれ』という料理人の気持ちだそう.
この〆はりょうの好演も含めて非常に納得のいくもの.
料理に関するものは全て良かった
主役二人の演技が台無しにしている.
やはりEXILE嫌いと土屋太鳳嫌いは変わらないようだ.
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