映画「見栄を張る」
制作年:2016年 制作国:日本 上映時間:93分
レンタル屋の棚上でも、一目でメージャーかマイナーかは判別できる.
このDVDは明らかにマイナーの顔をしていた(笑).
葬儀で参列者の涙を誘う「泣き屋」の仕事に就いた女性の奮闘を描いた人間ドラマ.
28歳の売れない女優・絵梨子のもとに、疎遠にしていた姉の訃報が届く.
葬儀に出席するため和歌山に帰郷した絵梨子は、姉が女手ひとつで育てていた
息子・和馬を引き取ることを決意.そして和馬との生活のため、姉がやっていた
「泣き屋」の仕事を、絵梨子も始めるのだが…….
CMやテレビドラマを中心に活躍する女優・久保陽香が主演を務める.
監督は本作が長編デビューとなる藤村明世.
大阪を映像文化の創造・発展拠点にすることを目指して映画制作者の人材発掘・
育成を行なう団体「シネアスト・オーガニゼーション大阪(CO2)」の第12回助成
3作品の1作.
以上は《映画.COM》から転載.
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地の演技なのだろうか、出だしの大根女優の演技?にはあ然としてしまう.
その後観ていても、闊達な演技はいっさい観られない.
うーん、ヒロインミスキャストの感あり.
急死した姉の一人息子を引き取ろうとする動機が見えない.脚本がひとりよがり
の気がする.葬式の「泣き屋」の商売は昔は居たと聞いていたが、今だ現存する
地方も有るのだなとビックリ.和歌山が舞台なのだが….
泣き屋は逝った人があの世へ行くかけはしなのだと壮大に語る泣き屋社長の
言葉には吹いてしまった.ヒロイン絵梨子は泣き屋家業でも、泣きの演技が
出来ずに叱責されてしまう….
序盤の女優業でのオーディションで、後輩が「泣くなんて女優業の基本の基じゃない」
というセリフがずっと頭の中に残っていて、ヒロインの泣きの演技ばかりに着目して
しまう.わざとなのか、地なのか、本当に泣くのが下手な女優さんなのだ(苦笑).
姉の息子の世話からも解放され、泣き屋も首になり、ある意味ホッとした気持ちで
東京に帰る列車の座席がラストシーン.
ラストチューンの「恋する団地」(ay tokiO)が流れる中、ヒロインのほほを伝わる
涙の意味は、開放感?それとも苦恨?それとも安堵?
やっと真面目な泣きの演技を最期に観られた気がする….
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