映画「ジェミニマン」…字幕に見とれる?!
原題:GEMINI MAN
制作年:2019年 制作国:アメリカ 上映時間:117分
金曜は父の介護の日、その前にジャバジャバ大雨の中をTOHO柏に寄って
映画なぞ.金曜から公開されたばかりの新作を貯まったポイントでタダ観した
のはウィル・スミスの新作.本年累積180本目の鑑賞.
ウィル・スミスが引退を決意した伝説のスナイパーと、それを狙う30歳近くも
若いクローンという2役を演じるアクション・エンタテインメント.
最強の暗殺者と、彼を倒すために極秘に生み出されたクローンとの
壮絶な戦いの行方を、最新技術を駆使した驚異の映像表現で描き出す.
共演はメアリー・エリザベス・ウィンステッド、クライヴ・オーウェン、ベネディクト・ウォン.
監督は「グリーン・デスティニー」「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」のアン・リー.
政府の下で数々の暗殺に手を染めてきた伝説のスナイパー、ヘンリー・ブローガン.
ついに引退を決意した彼の前に謎の刺客が現われる.なぜか自分のあらゆる動きが
予測されてしまい、苦戦を強いられるヘンリー.
やがて彼は、アメリカ国防情報局の潜入捜査官ダニーの力を借り、謎の刺客の
正体が、秘密裏に創られたヘンリー自身の若いクローンだという驚愕の事実に
辿り着くのだったが….
以上は<allcinema>から転載.
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オープンロールを観てギョッとした.字幕翻訳が戸田奈津子….
ウィル・スミスも彼女のテリトリーなんだぁ(驚).
普段はボーっと字幕を読んで楽しんでいるのだけど、今回は必死に
セリフを聞き取った.
“誤訳の女王”よ呼ばれる彼女だが、今回セリフと字幕を比べて、
なんとなく彼女の特徴が判った気がした.
誤訳とは言えないが、確実に原語を無視している部分がいくつかあった.
ウィル・スミスはアドリブなのか、かなり豊かな表現をする.
「ぶっ飛び腰を抜かすほどの感じだよ」というのを戸田女史はシンプルに
『そうだよ』と字幕する.
彼女はいつも字幕の字数の制限と言い訳するが、そうではない.
原語のニュアンスを無視して意訳しているのだ.けっして間違いではないが
もっと工夫というか、忠実表現の丁寧さが欲しい.
そんな字幕のあらを探すような観方をしていたが、中味は面白かった.
ウィル・スミスの二役なのだが、若者の方はかなりCGで加工したのだろう.
親と子ほども歳は違えども、全く同じDNAを持つがゆえに、同一人物を演ずる.
そのお互いを見る微妙な感情表現が秀逸.親子のようで親子でない、
年齢が全く違う一卵性双生児のような….
お互いに敵対し、同期し、助け合う.
若い方の抜群の運動能力の表現も見事.中華資本、中華製監督ゆえ、
ワイヤーアクションかとも思うようなバトルシーンは本作のウリの一つであろう.
脇のメアリー・エリザベス・ウィンステッドもけっこうなアクションを見せてくれて
大活躍.あどけない顔付きでバリバリ人を倒し、銃をぶっ放す姿は惚れ惚れ(笑).
ウィル・スミスの作品って感心しないものが多いのだけど、
本作は、快作と思った.
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