“没後90年記念 岸田劉生展”@東京ステーションギャラリー
横浜美術館を出たら次は東京へトンボ帰り.東京駅丸の内北口の
東京ステーションギャラリーへ飛び込む.
それほど好きでは無い岸田劉生なれど、日本各地から集まってきた彼の
作品を俯瞰するには良い機会だ.
------------------以下は同館HPから転載-----------------
岸田劉生(1891-1929)は、白馬会葵橋洋画研究所で学ぶなか、
いわゆる「後期印象派」といわれたゴッホやマティスらの絵を知り、
自らの画を生み出すべく強烈な色彩と筆致による前衛的な油彩画を
発表しました.
本展では、岸田劉生の絵画の道において、道標となる作品を選び、
会期中150点以上の作品を基本的に制作年代順に展示することで、
その変転を繰り返した人生の歩みとともに、岸田劉生の芸術を顕彰
しようとするものです.
このたび没後90年を迎えて、一堂に名品が揃います.
この機会をどうぞご堪能ください.
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驚異的な観察眼をもってして、それを精緻な筆致で表現する力強さ
には驚かされる.なかでも“麗子シリーズ”をはじめとした肖像画に
その強みは生かされている.
麗子以外の肖像画も素晴らしいのだが、驚くべきは自画像の多さ.
1914、15年辺りに集中して描いたのか、同じ構図の自画像が、
これでもかというくらい展示されていた.なかには後輩に贈ったものも.
ナルシズムの極致、というかうすら寒いものも感じてしまった.
“麗子”の画もそれこそ2歳あたりから毎年のように描いているのだが、
スケッチも含めると山のような作品群なのだが、気の入ったものと
そうでないものの落差が大きいと感じた.
肖像画以外では、静物画や風景画の方がアクが強くなく、されど力強い
テーマの主張があって、好ましいと感じた.こんな岸田劉生なら好きかも.
10年後は没後100周年、もっと大々的な回顧展が….
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