映画「命みじかし、恋せよ乙女」…ドイツ人の観た日本!?
原題:KIRSCHBLUTEN & DAMONEN/CHERRY BLOSSOMS AND DEMONS
制作年:2018年 制作国:ドイツ 上映時間:117分
恒例の“1200円で邦画を楽しむ友の会”は見るべき邦画が無いので
ドイツ映画を鑑賞.されど日本に関係の深い作品で樹木希林の遺作.
副長としては本年累積143本目、日比谷シャンテにて鑑賞.
MON-ZEN [もんぜん]」「フクシマ・モナムール」のドーリス・デリエ監督が
ドイツと日本を舞台に、人生に迷った男の心の旅路を描いた幻想譚.
また、2018年9月に亡くなった日本を代表する名女優、樹木希林が最後に
出演した作品でもある.主演は「愛の臨界」のゴロ・オイラー.
共演に「フクシマ・モナムール」にも出演したダンサーの入月絢.
ドイツ、ミュンヘン。酒に溺れ、仕事も家庭も失った男カール.
ある日、そんな彼の前にユウと名乗る謎めいた日本人女性が現われる.
カールの亡き父ルディと親交があったというユウの願いを聞き入れ、
生前彼が暮らしていた実家を一緒に訪れるカール.
その旅で図らずも自らの過去と向き合っていくことに.
ところが突然、ユウは忽然と姿を消してしまう.
やがてカールは、ユウの行方を追って日本へとやって来るのだったが….
以上は<allcinema>から転載.
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観客は60~80代の老年でほぼ満員.みな勘違いしているよね、
“樹木希林の最後の遺作”みたいなキャッチに踊らされて見に来ている.
肩透かしを食らったであろう.
観れども樹木希林なんか出てこないし、 幽霊のようなものも出るし、
ホラーかとも思える摩訶不思議な作品.
最後の20分間くらいにようやく樹木希林が登場する. 本当に遺作を感じさせる、
生気が抜けきったような樹木の演技にも人によっては拍子抜けを感じるであろう.
そう間違いなく“死”を 感じさせる演技なのだ.近づく死をも演じてみせた….
孤独なドイツ人男性と、男の父親と親交のあった日本人女性が、
人生を取り戻すためにともに旅する姿を描いた作品.
ミュンヘンに暮らすカールは、酒に溺れて仕事を失い、妻は子を
連れて家を出てしまう.孤独に苦しむ彼のもとに、ある日、ユウと いう
日本人女性が訪れてくる.
ユウは10年前に東京を訪れていたカールの父ルディと親交があり、
ルディの墓と生前の家を見に来たのだという.最初はしぶしぶユウに
付き合っていたカールだったが、次第に彼女に惹かれていく.
アルコール依存症、家族との関係、心の病と幻覚、性同一性障害
などと表現される主人公の抱えるテーマは重い.
前半は難しい.特に幻覚が出てくると、現実なのか、過去の思い出 なのか、
幻覚なのか分からないので混乱する表現は課題と思う.
ドイツ人から見た日本のオリエンタルでミステリアスな部分が色々と
散りばめられているのが、ユウの服装や着物の使い方がやはり
“異国人”っぽかったりする.
ユウに起用した少女?の顔つきが樹木希林に酷似していて、
最初から血縁者の位置づけなのだろうと予測できた.
そのユウも物語の途中から離脱してしまう…今度はユウを探して、
主人公は日本へ向かうが….そこで訪れた茅ヶ崎の老舗旅館 「茅ヶ崎館」の
女将を樹木が演じている.
その旅館で主人公は追ってきた魔物?とも対峙し、樹木希林を 問い詰めて、
ユウの居場所を突き止めるのだが….
原題は“桜と魔物”、邦題は…ユウと樹木が何度も歌うのだが、 微妙と思う.
日本好きのドイツ人から見た日本の文化の一端を再確認する作品.
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