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映画「モンキーマン」…これは意欲作.


映画「モンキーマン」 -5
原題:Monkey Man 製作年:2024年
制作国:アメリカ・カナダ・シンガポール・インド合作 
上映時間:121分



昨夏公開時は意図してスルーしてDVD回しにした作品.
あっと言う間にレンタル化されたね.少し身を引く部分
があるインド映画.資本は色々入っていても本質は
インド映画であろう.本年度累積2本目の鑑賞.
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「スラムドッグ$ミリオネア」などの俳優デブ・パテルが
構想に8年をかけた監督デビュー作で、架空のインド
の都市を舞台にひとりの男の復讐劇を描いた
アクション映画.

幼い頃に故郷の村を焼かれ、母も殺されて孤児と
なったキッド.どん底の人生を歩んできた彼は、現在
は闇のファイトクラブで猿のマスクを被って
「モンキーマン」と名乗り、殴られ屋として生計を
立てていた.

そんなある日、キッドはかつて自分から全てを
奪った者たちのアジトに潜入する方法を見つける.
長年にわたって押し殺してきた怒りをついに爆発
させた彼は、復讐の化身「モンキーマン」となって
壮絶な戦いに身を投じていく.

パテルが自ら主演を務め、「第9地区」のシャルト・
コプリー、「ミリオンダラー・アーム」のピトバッシュ
が共演.パテルとともにポール・アングナウェラと
「ホテル・ムンバイ」のジョン・コリーが脚本を手がけ、
「ゲット・アウト」のジョーダン・ピールがプロデュース
を担当.
第31回サウス・バイ・サウスウエスト映画祭で
観客賞を受賞した.

以上は《映画.COM》から転載.
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「スラムドッグ$ミリオネア」で一躍有名になった
デヴ・パテルだが、その後も堅実なキャリアは続く.
「エアベンダー」、「チャッピー」などのハリウッド大作
や「マリーゴールド・ホテル」、「ホテル・ムンバイ」の
好演は記憶に残るものであった.

「グリーン・ナイト」などの意欲作に出演.「LION/
ライオン」ではアカデミー賞ノミネートされた.
決して派手ではないけど、あのインドのスラム街
の青年の確かな活躍ぶりは見ていて何だか嬉しい.

そんな彼が監督デビュー.しかも、アクション映画.
パテルの才気やインドの社会問題・神話などを
盛り込んだ意欲作となっている.

犯罪蔓延るインドの架空の町.そこで夜な夜な
行われる闇の地下ファイトクラブ.
一人の男キッドは猿のマスクを被り、殴られ屋と
して生計を立てていた.いつしか“モンキーマン”
と呼ばれるように.


映画「モンキーマン」 -1


孤独とどん底の中、ある人物に遭遇する.警察
幹部と宗教指導者.幼い頃村に住んでいたが、
この二人によって村は焼かれ、母親も殺されて
いた.キッドは壮絶な復讐に身を投じていく….


映画「モンキーマン」 -3


「ジョン・ウィック」の製作陣が手掛けただけあって、
さながらそのインド版そのものの感有り.
話はシンプルな復讐劇ながら、アクションのイメージ
が無かったパテルが怒涛のアクションを魅せる.

路地裏やトイレ、厨房、エレベーターの中など
薄汚い空間や狭い場所で繰り広げられるアクション
はいずれも生々しく、痛々しく激しい.

一度は敗退するも、インド奥地のコミュニティに
助けられ、修行に励む.覚醒してからのキッドは
無敵の存在と化す.
この敗退~修行~覚醒はアジアンテイストそのものだ.


映画「モンキーマン」 -4


パテルが自分の好きなもの、やりたいものを8年の歳月
をかけて、全てぶち込んだ渾身作.

神をも許さぬ復讐を成し遂げたヒーローとしては捉えるか、
暴力に暴力で応じて、終わらない負の連鎖と捉えるかは
個人によってとらえ方は異なるであろう.

観終わったあとの爽快感が少ないのはそんな部分の
せいかもしれない

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