ポーラ美術館のカレンダー2020年09月
ポール・セザンヌ《プロヴァンスの風景》1879-82年
暑い暑いと言っている内にもう9月.
時の経つのが早く感じるこの頃.
9月はとうとうセザンヌの登場.大御所だね.
近代絵画の父と呼ばれ、20世紀絵画の扉を開いた
後期印象派を代表する画家.
多角的な視点の採用、対象の内面に迫る心情性に富んだ
形体・色彩の表現、単純化された堅牢な造形性など
印象主義的なアプローチとは異なる、独自性に溢れた
革新的な表現方法によって絵画を制作.
また「印象派より永続的で堅牢なものを」と、
印象派的な過度の分析法に反対の意を表し、
造形的な画面の構成に力を注いだ….
と、ここまではウィキペディアから.
本作品では、セザンヌの故郷、自然豊かな南仏プロヴァンスの
陽光に満ちた青い空、山の斜面に建つ家、緑の木々などが、
あざやかな色彩で描かれている.
画面中央の家には、プロヴァンスで「マス」と呼ばれる、モルタル
塗りの壁と赤く平らな瓦葺き屋根といったこの地域の農家に
典型的な建築様式がみられる.
また、この辺りの家は南に建てられ、家の周りには、強風を防ぐ
ための木々が植えられている.
セザンヌは、緑の木々を、画面全体の統一的な構成をめざした
長方形のタッチの積み重ねによって描いている.
さて、副長があまり贔屓にしないセザンヌ.ゴッホなどは違い、
貧乏していた時期もあるが後年父親の遺産で左うちわ、
晩年は名も売れて、画は高額売買された….
性格的にも好ましくないと思い込んでいるのは、
映画「セザンヌと過ごした時間」のせいだろうか?
https://ameblo.jp/chakotay17275/entry-12515677984.html
不仲と言われたエミール・ゾラの視点の作品だが、セザンヌはとにかく
嫌な奴に描かれていた.好色で金の亡者、妻を苦労させる男だったらしい.
まっ、それはそれ.画だけで評価するなら、この作品はやはり素晴らしい.
南仏の風を感じませんか?
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