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映画「人生、ブラボー!」…めんどうだけど愛おしい


原題:STARBUCK 製作年度:2011年 製作国:カナダ   上映時間:110分


日曜の朝に観たかった作品にやっとありつけた.
もう1日1回の上映になっていたこの作品、本年の29本目の鑑賞

若い頃にバイト気分で行った精子提供のせいである日突然、
142人もの子どもたちから身元開示の裁判を起こされたダメダメ独身男の
混乱と心の成長を笑いと感動で綴るカナダ発のコメディ.

各地の映画祭で評判を呼び、ハリウッドでの英語リメイクも実現.
主演はコメディアンや俳優のみならずマルチに活躍するカナダの才人、パトリック・ユアール.
共演にアントワーヌ・ベルトラン、ジュリー・ルブレトン.

監督は「大いなる休暇」の脚本で知られ、監督としてはこれが2作目のケン・スコット.

父親の精肉店を手伝う42歳の独身男、ダヴィッド(パトリック・ユアール).
気ままでだらしない生活を送る彼は、膨らんだ借金の取り立てに追われ、
妊娠が判明した恋人(ジュリー・ルブレトン)にも愛想を尽かされる始末.

そんなある日、彼がかつて行っていた精子提供のバイトによって533人もの子どもが
生まれていたことが判明、そのうちの142人から身元開示の裁判を起こされてしまう.

友人の弁護士(アントワーヌ・ベルトラン)に泣きつき、なんとか逃げ切ろうとするダヴィッド.
ところが、その子どもたちの中に彼が応援するサッカー・チー ムのスター選手の名前を
発見した彼は、急に自分の遺伝子上の子どもたちに興味を持ち始める.

そして自分が父親であることを隠して彼らへの逆訪問を開始して しまうダヴィッドだったが….

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若い頃、金に困ってそしてただ単に病院の隣に住んでいたというだけで
精子提供を693回も行ってしまった主人公役パトリック・ユアール.
ダメ駄目男なんだけど、なぜか周囲の人たちに愛されるキャラ.

だけど、ある日突然533人の子供の父親だと告げられ、その中の142人から
身元開示の裁判を突きつけられる.マスコミにも取り上げられ、
“マスターベーションの帝王”なんてはやし立てられる….

たまたま533人の子供達の中に自分の応援するサッカーチームのスター選手が
いたことから、自分の遺伝子上の子どもたちを逆訪問しはじめるあたりから
話しがややこしくなる.

訪問する子供達はさまざま、役者志望、路上ミュージシャン、ゲイ、薬物依存症者、
障害を持った子まで、それぞれの人生を生きるティーンエージャーの姿たちに
心ほだされていく様はじわじわと心を締め付けるよう.

彼らは単に顔を知らない父親に会いたいだけ.ハグしてもらいたいだけ…なのかも知れない.
なやむ主人公には自身の借金問題もあり、加えて妊娠中の恋人にはその父親と
認知しないとまで言われ、追いつめられていく….

そして国中のメデイア注目の中で裁判が行われる.
最後に、彼の取る決断とは??

ちなみに原題の“STARBUCK”は珈琲店ではなくて、彼が精子提供した時の仮名.
カナダでは有名な種牛の名前だそう.

でも693回って!(笑).最初のシーンは机の前でエロ本並べてオナるところ.
ここから既にクスクス笑っちゃう♪

後でわかるのだけど、こうやって稼いだ金の使い道が…また泣かせる.
ほんとにどこまでも憎めない良い奴を演ずるパトリック・ユアールに拍手.

良く出来た脚本だけど、このほのぼのとした味はやはり出演者達のキャラに
負うところが大きいと感じた.ハリウッド版も出来るそうだけど出演者しだい
ではないだろうか.

ほのぼの感では断トツの出来.
本年副長の洋画五本指に入ること間違い無しの傑作.
騒いでいる米アカデミなんたら賞には無関係だけれど…(笑).

超マイナー単館上映だけど、順次地方巡回するよう.
これはお勧めですっ!.





コメント

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No title

これこれ。ちょっと内容だけテレビで見て気になっていたのに、題名忘れていた物です。
見る見る♪副長さんのオススメなら、尚の事見ますよっ(≧∇≦)/
ナイス☆彡

No title

小梅と小麦と小豆さん.
これはね、“親子”の在り方をいろんな形で描いています.主人公の親との関係、恋人にできちゃった子供とのこと、そして533人の“片親”としての関係….ほのぼのしながら大事な事がキチンと伝わる作品です.ナイスありがとうございます.

No title

埼玉県ではなさそうですね・・・残念!DVDで観ます。副長さん大押しですね(^^)

No title

なんか怖いわ
533人も居たら もしかしたら 父親が同じと知らずに恋をしちゃう子どもも居るかも知れないじゃない
実際は同じ人間からの提供は数は限られ無いのかしら?

No title

atta1964さん.
銀座シネスイッチと川崎チネチッタくらいでしょうか….
DVDでぜひっ!

No title

きみちゃん.
なるほど、そういう危険もありですね.思いもしませんでした.
そうならば数は規制しなければなりませんねぇ.
でも、ナイスありがとうございます.

No title

おバカキャラだけれど、憎めないのですね(*^^*) タイミングが合わず、DVDになってしまうかも。でも、絶対観よう(^-^)/

No title

アンダンテさん.
良い奴なんですよぉ~♪なにせ訴えた142人の“子供たち”からも好かれるくらいっ!(笑).圧倒的に公開館が少ないですよね.DVDで是非っ!

No title

これ評判よくてみたいのですがたしかシネスイッチだったような。
もう一回しか上映してないのですか?
金曜日に都内に出るので観よかなーって思ってるのですが(^_^;)

No title

ひかりさん.
一回はチネチッタの話し.シネスイッチはちゃんと4回/日上映してます♪ぜひっ!

No title

これ、クスクス笑って、ほろっときて、私の好みの作品でした♪
家族を描いている作品でもありましたね。

本当に、主役のパトリック・ユアールの駄目男だけど、憎めないキャラが秀逸でした。ハリウッドのリメイクで、このほのぼの感をどれだけ出せるかが、ポイントでしょうかね。

No title

やっくるママさん.
そう、家族愛をも見事に描いてましたね.演者次第の作品という印象です.ハリウッド版のお手前拝見…というところですね.
ナイスありがとうございます.

No title

これは意外と深かったですね~。
男性目線と女性目線でいろいろと話し合うとさらに面白いですね!
TBお願いします!

No title

かずさん.
女性目線?とは独特ですねぇ…。
多面的に観ても、色々楽しめる作品でしたね、トラバありがとうございます。

No title

障害者の子供との対話がとても良かった。
あのシーンだけでも感動できますね。
とても素晴らしい映画。
ハリウッドでリメイク決定らしいですね。

No title

chokoboさん.
好きな作品です.色んな悩みや壁と闘う子供たちとの交流?に多々な掲示を受けてしまいます….
リメイク作品でオリジナルを超えるモノって少ないですよね、あまり期待していません.