fc2ブログ

2009年ブラジルF-1GP


昨夜書こうとした事を想い出したので….

また今年もブラジルでチャンピオンが決まった.

しかも、ドライバーズチャンピオンがJ.バトン.
コンストラクターズチャンピオンがブラウンGPと
初チャンピオンコンビだ.

予選14位からの追い上げで5位に入賞し、チャンピオンをもぎとった
J.バトンの熱い走りとオーバーテイクはMATSUNAGAさんのブログに熱い記事が.
 http://blogs.yahoo.co.jp/slc_key_bo/40236958.html

ブラウンGPチームは設立初年度でチャンピオンという偉業を成し遂げた.

副長はエンジニア視点で今年のチャンピオンを祝いたい.

2008年R.ブラウンを迎えたホンダF-1チーム
昨年後半はシーズン戦を半ば捨てて、
2009年マシンの開発に血道を上げた.

ところが、唐突に2008年11月ホンダのF-1撤退発表.

さぞやホンダのエンジニアたちは悔しかっただろう.
主を失い残されたチームは七転八倒の末、
メルセデスのエンジンと若干のスポンサードを得て、
プライベートチームとして2009年をスタートした.

ところが、開幕戦からの大活躍.連勝に次ぐ連勝.
ホンダ時代からのマシンの熟成と信頼性と安定性抜群の
メルセデスエンジンとのマッチングが功をそうした.

唇を噛んで去っていったホンダのエンジニアたちは
どんな気持でこれを見ていたのだろう….

もし、続けていれば…、
あのシャンパンを浴びたのは自分たちだったかもしれない.
メルセデス・パワーへの嫉妬? 
一緒に闘ったチームメンバーへの礼賛?

この世界に“たられば”は通用しない.
もしホンダが2009年に残ったとしても、
今年のような活躍があっただろうか…、
それは誰も知りようがない.

今年の夏逝ってしまった直木賞作家、海老沢泰久の名作「帰郷」は
ホンダF-1全盛期のホンダエンジニアを描いた作品.

まさにあの主人公の様な、つわものどもの夢の跡…の気持だろうか.

そんな感傷に浸る間もなく、環境に優しいエンジン開発に血道を
あげているのだろうか…?

あの熱い熱血企業のエンジニアたちがこの今、何を想っているのだろう.

昨夜、会社の若いエンジニアたちと酒を酌み交わしながら
技術や知識や経験よりも大事なのは、
やはりモチベーションと痛感した.

明確な目標に向かってぶつかっていく気持ちが一番なのだ.
そんな事を考えると、今この時のホンダのエンジニアの気持ちが知りたい.
何を想って、図面を引き実験をして、何を作っているのだろう….


ブラウンGPチームはホンダ時代の財産を使いつぶした如く
今年後半戦は失速しはじめた.マネージメントは最良でも
莫大な費用を伴う開発が出来る資金力は今は無い.

来年どれだけ善戦できるか期待したい.

来年もトップ写真の様な笑顔が見たい.

コメント

非公開コメント

No title

エンジニアとしてと言うより、過去を知り、そして今を生きるリアルな副長の言葉が胸に沁みます。

いよいよFORMULA 1は近年F1の貢献者(時には?もあったが)マックス・モズレーの手を離れジャン・トッドのもと新しい時代を迎えます。

その新しいF1が、
副長が我知らずついつい夢中になっちゃうような。

世の若いエンジニアたちが遠い目で夢を語りたくなるような。

そんな清々しい魅力にあふれていることを祈らずにはいられません。笑顔と希望に満ちあふれたF1であることを。
*文中紹介していただいてありがとう。なんだか恐縮です。

No title

KEY-BOさん.
ブラジル戦は時間が違い過ぎてついつい録画に頼りがち….ぐずぐずしてたらKEY-BOさんの素晴らしいバトン/バリチェロ礼賛の記事が出て、書く事が無くなっちゃった(笑).酔っぱらいながら若い技術屋との会話でふとホンダのエンジニアの気持を考えてしまいました.ジャントッドはWRCプジョーの時代から誠意の技術屋と尊敬してました.さてこの魑魅魍魎のFIAの世界を切り盛りできるでしょうか?小姑だらけの気もしますし、今回の落選相手もまだ虎視眈々とその座を狙っている気がします.私が期待するのはピュアなスポーツ性と切磋琢磨の技術競争に基を置いたF-1です.次期シーズンが好い方向に向かってくれればと祈る限りです.
あと…、佐藤琢磨の走りが見たいなぁ….

No title

琢磨の名前がどこからも挙がらないのに焦燥感を覚えますね。
これまで日本人のドライバーが安定してシートを確保できないのは実力が足りないせいだと思っていましたが、さすがに今回はいろいろ考え込まずにはいられませんでした。
最も結果を出していた日本人ドライバーがその絶頂期にシートを失ったことは返す返すも残念でなりません。
(世界的な目線で公平に見ても)あれほどのドライバーが消えていってしまうのは残念ですよね。
本当にもう一度あの走りがみたいです。

No title

KEY-BOさん.
たしかに中嶋一貴も小林可夢偉も素晴らしい走りをします.単に日本人ドライバーという贔屓ではなく、世界的なレベルでの佐藤琢磨の走りは観る者に感動を与えます.この部分に於いてやはり…琢磨なんですよ.プライベートチームでもいいからその走りをみたいですネぇ.

No title

今年は例年ない盛り上がりで、ついうっかりテレビに見入ってしまい、寝そびれた日曜日の夜が何度あったことか。
ブラウンの独走で終わるのかと思いきや、名門チームの巻き返しも凄くて、今年はどうなるのかとドキドキしっぱなしでした。
ブラウンもスゴイと思いましたが、レッドブルも活躍しましたね。コンストラクターを争うチームになるとは思わなかったので、興奮しました。
日本勢の元気がないのは残念です。。。若い世代達も育ってほしいけど、琢磨にもHONDAにも、もう1度F1に帰って来てもらいたいです。

No title

らぷらすさん.
今年はポリティカルな事が多くて一時期はF1書庫をたたんだくらいですが、その反面レースはどれも面白かったですね.色々なチームが活躍出来たのも今年の特徴でした.若手の台頭とベテランの踏ん張りも目立ちましたよね.残念だったのはレギュレーションほ被害車なのですが、どのマシンもバランスの悪い無様なスタイリングだったことです.あのフロントウィングの大きさとリアのバランスの悪さは閉口ものでした.

No title

GARAGE MATSUNAGAさんからやって参りました。

エンジニア視点でのコメント読み入ってしまいました。
やはり仕事の活力はモチベーションですね。

海老沢泰久さん他界されてしまっていたのですか、
全く知りませんでした。

琢磨くんについては私も思いがあります。
英F3&マカオGPチャンピオンがF1のシートを獲れない、
こんなことがあっていいのでしょうか。
世界で純粋に車を製造している国は数えるくらいしかありません、
その一つの国:日本として、モータースポーツをもっと盛り上げることがなんでできないのでしょうか。

No title

HALさん.
琢磨って不思議な存在ですねぇ.我々みんなの心のどこかに“想い”を残してしまう選手でした.“でした”なんて過去形を使う事は許されませんよね.彼には現在進行形と未来形しか似合いません.

No title

先日の日本GPの放送で、久方ぶりに琢磨くんの声を聞きましたが、
彼はいつでも「前:未来」しか見てないですよね。

トヨタが本気で優勝を目指しているなら、
「琢磨を獲れ!」って言いたいです。
「虎」のときの失敗を繰り返さないでほしいです。

くどいですけど、英F3チャンピオンですよ、マカオGPチャンピオンですよ。
セナやシュー兄やハッキネンと同じですよ。

好き勝手に吐露してしまいすいませんでした。

No title

HALさん.
いやぁ琢磨への想いは誰しも同じですよ.どこぞのチームがオファーしてくれませんかねぇ….トヨタはもう抜け狙いだからアトがないですねぇ.