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2023年07月のカレンダー



ルノワールカレンダ202307
Pierre-Auguste Renoir《Roses》1915 所蔵先不明


ルノワールのカレンダー7月は《薔薇》.
部分表示だし、所蔵先も不明.
1915年の作製という情報だけ.

検索したら、原画はこんな調子.


ルノワールroses1915原画


所蔵先は依然不明だ.
粗いタッチながらも、薔薇の特徴を
良く捉えた表現の作品.

1915年というとルノワール74歳の頃.
もうリューマチがすすんだ晩年の作.

1908年に南仏カーニュに広大な土地を買い、
ル・コレットに家を新築し住み始めた.
1915年というと愛妻アリーヌが亡くなった年でもある.

ルノワールが薔薇の花を描くようになったのは
1890年代、50歳の頃から.
画商のボラールがその理由を問うと、「それは裸婦の
肌の色調の為に必要なのだ」と答えたと言う.

晩年の花の連作は、裸婦のそれと同じように、
鮮麗な色彩が画面をおおい、あたかも
色彩の饗宴のようである.


さて、奇数月ゆえ、藤田嗣治のカレンダーも掲載.


藤田継治カレンダ202307
藤田嗣治《仏国ブルタイギュ州の海岸》1935年(昭和10年)

婦人雑誌「婦人之友」7月号の表紙画.
藤田は在仏時たびたび仏西部のブルターニュ地方を
訪れたという.その時のスケッチが元であろうか?


藤田嗣治婦人之友表紙


1931年から当時4番目の妻マドレーヌと南北アメリカを
旅して1933年に日本に戻ってきた藤田は精力的に画も
描き、本も書き、講演会もこなした.
1935年には後に5番目の妻となる君代(25歳年下)と
出遭っている.不幸な事に4番目の妻マドレーヌは
1936年に戸塚で脳溢血で亡くなっている.
その1936年に君代と結婚している….

そんな激動?の時期に描かれた作品.
淡白ながらも雰囲気は良く伝わる作品.


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