”其の匣には綺麗な娘がぴったりと入ってゐた。”
『魍魎の匣』(もうりょうのはこ)は、京極夏彦の長編推理、伝奇小説。百鬼夜行シリーズの第2弾。第49回日本推理作家協会賞受賞作。2007年12月22日に本作の映画化作品が公開された。さらに、2008年10月から12月までテレビアニメが放送された。全13話。
---{▼あらすじ}-------
暗い性格で友達もいなかった楠本頼子は、クラス一の秀才で美少女の柚木加菜子に突然「私たちは互いが互いの生まれ変わりなんだ」と声をかけられる。始めは戸惑う頼子だったが、互いに孤独だった2人は親交を深め、2人で最終電車に乗って湖を見に行こうと約束する。しかし加菜子は中央線武蔵小金井駅の高尾方面ホームから何者かに突き落とされ、列車に轢かれてしまう。
(wikipediaより)
---{▼感想}-------人気推理小説というだけあって、脚本は申し分ない。
殺人事件という題材にも拘らず、小説ならではの幻想的な雰囲気をアニメでも上手く表現されています。
本作は文学的表現に溢れたミステリーである一方で、生物学・医学的にも面白味のある内容でそこがたまらなく好きです。研究所の正体にびっくり!・・・ネタバレなのでやめときましょう。
あと、匣の中の「ほぅ」の音が頭から離れません。ゾクゾクしますね(笑)
事件の推理だけでなく、魍魎の歴史や陰陽道の成り立ち等、口頭で説明するシーンが多いながら、語り部に聞き入ってしまう魅力があった。
一方で、語り部があまりにも流暢な為、事件の奇々怪々さやおどろおどろしさとの温度差が感じられ、物語に入り込む隙間が見当たらなかった。
映像的にも質が高いのだが、如何せん絵柄が眉目好いタッチであったり、主題歌がヴィジュアル系ロックバンドであるために好きになれない。いつから女性向けに・・・?
--▼【総評*1行表】----
脚本 | 演出 | 作画 | 人物 | 音楽 | 構成 |
8 | 6 | 7 | 6 | 4 | 6 |
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