おすすめ度:★★★★★★★★☆☆
タイトル | 凍京NECRO |
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公式ジャンル | 死者再殺ADV |
フィーリング | 知的 燃え 感動 グロ |
メーカー | ニトロプラス |
脚本家 | 下倉バイオ |
発売日 | 2016年1月29日 |
主人公 | 死者駆除業者の男女二人 |
ストーリー ★★★★★★★★☆☆ | 文章表現 ★★★★★★★★☆☆ |
キャラクター ★★★★★★★★☆☆ | 読み易さ ★★★★★★★☆☆☆ |
CG ★★★★★★★★★★ | サウンド ★★★★★★★★★☆ |
ゲーム性 ★★★★★☆☆☆☆☆ | おすすめ度 ★★★★★★★★☆☆ |
---{▼概要}-------
『凍京NECRO〈トウキョウ・ネクロ〉』は、ニトロプラス15周年記念作。地球寒冷化に見舞われ、蘇生された死者を用いたテロの起きている未来の東京="凍京"が本作の舞台となっており、サイバーパンクのような世界観を持つ。本作では3DCGモデルが導入されており、戦闘シーンではブランド初の試みとなるディーゼルエンジンが取り入れられた。戦闘シーンはテキストのクリックに合わせて進行される仕組みとなっている。
---{▼あらすじ}-------
地球寒冷化による氷河期を迎え、地熱を利用したホットパイプが張り巡らされた未来の凍京。 黄泉が得させられた死者・リビングデッド専門の駆除業者・生死者追跡者である臥龍岡 早雲と牙野原 エチカは、リビングデッドを使役するネクロマンサー達との戦いに明け暮れていた。 ある日、二人はネクロマンサーに追われていた記憶喪失気味の少女、宝形イリアと出会う。
(wikipediaより)
---{▼感想}-------『感情のある人生に、
いったい何の意味がある?』
15周年作品にして、ニトロプラスの集大成といった出来の素晴らしいAVGでした!その魅力を語っていこうと思います。
▶ 2人の主人公
理性的な♂”早雲”と、感情的な♀”エチカ”の ダブル主人公!二人共カッコよくて、感情移入し易いです。ちなみにエチカは同性愛者なので、Hシーンの半数は♀×♀です。まさに、隙を生じぬ二段構え!!
▶ サイバーパンクな世界観
ゲームを起動した瞬間から襲来するサイバーパンク!プレイヤーを引きずり込むのに全力を懸けているのが随所から見て取れます。退廃的で、SF的、且つ銀世界ですよ!美しくないわけがない!ホットパイプってなんですか!わくわくするわ!
一応ゾンビものなのでグロ注意。脳みそが3回くらい出ます。
・・・その代わり、無駄に美味しそうな食べ物も沢山出ます(笑)。TOG指数100です。
▶ 文学的でしっかりしたシナリオ・言葉遣い
ゾンビものだけあって、死生観に迫る深いストーリーとなっています。主人公2人の性格が対照的なのも味噌ですし、敵である”ミルグラム”が元絵画修復士という設定も物語に円熟味を持たせています。
また、文中の単語ひとつとっても実にクレバーで、読んでいて勉強になりました。例えば・・・『眉唾』『美辞麗句』『正鵠を射る』『牽強付会』『アンドロステノン』『不気味の谷現象』『象牙の塔』『蓮の台の半座を分かつ』などなど。語彙の豊富なエロゲって素敵!(笑) ちなみに本作独自の用語はクリックすれば辞書(ホログラス)が開くという丁寧仕様。すげぇ。
▶ 3DCGで魅せる戦闘アニメーション
本作はアニメーションを見ながらテキストを読む、という小気味良い体験が出来る。脚本家も「文章で読ませるというよりは演出トータルで見せる表現になった」と言うように、静的なノベルゲームの概念を打ち破る出来だったと思います。世界観の演出も相まって、演出面は満点!!というかこれ以上やるとノベルゲームと呼べなくなりそうですね。
▶ 物語にリンクした楽曲群
ニトロの挿入歌曲はしゅごいいいいいい!!加えて今作は”サブコンの歌”に人々が魅了されているという設定で、物語が進むに連れその歌声がクリアになっていく。詳しくは後で。
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▽ ここから下はネタバレあり ▽
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▽ ここから下はネタバレあり ▽
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▼ 各ルートの感想(私が攻略した順)
攻略順については、正規ルートであるイリアルートを最初か最後にするかで評価が分かれるそうです。私個人的には、コン・スールートを最初にやらなければ何でもいいと思います。
▶ 【◎】 蜜魅ルート ([上][イリア]選択√)
「あたしって、どんな人間だった?」
エチカがリビングデッドになって感情を失っていく描写が、凄く瑞々しくて切なかったですねぇ・・・。幽霊として現れる件はちょっと臭いのはご愛嬌。そして一番の見せ場は早雲&みつみんvsミルグラム!思い返せばこの戦闘が最も”死闘”という感じでスリリングだった!早雲とみつみんはお互いに支え合ってて良いよね。良い話だったー。
▶ 【○】 イリアルート ([下][イリア]選択√)
「ぼくは,ずっと,自分が死んでいると思っていた」
早雲が恐怖と向き合ってイリア愛に目覚めるもイリアが死亡してしまう悲しいルート。エチカも父に認めてもらえないまま再殺してしまって悲しいのよね・・・「あたしが生まれてきて良かったって、言ってくれ・・・・・・!」の台詞には胸が詰まる思いでした。
しかし早雲が父を超える展開はやはり燃えますね!外部電脳を利用して内部脳を成長、エクスブレインのサジェストの先を行く!←これカッコよすぎるうううううううう(*´Д`)ハァハァ
イリアはアニヲタ発言が面白いですよね。「かもすぞ」「これでいいのだ」「しまっちゃうお姉さん」には笑ってしまったww
▶ 【△】 コン・スールート ([上][ミルグラム]選択√)
「帰ってきれくれて・・・・・・ありがとう」
早雲&エチカ死亡するけれどイリアがコン・スーの元へ帰ってくるルート。早雲がエクスブレインの応用でハイウェイに突入したり、ネクロポリスが凍京を壊滅させる展開が美点でした。ただちょっとご都合展開が多かった気がします。”寿一郎がハイウェイに突入出来る”、”ハイウェイ空間で早雲が赤い糸に導かれる&糸が100本に増える&ナイフに襲われる”、”人々に希望を持たせたらネクロポリス消滅”・・・・珍しく整合性の無いニトロでした。そもそも逃げ回るイリアが面倒臭いったらないよ(´・ω・`)スーちゃんはかわいいし、凍京タワーで反撃の狼煙を上げる姿は宛らスマガのうんこマンの様で格好良かったけどね!あと、時尭が近接銃術を継ぐというのはじんわり感動的です。
▶ 【◎】 霧里ルート ([下][ミルグラム]選択√)
「誰に認められなくたって、構うもんか」
一番好きなルートです。なんたって、敵との共闘、仲間同士のガチバトル、と熱い展開のオンパレード!更にエチカの出生の秘密が明らかに・・・母親が男だなんて予想不可ですよ!衝撃的でした・・・!
エチカとロールシャッハが好きだったので、共闘は本当嬉しかった・・・。どちらもイイ女ですよねー。
エチカvs鉾康も最高に熱かった!”エクスブレインを用いて、その指示に全て反抗する”・・・早雲と対照的な境地に辿り着く点が面白いところです。
また、早雲のエクスブレインが主の為に偽のサジェストを出すという展開が地味に好きです。外部電脳はロマン。
霧姉と結ばれたエチカがウキウキで可愛い(*´д`*)やったぜ
▶ 【◎】 TRUEルート
”カノウセイは――もうひとつのエクスブレインにあった。”
サブコンのsearch→エチカと鉾康の和解→リ・エリミネーターを携えてエチカ登場!の流れが格好良すぎるううううううううううう!!( º∀º )=з ミルグラムは芸術至上主義者の極地なだけで悪人とは言い切れないキャラですよね、憎めません。
ラストも綺麗な幕引きで大満足。しかもちょっとしたサプライズがありました。
な、なんとサブコンの声は丹下桜さんだった(そりゃ人々を魅了するわけだ)!そして、サブコンの歌「Assemble」の歌詞は日本語だった!!歌詞が単語の羅列だから途切れただけで他言語っぽく聞こえてたわけなのですねー。すげぇ良い曲。カタコトver.とはまた違った印象を持ちますよね。
▶ 最後に
『凍京NECRO』は感情を飛躍的に増加させる共感覚薬だ。
世界観や演出面は言わずもがな、内容も素晴らしかった。SFとしての整合性やロマンを感じさせてくれるし、何より興奮できて、切なくて、スリリングだ。もうTOKYO筆頭のエロゲでいいんじゃないかな。
サントラが販売されたら買うしかないと無意識がサジェストしてくる。作中の音楽鑑賞モードだと、Assembleのカタコトver.とか、フィギュアショップのBGMが聴けないのよね・・・。
余談。
ゲーム起動して最初の画面で、色々入力すると面白いです。
「nitro」とか「sex」とか。
尚、「su」と入力してpassを打つとミニゲームが始まります。
passwardは【0.75】です。
バイチャ!
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