『迷家-マヨイガ-』は、ディオメディアとポニーキャニオンの共同企画によるオリジナルアニメ作品。長きにわたり閉鎖されていた集落を舞台に、そこに導かれた若者達の群像劇やその村の謎に迫るミステリーが描かれる。全12話。
---{▼あらすじ}-------
「第一回人生やり直しツアー」に参加した30人の男女。彼らは行方不明者になり人生をやり直すためバスに乗り込み、都市伝説として語られる「納鳴村(ななきむら)」に向かっていた。
(wikipediaより)
---{▼感想}-------人生を やり直すために ここに来た
コメディ色のあるオカルトプチパニック群像劇 といった感じ。ミステリーやサスペンスホラーとしての過度な期待は禁物です。
< --- ▽ここから下はネタバレあり▽ --- >
▶ トラウマと向き合う物語
自身のトラウマが”ナナキ”として現れるナナキ村。克服出来ずにいると自身が消滅するというシビアな設定でしたが、敢えて人死を出さない結末を迎えます。デスゲームを予感させる材料も散りばめられていて少なからず期待してしまった部分もありましたが、『様々なタイプの人間がいて、人それぞれの生き方がある』事を描き切った作品として、これも一つのベストアンサーだなと、感銘を受けました。
▶ 先の読めない展開
ツアー参加者が混乱する様子を描きつつ徐々に謎が判明するシナリオ展開だったわけですが、主だった先導役がおらず、協調性の無い30人の話し合いで展開が不規則に左右する為、一切目が離せませんでした。
肝心の謎解明は第10~12話に集約!と、怒涛の風呂敷畳み。
30名ものキャラをどう調理するのかが不安点だったのですが、トラウマに対する姿勢に敢えて正解不正解を出さず、残留組と脱出組の2パターンのエンディングを用意するという技ありな解法が素晴らしい!!群像劇のお手本のような綺麗な幕引きだったと思います。
▶ 全員が社会不適合者という設定
本作の笑いどころは、キャラ全員が問題児であり、互いの会話が全く噛み合わないところですね(^ヮ^)
方針が定まらず、危機的環境下にも関わらずどうでもいいやり取りが終わらない。その様子が滑稽で、緊張感がどこか飛んでいってしまいます。キャラの性格もわかるし、会話自体がこの作品の楽しみどころの一つなのだと思います。
今思うと、滑稽な会話シーンは『人間って馬鹿ばっかりで面白いでしょ、トラウマ抱えてるのも馬鹿らしくなるでしょ』というメッセージの表れだったのかも・・・?考えすぎですね(笑)
振り返ってみると、作中で約半数の登場キャラのトラウマに触れていたんですね。1クールのアニメでよく描き切ったと感心します、凄ェ・・・。
▼ちなみに、残留組と脱出組の詳細
残留組・・・こはるん、ヴァルカナ、リオン、ジャック、山内、ソイラテ、熱帯夜、氷結のジャッジネス、鳥安
脱出組・・・光宗、真咲、颯人、マイマイ、らぶぽん、ナンコ、美影ユラ、地獄の業火、ニャンタ、まんべ、ぴーたん、ドザえもん、わんこ、トシボーイ、ユウナ、ユウネ、ユウノ、なぁな、よっつん、プゥ子、ダーハラ、運転手
熱帯夜と鳥安はすぐ消滅しそう・・・(´∀`)
--▼【総評*1行表】----
脚本 | 演出 | 作画 | 人物 | 音楽 | 構成 |
4 | 4 | 4 | 5 | 5 | 6 |
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