P.A.WORKS制作のオリジナルテレビアニメ。略称は「凪あす」。
---{▼あらすじ}-------
かつて全ての人間たちが海の中で普通に呼吸し、生活を営んでいた世界があった。だが、ある時を境として陸に上がって生きる人たちも現れ、やがて人の世界は海と陸に分かたれた。そんな海の世界で生きる4人の少年少女の先島 光、向井戸まなか、比良平ちさき、伊佐木 要は、昔からいつも仲良く暮らしていた。そんな中、自分たちが通っていた海村の学校が廃校になったため、陸の世界の学校へ行くようになる。そして、陸に生きる少年の木原 紡との出会い、おふねひきを実現させたい光たちの思い、光の姉のあかりが陸の人間である潮留至と恋仲であったこと、様々なことを経て光たちは陸と海の人間の間にある溝と真剣に向き合うようになっていく。
(wikipediaより)
---{▼感想}-------永遠に変わらない心、
時の流れに変わっていく心、
その全てが、間違いじゃない。
恋愛を通して成長する少年少女たち。青春群像劇とでも言うべきか、本当に皆それぞれ成長します。また、成長していく合間に挟む「冬眠」という本作最大の仕掛けが面白味に拍車をかけていますね。
冒頭にも書きましたが本作は、心が変わる事・変わらぬことの両面を作中で肯定している。思春期にありがちな”変わらぬ事(一途な事)”を良しとする思考回路へのアンサーをしっかり描ききっている点を評価したい。
思春期のラブストーリーを描く作品は数あれど、こんなにも女子キャラの移りゆく心を丁寧に、不快感なく描いている作品はかつて無いのではないだろうか。
一歩間違えればビッチ呼ばわりされていたはずです。心情描写が深く丁寧だったからこそ成り立っているシナリオだとしみじみ感じます。間違いなく恋愛アニメの傑作です。
田舎町と”海の世界”を融合させた世界観、背景美術が◎。
描写の深い恋愛作品は時折”昼ドラ化”してしまう宿命にあります(笑)が、本作はファンタジー要素が緩和剤となり、粘り気の少ない作品であった様に感じます。
出来の良い小説を読み終えた様な心地です。ありがとう。
--▼【総評*1行表】----
脚本 | 演出 | 作画 | 人物 | 音楽 | 構成 |
10 | 9 | 10 | 10 | 9 | 9 |
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