おすすめ度:★★★★★★★★☆☆
タイトル | STEINS;GATE |
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公式ジャンル | 想定科学ADV |
フィーリング | 感動 知的 |
メーカー | Nitroplus、5pb. |
脚本家 | 林直孝、下倉バイオ |
発売日 | 2009年10月15日 |
主人公 | 『狂気のマッドサイエンティスト』 |
ストーリー ★★★★★★★★★☆ | 文章表現 ★★★★★★★★★☆ |
キャラクター ★★★★★★★★☆☆ | 読み易さ ★★★★★★☆☆☆☆ |
CG ★★★★★★★★★☆ | サウンド ★★★★★★★★☆☆ |
ゲーム性 ★★★★★★★☆☆☆ | おすすめ度 ★★★★★★★★☆☆ |
---{▼概要}-------
『STEINS;GATE』(シュタインズ・ゲート)とは、5pb×Nitroplusコラボレート作品『CHAOS;HEAD』から続く、科学ADVシリーズ第2弾のゲームタイトルである。レーティングはCERO C、機種はXbox 360、後にPC含め様々な機種への移植もされ、スピンオフ作品も多数発売。2011年春にはTVアニメ版が放送された。また続編となる『STEINS;GATE 0』が2015年12月に発売された。
---{▼感想}-------
『神をも冒涜する12番目の理論──それは、俺たちが手にした偶然の産物』
発売から7年、アニメ化から5年経ち、今頃になってPC版をプレイしました。アニメ版の感想記事にも書きましたが、テキストで読んだ方がしっくりきそうな内容である上に諸々の不満点もあったので、これは原作をプレイせねばと予々思っていたのです。結果的に、その憶測は間違いではなかった。
タイムリープを取り扱った作品は数多くあれど、STEINS;GATEは特に科学的見地からタイムマシン論に向き合っていて、知的好奇心を満たせる作りになっていますよね。ニトロプラスは2008年にも『スマガ』という熱い展開のループ系タイトルを出していますが、比較すると本作はより精密な印象を受けます。どちらも甲乙付け難いのでおすすめですが、知名度はこちらが突出しているので・・・あちらの肩を持ちたくなる(笑) ←シュタゲを素直に賞賛できない原因
また、作中にて紅莉栖が「相対性理論って、とてもロマンチックで、とても、切ないものだね・・・」という台詞を吐くように、タイムリープが起こす現象自体に色気があるのがSTEINS;GATEの良いところです。ファンタジー性の強い作品や描写の弱いSF等では、この刹那的な味わいは表現できない様に思えます。
味わいと言えば、CGイラストの色使いやデザインが独特で実に味がありますよね。そして本作の特徴である「フォーントリガー」というシステム。これは面白い!けど面倒臭い!(笑) 選択肢分岐ではなく、ケータイを操作して危険回避しなきゃいけないから、真面目にクリックしながらテキスト読んでるとバッドエンド直行という罠。加えて、TRUEルートに進むための条件や、実績100%にするためのメール操作の難易度が高かった…。条件を満たしているかどうかの視覚的サポート(ex.『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』の”A.D.M.S”的な分岐補助システム)があれば幾分か苦しまずに済んだのに・・・ヽ(*゚д゚)ノと思うカイバーであった
< --- ▽ここから下はネタバレあり▽ --- >
▶ 共通ルート(~Chapter5) 【◎】
2ch用語と科学用語が飛び交う日常会話。厨二病を患うオカリンワールド。そして何と言っても、Dメールとタイムリープマシンが完成する過程が最高にわくわくする共通ルート。マジで実現できてしまうんじゃないかと思わせてくれる程の細かい描写とアプローチが光ります。そして、運命から逃れられない絶望的且つ先の読めないシチュエーションのおかげでズブズブと物語に没入させられる・・・。そんな序盤の面白さこそSTEINS;GATEの真骨頂でしょう。
▶ 鈴羽 END 【○】
鈴羽と二人で過去へと旅立つエンディング。可能性の低い賭けに出る様でもあり、心中する様でもある・・・とにかく切なくて喪失感で胸がいっぱいになる話でした。
鈴羽は物語の要とも言えるキャラクターですよね。彼女の働き・犠牲無くしてシュタインズ・ゲートへは辿り着けませんから。本作で好きなキャラを挙げるならば、鈴羽か紅莉栖で迷います。
▶ フェイリス END 【△】
ラボメン達との関係を代償に、死人を出さない根刮ぎ改変エンド。フェイリスは可愛いけれど外伝要素が強くてイマイチ愛着が湧かなくて残念。
フェイリスとはメールが楽しかった印象。”ファンタズム”の曲とか送ってきてくれて「こういうやり取りいいなー」って思ってました(笑) モモーイ!
▶ るか END 【○】
まゆりの命を代償にして、ルカ子と結ばれるビターエンド。まゆりとの最後の写真と 二人が赤子を抱いている姿が映ってからのEDクレジットは実に小気味良いですよねェ・・・。
男の娘は大好物なのですが、るかは中の人の印象が強すぎて微塵も萌えませんでした(笑)
▶ まゆり END 【○】
紅莉栖を見殺しにしてようやく辿り着いたまゆり生還エンド。まゆりと結ばれるルートでありながら、どうしても紅莉栖への感謝や虚しい気持ちでいっぱいになる終着点でした。まゆしぃマジ不憫・・・。
まゆりは最初から最後まで天使だと思いマース!
▶ 紅莉栖 END 【○】
紅莉栖と両想いになるも、結局まゆりENDと同様に紅莉栖を消してしまう悲しいバッドエンド。クリスティーナは頭良いし頼りになるし良き理解者だしツン期もデレ期もかわいいし何だこの最強ヒロインは!!って誰もが思うはず。そんな彼女を救う為に誰もがTRUEエンドを目指す様に作られてるっていうんだからこのゲームは本当に酷だ。悔しいが、可愛い。
▶ TRUE END 【◎】
伏線の種明かし、そしてβ世界の紅莉栖と生きて再会エンド。記憶が残っているとわかるラストシーンの会話が最高に感動的でした!!ピンバッチをラボメンに配る描写も中々感慨深いものがあります。
あとはアニメ版を見た後だったので、未来の岡部の台詞「”なかったこと”にしてはいけない」に胸が熱くなりました(アニメ版主題歌の歌詞に同じフレーズが使われている)。
終わってみて気になった点が3つほど。
(1)TRUEルートに入る条件の理由は?
条件である紅莉栖とメールで親密になる事と、鈴羽(β)がタイムトラベルしてくる事に因果関係はあるのでしょうか?関係無いのなら、親密になった時だけタイムトラベルしてくるのは納得いかん。
(2)岡部に送られてきた二通の脅迫メールの送り主は?
これはググったら判明しました。『FBの指示で萌郁が送った』というのが公式設定らしい。ふ~ん。
(3)リーディングシュタイナーの発現理由は?
岡部が小学生の頃に高熱で寝込んでリーディングシュタイナーの能力が発現したのか?――という話が作中で登場しましたがこれは事実なのでしょうか。事実ならばなぜ岡部が?何が原因で?
結局わからんかったなぁ~。
もう少し楽しみたい気もするので続編の『STEINS;GATE 0』を検討中。プレイしたらまた感想書きますので。
ではその日まで、エル・プサイ・コングルゥ!
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