『ジョーカー・ゲーム』は、柳広司による短編ミステリー・スパイ小説。柳広司は、デビューから一貫して歴史上の偉人を重要な役割として扱っていたが、本作においてオリジナルのキャラクターを主役として扱い作風の変化を見せた。2008年度の「このミステリーがすごい!」で第2位に、週刊文春ミステリーベスト10で第3位にランクインした。2009年、第30回吉川英治文学新人賞及び第62回日本推理作家協会賞を受賞した。2015年1月には実写映画化され、8月にはテレビアニメ化が発表された。
アニメ版はProduction I.Gが制作、全12話。
昭和12年に実在したスパイ養成を目的とした陸軍中野学校。それをモデルにしたD機関の結城中佐を中心とした群像劇である。 毎回、D機関に所属するスパイを主人公にバトンタッチして、昭和12年以降の第二次世界大戦の火種がくすぶるなか、世界各地で暗躍する様が描かれる。
(wikipediaより)
---{▼感想}-------「死ぬな、殺すな」
キャラが美形なのでスタイリッシュな作風なのかと思いきや、内容は硬派で至極真っ当なスパイものでした。全体的に落ち着いていて、会話劇で楽しめるアニメです。
▶ ストイックな話作りが魅力!
1話完結のオムニバス形式で、主人公となるスパイが毎話変わる交代制となっています。裏の裏をかく心理戦が繰り広げられ、そのギミックは真新しい&垢抜けたものばかりで素晴らしいと思えます。中には首を傾げたくなる様な難しい話もありました(^^;)が、しっかり見ればわかる様に作られており、見応えがあります。・・・比較に出すのは野暮ですが、”ゴルゴ13”的なカタルシスのある話ばかりです。
時代背景にも説得力がありますよね。 実際、戦時のスパイ活動もこんな感じだったのかなー・・・なんて、想いを巡らせるのも楽しみの一つかも知れません。
▶ キャラの見分けつかないですよね(笑)
最後まで見ても、結城中佐と佐久間中尉しかわからない!
ただ一つ言えるのは、(脇役含め)どいつもこいつも声が素敵!(笑)その演技力に終始聞き惚れていました・・・。
▶ 高水準なアニメクオリティ
演技もそうですが、作画・演出・構成・BGM等、総合力のある骨太なアニメ化だったと思います。それに、ストーリーは原作の要素を残しつつも結構大胆にアレンジしているみたいですね。
素晴らしい出来。その一言に尽きます。
▶ 正直な印象として・・・
口当たりの良い作品、だったなと。
小気味良さがあり・・・渋みもあり・・・味わい深い反面、言い知れぬ清涼感が。例えるならメンソール入りの煙草、といった感じ。それはネガティブな意味もあって、何かこう、煙に巻かれてしまった様な感覚で。「かっくいーなー!」と思いながら見てたから、結局話が全然頭に入ってなかったんだと思います(苦笑)。楽しめたから万々歳なのですが・・・あまり記憶に残らないかも。
--▼【総評*1行表】----
脚本 | 演出 | 作画 | 人物 | 音楽 | 構成 |
7 | 7 | 8 | 6 | 6 | 6 |
Comment