『下ネタという概念が存在しない退屈な世界』は、赤城大空による日本のライトノベル。公式な略称は「下セカ」。第6回小学館ライトノベル大賞優秀賞受賞作。アニメ版はJ.C.STAFFにて制作され全12話。AT-X以外での放送分には、性的な箇所を登場人物のデフォルメ姿で隠すなどの修正が加えられた。
---{▼あらすじ}-------
16年前の「公序良俗健全育成法」成立により、日本から性的な言葉=下ネタが喪われた時代。憧れの女性であるアンナ・錦ノ宮が生徒会長を務める国内有数の風紀優良校に向かっていた奥間狸吉は、痴漢冤罪になりかけていた轟力雷樹を庇い立てた際、《雪原の青》と名乗るテロリストによる下ネタテロに遭遇する。入学後、狸吉はアンナの勧誘で生徒会の一員になり、生徒会副会長を務める華城綾女とも親交を持つようになる。しかし、綾女は《雪原の青》と同一人物であることを明かすと同時に狸吉の弱みを握り、狸吉を強制的に下ネタテロ組織「SOX」のメンバーとして迎え入れる。全校集会での下ネタテロ以降、狸吉は「SOX」メンバーとして、「下ネタという概念が存在しない退屈な世界」に戦いを挑むようになる。
(wikipediaより)
---{▼感想}-------"下ネタ"で鳴らす規制社会への警鐘!!
意外にも存在意義もしっかり持った作品でした。
▶くだらないのにストーリー・テーマ性がしっかりしている
ほぼ全ての会話に淫語が含まれ、他のエロギャグ作品を霞ませるほどの圧倒的下ネタ力!慣れてくると言い回しにセンスすら感じてしまいます。
しかし、ただ下ネタを垂れ流しているわけではなく、それが出来ないフラストレーションやテロ組織としての活動理念を作中で固めた上で、下ネタを武器にして戦う・・・・という熱い展開になっていく。下ネタオンパレードなのに普通にストーリーとして楽しめました。
▶青少年保護育成条例に対するアンチテーゼ
本作は情報規制された鬱積の反作用を描いた紛うことなき社会派アニメであって、最近の日本の流れを鑑みると、ただのネタとして笑っていられないものがあります。
恋愛についての表現も規制されたおかげで、歪んだ恋愛観を持つ人間が増える(愛と性欲の区別がつかない)などの描写は「なるほどなぁ・・・」と声が出ました。
▶余談
最終話(第12話)はおまけ回なのかなーと見ていて思いました。実質11話が最終話かな(?)。メッセージ性豊かな作品だっただけに、終着点がちょっぴり残念でした。社会を作り変えてEND―――というのが理想でしたが、1クールじゃ無茶難題か。続きが気になります。
あと・・・声優さんは大変だなぁと思わずにいられなかった(笑)。下ネタを連発したり、発情する演技は素晴らしかったです。OP・ED曲も下ネタ全開でしたし、中の人は辱めを受け続けている様なもんですよね。凄いなー。
一応、爪痕はちゃんと残せたんじゃないですかね。私は忘れないですよこのアニメ。
--▼【総評*1行表】----
脚本 | 演出 | 作画 | 人物 | 音楽 | 構成 |
7 | 6 | 6 | 7 | 7 | 5 |
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