『魔法少女育成計画』は、遠藤浅蜊による日本のライトノベル。「16人の魔法少女による生き残り合戦」を描くサバイバルアクション小説となっている。アニメ版はLercheが制作、全12話。原作第1巻のストーリーを元に、それに関連する登場人物の短編を入れるなどの再構成が行われている。
---{▼あらすじ}-------
ソーシャルゲーム「魔法少女育成計画」には、何万人かに一人の割合で本物の魔法少女になれるという噂が存在していた。幼い頃から魔法少女に憧れていた中学生、姫河小雪もゲームをプレイするひとり。ある日、いつものようにゲームをプレイしていると、マスコットキャラクターのファヴが突然、小雪に語り掛け、本物の魔法少女に選ばれたことを告げる。
(wikipediaより)
---{▼感想}-------"それでも私は、夢みてる。"
デスゲームに発展する魔法少女アニメが珍しくなくなった昨今ですが、本作は最早隠しておらず、見始めれば冒頭の時点でどういうスタンスの作品なのかすぐにわかるという点では他作品と隔たりがあるかも知れないですね。
実際、「衝撃的ないしは絶望的に演出することが出来たはずなのに何故それをしなかったのか」と肩透かしを食らった気分になりましたが、「単純にバトルロワイアルを楽しめばいいんだな」と気付いてからは正直面白くて毎週待ち遠しく感じるほどでした。
< --- ▽ここから下はネタバレあり▽ --- >
終盤になるにつれ忘れがちですが、本作はソーシャルゲームに関連付けた設定で、そこも面白い切り口だと思いました。原作がソーシャルゲームだったら普通ですけれど、ライトノベルですからね。サブタイトル等も地味に良い仕事してました。
視聴していて感じたのは、キャラ人数が多い割には掘り下げもキッチリしていて且つ飽きさせない展開だったので脚本構成が上手いなと思った事と、あとはキャラの相関関係が強いため複数人同時に愛着が持てる事が素晴らしかったです。
ねむりんやルーラなんて死んでから「良いキャラだった」と思わせてくれますから、その辺り上手いですよねぇ。
トップスピードやカラミティ・メアリの場合、本体の境遇がリアルで中々味わい深い。
個人的に一番好きだったキャラは“ピーキーエンジェルズ”。小物な嫌われ役なんだろうけど・・・一番復讐心を滾らせていたし、私には一番可哀想に映りました。ところで、ピーキーエンジェルズの中の人(CV:松田利冴&颯水)ってガチ双子声優なんですね。なぜ二人共声優を志してしまったのか・・・同じ声なのに。そして何故ギャラを二倍出すキャスティングをしたのか・・・一人二役で済むじゃない(笑) 色々びっくりです。
うぇーい!↑うぇーい! #まほいく pic.twitter.com/pMpoaQFTcW
— ぶっきら (@bukkira_ya) 2016年12月13日
最終回があっさり閉幕で若干消化不良気味な印象を受けました が、原作では続編があってスノーホワイトの活躍もそちらが本番だとかなんとか。それは是非アニメも2期を作ってほしいなああぁ。
期待値以上に楽しめた作品でした!!
--▼【総評*1行表】----
脚本 | 演出 | 作画 | 人物 | 音楽 | 構成 |
6 | 5 | 5 | 6 | 6 | 7 |
Comment
ピーキーエンジェルズは確かに小物ですが、見方を変えれば人間臭いとも言えますね。
多分、デスゲームが始まらなければルーラの影口を叩きながらも仲良くやってたと思います。
まあ、大学生で、あの口調と性格はどうなんだ、って感じですがw
スノーホワイトはこちらの世界の事件を解決するだけでなく、
クラムベリーのような悪事を働く魔法少女を次々と捕え、
「魔法少女狩りのスノーホワイト」と呼ばれる事になります。
読心能力があるから冤罪もなしです。
その一方で、昔と同じささやかな人助けも日課として行っています。
スイムスイムが使ってた武器の方のルーラやメアリの四次元袋もスノーホワイトの装備になっています。
スノーホワイトの修行時代については「スノーホワイト育成計画」にて。
Webで無料で読めますよ。
原作は本編の長編はテンポ重視でサクサク話が進みラ・ピュセルのようなメインと思われてたキャラもあっけなく死んでいくスリリングな展開が売りの一つです。
そして短編で、死んだキャラたちの掘り下げが行われます。
アニメで回想などで描かれた掘り下げの9割は短編のエピソードや地の文での設定説明が元です。
ところどころにアニオリのアレンジも入ってます(良くも悪くも)
たとえば第11話のリップルがトップスビードの遺体を彼女の家に帰したシーンとかはアニオリです。
ねむりんは原作1巻ではまともなセリフすらなく死亡したのが
短編で他の魔法少女たちと仲が良かったことや家庭環境、実は意図せずスイムスイムの背中を押してた事が判明しました。
それだけでなく、実は彼女は肉体が滅んだ後も・・・
続編以降も、実に多くの魅力的なキャラが登場し、その大半が激しい戦いの中で惜しげもなく死んでいきます。
基本的に群像劇であり巻ごとにメインのキャラが変わるため、
スノーホワイトがメインの巻もあればスノーホワイトは裏方に回る巻もあります
戦いの種類も、デスゲームにミステリー要素が加わったり、
公僕の魔法少女たちと犯罪者の魔法少女たちと新人魔法少女たちの三つ巴があったり、
謎の施設への潜入と脱出や複数の派閥に狙われたある魔法少女の護衛、魔法少女の軍団同士の激突など、様々なものがあります。
魔法の国の権力者たちも登場します。
正直、1巻はプロローグでしかなく、本格的に面白くなるのは2巻以降なので、
ぜひ2期をやってほしいものです。
もうBDの予約はしてますw
アニメの内容としては後半は良くも悪くもアニオリが多かったです。
第9話のカラミティ・メアリ戦で原作ではリップルは防火扉を手裏剣の代わりに投げ、
メアリがそれを迎撃してる間に空中からガラス片を手裏剣の代わりに飛ばし、
迎撃しきれなかったメアリの全身にガラス片が突き刺さったところでメアリの眉間に手裏剣で倒してましたが、
ご存知のように、かなり改変されてました。
まあ、全身にガラス片は作画的にも絵的にも厳しかったのかもしれませんが、
防火扉を手裏剣代わりにするアイディアは好きだったんで個人的に残念でした
また前のコメで前述したように短編の掘り下げを長編に組み込んだ事で生じた祖語もあります。
原作だとスイムスイムの正体が幼女と判明するのはクラムベリー戦で、
クラムベリーだけでなく読者も意外な正体に驚愕するというものでした。
でも、アニメでは短編のねむりんのエピソードを組み込んでるので
スイムスイムの正体は早期に判明してるんですよね。
もちろんあれはスイムとねむりんの双方を掘り下げるエピソードとして、必要なモノであり、
仕方がなかったのかもしれませんが。
ちなみにクラムベリーがスイムの正体に驚いてたのは戦いにしか興味がなかったので
魔法のチェックはしても変身前の事には興味がなくスイムの正体を知らず
そしてスイムの正体に自分を重ねてしまいました(クラムベリーが試験を受けファヴのマスターになったのは9歳の時)
だから百戦錬磨の彼女がたまに不意打ちを食らうほどの隙を作ってしまったんです。
一番衝撃的なアニオリはリップルがトップスビードの遺体を彼女の家に帰すシーンです。
原作ではトップスピードの遺体がどうなったか不明でした。
ありそうな展開だと思うと同時に、あれは逆に旦那さんが気の毒じゃないかとか、警察に要らない疑いをかけられるんじゃ、などと無粋な事を考えてしまいました。
他にも色々ありますが長くなるので割愛します。
興味があったら、原作を読んでみてください。
色々言いましたが、総合的によくできたアニメ化だったと思います。
正直、映像化が難しい作品でしたしね。
デスゲームに参戦せず人助けという本来の魔法少女の役目を貫くも自分の非力さを悔いて強くなろうと決意したスノーホワイト
悪事を働いた魔法少女だけを倒すも優しさが足りない自分は魔法少女失格だと悔やみ、それでも人助けや友人の特訓に付き合うリップル
二人の主人公のテーマと成長をきちんと描いてくれたと思います。
リップルは途中まで出番が少なかったですが(原作では序盤でリップルの生い立ちと彼女が魔法少女に選ばれるシーンが入ってました)
最後に僕が無印で一番好きなキャラはトップスビード。 時点はラ・ピュセルとハードゴア・アリスです。
この三人とスノーホワイト、リップルを加えた5人が和気藹々したり、共闘する未来も見たかったです。
>そして何故ギャラを二倍出すキャスティングをしたのか・・・一人二役で済むじゃない(笑)
話題作りのためじゃないでしょうか
他の作品でも双子の役を演じてましたし
あと一人二役って素人が考えるよりも大変らしいですよ
世の中には80代で一人三役を演じる声優がいますが、その人は別格って事ですね
ご存じかはわかりませんが、とあるシリーズでもヒロインの一人の御坂美琴とそのクローンの声優は姉妹ということで有名です