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2025-10-28

お前らファンタジー小説ナメすぎだろ。本当に面白い作品教えてやる。

最近ファンタジー小説の話をすると、だいたいハリー・ポッター指輪物語名前が出てくる。

それしか知らないのか?

かにどっちも名作だ。でも、ファンタジー世界もっと広くて深い。

お前らが知らない傑作が山ほどある。

俺は20年以上ファンタジーを読み続けてきた。和洋問わず王道からマイナーまで、読破した数は500冊を超える。

そんな俺が、本当に面白いファンタジー小説を教えてやる。

海外編】

ゲド戦記アーシュラ・K・ル=グウィン

ジブリで知ってる?あれは原作とは別物だ。原作を読め。

これは魔法使いゲドの成長を描いた物語だが、ただの冒険譚じゃない。魔法には真の名前必要で、名前を知ることは相手支配することだという世界観が深い。

第一巻『影との戦い』で、ゲドが自分の影と対峙するシーンは、人生で何度も読み返してる。自分内面と向き合うことの恐ろしさと大切さを教えてくれる。

指輪物語と並んで世界三大ファンタジーと言われる所以がわかる。

『風の名前パトリック・ロスファス

これを読まずにファンタジーを語るな。

伝説の秘術士クォートが、自分人生を三日間かけて語る物語現在刊行されてるのは第一部と第二部だけで、第三部が出ないことで有名になってるが、それでも読む価値がある。

魔法の体系が論理的で、主人公の成長過程が丁寧。そして文章が美しい。

沈黙には三種類ある」という冒頭の一文から、もう世界に引き込まれる。

ミストボーンブランドン・サンダースン

火山灰が降り続ける世界で、神のような支配王が千年統治している。その世界で起こる革命物語

この作品の何が凄いって、魔法システムが斬新なんだ。金属を体内で燃やすことで不思議能力を発現させる。そのルールが明確で、バトルシーンの説得力半端ない

ヒロインのヴィンがめちゃくちゃカッコいい。弱かった少女が、最強の戦士になっていく過程が爽快だ。

アメリカン・ゴッズ』ニール・ゲイマン

現代アメリカ舞台に、古い神々と新しい神々が戦う話。

古い神々ってのは、オーディンとかアヌビスとか、移民が持ち込んだ神話の神々。新しい神々ってのは、メディアとかテクノロジーとか、現代社会が生み出した概念

この設定だけでワクワクしないか

主人公シャドウの旅を通じて、アメリカという国の成り立ちと、信仰意味を考えさせられる。ファンタジーでありながら、めちゃくちゃ現代的な作品だ。

国内編】

十二国記小野不由美

異世界ファンタジー最高峰異論は認めない。

日本女子高生が、異世界に連れ去られて王になる話…と聞くと、よくあるなろう系みたいだが、全然違う。

この世界では、王は民に選ばれるのではなく、麒麟という霊獣に選ばれる。そして王が道を誤れば、麒麟病み、国が乱れる

王とは何か、統治とは何か、正義とは何か。重いテーマを扱いながら、冒険面白さも失わない傑作だ。

続きが出ないことで有名だが、既刊だけでも読む価値がある。

精霊の守り人上橋菜穂子

用心棒バルサが、精霊の卵を宿した皇子を守る物語

上橋菜穂子文化人類学者でもあって、その知識世界観に活きてる。この世界には独自文化歴史信仰があって、それが全部説得力を持ってる。

バルサがとにかくカッコいい。30代の女性で、短槍使いで、過去に傷を持ってる。こんな主人公、他にいるか

アニメ化もされたが、原作もっと深い。大人が読むべきファンタジーだ。

『鹿の王』上橋菜穂子

同じ上橋菜穂子だが、これも外せない。本屋大賞受賞作だ。

疫病と戦争を描いたファンタジー医療政治差別、愛。全部詰まってる。

ファンタジーなのに、めちゃくちゃリアル世界が緻密に作られてて、そこに生きる人々の息遣いが聞こえる。

読後感が重いが、それだけ心に残る作品だ。

デルフィニア戦記茅田砂胡

全18巻の大河ファンタジー

強気王女リィと、流浪剣士ウォルが、国難に立ち向かう話。キャラが魅力的で、バトルが爽快で、策略が面白い

長いけど、一気読みしたくなる。夜更かし確定だ。

シリーズ累計335万部売れてるのに、なぜかあまり話題にならない。もっと評価されるべき作品だ。

空色勾玉荻原規子

日本神話ベースにしたファンタジー

闇の一族と光の一族の争い、そこに巻き込まれ少女少年物語

日本的な世界観が美しい。情景描写が丁寧で、読んでると古代日本風景が目に浮かぶ

YA小説だが、大人が読んでも面白い。というか、大人になってから読み返すと、違う感動がある。

『レーエンデ物語多崎礼

2024年本屋大賞ノミネート作。

呪われた地レーエンデ舞台に、400年にわたる革命歴史を描く群像劇

これから伸びる作家だと思う。正統派ファンタジーとして、読み応えがある。

【なぜお前らはファンタジーを読まないのか】

ここまで読んで、「長そう」「難しそう」と思ったか

そういう偏見ファンタジーを遠ざけてる。

かに長編が多い。でもそれは、世界を丁寧に描いてるからだ。

一度その世界に入り込めば、もう抜け出せない。それがファンタジーの魅力だ。

現実疲れた時、違う世界冒険したい時、ファンタジーは最高の逃避先になる。

でも同時に、ファンタジー人生について教えてくれる。

勇気とは何か、友情とは何か、正義とは何か、生きるとは何か。

異世界物語を通じて、現実自分と向き合える。それがファンタジーの深さだ。

から食わず嫌いせずに読んでみろ。

上に挙げた作品のどれか一つでもいい。手に取ってみてくれ。

きっと、お前の人生を変える一冊になる。

ファンタジー世界は、お前を待ってる。

2025-10-06

このまとめの人って小野不由美先生の「十二国記」が好きらしいのに、どうしてこんな思想になってしまうのか

この間、仕事関係の人と飲んでて、たまたま東大卒が多かったんですが、全員「親の教育のおかげというよりは、もともと賢く産まれた気がする。勉強を頑張ったというか環境に合わせて普通にやっただけ」という認識だった話

https://posfie.com/@taimport/p/dZUTH0x


十二国記は親と子の間に遺伝的な繋がりがない世界の話で、だからこそ後天的環境要因の重要性が分かるのだが

陽子父親陽子に対して女の子らしく育つよう強要して抑圧していたし、祥瓊の父親無知で愚かなままでいるように放置した

現実日本だってそういった親は珍しくないのに

この人は自分父親が「そう」ではなかった事の幸運をどれだけ理解しているのか

教育の大きさを軽視して元々の頭の良さの重要性を強調するとは、あの作品から一体何を学んだのか

そのくせハンガリーを見習って子供を4人産むと母親所得税免除されるようにしろなどとさもしい事を平気で書いてしまえる精神

沢山稼いでいるならそれだけ社会還元しようというノブレス・オブリージュ意識はないらしい

小野不由美先生には(おそらく)お子さんはいらっしゃらないし、大谷大学卒業だが

それで子供を産んだ女性よりも価値がないだとか、東大卒より「賢く」ないと言うつもりなのか

ママ友職業を話してくれない事を不満に思っているようだが、当然じゃないか

この調子だと話したら最後、Xであることないこと言いふらされそうじゃん

身バレ防止で仕事の話はしないようにしているらしいが、子供美容医療の話を頻繁にしているので、ある程度身近な人物ならば特定可能だろう

2025-09-11

墓地を見おろす家

ホラー小説好きでさ

つっても三津田信三小野不由美ばかり読んでた

しろ著作が多いからその2人読んでるだけで結構満足度高いし

でも名作って言われてるようなのも読みたいなーと思って最近ぼちぼち読んでたんだよ

で、おすすめホラー小説でちょいちょい名前が上がる「墓地を見おろす家」を読んだわけ

でもレビューで「ビームは何?」「ビーム萎えた」みたいなものがあって「家ものホラービームってなんだよ」と思ってた

マジでビーム打ってた

本当になんなんだあれ

わりとちゃん面白いなあと思っていたら、突然のビーム

とはいえ最近ホラー下地になってるんだろうなとも感じるので、あまり後回しにせず早めに読んでおくのが良さげ

2025-08-13

教えてくださってありがとうございます

🙌面白そうな本がたくさん集まりました

anond:20250721181856

追記

何個か読んだやつあるけど、面倒なんで全部まとめときました。

 

とりあえず、「怪談小説という名の小説怪談」の文庫版がちょうど売ってたんでこれにしました。サンキュー

後は「忌録」も。

読み終わったらアンソロジー加門七海か。

まあ、三津田信三あんまり合わないのでおいおいね

映画見る前に原作読むのは悪手だろうとスルーする。」がちょっとしたホラー。観てしまった後ならともかく、まずは原作やろ?

そうは言っても、原作より面白映像作品たことありますアナタ?あったとしても数例でしょう。

バーナード嬢でも無いのにわざわざ不愉快になる順番で見る必要ないでしょう。

出た順番に見ていくのが正解とか考えてるのはMCUオタクだけですよ。

原作ありの映像作品なら映像作品の方がとっつきやすく作ってるし、後から原作読んだ場合イメージがつきやすい。

クソ改変されてるのを見て不愉快になるくらいなら、初めっから原作読まずに映画見る方がいいですよ。

 

ところで、映画近畿地方のある場所について」はどうでした?

期待通りの映画でしたか

 

SCP依談を勧めようと思ったけど好みじゃないのか。

まあ、SCPはどれだけ難解な資料から恐怖を読み取るか?みたいなとこを是としてるところあるから、難しい報告書とか読むの嫌いな自分にはまず合わない。

 

右園死児はSCPに見せかけた超展開が面白いので読んだほうがよい。

SCPって割と超展開だらけじゃないっけ…?概念的な何か出てきたり、世界終末するタイプよく見るけど。

興味はあるので読んでみます

2025-08-10

怪異解決の話も好きだけどなんでもありになっちゃうからなあー

小野不由美はやっぱ上手だよなー現実にありそうな雰囲気を出すのが

2025-07-28

anond:20250728105305

一応三津田信三もっとから主人公を作者本人とする手法は使ってる

実話怪談(風のフィクション)を含めたら更に前からあるんだろうけど線引きが難しいなあ

いわゆるモキュメンタリーに影響を与えたのは小野不由美三津田信三だと思う

でも今の流行には洒落怖とかの影響も無視出来ないから、バカ売れして注目されるきっかけになったのが残穢なんじゃないだろうか

2025-07-21

anond:20250721181856

三津田信三の「怪談テープ起こし」「どこの家にも怖いものはいる」(これはシリーズなのでシリーズ全部おすすめ)は比較モキュメンタリー

あと小野不由美の「残穢

これは「鬼談百景」も合わせて読んで欲しいところ

SNS話題になったところだと加門七海の「祝山」、郷内心瞳の「拝み屋怪談 花嫁の家」

カクヨムだと春海水亭の「ホラーオチだけ置いていく」もいい

どれもモキュメンタリーと言われるとちょっと違うかもしれんから期待と違ったらすまんやで

近畿地方」は面白いというか原作がめちゃくちゃ好きなので読んで欲しいがまあ好きな時に読んでくれ

2025-04-09

皆川ゆか皆川ゆかガンダムジークアクスに関わってるの?

皆川ゆかって

男性なのにも関わらずティーンズハートという年少向け少女小説レーベル女性作家のような体を装って本を出し(それ自体は他にもいたけど)

作中においては自分経験した事もない生理ネタを、生来女性に対するミソジニーを籠めて垂れ流し

続編の内容が大人っぽくなったので小野不由美十二国記のように年長向けレーベルホワイトハートに行くかという提案も断って

その結果人気が落ちて打ち切り状態になった作品中途半端状態で放り出し

同人誌を出したがその後音沙汰無しの

あの皆川ゆか

ガンダムに関わってるの?やめてほしいんだけど。

素直に一般書籍に移る事もせず、敢えて少女向けレーベル悪趣味な内容を書いて少女達に見せて悦に入るようなミソジニーに溢れた人間

汚い手で触れないでほしい。

まあガンダム自体、昔の富野小説からして割とキモいからそんなもんではあるが…

産みの親にやられるのと外野にやられるのとではまた違うんだよな

2025-02-16

日本ファンタジー小説における異世界転移物語の源流と文化的受容

高千穂遙の『異世界勇士』(1979年)は、日本ファンタジー文学史において「異世界転移ジャンル嚆矢位置付けられる作品である

本論では、この作品の先駆性を検証するとともに、日本ファンタジーの発展過程現代の隆盛を支える文化的基盤を分析する。

高千穂遙異世界勇士』の歴史的意義

日本初の本格的異世界転移物語

主人公・竜二が受験生として現実世界から異世界ガンギロドドアに召喚される物語構造は、当時の日本文学において画期的な試みであった。

横田順彌による解説が指摘するように「日本作家が手をつけていなかったジャンル開拓した」点が特筆される。

従来のファンタジー神話的・民話的要素を基調としていたのに対し、コンピュータ文明武器現代価値観を持ち込む設定は、後の「異世界チート」の原型とも言える。

マーク・トウェインアーサー王宮廷コネチカットヤンキー』(1889年)やC・S・ルイスナルニア国物語』(1950-1956年)といった西洋文学の影響を受けつつ、独自ヒロイック・ファンタジー確立した。

安彦良和による表紙絵が示すように、当時のアニメ漫画表現との親和性が、後のメディアミックス展開の基盤を作った。

日本ファンタジーの発展軌跡

源流から主流への変遷

1990年代の『十二国記』(小野不由美)が累計1000万部を突破するなど、異世界物は継続的な人気を獲得。

2004年の『ゼロの使い魔』を契機に、小説投稿サイト小説家になろう」を中心とした創作活動活性化し、2015年時点でネット小説大賞受賞作の90%が異世界転生・転移物語となった。

この現象は、従来の出版界が「事実上異世界専門レーベル」を相次いで創設するまでに至った。

物語構造進化

初期作品が「現実世界異世界」の単方向転移を基本としていたのに対し、『ゲート 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』(2010-)のような双方向往来や、『異世界おじさん』(2018-)のような逆転移物語派生

転生(記憶保持型再生)と転移物理的移動)の概念分化が、「小説家になろう公式ガイドラインで明文化されるまでに体系化された。

日本人の異世界観受容の文化的基盤

宗教民俗的土壌

仏教輪廻転生思想神道の「八百万の神」が醸成した多世界観が、異世界転生の受容を容易にした。

古事記』における黄泉の国や浦島太郎伝説に見られる「異界との境界曖昧さ」は、現代異世界物語にも通底する。

民俗学者・柳田國男が指摘する「常世」と「現世」の往還概念が、無意識下の文化的受容基盤を形成している。

社会構造的要因

戦後日本高度経済成長期に形成された「受験戦争」や「社畜」的労働環境が、現実逃避的需要を醸成。

主人公異世界で「特別存在」となる物語構造は、自己肯定感補償メカニズムとして機能する。

特に無職転生』(2012-)に見られる「現実での挫折異世界での再挑戦」構図は、現代日本社会病理を反映している。

メディア環境の適合性

装丁低価格ライトノベル形式が、若年層への浸透を促進。

スマートフォン普及率98.7%が支えるウェブ小説プラットフォームでは、1話完結型の「ておくれファンタジー」(読者が次の展開を催促する形式)が発達した。

このメディア特性が、異世界転移物語の量産的創作サイクルを可能にしている。

結論

異世界勇士』が播いた種は、日本固有の宗教観・民俗基盤と現代社会精神要請合致することで、他文化に類を見ない開花を遂げた。

異世界転生が「馴染みやす観念」として受容される背景には、単なる物語形式流行を超え、日本人の世界認識の深層に根ざす文化的連続性が存在する。

今後の課題は、このジャンルが持つ「現実逃避性」を超え、現代社会への批評性を内包した新たな表現形式開拓にある。

2025-01-16

有識者「なぜ女性の方が男より優れたファンタジー漫画を描けるのか判明」

ダンジョン飯とか見てても思うんだけど、やっぱ女性の構築するファンタジー現実の地続きにある。

レッドドラゴンに消化された妹の白骨死体を再構築して蘇生させるなんて手段、多分男は詳細に描けない。不思議な力で治す。

女性作家にとってのファンタジーはかなり細かくて、センス・オブ・ワンダーと言うよりもリアリティ、だなと思う。

生理がある事、生活苦痛と血肉と密にある事。それを恐ろしいものとして遮断しない事。現実に、すくそばにあること。適切に因数分解すれば恐ろしいものでは無いという理解力

物語の構築方法も理路整然としている。人間関係善悪思想が主なテーマであり、戦闘シーンは突拍子が無いものは少なく戦闘自体カタルシスを感じる作品も少ない。

女性の描くファンタジーやバトルものは丁寧。鬼滅も、星野桂九井諒子小野不由美も、恐らく私はちゃんと読んでないけどJKRもグィンも。パズルのようですらある。

人間関係も、肉体の損傷や治癒方法言語に至るまで。そして当然女性作家故に女性物語の陣頭指揮を取る場合が多い。

男性作家による女性キャラは補佐役に徹する事が多いのがノイズになる。

2024-10-15

地獄婚活日記。あるいは通常運転

相手キャリアウーマン年収400万円。

出会う前に「結婚相談所経由ということを出すな」と言われた。

相談所だとみっともないんだろうか。

会うときの合図として本を目印にしろと言われたので、ウケ狙いでこっちは「キリンヤガ」を持って行った。

相手小野不由美十二国記を持っていた。

なんだかんだで会話は進んだが、相手からお断りの連絡が入った。

なんか難しいものだ。

2024-06-15

anond:20240614213954

高橋留美子漫画キモいブサメンって誰がいたっけって考えたけど、ぱっと思いついたのが犬夜叉に出てくる桃果人(普通人間だったけど仙人の秘術を奪って妖怪のようなものになってしまキモいデブ男)、七人隊の霧骨(土偶みたいな顔したキモいデブ男でヒロインのかごめをレイプしようとする場面もある)

ずっと敵として立ちはだかっていた奈落女性看護師に惚れてしまった青葉みたいに、大怪我して死ぬのを待つばかりだった時に博愛精神自分を看病してくれた巫女一方的に惚れた弱男だった

スピリッツ不定掲載される短編だと冴えないおっさんもよく出てくる印象

虎に翼みたいにドラマ脚本家でもありなら「相棒」の太田愛の回とかどうだろう

ずっとひとりぼっちで売れない画家を続けている偏屈な老人、都市開発により居場所を奪われるホームレスとか弱者が出てくる話がけっこうある

あとさんざん挙がってるけどちびまる子ちゃん

クラスメイトほとんどが不細工性格も悪い、特に男子不細工率が高い

永沢のその後を描くスピンオフ作品では中学生になっても相変わらずあの見た目で、3年時には偏差値低めの高校受験したのに落ちてしまさらに下の滑り止めに行くことになったそうだ

成人向け作品だったら知的障害を持つ少年暴走する性欲を描いた知るかバカうどん女性だね


ぱっと思いついたのがこれってだけだから小林靖子宮部みゆきあさのあつこ小野不由美とかも探せばあるだろうし

漫画でも最近現実的社会派な感じの読み切りが定期的にバズってるからいくらでもありそう

元増田が何を思って「女性作家はたとえ敵キャラでも弱者男性を描かない!」と思ったのか

そもそも普段からあんまり何も見てないんじゃないか

2023-06-25

ファン歴25年のFF好きによるFF16感想ネタバレあり)

みんな大好きFINALFANTASYの最新作、16がついに6月22日に発売されました。早速クリアしましたので、感想を書きますネタバレもりもり要注意。

私について

まず、この感想を書いてる私自身について説明する。なぜなら、FFとの関わり方、ゲームとの関わり方で、感想って変わってくると思うので。

期待値

正直、FF15が100点満点でストーリーが5点、音楽世界観キャラがそれぞれ150点で、トータル75点みたいな出来だったので、16は期待していた。プロデューサー吉田氏も、16はストーリーにかなり注力したと言っていたし。

FFにはお馴染みの召喚獣がメインストリーフォーカスされていて、とにかくトレーラーを見ると召喚獣合戦がカッコいい。主人公は国を滅ぼされ弟を殺され、奴隷身分に落とされた復讐者。北部の国。鉄の王国。狼の相棒。そこはかとなくゲームオブスローンズ臭を感じるが、ゲームオブスローンズ大好きな私はむしろ好意的に受け止めていた。

で?どうだったのか

あのさぁ、【ラスボスは神】、【人間は神の家畜として作られた存在】、【世界のさまざまな謎の説明が『神が(自分の都合のいいように)そう作ったから』】、【神が主人公に執着するのは、自分の器にするため】、【主人公たちは神を倒して神の支配庇護)の下から自由になる】ってストーリーやめにせえへん?「めちゃ強いやつが敵」ってなると神くらいしかいないんだろうけど、「神になろうとしてる、地球外生命体の遺伝子を持つ元英雄」とか「時間圧縮世界支配を目論む未来魔女」も充分脅威だし、オリジナリティあるやん。神もちだすと、なんでもありになっちゃう。「でかい魔法使うために(主人公)の肉体が要る。そのため主人公は特異体質。」って言われても、神なら肉体が無くてもどうにかできんのか?肉体がないと魔法使えないって決めたのは誰?もっと上位の神…?とか冷めちゃうのよ。

数カ国が召喚獣武力をたのみに資源クリスタル)を巡って戦ってるのに、割と序盤に神の介入で国ほとんど滅びるし。せっかくなら最後まで人と人の争いがメインであって欲しかった。もうあのクソババア(実母)がラスボスとか、もっと捻って欲しかったよ。例えば神が介入してたとしても、クソババア操ってました、とか。

ラスダンで異形のモノに変身する母上見たかったよ…

次回作小野不由美上橋菜穂子脚本発注するように。

ストーリー

55/100

キャラの魅力

90/100

音楽

70/100

トータル

350/100

散々いろいろ言ったけど、犬(狼)が最後まで無事なので全てよし。これまで世界を一緒に巡ってやばいモンスターとも戦った相棒なのに、最終決戦では置いていくっていう主人公の優しさが素晴らしい。この子がらみのサブクエは泣けるので、絶対やるべし。あとモーグリ可愛い

あと、召喚獣合戦ムービー死ぬほどかっこいい。これ作ったの、中二病の王か?

2022-12-28

阿佐ヶ谷姉妹みたいな生活に憧れる女性達って

別に法律禁止されている訳でもあるまいし、そんなに憧れるなら今すぐにでもやればいいじゃん

でも実際にやってるって声はさっぱり聞かないのはどうして?みんな本当は別に女同士助け合える生活だなんて求めてないって証拠なんじゃない?

しかもそういう生活って実際にやってるのは、男同士や男女の例の方が出てくるけどね

藤子不二雄AとFは隣同士に家を建てて住んでたらしいし

小野不由美綾辻行人も隣同士の家に住んでて普段生活は分けてるらしいし

結局男も女も男の方が好きだって事だと思うんだよなあ

2022-09-10

寧ろ出産経験していない女性作家が描く豊かな世界を語りたい

https://anond.hatelabo.jp/20220910014751

よく男性作家場合童貞特有想像力がどうのとか言われるけれど

女性作家場合結婚しているかどうかは大した問題じゃなくて、子供いるかどうかの方が作風に与える影響は大きいと思っている

個人的には子供のいない女性作家には出産して母となる人生を歩んだ女性作家には描けないオリジナリティがあると感じてしまうんだよね。

出産育児のある女性作家だとどうしても自分自身経験を認めて欲しいし母親には人間味を付加して母親目線を強調する傾向が出てくると思っているから。

既婚だけど子供は出来なかったと表明している新井素子。『チグリスとユーフラテス』において遠い未来の異星で、子供が産めない女性達がそれぞれの人生を生きて何かを為し遂げようとする様子を描いていた。主人公妊娠し夫の元を去る『おしまいの日』は非常に優れた鬼気迫るサイコホラーだが、その後の出産子育てのものは具体的に描かれない。これはおそらく作者に子供がいたならその部分に焦点が当てられてしま作品テーマはぼやけてしまったのではないだろうか。

同じく既婚でおそらく子供はいない小野不由美結婚した男女が木に祈れば子供の入った実が実るという個性的世界観は、出産経験の無い女性ならではのものではないだろうか。主人公格の陽子と要の母親がいずれも、優しいが夫や姑に翻弄される気弱な女性として描かれている事は注目に値する。これは自らは母になった事がない女性ならではの、あくまでも外部から見た視点だ。もしも作者自身母親だったなら多分余計なノイズとして母親人間味を付与していた可能性が高い。

結婚離婚再婚経験はあるが子供はいない池田理代子革命に命を捧げた男装の麗人オスカルや、史実でも奔放な男性関係を誇った女帝エカテリーナを描けたのは、妊娠出産し良き母となる以外の人生にも意味を見出だしていたからではないだろうか。

独身で多数のヒット作を描き続ける高橋留美子。『めぞん一刻』のヒロイン未亡人に設定しながらも、子供存在は設定せず、あくまでもテーマ恋愛に特化していた。いつまでも経っても初々しい少年少女のやり取りを描けるのは、結婚子供を産み育てる女の王道人生という狭い枠に収まらなかったからではないだろうか。

エッセイの内容からしておそらく独身であろう、よしながふみ。『大奥』では男女比が逆転した架空江戸時代舞台生殖に纏わる人間模様を描く。もっと子供を産み育てる事を唯一の生き方とはせず、最後史実でも生涯独身だった津田梅子の登場で物語を締めた。

長年の恋人はいるが結婚はしていないらしい矢沢あい。『下弦の月』で描かれた小学生達の描写は実にリアルだ。これは母親から見た子供ではなく、自らも子供時代記憶を残している成人が描いた個人としての子供。『NANA』では妊娠した主人公が愛の無い結婚を選ぶという打算も描く。

同じくおそらく独身であろう田村由美。戦乱の世や人類滅亡後の未来世界といった極限下での出産肯定的に扱い、「子供希望」とするエピソードは確かによく出てくる。しかしその一方で妊娠出産をおぞましい事としても描き、保身のために子供を見捨てる母親残酷さをも描く。


これはもう良い悪いじゃなくて、妊娠出産女性人生に与えるインパクトは本当に大きいんだと思う。

から男性作家に比べて女性作家子供の有無に作風が左右される割合が高い。

子供がいない女性作家には、子供がいない女性作家ならではの強みがあると思っている。

……とか言って、このうちの何人かは実は子供がいる可能性もあるけれど。


まあ、こういうふうに作品作家個人を結び付けて語る試みって

少なくとも存命のうちはやりにくいよなあとは思う

2022-02-18

怪談って、流行らなくなったよな

俺の小さい頃は怪談がすぐ近くにあったなあって思う。

トイレの花子さん口裂け女、丑三つ時の藁人形、赤と青(トイレで赤がいいか青がいいか突然聞かれて、赤と堪えると血まみれに殺され、青と答えると水で窒息死させられる)という都市伝説はおれんとこの小学生は誰でも知っていたし、ビビっていた。地獄先生ぬ~べ~ゴーストスイーパー、少女漫画でも小野不由美ゴーストハントがあったし(なかよし掲載とは思えない怖さ)、学校の怪談というシリーズものTVドラマ流行っていたよな。ムックガチャピンが出てくるポンキッキーズという子供向け番組でも、トイレの花子さんを題材にした怪談アニメをやっていて、今でも時々ネットではトラウマ回が語られたりしている

あの頃はガチビビってたなあ。今の子はそういうのは経験せず育っていくと思うと、おもしろ

2022-01-28

女性作家小説を持っていない

うちには父親の買った本と俺の買った本が同じ本棚に並んでるんだけど、女性小説家の本はほぼない。200冊くらいある本のうち女性作家は1割以下。

ノンフィクションなら10冊だけあるけど、小説となると小野不由美の「屍鬼」と宮部みゆきの「残穢」だけで、これは俺がホラー好きだから買っただけでほかは全部男性作家

女性小説家の本は読んだけど売ったり捨てたりしないで残ったのがこれだけだった。

あんまり読んだことないから印象なんだけど、女性作家小説はどちらかと言うとエッセイに近いと感じる。

自分生活の周りを観察したり感じたりしたことを広げて作品にしてる。

男性作家小説文体や話がバキッと尖ってるのに対して、女性作家小説マイルドで読みやすい。

からなのか俺は女性作家小説は引っかかりが少ないというか読んだ感じがあまりしない。

女性作家をあまり積極的に読まないのは、せっかく読むんだから味付けの濃いものを!という心理が働いてるように思う。

俺がもっと本を読む人間だったら「ちょっと疲れたから優しい感じの小説を」と女性作家小説を手に取るかもしれない。

2022-01-23

呪術廻戦ってそんなにHUNTER×HUNTERに似てるかなあ

呪術廻戦という漫画が色んなもの既視感を感じるのは確かなんだけど

それでもHUNTER×HUNTERには別に似てないと思うんだよな

ジャンプ漫画限定しても、似てるのって絵柄はBLEACH、設定はNARUTOじゃない?

(あと0巻は小野不由美魔性の子に似てるとか)

良くも悪くもHUNTER×HUNTERっぽい要素って何処にもないような…

1級昇格試験が予定通り行われていたなら別かもしれないけれど

結局行われなかったからなあ

こう思うのって自分の中でHUNTER×HUNTERという漫画イメージ

最初ハンター試験編で固まっているからなんだろうか

あと冨樫漫画って幽遊白書の時も蔵馬の母親エピソード寄生獣そっくりだったりして(寄生獣にも元ネタはあるのかもしれんが)

かなり色んな物から換骨奪胎しているのにそれらを無視して全部冨樫オリジナルみたいに言われるのもなあ

2021-08-06

anond:20210806014028

一応栗本薫の本自体は何冊か読んだ事がある

グイン・サーガ、ぼくら三部作、絃の聖域、時の石くらいだけど

絃の聖域で少年同士のカップルが出てくるのを見てああ、この人は腐女子なんだろうなと思った

小野不由美にも似たような感覚を持っている

2021-06-13

早川書房のkindle1,500点半額セールで俺が買う/買わない本の話

早川書房のkindle1,500点以上半額を受けて、Amazonリストから俺の興味のあるものリストアップしたから、みんな見るとよい。

全部購入したいところだけども(全部買っても、たぶん1万円強に収まりそう。お得)、当の俺が何しろ吝嗇なので、気になったものは、まず図書館検索 → 人気のため多量の順番待ち、もしくはそもそも在架なし、の場合にだけ、購入することにする。

『息吹』

おそらく、今回の目玉の一つだろう。『あなたの人生の物語映画題名メッセージ』)』を書いたテッド・チャン作品集

試しに図書館検索したところ、予約待ちではあるものの待てないほどではない。ということでいきなりだけど購入×。

ちなみに、同氏の『あなたの人生の物語』はボルヘス幻想小説ロードムービーを掛け合わせたみたいな素敵な雰囲気作品が多くて良かった。おすすめ

ザリガニの鳴くところ』

今回の目玉その2。図書館検索すると…すごい、100件以上待ち。ということで買います

ミステリー普段あんまり読まないんだけど、話題となると触れたくなるのミーハーなんだろうな。

あと装丁が良い。カバーってほんと大事電子書籍勢力を拡大する時代でも。

Self-Reference ENGINE

円城塔作。これも図書館で見つかったので購入×。

余談だけど、文庫最近出た同じ作者の『文字渦』が面白かった。これもボルヘスっぽくて、あとは異様な世界をぎちぎち理屈と設定で詰めていくのが酉島伝法ちょっと入ってるかも。

文学少女対数少女

中国ラノベ。×。

同じタイトル、同じ内容で日本発だったら手に取らなかっただろうと思うのは、なんとなくラノベ基本的卒業したつもりでいるから。

そんな中で、中国ラノベってどんなもんや、って動機で気になったんだと自己分析する。こういうところに自分の変ないびつさを感じる。

イスラエル諜報機関 暗殺作戦全史』

購入×。

ちなみに早川戦争ものというと、『ブラックホーク・ダウン』の原作を思い出す。上下巻でサイズはあるけど、グズグズの市街戦疲弊する現地部隊と混乱する司令部、隊員たちが基地で過ごす日常描写が様々なコントラストを描いていて、それが果てしなく悪化して正義の上っ面さえまともに繕えなくなっていく様子が素晴らしい。激烈に面白いかおすすめ

アメリカンブッダ

購入◯。ケレン味◯。あと、何気に南方熊楠×SFって目新しい? めちゃ相性良いと思うんだけどな。

『なめらかな世界と、その敵』『楽園とは探偵の不在なり』『月の光』『地下鉄道』『紙の動物園』『少女庭国』

×。どれも少し予約待ちすれば借りられそう。

気になってた本の半額セールが来る頃には図書館貸し出し予約もピークを過ぎている、ってことなんだな。と変テコなさとりを得る。

『禅とオートバイ

購入◯。タイトルで惹かれ、説明書きを読んでも何がなんだかわからないところにさらに惹かれ…。なんとなく予想はしていたが、図書館にも在架なしということで、買うことにした。

なんだよ、買わねー作品ばっかりじゃねえか、ってなんとなく心苦しくなってきたので、今回セールになっている作品の中で、すで購入して良書だった本のPR

①『サルたちの狂宴』

twitterFacebookと後の世の巨大SNS企業を舌先三寸で渡り歩いたウェブデザイナードキュメンタリー当人技術力や創造性よりも機転とノリで生きてるタイプで、ほんとに虚飾&虚業って感じなんだけど、イヤミじゃなくそれも生きてく上で本質的重要スキルだと実感させるところがある。最近ノってる『トリリオンゲーム』にもちょっといかも。

②『オクトローグ』

新刊からもっとプッシュすればいいのに。酉島伝法SF作品集

初期の弐瓶勉漫画みたいな、ダークで無機的な荒廃と有機的などろどろぐちゃぐちゃがミックスされた至高の雰囲気。全編、Steamあたりで即でゲーム作品に展開できそうなくらい個々の完成度が高い。っていうか、このレベルでそれぞれを長編として起こさない酉島伝法には創作におけるコスパって概念がないのか? と思ってしまう。どうかしている(褒めてる)。

③『ジェイバード

ヴォネガットというとSF作家イメージが強いと思うが、それ以外の作品にも素晴らしい小説がある。『ジェイバード』はその一つ。

年齢を重ねることで区別されてくる人間類型の一つに、他人感情をむき出しにして触れ合うことができない者がいる。いわゆる「心が冷たい」人。

俺は、文学の使命の一つはこの「心が冷たい人」を救うことだと思ってる。『ジェイバード』はそういう本。漱石好きな人とか意外とハマると思う。

閑話休題

『目を擦る女』

購入◯。最近亡くなった小林泰三作品集。有名な『玩具修理者しか読んだことがなかったので。

毒々しくも可憐笹井一個の表紙が目を引く。装丁ってやっぱり大事だね(そういえば、この方も故人だ…)。

『死亡通知書 暗黒者』

×。中国ミステリだそうだ。俺の生活圏の問題か、SF比較するとあまり話題に入ってこなかった印象がある。

『息吹』といい、早川はこういうデザイン装丁好きだね(良いとは思う)。

『華竜の宮』

×。椎名誠の『水域』といい、小野不由美の某作品エンディングといい(ネタバレなので名前は伏せます)、文明は水没させてなんぼ、みたいなところが俺の中にある。

『色のない島へ: 脳神経科医のミクロネシア探訪記』

×。あんまり趣味はよくない、と知りつつ、孤絶した文明と足で暮らす人々の特異な体質というテーマが好き。

似たような切り口で面白かったのは、『眠れない一族――食人痕跡殺人タンパクの謎』。不眠症クールー病ニューギニアのある部族罹患する風土病)、同族食によって体内に蓄積されるプリオンテーマの本。

『透明性』

×。これも装丁で気になったパターン

ボーダーつの世界

購入◯。映画原作だそうで。図書館には在架なし。

ふと思い出したのが、別の作家の『全滅領域』。あまりダウナーなので続編の『監視機構』で挫折したが、知らない人で『ソラリス』みたいな内省的なSF好きな人はハマるかも。

世界誕生日

購入◯。そろそろル・グウィンに挑戦してみるか、ということで。

ただ、SFを露悪と飛び道具で評価するところが強くて思想性は最後1%出てくればいいや、という性格なので、どうかな。合わないかもな。本当に一冊も読んだことがないから見当がつかない。

ホーキングブラックホールを語る』

×。「そんなに黒くない」「毛がない」…なんのこっちゃ?(amazon説明ママ

興味はあるけど挫折する可能性高いよなあ…と思っていたら、見透かしたように「必ず読み通せる科学解説」とまで書かれていて笑ってしまった。

『100年予測

×。国際情勢にフォーカスし、トランプ大統領誕生予言したという本。

紛争でしたら八田まで』が個人的に来ているのもあって、俺の中でいま地政学が熱い。

『史上最大の発明アルゴリズム

×。

わかるようでよくわかんねー概念を三つ挙げろと言われたら、エントロピー不確定性原理の次にアルゴリズムを挙げる。ちゃん理解している人からすれば何を頭の悪いことを…という感じなんだろうけど。ここらでしっかり説明できるようにしておきたい。

ちなみに、よくわからんと言っておきながらアルゴリズム関連で面白かった本に、『マインドハッキング: あなた感情支配し行動を操るソーシャルメディア』と『ニュー・ダーク・エイジ』の2冊がある。前者は政治的煽動目的として展開されたSNS経由のターゲッティング思想誘導後者テクノロジーの発達が不本意に実現してしまった笑えないナンセンスグロテスクテーマだった。

結局、買わないでも借りればいいか、ってのがかなり多くなっちゃったな。最後に、今回のセール対象ではないけど早川から出ている本で「ちゃんと」買った良書を紹介して茶を濁しておきます

①『魔王: 奸智暴力サイバー犯罪帝国を築いた男』

まれ想像力合理性を持つ天才。強欲と自らでさえ使い捨ての駒のように扱うむなしさが同居する矛盾したパーソナリティ。「これをああしたらどうなるか」をプログラミングだけでなく現実世界に反映させてしまったエンジニアにして犯罪者ポールコールダー・ル・ルーを追ったノンフィクション

犯罪ものであると同時に、この世界構造の一端が見えるような錯覚を抱かせてくれる作品

②『闇の自己啓発

反出生主義、変態性愛身体改造犯罪など、アンダーグラウンドだったりインモラルテーマについて、決められた課題図書を通じて参加者たちが議論する体裁の本。内容それ自体面白いけど、紹介されてる本が豊富で、そこから派生して読書体験けっこう広がる。

読んでて、最初は「自意識過剰過ぎてわけわかんなくなっちゃった大学生みたいだなー」ってイライラすることもあったんだけど、段々、各人の痛切なところとか博覧強記ぶりが見えてきて後半は感心しきり。面白い。続編読みたい。

以上です。

2021-03-08

必読書コピペマジレスしてみる・やっぱりオススメの21冊編 (1)

思い出してどうしても書きたくなったので書く。

前回→ anond:20210301080225

小野不由美魔性の子

ベストセラー十二国記シリーズエピソード0なのだけれど、独立して読めるのでこれにした。

この作品に魅了された理由は二つある。一つは、二つの異世界出会うことで起きる惨劇SF的に面白いということ。こちらの常識が向こうには全く通じず、逆もまたしかり。ホラーではあるが、コミュニケーション不全の悲しみもある。作中の大量死の原因は、たった一つの誤解が原因なのだ

もう一つは、主人公の未熟さが残酷なほど明らかになっていくことだ。ある意味ファンタジーに逃避しようとする読者に喧嘩を売る態度で、後述するが僕は作者に喧嘩を売られるのが好きである

ヤスミナ・カドラ「昼が夜に負うもの」。

貧困による家族との別離恋愛もつれや政治的立場の相違によってばらばらになっていく幼なじみ人妻による少年の誘惑、昔の知人との思いがけぬ場所での劇的な再会などなど、個人的に好きな要素が濃密に詰め込まれている。それは安易な娯楽に堕しそうでいて、何とか踏みとどまっている。

カミュ小説では背景に過ぎなかった人々を主役にしているのもいい。「異邦人」のアラブ人はまったくの他者というか、理解できない原理で動く人格を描かれない、あるいはそもそも持たない存在だったように記憶している。

同著者の「カブールの燕たち」も面白かった。イスラーム原理主義者により公衆面前で恥をかかされたことで、妻は夫を軽蔑し、憎むようになる。タリバン政権下の苛烈描写は読んでいて苦しく、告発の書としても読めるのだが、同時に、ストーリー自体オペラのように派手なのだ。わざとだろうか?

小松左京「果てしなき流れの果に」

壮大な時間空間の中で行われる追跡劇で、歴史改変タイムパラドックス進化の階梯など、テーマスケールが大きすぎてこの長さでそれをやろうとするのは完全な蛮勇なんだけど、でもたぶん小松左京作品では一番好き。この作品にはエピローグが二つあり、そのうちの片方は比較的序盤に現れる。失踪していたある登場人物が帰ってくる場面だ。これを、小説最後まで読んでからもう一度読むと、深いため息が出る。本当に果てしない旅を経て、帰ってきたのだなあと。

扱われた科学技術は古びるかもしれない。未来世界女性観や社会描写も今では受け入れられないかもしれない。でも、表現しようとしたテーマは古びていない。SFはいだって宇宙時間の果てに手を伸ばそうと愚直なまでの試みなのだ

フリオコルタサル「石蹴り遊び」

冒頭で、パリのどこを歩いていてもお互いに出会ってしま恋人の話で始まったので、どんなロマンチックな話になるのかな、と期待したのだが、友人が服毒自死未遂したり恋人赤ちゃんが死んだりしてもひたすらマテ茶や酒で飲んだくれている、こじらせ芸術家ワナビを含む)たちのお話だった。

しかし、この作品には仕掛けがある。通常の順番通りに読む「第一の書」という方法と、著者に指定された順番で、巻末にまとめられた付録の章を挟みながら読む「第二の書」という方法、この二通りで読めるのだ。第二の書では章の番号が飛び飛びになり、まさに石蹴り遊びのようになる。そこでは第一の書で省かれていたいくつかの事実や、登場人物の秘めた行動原理が明かされる。そればかりか新聞から脈絡ない切り抜きや、この本の著者と思しき人物の晦渋な文学論を含んだ独白が含まれ、そこでは一貫性を過剰に求め、受動的にしか読もうとしない者が批判される。要するに読者に喧嘩を売ってくるわけだ。

読者に喧嘩を売る芸術が好きだ。なぜなら偉大な作家と同じ土俵に立てた錯覚を持てるから

シドニー=ガブリエル・コレット青い麦

「ダフニスクロエー」並にこっぱずかしいイチャラブもの。誰だって一緒に育ってきた少年少女が迎える性の目覚め的なシチュエーション萌えしまう時期があるのだと思う。もっとも、村上春樹作品場合、一緒に育ってきた幼馴染の男女は不幸な結末を迎えるのが常套なのだけれど。

少年人妻に誘惑され先に性体験をするというのも、王道でいい気もする。とはいえ、昨今は少女が先に目覚めるパターンも読んでみたいと思うのである

沢木耕太郎深夜特急

北杜夫の「どくとるマンボウ航海記」とか妹尾河童インド旅行記にしようかとも思ったが、終着地のロンドンについてからオチが笑えたのでこれにした(興味があったらこの二つも読んでください)。

元々はデリーからロンドンまでバスで行けるかどうかという賭けが旅のきっかけだが、「一人旅海外は二十六歳くらいがちょうどいい、それよりも若い経験値が少なすぎて、あまりにもすべてを吸収してしまおうとする」なんて趣旨のくだりがあり、初めての一人旅を読んでそうかもしれないとうなずいた。

少し前の時代旅行記面白い。今では身近なフォーケバブがすごく珍しいものとして書かれているし、天然痘が根絶されていない時代の怖さもある。一方、アフガニスタンイランが今ほど物騒ではなく書かれており、政変を身近な危険として感じることができる。

それはさておき、ほんと、スマホができて一人旅はずいぶんと楽になった。

アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ夜間飛行

強くてかっこいいことや、くじけずに挑むことに背を向けていた自分が気に入った数少ない強い人間物語。「星の王子様」が気に入った人は、ぜひぜひこちらを読んでほしい。いや、星の王子様子供向けに感じられた人や、表現が簡潔すぎたり抽象的過ぎたりしていると感じた人にこそ読んでほしい。あの物語の背後にあった、サンテグジュペリ飛行機乗りとしての経験がそこにある。

ウラジーミルソローキン「青い脂」。

はるか未来の、中国の影響下にあるロシア。そこでは文豪クローン物語執筆させることで、謎の空色物質を生成する、錬金術プロジェクトが稼働していた! この神秘物質をめぐって繰り広げられる陰謀の周囲には、ロシア文豪文体パロディあり、フルシチョフ×スターリンのイチャラブセックスあり、ナチス同盟を結んだ並行宇宙ソ連あり。

筒井康隆高橋源一郎矢作俊彦を足して三で割らずに、ロシア権威文学暴力セックスでぶっ飛ばす。ちなみにラストは爆発オチループオチだ。

筒井康隆残像に口紅を

章が進むごとに使える文字を一つずつ減らしていく趣向で、たとえば最初の章から「あ」の含まれ言葉を使えなくなっている。表現の自由と不自由について体を張って考える作品であり、使えない文字が増えるにつれ、新しい表現開拓しなければならない。その中で語られる文学論や自伝は、片言だからこそ重い。また、使える文字制限がある中での官能表現も、表現の自由について鋭く問う。

筒井康隆のすごいところは、狂っているように見える文章を書く才能だ。それがなんですごいのかっていうと、正気を失った人をそれらしく演じるのがとても難しいからだ。というのも、精神を病んだ人のなかにも、本人の中では一貫した理屈があり、全くのでたらめではないからだ。また、倫理観の壊れた人間を書くのがめちゃくちゃうまい。かなりグロ耐性のある自分も「問題外科」だけは気持ち悪くて読めなかった。これも、人間常識についてかなり深く考えないとできないことだ。

ちなみに、ジョルジュ・ペレックの「煙滅」はイ段の文字を一回も使わないで翻訳された小説で、これもただの遊びにとどまらない。語りえないホロコーストという事件モチーフにしていて、あるべきものが不在なのにそれが何かわからない居心地の悪さをテーマにしている。これが気に入ったらオススメしたい。

レフ・トルストイアンナ・カレーニナ

ドストエフスキーヤバいやつだが、トルストイもそれ以上にヤバいやつだ。家庭を顧みずに財産を国に残そうとする狂信者だ。正直、妻や子供たちがかわいそうだ。後期の「光あるうち光の中を歩め」もはっきり言って宗教の勧誘パンフレットであり、読んでいて内容が完全に予想できる。ヤバい新興宗教パンフレットのほうが何が書いてあるか予想できなくてある意味でまだ興味深い。

しかし、そんな将来そこまで頭の固くなる人間不倫の話を書いたのだから面白い。確かに、清純な愛を貫くいい子ちゃんカップル不倫カップルの対比はわざとらしい。けれども、まじめカップル愛情の細やかさと、一時の感情に負けた罪のあるカップル、どちらも美しい文章で書かれている。物事は正しくあるべきと考えている人間が、罪を犯してしまう悲しみを描いているのがいい。

これは、プロット道徳に完全に屈従させてしまう前のトルストイのすばらしさが詰まっている(そういうわけで好きな長篇の順番は年代順に「アンナ・カレーニナ」、「戦争と平和」、「復活」)。

あ、今思い出したけど、ソルジェニーツィンも好きだったんだった。

星新一「つねならぬ話」

作品根底には人間性への諦念が横たわっているのだけれども、初期の頃はそれが明確な暴力となって描かれていた。表現淡々としているが、殺人人類滅亡なんてよくある話だった。けれども、このころになるともっと表現が静かになっていった。悟りを開いた、というのとは違う。間違いなく諦念はある。けれども、苦い絶望とはまた別の感情がこもっている気もする。非SFのものが多いのも面白いので、星新一の芸風に飽きた頃に改めて手に取ってほしい。

続く→ anond:20210308082031

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