はてなキーワード: 文化庁とは
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只野天才──この名前を聞いて、まず「本名なのか?」と疑う人が多いだろう。事実、彼は戸籍上もこの名を持つ。28歳。慶應義塾大学環境情報学部卒業。新卒で電通に入社し、三年目にはクリエイティブ部門のメディアプランナーとして社内の若手表彰を受けた。だが、そこで燃え尽きたのか、あるいは興味が尽きたのか、彼は「どうにも社風が合わない」という理由であっさりと退職してしまう。
電通を辞したあと、彼は自らの預金と父親が経営する資産管理会社からの分配金を元手に、港区のタワーマンションに引っ越した。34階、角部屋、東京湾が一望できる2LDK。広すぎず、だが一人暮らしには十二分すぎる贅沢な空間。そこで彼は、一切働くことなく、しかし「暇すぎて死にそう」という感覚とも無縁に暮らしていた。
起床は午前10時。最初にやることは、顔を洗ってエスプレッソを淹れること。イタリア製のマシンで豆から挽いたものだ。音楽はApple Musicのクラシック・プレイリスト。観葉植物に霧吹きをかけ、洗濯機を回し、ルンバを稼働させる。そのあいだにプロテイン入りのヨーグルトとバナナを食す。ルーチンは正確で、常に淡々と、綺麗に整っていた。
午後になると読書。だが、読書といっても文学ではない。フィナンシャル・タイムズ、WIRED、ニューズウィーク。彼が目を通すのは常に「未来」の話題だった。哲学、テクノロジー、経済といったジャンルで、作家の名を語るようなものではなく、「情報としての価値」に重点を置いた読み方だった。
夕方からはジム。高輪のパーソナルジムにて、週三回のメニューを欠かさない。体脂肪率は12%。夕食はUber Eatsで取り寄せる。コース料理がデフォルトで、時には三万円のディナーを平然とオーダーする。
この生活に、彼は「満足している」と断言していた。
只野がそう言ったのは、ある春の日、都内のあるイベントで久々に顔を出した電通の先輩との会話中だった。彼はワインを飲みながら、ふとつぶやいた。
その場にいた誰もが、冗談だと思った。
だが、彼は本気だった。ChatGPT、Claude、Gemini。あらゆる大規模言語モデルを研究し、出力されるプロンプトの精度を上げていく作業を繰り返した。
構想3日、調整5日。完成稿の初稿が出力されたのは、思いつきからたった1週間後だった。
タイトルは『石英の肺』。人間の呼吸器を模倣しようとするAIロボットが、なぜか「吸う」動作は可能なのに「吐く」動作だけができないという矛盾を抱え、それが社会全体の空気感とリンクしながら哲学的に展開されていく──という、ポスト・ヒューマンSFとも言える構成だった。
出版経験なし。執筆歴なし。そもそも小説家になりたいと考えたこともなかったという。
だが一次選考を通過した。
そして、通過の知らせを受けた翌週、彼はツイートした。
「プロンプト家、はじめました。」
この発言が、後に大炎上を引き起こすとは、まだ誰も知らなかった。
只野はその後、テレビ出演やインタビューをほとんど断っていた。理由は、「面倒だから」。それでも『文藝新潮』とだけは特別に対談を設け、こう語った。
「小説を“書く”なんて、もう古いんですよ。人間が感情や衝動に突き動かされて文字を紡ぐなんて、効率悪すぎる。僕がやったのは、論理的な構造とテーマ性の設計、そして意味の抽象度を操作すること。それをAIが文章にしてくれる。もはや“書く”ではなく、“指示する”時代です」
「ふざけるな」
「冒涜だ」
X(旧Twitter)では、#文学を返せ #直木賞終わった が数日トレンドに入り続けた。
──だが。
満場一致だったという。
2
授賞式当日。帝国ホテルの大広間は、報道陣と関係者でごった返していた。
「私の作品が、AIによって書かれたことに違和感を抱く方もいらっしゃると思います。ですが、私はプロンプト家です。私が与えた命令が、AIにとっての筆であり、私は設計図を描いたに過ぎません。にもかかわらず、完成された“家”に価値があるのなら、それを建てた大工ではなく設計者にこそ拍手を送るべきだと、私は考えます」
拍手はまばらだった。
壇上を降りた彼に近づいたのは、某老舗文芸誌の編集者だった。灰皿に煙草を押し付けながら、皮肉な笑みを浮かべて言った。
只野は、まったく表情を変えずに答えた。
「小説とは、感情を揺さぶるものだと誰が決めました?システムを揺さぶってはいけないのですか?」
それから数日後、渋谷ヒカリエで開催された受賞記念パーティー。タキシードを着た只野は、会場中央のスポットライトの下で挨拶した。
「私は、今日、ここに文学の“終焉”を宣言します。いや、正確には“次の始まり”と言うべきかもしれません。文学は感情を記述するものから、構造を指示するものへと進化すべきです。AIと共に創ることを拒絶することが“純粋”なのではない。拒絶すること自体が、もはや怠慢です」
「AIに書かせて賞取って天狗になるな」「これでいいのか直木賞」「文化庁は黙ってるのか」
だが炎上の嵐の中でも、彼は変わらなかった。
翌週、表参道の某ギャラリーで行われたトークイベントでも、彼は同じスタンスを貫いた。
「僕の仕事は、“いかに指示するか”なんです。言語は、感情の発露ではない。構造の組み替えです。プロンプトは未来の詩だと、僕は本気で思ってます」
《全部正論なのにムカつくって、逆に才能だよな》
《あいつ刺されてほしいわ》
この最後の書き込みが、後に一部で問題視されることになるのだが──それはまた、別の話である。
3
イベント当日、渋谷ヒカリエのステージ上はまばゆく、只野天才の姿もやけに艶やかだった。
タキシードは特注のトム・フォード、蝶ネクタイはブリオーニ、ポケットに忍ばせた金のペンはカルティエ。何もかもが高級で、調和していて、だが過剰だった。
壇上でマイクを持った只野は、まるでプレゼンのようにスライドを切り替えながら語った。
「文学とは、“苦悩の排泄物”ではない。“設計された感情”だ。
AIに語らせれば、魂は不要かもしれない。だがそれでも人は泣く。ならば、魂って、必要か?」
聴衆の一部は拍手したが、半数以上は腕を組み、黙っていた。
壇上に近づく男にスタッフが反応しきれなかったのは、彼の存在感があまりに“薄かった”からだった。
何者にも見えなかった。ただの、通りすがりの観客。
時間が止まったようだった。彼はほんの少し顔をしかめ、それから、まるで安心したかのように微笑んだ。
「……やっぱり、そうなるのか」
それが彼の最後の言葉だった。
鮮血が胸元に広がり、ステージに膝をつく。彼の影だけが、すっと沈んでいった。
会場が騒然とし、スタッフが男を取り押さえ、緊急搬送のサイレンが鳴るなか、ニュース速報が各局に走った。
『速報:作家・只野天才氏、刺殺される/逮捕の男は47歳・自称小説家 黒詩影郎』
テロップは正確だった。
年齢、“自称”の二文字、そして“黒詩影郎”という見るに堪えないペンネーム。
ネットはすぐに湧き上がった。
「黒詩影郎って…中二病にもほどがあるだろ」
「正直、清々した」
「あいつの顔見るだけでイラっとしてた。なんかムカつくんだよ、完璧風にしてるのが」
Xでは #只野天才 で弔いもされていたが、それ以上に #黒詩影郎 がトレンド1位を奪った。
同時に『石英の肺』は飛ぶように売れた。書店からAI小説コーナーが設置され、重版は四度目に突入。
あるレビューには、こんな一文があった。
「只野の小説は嫌いだった。でも、今は認める。だって俺、あの瞬間、泣いたんだ。AIが書いたってわかってても、心が動いた。だったら、それでいいじゃんか」
テレビでは元同僚という男が涙ながらに言った。
「彼は、ほんとに変なやつだったけど、天才でしたよ。変な意味じゃなく」
そして、彼を刺した黒詩影郎について、周囲の情報はほとんど出なかった。
知人は「昔、文学賞に投稿していたようだが、何一つ入選しなかった」とだけ語った。
週刊誌には「彼が投稿していた小説の一部」として、奇妙な一文が転載された。
「人は、誰かを刺すことによって、自分を終わらせる。文学もまた然り」
この事件は、文学におけるAI革命の象徴として語られ、同時にそれを殺した“魂”の火種としても、永く記憶された。
だが物語は、生き残った。
今もどこかでぶつかりあっている。
いずれにせよ──。
誰が書いたっていい。
だって、読者は、
最後に泣いた。
それだけで十分だった。
作家のアーティスティックな表現を享受できる集中学習といえば、米山舞LoRAとかその辺だな
こういうの
solo, black background, portrait, parted lips, shards, wings, 1other, simple background, black hair, androgynous, crack, crystal
1girl, solo, bangs, black background, portrait, paint, short hair, blunt bangs, parted lips, paint splatter, black hair, looking at viewer, white hair, yellow eyes, paint splatter on face, bob cut, chromatic aberration, simple background
こんな普通のプロンプトでこういうのがバンバン生成できるわけだ
まあ近年のミカピカ氏がアレなせいで米山LoRAとピカゾLoRAを区別するのは難しかったりもするんだが、それはそれとして
ジブリ風がどうだ絵柄の模倣がどうだというレベルじゃないんで、学習時点で享受目的アリとして30条の恩恵は受けられず著作権侵害になるんじゃないか
というか文化庁や審議会はこういうのを想定して作風であっても創作的表現がどうたらで少数データの追加学習は違法になりうると整理しているんじゃないかと思う
逆にこれで侵害にならないのなら、絵柄作風は絶望的で、当該著作物の再生といわゆるキャラ学習生成以外ではまず著作権的な訴えが認められないだろうな
第1部の再放送予定は出ていません
BSジャパネクストがリニューアル BS10の無料放送側で日曜昼などに放送中
見られなかったケーブルテレビ局でも見られるようになったので要確認
一部の出題画像で再放送等の権利が取れなかったものがあるようだけど、
出題としては、すべて放送したんだよね?
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・02 リオデジャネイロ
・03 門松 かどまつ
・05 [すべて]横山裕 村上信五 丸山隆平 安田章大 大倉忠義
・06 デミタス(カップ
・07 宮城道雄 みやぎみちお
・08 [近似値]74.1(パーセント
・10 1(番
・13 『BLUE GIANT』ブルージャイアント
・14 アシカ(科
・15 ミャクミャク
・18 芦ノ湖
・19 7
・21 2(番
・22 ダニエル・クレイグ
・25 絵に描いた)餅
・26 アキレス腱
・27 松
・28 3(打
・30 中田喜直 なかだよしなお
・31 [3択]18(枚
・32 サクレ・クール寺院
・35 ヘボン(式
・40 <鍋>義経《よしつね》 鍋
・46 <水族館>館長
・47 <花>長崎(県
・50 <城>イカ
・54 <駅弁>ひっぱりだこ飯
・61 <野生動物>7(番
・66 [2答]LとV
・67 [2答]一と乙
・69 [2答]キキとララ
・75 [2答]JとQ
・79 [3択]大正
・80 まいぜんシスターズ
・81 average
・83 フランス
・88 西畑大吾 にしはただいご
・89 うさぎ
・90 [苦渋]にがり
・91e 口語
・xx [ある人物の名前]ジョージ・オーウェル
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ひきつづき放送中
そもそも、デザインやアニメやゲームの現場ですでに使われてるからな
海外のだけど登場人物は日本人なのでわかると思う。あとCCボタン押して字幕つけたら良い
Artificial intelligence, a tool or a threat for Japan's manga industry? • FRANCE 24 English
日本の漫画業界は、人工知能をどのように活用するかというジレンマに直面している。
一部の漫画家は、この技術によって労働集約的な仕事がずっと楽になると考えているが、他の漫画家は、自分たちの作品がAIによって違法にコピーされたと主張し、盗作訴訟を起こしている。
生成AIが登場してからAI賛成・反対で争いが続いているように思うので、とりあえず現状を整理する意味で中立な視点で生成AIを捉えてみる。極力中立を意識して書くが、個人の主観が意図せず入ることはご容赦願いたい。まずは議題をまとめるために、議論のターゲットを定義する。
基本的には画像生成、テキスト生成、動画生成、音楽・音声生成などの生成AIをターゲットとする。具体的なサービスとしては
ここでの議論では、生成AIの技術的な内容にはあまり触れず、これらの生成AIは「モデル」に「データセット」を「学習」させることで作られることとする。また、生成AIユーザーはその「学習済みモデル」を使って画像、テキスト、動画、音声などを「生成」することができるとする。
そして、生成AI推進派はこれらの生成AIを推進する、あるいは使っている人たちのことを指し、反AIはこれらに反対する、あるいは使わない人たちのことを指す。
それらとは別に、生成AIの話題に無関心、疎いな層も一定数いることを付記しておく。
日本の現行法に照らし合わせるとデータセットの作成にあたり、著者の許可は「原則」不要である。
詳細は文化庁「AIと著作権」のP.37~40を参考。(AIと著作権, 文化庁, https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/pdf/93903601_01.pdf])
一方で、生成AIが出力した著作物が著作権侵害をしているか否かの判定については、「人とAIを区別することなく」著作物が著作権侵害をしているかどうかを既存のルールに則って判断される。(同P.43~)
例えば、最近だと「エヴァ」のポスターを生成AIで作成して販売した人が書類送検された事件(参考:AIで「エヴァ」のポスター生成し販売 神奈川初、著作権法違反容疑で男性2人を書類送検, yahoo ニュースhttps://news.yahoo.co.jp/articles/33573f324daa8f9f894660b6309ff356a4d338b0])が発生している。上記の理解に則ると生成AIが使われたか否かは関係なく、ポスターが「エヴァ」の著作権を侵害していることが原因であると理解できる。
最近では著者が自身の著作物を保護するために、著作物に対して個別に「AI学習禁止」を掲げている場合や、プラットフォーム上で著作物がAIの学習に使われないように申告(オプトアウト)することができる。このようなケースは「契約」と捉えることができる。そのため、上記のようにデータセットの作成にあたり法的に著者の許可が不要であったとしても個別の対応が必要であり、無断でそのような著作物をデータセットに使うことはできない。
では「AI学習禁止」を明記していれば著者の権利が正しく保護されるかというとそうとも限らない。さらに議論を重ねることになるが、簡単に思いつくだけでも以下のような例外的なデータセットが存在する。
1つ目の「生成AI登場以前に作成されたデータセット」については、そもそもそのデータセットが作られた段階ではAIによる学習禁止を明記していない著者がほとんどであったと考えられるし、各種プラットフォームにそのような設定項目も存在しなかったと考えられる。そのため、それらのデータセットを使った学習を禁止することは法的には難しい。2つ目の「生成AIによって生成されたデータ(合成データ)によるデータセット」についても、生成AIが出力した著作物がたとえ学習元のどれかの著作物と類似していたとしても、学習元の著作物の著者が著作権を主張することは困難である。
これらのようなデータセットが存在することを考えると、仮に「AIによる学習禁止」を掲げていたとしても、著作物が絶対にデータセットに使われないと言い切ることは難しいであろうと考えられる。
実際に、以下の例ではDeepSeekが学習に用いたデータセットにOpenAIが提供するモデルの出力が使われている可能性について話題になっているが、明確な根拠は今のところ示されていない。
OpenAIは、OpenAIのAIモデルの出力を他モデルの学習に使うことを禁止している。しかし、OpenAIが発表している生成AIモデルに使われているデータセットは非公開であり、そのデータセットに一部無許可なデータが含まれている疑いは当初から挙がっている。それらの前提のもとで、最近だと DeepSeek がOpenAIの出力データを学習に使っているという疑惑(参考:DeepSeekがオープンAIデータ不正入手か、マイクロソフト調査中, Bloomberg, https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2025-01-29/SQTXNQT0AFB400])があり、DeepSeekの妥当性が疑われている。(OpenAI自身はデータセットを非公開としており、データセットの透明性が確保されていないことから、ダブルスタンダードであるとの見方もある。)
しかしながら、このDeepSeekの疑惑については一考の余地が残されている。DeepSeekに限らずその他数多くのAIモデルもOpenAIの出力を学習している可能性があり(参考:逆に、すべてのローカルLLMは開発元をOpenAIだと思い込んでいる説, zenn, https://zenn.dev/yuiseki/articles/d90c4544ea3ea6])、OpenAIの出力が何らかの形で間接的にその他AIモデルの学習に使われていると考えることもできる。例えば、OpenAIのユーザがOpenAIの出力を加筆修正してインターネット上に公開したサイト(例えば上記zennのページのようなAIの出力が含まれているサイト)が、他AIモデルの学習に使われるケースなど。このような場合には、OpenAI以外の他AIモデルは明確にOpenAIの出力を学習に使ったと断言できないため、OpenAIの主張を全面的に賛成することには疑問であると考えることもできる。
ここまでの議論では、現行法に則って事実ベースで生成AIを解釈した。一方で、現行法だけでは法整備が追いついておらず、生成AIの脅威が考慮されていないとの意見もある。具体的には以下のような例である。
それぞれの主張について、もう少し具体的に意見の内容を掘り下げる。
著作権侵害は一部非親告罪となっているものの多くが親告罪となっており、著作権侵害が判明した際には著者が主体的に動く必要がある。一方で、生成AIによって生成された著作物は通常の何倍もの速さで作られるため、生成AIの出力を確認するために多くの労力を割くことになり、都度親告することは非現実的である。また、著作権侵害の裁判に関する訴訟費用や、認定されるまでの期間などを考慮すると現行法を適用するだけでは限界がある。
特に法整備に関しては問題が起きてから強化されることが多々ある。(例えば、あおり運転、飲酒運転、違法アップロードなどは社会的な問題を受けて強化されている)そのため、現行法で適法であってもそれが今後も適法であるとは限らず、継続的な議論を経て強化される可能性がある。
生成AIの構築にはモデルだけではなく、データセットも不可欠である。しかし、そのデータセットに多大な貢献しているクリエイターに対してインセンティブがなく一方的に著作物を搾取されている。このような状況では、クリエイターは生成AIの構築に協力する理由がない。その上、生成AIにより一部の仕事が奪われる可能性が考えられており、そのような業界からはかなり反発がある。例えば、イラストレーター、翻訳家、声優、新聞、ニュースなどの業界では、既存の業務が生成AIに代替される可能性を危惧しており、かなり否定的である。
現状の法整備ではそのような業界に関わる方々のリスペクトが一切なく、生成AIが一方的にデータセットとして学習に使っている現状がある。クリエイターの方々の努力があったからこそ、生成AIが登場できたのにも関わらず、生成AI側が一方的に搾取しているためかなりいびつな構造となっている。そのような構造を解消するため、クリエイター保護を念頭に置いた生成AIの規制が導入される可能性がある。
ここまで日本の法律をベースとして議論を進めたが、生成AIを語る上では海外の生成AI取り組み状況も欠かせない。現状では、生成AIはアメリカのOpenAIが業界リーダーの立ち位置を確保しており、大手ではGoogle, Meta, Microsoft などが追従している。また、生成AIの開発にはGPUが必要不可欠であり、GPUの開発・生産の最大手であるNvidiaもアメリカの企業である。一方で、最近話題になったDeepSeekは中国で開発されたモデルである。中国はほかにもAlibabaが生成AIを開発しており、アメリカと技術を競うことができている。それ以外の国の生成AI研究はアメリカ、中国とはかなり水をあけられており、ヨーロッパですらアメリカ、中国の間に割って入ることができる技術力を持ち合わせていない。(唯一フランスのMistralは米中の各種モデルに引けを取らないレベルのモデルを発表できている程度)そのような事実から、日本は生成AIの研究ではほとんど世界にインパクトを残せておらず、アメリカ、中国が開発した生成AIにかなり依存してしまっている。
このような背景から、日本で生成AIに強い規制をかけてしまうと、生成AIの分野で世界から全く相手にされないほど遅れを取る可能性が否定できない。特に、テキスト生成については日本語ローカライズには一定の価値があり、アメリカや中国のモデルを日本語に翻訳するだけでは日本の文化的背景が正しく反映されない可能性がある。例えば、DeepSeekは「尖閣諸島を中国固有の領土」(参考:中国AIディープシークが「尖閣は中国固有の領土」 自民・小野寺氏、衆院予算委で懸念表明, yahooニュース, https://news.yahoo.co.jp/articles/3c710d40d096b74670f09a8bc377b29f33b814a3l])と日本の認識とは異なる回答をしてしまう。そのようなことを考慮すると、今後の国際社会の情報戦のために生成AIに取り組む必要があり、日本で規制を強めた結果として生成AIの開発が出来なくなることは国際領土問題にすら発展しうる可能性がある。
また、他国から見てもこれは同様で、自国で生成AIの規制を強めた結果として他国に遅れを取ることがかなり大きなリスクになることを懸念していると考えられ、いわばチキンレースのような状態になってしまっている。
ここからは世界のAIに対する規制状況を見ていく。アメリカ、中国、日本、EUの中で一番AIに対する規制が強いのはEUであり、昨年AI法が成立している。(参考:EU AI法案が加盟国に承認され成立 規制は2026年に適用の見通し, NHK, https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240521/k10014456551000.html])EUは個人情報保護の観点で世界をリードしており、AI法もそのような風潮に乗っていると考えることができる。AI法はAIが持つリスクを使用用途に応じて評価しており、リスクが高いと判断された使用用途でのAI利用が禁止されたり、人による確認が義務付けられたりしている。
ここまで生成AIに対する賛否と、生成AIを取り巻く環境をみてきた。賛成、反対にそれぞれ筋の通った主張があり、どちらかが一方的に正しいと判断を下すのは難しい。とはいえ、実際に生成AIが広く普及したことで表出してきた問題点があるのはたしか。だからと言って、生成AIの完全な禁止も国際的な視点から見てもやはり有り得ない。賛成派、反対派が歩み寄り、折り合いがつく着地点を少しずつ模索していくことが重要。
生成AIは「正しく」使えば便利な道具だと思うが、悪用が悪目立ちするので印象がよくない。そもそもインターネットの治安なんてもともとこんなもんだった気がするが、生成AIでよりお手軽にイラストや文章を作れるようになってしまったので、お手軽に治安の悪さが発信できているだけのように見える。
一方で企業レベルでは生成AIを正しく使って業務改善する動きが活発であり、今後数年かけて業務改善していくなら週休3日か、所定労働時間を5時間ぐらいにしてほしいなと思っているところ。仕事を早く終わらせたところで増えるのは給料ではなく仕事になる予感しかしない。
生成AIを使用したことで炎上させられたり、ポスター等を取り下げさせられたりした事例は数知れず。
一方で生成AI使用を疑われた絵師をかばってみようとしたらかばいきれないし、生成AIを推進したがる政府・省庁に対しては署名の1つも出せず、有効な連帯がまるでできていない。
敵に回したら厄介なはずなのに政府・省庁にまるで対抗できていないのは、文化庁のパブコメのときに「知的基盤の擦り合わせができていない」と言われてからその時のままの扱いを受け続けていて相手にされていないからだろう。
生成AIの規制にこぎつけたいんだろうけど現状上がってる成果(?)は個別ユーザー潰しだけだし、やってることは生成AIユーザー叩きと持論展開とニュース紹介だけだから規制に結びつくはずもない。
福岡市では、福岡商工会議所が中心となって「福岡城の天守閣復元事業」を推進しているのだけど、これがまあ寂しい話なんですね。
史実に沿わない天守閣を作って観光資源にするのは、さすがに拝金が過ぎるですね。
どうせファンタジー天守閣を作るんなら、ハローマックみたいな西洋風の物見台を作った方がウソってはっきり分かって誠実じゃないですかね?
これらの問題点を踏まえ、福岡城の天守閣復元事業は慎重に進める必要があります。つーか中止すべきっちゃなかと?
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たとえば地方から人間を吸い取っているだとか、電力等エネルギーを地方に作らせているとか。ひとつずつ反論していく。
地方が学校教育や社会インフラに投資して育てた人間が、大人になっていざ納税するタイミングで東京に出て行ってしまうので、地方は投資に見合う対価を得られていない。東京は地方での子育て・教育にフリーライドしているという考え方。
【反論】誰がどこに住もうがそいつの自由。居住移転の自由は憲法で保障されているので地方vs東京格差の問題よりも優先される。そもそも若者が地方を出るのは地方にまともな仕事がないから。まともな仕事がないのに教育しすぎだから投資対効果が得られないのであり、教育レベルを下げるべきではないか。そう書くと極論に読まれるかもしれないが、エリートの過剰生産が社会をかえって不安定化させることが近年明らかになっており、それと同じ理屈で若者が地方に不満を持っている。
【反論】建設にあたっては地元住民への説明を重ねたうえで自治体にカネを投下している。同意しているのだから問題ないだろうが。東日本大震災の際、原発がある宮城県女川町はアパートのような立派な仮設住宅を建てた。おれは現地に行ったことがあるが、三階建てのアパートが立派な町営野球場の中に建設されていたよ。ほかの自治体はペラペラのプレハブだったり、テントみたいなところさえあった。それらと比較すると事実として地元が潤っているわけだ。だから第三者が口を出すべきではない。仮にでも原子力発電所を国会の前や皇居の前に置くメリットがあるか?悪いけど東京は地方よりもずっと重要性が高い。だから危険な施設は地方に置くべきである。
省庁が東京に集中しているため省庁自体やそれに付随する雇用も東京に集中しておりずるいという考え方。
【反論】地方に分散するメリットが小さすぎる。役所が一つ移転すれば地元は潤うだろうが、日本の大部分を占める他の自治体には効果がなく焼け石に水に過ぎない。文化庁が京都に移転して2年近いが、効果を聞いたことがあるか?中央省庁に勤務する高級人材にとっては地方での生活はクオリティが低すぎるためむしろ志望者の数・質が低下するデメリットのほうが大きいだろう。
税金には地方税と国税があり、そのうち国税のかなりが東京で使用されておりずるいという考え方。
【反論】政府が東京にあるのだから国税が東京に投下されることは仕方がない。そもそも国税は国のものであり地方のものではないのだから、地方が「ずるい」と考えるのは筋違いである。小さな子供(地方)が他人(国)のおもちゃを欲しいと言って駄々をこねるのと同じである。全国から集めた国税を東京で使う。それがそもそも国税の目的だから当然だ。地方は地方税を使ってくださいというだけのこと。
水資源の保全コストを河川の上流にあたる他県が支払っており、東京の負担が不十分だという考え方。
【反論】そういう地形だから仕方がないだろうが。他の地域における類例に目を向けると京都は上流の琵琶湖(滋賀県)に毎年「琵琶湖疏水感謝金」の名目で2億円支払っているが、滋賀県は400億近くを投資している。東京に限らず水資源の上流がコストを負担するのは仕方がないわけだ。
友人が今週土曜までやってる藝大の卒展↓行ってきたと言ってて、
https://museum.geidai.ac.jp/exhibit/2025/01/sotsuten24.html
んー興味はあるけど時間を無理して工面して行くほどでは…と思い、
そういや文化庁メディア芸術祭の次回開催は?と思ったら、
もう次回開催はないんだったと思い出し、残念
文化庁メディア芸術クリエイター育成支援事業自体はまだ続いてて、
2月に成果発表イベント「ENCOUNTERS」っていうのやるけど規模が小さい
https://creators.j-mediaarts.bunka.go.jp/encounters-2025
京都ではArt Collaboration Kyotoっていうのやってるけど、
https://www.pref.kyoto.jp/seisakuteian/documents/r5aki49.pdf
10日ほど前に、炎上しても謝らない方がいい、という増田が話題になっていた。
個人的に科博が炎上した件に注目していて、その増田でも取り上げられているかなと思ったが、掲載されていなかった。
科博の企画展「貝類展」のポスターに生成AIが使われていたということで、主にX上で炎上が起きた。
ポスターにAIが使われている旨紹介したポストは1/15現在で475.2万件表示・2000件弱いいねに対してRPが2200件強と、大炎上ではないが割としっかり炎上しているように見える。
しかし、貝類展の宣伝ポストをして以降、科博はポスターのことには何も触れず、無事に会期を折り返そうとしている。
「国立」の名前を冠する機関の対応としてはかなり強気に思えるが、今では科博のポスターの話をしている人はほとんど見かけないので、まあ対応として正解だったのだろう。
ただ、科博としては批判にはすでに応えたという認識だったのかもしれないとも感じる。
ポスターに生成AIを使用しているというポストに対して寄せられた批判は、主に「存在しない貝の画像をインターネットにばらまいていいのか」というものと「学習に多数の著作物を使っている生成AIの利用は問題ではないのか」というものだった。
前者に対しては、生成AIを使っているというポストの中で研究者の監修を受けていると明言しているし、後者に至っては、科博を所管している文化庁が様々なドキュメントを出しているので今更説明するまでもないということだったのかもしれない。
「もう科博には行かない」という宣言もちらほら見られたが、貝類展に実際に行ったところ結構にぎわっているように思われて、生成AI利用の影響があったかどうかはよく分からなかった。
それほど広い展示スペースでもなかったが、小さな貝から大きな貝まで様々な貝が並べられており、説明も大変興味深かった。
フォトジェニックな貝も複数展示されており、ポスターはどうしてこの貝ではダメだったのかなどと思わないでもなかったが、まあ科博の自由だろう。
企画展は常設展と同じ入り口から入ることになるので、これから見に行く人は気を付けてほしい。
まあそんなことで迷うのは私だけかもしれないが。
でも文化庁も、「「「「「「創作的表現が共通する作品群の創作的表現が直接感得できる場合」」」」」」、当該生成物の生成及び利用は著作権侵害となり得る。」って言ってるから・・・
反AIが語るのは「水玉模様のオブジェクトを生成したら、草間彌生の著作権を侵害する」みたいな話で、実際はそれほど射程広くないけど、結局は元の作品の創作的表現がどこまで認定されるか次第だよね
「作風」等が類似する生成物が大量に生成されることについては、表現そのものではなくアイデアが類似するにとどまり、「著作権者の利益を不当に害することとなる場合」に該当しない。
留意点
・特定のクリエイターの作品である少量の著作物からなる作品群は、「作風」が共通しているにとどまらず、創作的表現が共通する作品群となっている場合もあり、意図的に、こうした共通する創作的表現を生成AIによって出力させることを目的とした追加学習を行う場合は、享受目的が併存すると考えられる。また、生成・利用段階についても、AI生成物に、上記のような「創作的表現が共通する作品群」の創作的表現が直接感得できる場合、当該生成物の生成及び利用は著作権侵害となり得る。
中国を含む一部の国を除いて、多くの国では著作権に関する「権利制限規定」が設けられており、いわゆる「学習されない権利」が認められていないのが現状です。
https://www.bunka.go.jp/tokei_hakusho_shuppan/tokeichosa/chosakuken/pdf/94035501_03.pdf
著作権の支分権に「学習権」は無く、新しい権利を新設する必要があります。
インターネットにコンテンツを公開している限り、他国で進行しているAIモデルの学習を止めることは難しい状況と考えます。
さらに、アニメ系画像生成AIモデルの主流モデルやサービスは海外です。
他国で学習されており、利用者はLoRAを使っている実情です。
個人的に「学習」に関しては、OpenAI裁判などでも棄却されています。
訴訟の立証要件が難しく、日本の利用者に対して「出力」規制を行う方が早いと考えます。
画像生成AIの追加学習、マージ、LoRAの仕組み上、「学習規制」しても、本当に解決する問題なのか個人的に疑問視しています。
例えば、学習されたくない「本人」ではなく、似た絵を別の絵師に制作依頼する。制作依頼した絵をAI学習させる。そういう手法もあると考えます。
文化庁に生成AIによる被害届が全然来てないってそりゃ当たり前でしょ。
インターネットでバズらせていいね数で自分たちはいかに”正しい”か喧伝したり、効果不明のウォーターマークだのノイズだのを乗っけたり、法的な力のない署名活動をやったり、見るに堪えないパブコメの内容を一切確認せず数を誇ったりしてる人達だよ?
上全部「なにかした気になって気持ちよくなってる」だけだからな?
インターネットでヤダヤダって騒いでたら社会というパパが私たちのお気持ちに寄り添って何かを変えてくれるって本気で思ってんだよ。
というかそういうでかい声で叫んで何かが変わった前例がいくつかあるから学習しちゃったわけ。その末路はろくなもんじゃなかったけどな。
お気持ちに寄り添った結果がこれなんだから今さら絵師の傷つく気持ちに寄り添えとか言われてもね。
あと三権分立が分からないの、義務教育期間も授業中お絵描きしてたんだろうなって思ったわ。そんな奴が自分の意見を尊重しろ、声を上げろとか言ってんのホラーだよ。