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2026-05-11

anond:20260428182347

すまんが俺の魂の故郷である高輪に行ってくれないか

目黒五反田品川のどこからでも行ける。

高輪郵便局よこのコマイヌの異形は一見価値がある。

高輪1丁目26あたりのアパートが密集しているエリア階段、エモさを感じるはずだ。

このお寺なのに南国のヤシの木めいた景色、おれは中まで入ってないが見てみたかった。

https://maps.app.goo.gl/g3gQPExBkqA8vB6q8

2026-05-10

anond:20260510141620

その2 前の続き

マリッジトキシン ⭐️☆☆

婚活しながら異能バトルを繰り広げる話。

主人公下呂くんは女性免疫のない「毒使い」。行動を共にする結婚アドバイザー城崎は、見た目は美女だが実は男性という。

特殊能力を持った殺し屋と闘いながら、様々な女性と出逢う展開ってところか。

登場人物名前は、他にも姫川嬉野など温泉地の名前にちなんでいるのが特徴的。

アクションシーンもよく動いて凄いと感じるけれど、私としてはバトル以外のシーンの方が好き。

OP平手友梨奈EDはAKASAKI。

メイドさんは食べるだけ ⭐️⭐️☆

メシアニメは私の好物です。メイドさんかわいいし、食べ物も美味しそう。

コンビニおにぎり、ナナチキ(セブンイレブンジャパン)、信玄餅桔梗屋)、たまごボーロ大阪前田製菓)、サトウのごはんサトウ食品)、ポカリスエット大塚製薬)、築地さとうビーフカレー吉祥寺さとう)、おいしい牛乳明治)、はちみつれもん加藤美蜂園本舗)、いちごチョコクリームマリオンクレープ)など、実在する製品が多数登場。コンビニセブンイレブンがそのまま描かれている。

食べ物以外にも豆知識が紹介されたり、「鍵をきちんとかけたか気になって確認したくなる」「鯛焼き、頭から食べるかお尻から食べるか問題」など、日常「あるある」を挟むのもポイント

おいしそうだし、かわいいし、勉強になるし、ずっと見てられる。

よわよわ先生 ☆☆☆

担任先生可愛い顔でグラマーだけど、学校中では「怖い先生」と噂されている。

でもそれは単なるコミュ症なだけで、実は声もひょろひょろで体力もない、よわよわ先生だった。

ラッキースケベ系ですね。あと皆んな体の大きさに比べて顔が小さい。

これ、15分でいいかなー。

リィンカーネーション花弁 ☆☆☆

首を切ることで前世の力を引き出し、前世偉人の才能を得た者たちが戦うバトルアクション

主人公は天下の大泥棒石川五右衛門の才能を持ち、他者の才能まで盗み出すことができる。

「全ての才能を盗み出し、歴史を総括するほどの人物になってやろう」と思っているが、根は優しい人。

個人的に「首を切る演出」が苦手なので、、、

レプリカだって、恋をする。 ⭐️⭐️☆

人によっては「ドッペルゲンガーは恋をする」というタイトルで知られているかも。

舞台静岡市パーマンコピーロボットのように、能力で生まれ自分レプリカ学校へ通う物語

レプリカが過ごす青春や恋、そしてそれを通して本体側が変化していく様が描かれている。

画面の周りに浮かぶ白いモヤは、どんな意図演出か。

5話でタイトル回収、一旦終わりといった感じ。

愛してるゲームを終わらせたい ☆☆☆

〜これはいじっぱりな二人が、「愛してるゲーム」に翻弄される物語である

幼なじみ同士で、「愛してる」って言って照れさせた方が負けというゲームを続けている、恋愛頭脳戦。

幼少の頃は単なる「からかい」だったようだが、互いを意識するようになってからは、この関係繋ぎ止めるためのゲームになっているようにも感じる。

OPCHiCO with HoneyWorks

サンデーならではの、「魔法使い長生きしすぎるやつ」「勇者の声マジイケボだよね」「あの世界の住人銅像たてすぎじゃない?」といった小ネタがあったり。

世界のんびり農家2 ⭐️⭐️☆

3年ぶりの2期。

異世界転移した先で万能農具を片手に農業生活をしていたら、様々な種族移住してきて、村ができて村長なっちゃいました。さら子供も出来ちゃった。

鉄腕ダッシュの「DASH村」や「DASH海岸」が好きな人は好きかも(あそこまで本格的ではないが)。

異世界のんびりスローライフと言いながらバトル多めになる作品が多い中、こちらは基本的農業や村開拓を続ける感じ。

4話で村民同士が戦う武闘会お祭り行事)があるが、農業アニメと舐めていたら驚くくらい、しっかりとしたバトル描写になっていた。

一畳間まんきつ暮らし! ☆☆☆

きらら秋田から東京お嬢様学校編入するはずだったのが、女子寮を兼ねる漫画喫茶「ヘッジホッグ」に住み込みで働くことに。

住居は一畳間、漫画喫茶暮らしということでこのタイトル。あとはいもの可愛い女の子たちの日常コメディ

客があまり登場せず、登場しても店内トラブルで帰ってもらうことが多いため、経営している感があまりない。

レバーレスコントローラーアニメで見たのは初めてかも。

パンツが見えるタイプアニメです。

黄泉のツガイ ⭐️⭐️⭐️

荒川弘が描く幻怪ファンタジー1話の驚きの展開で、掴みはオッケーじゃないでしょうか。

主人公の「どうなってんだよ、これ」「なんなんだよ、なにがおこってんだよ」という反応、私自身もまさにそれでした。

故郷の村、自称妹側の組織、どちらが正義でどちらが悪なのか。

OPはVaundy、EDはyama、Vaundyとのタッグで、作詞作曲編曲をすべてVaundyが担当している。

灰原くんの強くて青春ニューゲーム ⭐️☆☆

冴えない陰キャだった頃の自分タイムリープし、灰色だった青春を「虹色に染めてやる」という作品

主人公コミュ障ではあるものの、前世でもそれなりの経験を重ねており、第二の人生ではあっさりカースト上位にいてモテる「強くてニューゲーム状態

ただ自己肯定感は相変わらず低く、そんな主人公と周囲の間に生まれる「不協和音」や「ギスギス感」が個人的に好き。

3話でAqua Timez『決意の朝』が歌われる。もう20年前の曲なんだよなー。

幼馴染が主人公を「あなた」と呼ぶ点には少し違和感を感じる。名前呼びか「あんた」ならしっくりくるのだが。詩ちゃんかわいい

OP前島亜美ED愛美EDアニメーションの担当は、ズーマー好きなんかな。

黒猫魔女教室 ⭐️⭐️☆

主人公女の子スピカは、ある日言葉を話す猫と出会う。その正体は有名な天才魔術師

お互いの利害が一致し、猫と師弟関係を結んで1等魔術師を目指す物語

スピカは猫の封印を解くことができる(時間制限あり)。封印解除には魔力の注入が必要だが、ただし魔力は尻に入れる。

パンツが見えるタイプアニメ

OPASCAEDはスピラ・スピカスピカだけに。

左ききエレン ⭐️⭐️☆

天才になれなかった全ての人へ」2019年にドラマ化されている。

98年の高校生時代の話からスタート

絵を描くのが好きだけれど才能がない光一

絵の才能を持ちながら、父の死をきっかけに描くことを止めてしまった左利き女の子エレン

仲がいい訳ではなかったが、結果的光一エレン背中を押す形となり、それぞれの人生が進んでいく。

光一社会人パートは緊張しながら見るなあ。私にも神谷さんみたいな人いたなあ

テレビではテレ東系列,AT-Xだけ。一部地方では放送されていない。これ全国放送してほしかった

OPはALI、ちょっとバブルガム・ブラザーズWON’T BE LONGを思い出す歌。

最強の王様、二度目の人生は何をする? Season2 ⭐️☆☆

1年ぶりの2期。前世では最強の王と呼ばれながらどこか孤独人生だったが、転生先では家族や友人に囲まれながら心身共に成長していく。

今シーズン地上波テレビ東京のみで、全国ネットではない。BSでも放送して欲しかった。

OPはSIX LOUNGE、ED22/7Season1のEDはアーサーが走りながら成長していく感じだったが、Season2はテシアがそんな感じ。

テシアがヒロインなのは分かるけど、私の中ではジャスミンヒロイン

最強の職業勇者でも賢者でもなく鑑定士(仮)らしいですよ? ☆☆☆

『野生のラスボスが現れた!』と同じく、アニメと同じタイミングサンソフトからゲーム化された作品

夏休みの前日に当たる終業式の日、教室に入ろうとした瞬間に異世界転移してしまう。

過剰とも取れるオーバーリアクション奇行が目立ち、テンションが変なアニメに感じたかな。

転移直後に出会ったエルフとは2話で別れ、主人公は新たなパーティーを組む。

一方、エルフたちのパーティーストーリーも並行して進んでいて、これまた1クールでは収まりきらない感じかな。

自称悪役令嬢な婚約者の観察記録。 ⭐️⭐️☆

天才王子自称悪役令嬢ポンコツ転生者との、ハートフルストーリー

令嬢バーティアは転生者、王子セシルはゲーム世界キャラクター

乙女ゲームの悪役令嬢へ転生してしまうというよくあるパターン

が、特色は、よくある転生悪役令嬢話とは役割が逆になっている点。

通常はゲームの展開を全て知る転生者が世界を変えていくものだけれど、

今作は、完璧なセシル殿下バーティアを観察し、言動や行動を基に世界を変えていく展開が面白い

感情などないようにあれこれこなすセシルだが、オモシレー女、バーティア嬢に心動かされていく。

EDの絵いいなー。

自動販売機に生まれ変わった俺は迷宮彷徨3rd season ☆☆☆

2期で飽きてきたのだけれど、今回は好きかも。主にテンポが良くなった気がする。

愚者奇行団」とは対立したくなかったという思いも何とかなりそうだし。

ハッコンのランクがついにレベル3へ。ランクアップは1期7話以来。

春夏秋冬代行者 ⭐️⭐️☆

ヴァイオレット・エヴァーガーデン』の作者による作品

四季の神々から与えられた特別な力で各地に季節を巡らせるという世界お話

そんな春の季節の「代行者」と、その代行者を守る護衛官の物語が描かれている。

過去、代行者を狙う「賊」に襲われ、10年間誘拐されていた。

その時何があったのか、そして戻ってくるまでに何があったのかは、毎話少しずつ明らかにされていく。

6話まで観ると大体の状況が掴めてくるのと、EDの持つ意味も分かってくる構成さくらの声の人の演技にちょっと感動。

それぞれのエピソードの終盤で登場人物感情が溢れる様子、感動を誘う演出は、まさに『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』といったところ。

女神異世界転生何になりたいですか」 俺「勇者肋骨で」 ☆☆☆

タイトルも内容もなかなかクセのある作品現代アニメーションの見本市。

女神の力で別の世界の「何か変なモノ」に転生し、その世界を見届けて人生を終え、女神の元へ戻って異世界での出来事確認する。そしてまた転生しての繰り返し。

転生先の世界は毎回異なるクリエイター担当しており、アニメだけではない多様な表現が試されてる。

特殊映像演出が目に飛びすぎて、全然話が頭に入ってこない……というより、むしろ「違う面白さ」がある。

EDはshallm。EDでは本編のメイキング映像流れるのも特徴的。

上伊那ぼたん、酔へる姿は百合の花 ⭐️⭐️⭐️

舞台秩父ヤマノススメならぬ《サケノススメ》

女の子が酒を飲む作品です。 私の中でこういった系は『たくのみ』以来かもしれない。あと今作はタイトル通り百合度が高い。

お酒豆知識ゆっくり解説してくれるコーナーがあるが、どう聞いても、どう見てもひなたとあおいです(クレジットには「スマホの声」と記載)。

いいですね、酒アニメ。私も角打ちによく行きます。私は芋のくっさいのが好きです。 酒の味なんて分からず、酔いと雰囲気だけ楽しむ「ダメ大人」になってしまいましたが。

EDは毎回同じ曲だが、歌う人(キャラ)が毎回違う。 EDアニメーションも毎回異なり、登場人物の「ある日のストーリー」を描く《ヤマノススメ Next Summit》方式

杖と剣のウィストリア Season2 ⭐️☆☆

2年ぶりの2期。間があいたが1期振り返り特番があったので助かった。

魔法至上主義世界で、まともに魔法が使えない「落ちこぼれ主人公が剣で活躍する話。

2期では落第し、失意に沈む主人公ウィル。街では年越しの大結界を張る行事が行われていた。

無事に結界が張られたと思った矢先、不穏な魔法円が出現し、街はモンスターに襲われる。

1期ではダンジョンを潜っていたら本来ここには現れるはずがない高レベルモンスターが登場したり、

今回は街が突如戦場になったりと、ダンまちを見ている人は既視感を抱く展開(原作者が同じ)。

フィンも登場するのだが、これはスターシステムなのだろうか。

まさか第16話の杖と剣が交わるウィストリアまでがプロローグだったとは

神の雫 ⭐️☆☆

2009年にKAT-TUN亀梨和也ドラマ化されている。 美味しんぼワイン版と表現するのは少し雑か。

このアニメ版の雫の声も亀梨くんが担当

1話ではそこまで気にならなかったけど、さすがに2話以降は気になってきた。(プロ声優ではないとはいえ、それでも上手い方だとは思う)

話は面白いのだけれど、やはりこの声と展開の早さが、私にはちょっとしっくりきません。

神の庭付き楠木邸 ⭐️⭐️☆

田舎空き家管理する主人公と、そこに集まる霊獣たちの物語

異世界放浪メシの「フェル」に似たキャラクターがいるので、スライムの「スイ」がいても違和感なさそう(「我、山神ぞ」すみません)。

主人公には霊を祓う力があり、メモ用紙に文字を書くだけで、その辺の陰陽師以上の力を持つ霊祓いアイテムになる。

背景がすごく綺麗で、そこまで大盛り上がりする展開はないけれど、落ち着いて見られる個人的結構好きな作品

OP入野自由

淡島百景 ⭐️⭐️⭐️

めちゃくちゃ好きなんだが。

歌劇学校舞台に、決して華やかではない「人と人との歴史を紡ぐ青春群像劇」。映画にしてもいいのでは。

話によって焦点を当てる登場人物が変わり、時代場所淡島鎌倉広島ところころと変わるため、少し頭の中が大変に感じる人もいるかも。

そういう意味では人を選ぶ作品かも。でも私は好きよ。

登場人物はそれぞれどこかで繋がっており、後になって「この人はあのエピソードの人か」と気づくと楽しくなる。

公式サイトhttps://awajima-anime.com/story/)の各ストーリーページ下部にある相関図を見ると、つながりが分かりやすい。

同作者の過去作で、鎌倉舞台だった『青い花』(漫画2009年アニメ化)とも少しつながりがある。

OPHana HopeED中島美嘉

転生したらスライムだった件 第4期 ⭐️⭐️☆

1年半ぶりの4期。私は少数派かもしれないけどバトルより会議の方が好きです。

勇者魔王みたいな善悪2者対立した話なら力でバトって分かりやすいんだけど、

こうも役者や国や思惑が増えてきたら会議がないとしっくりこないので。

さてこの度はテンペスト評議会への参加の件。欲まみれで舐めている議員たちはどうなるか

 

文字オーバーで書ききれないので続き

2026-05-07

国家麻辣湯叩き士:難関資格として扱われています

上級パンケーキ叩き士:合格すると親戚から電報が届くほどの名誉とされています

パンケーキ憎み士:パンケーキを憎む専門家としての呼称です。

日傘憎悪士:最も男らしい職業であると評されています

タピオカ叩きのプロタピオカを叩くことを生業としているレベルの人々です。

ナイトプール叩きのマエストロナイトプール批判において芸術的な域に達している表現です。

マカロン叩きの大ベテラン:長年マカロンを叩き続けてきた重鎮を指します。

叩き戦士:麻辣湯、パンケーキ日傘商売から雇われたとされる者たちです。

麻辣湯叩きの英才教育:幼少期から叩き手として育てられた可能性を示唆する文脈で登場します。

麻辣湯をしっかり叩く孝行息子:麻辣湯を叩くことが一番の親孝行であるという、歪んだ道徳観の中での役割です。

他にもアサイーボウルアフタヌーンティーカヌレフルーツサンドタンフル、MBTI、夜カフェ、オーツミルク、グランピングなどをできるだけ執拗に叩くことで、無形文化財である「叩き芸」を極めた人間国宝として故郷に錦を飾ることができます

2026-05-02

anond:20260502125848

共感じゃないすか

主人公と同じく敵に故郷を焼かれたとか

敵に対する恨みが同じとか

似た苦労をしてれば地雷を踏む確率が下がる

地雷を踏まないだけで好感度上がる

anond:20260502080849

 …人類が増えすぎた人口宇宙移民させるようになってすでに半世紀が過ぎていた。

 地球のまわりの巨大な人口都市人類の第二の故郷となり、人々はそこで子を産み、育て、そして死んでいった。

 

宇宙世紀0079。

 地球に最も遠い宇宙都市サイド3は、ジオン公国を名乗り地球連邦政府独立戦争に挑んできた。

 この1ヶ月余りの戦いでジオン公国連邦軍は、総人口の半数を死に至らしめた。

 人々は、自らの行為に、恐怖した…

2026-05-01

移民政策って1世問題解決するけど、2世3世問題を生み出す

先進国若者に閉塞感が広がっているのは、いまや世界的な傾向だ。一方で、途上国若者相対的にその感覚が弱いとも言われる。では、なぜ彼らは移民するのか。背景にあるのは、「国全体は発展しているのに、豊かさが自分には回ってこない」という感覚経済成長恩恵は一部の層に集中し、教育や才能があっても、コネや家柄がなければ上に行けない。国は成長しているのに、自分の取り分が見えない。そうした状況の中で、よりよい機会を求めて国外に出るという選択生まれる。

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日本は、移民に対して「労働力として機能する間は受け入れるが、永住は前提としていない」という姿勢を取っている。一方で移民側も、日本積極的に選んだというより、仲介業者斡旋され、就労先がたまたま日本だったというケースが少なくない。最初から日本への強い動機があるわけではなく、「稼げるうちに稼ぎ、いずれ帰る」と考えていることが多い。こうして、日本側と移民側の「双方向の仮住まい意識」が一致する。その結果、長期的な関係を前提とした行動は取りにくくなる。「どうせ帰る」と考えていれば、日本習得の優先度は下がるし、同じ出身国コミュニティの中で生活を完結させるほうが合理的からだ。

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しか現実には、出身国経済状況によっては、帰国しても同じ水準の賃金が得られる仕事がなかったり、日本生活水準に適応することで、出身国での生活相対的に厳しく感じられるようになる。その結果、帰国は先送りされ、滞在は長期化する。伴侶ができ、子ども生まれる。海外赴任中の日本人が子ども日本人学校に通わせるのは、帰る時期が明確だからだ。帰国が前提だからこそ、母国教育にこだわる。一方で、帰国の見通しが曖昧場合、「当面は現地校でよい」となり、子どもはそのまま現地文化の中で育つ。こうして、子どもも親も、出身国とのつながりやアイデンティティを徐々に失っていく。

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それでも移民1世は、出身国と比べれば生活水準が上がったという意味で、成功体験を得やすい。大きな富を築けなくても、「あそこよりマシ」という感覚自分を支える。外国に来たという意識があるため、差別格差もある程度は受け流せる。しか2世3世事情が異なる。この国で生まれ育っている以上、「当然この社会の一員として扱われるはずだ」という期待を持つ。だから同じ差別格差でも、受けるダメージの質が1世とは大きく違う。社会ルールを作る側でもなく、マイノリティとして声も届きにくい。帰るべき「故郷」も曖昧で、どこにも完全には属せない感覚を抱えやすい。その結果、1世よりも強い閉塞感を感じるという逆説が生まれる。かつて移民受け入れに寛容とされたスウェーデンでも、2世3世社会統合課題となり、政策見直しが進んでいる。

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移民の形には大きく二つある。アメリカインド系代表される「呼び寄せ型」は、永住を前提に家族親族を次々と呼び寄せ、コミュニティごと根を張っていく。最初から「ここで生きる」という前提がある。一方、日本が多く受け入れてきたのは「仮住まい型」だ。来る側も受け入れる側も、永住を前提にしていない。日本は、他国と比べて特別永住やすい国というわけではない。それでも仮住まいが長期化するのは、「一時的滞在」を更新し続けることで、結果として定住に近い状態が作れてしまうからだ。つまり日本は「永住しなくても長くいられてしまう国」だと言える。

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2023年入管法改正で、難民申請を利用した滞在延長は一部規制された。ただし、これは主にルール違反者への対応であり、この構造のものを変えるものではない。現状の日本移民政策は、強制的に帰らせる仕組みも、積極的に定住させる仕組みも弱い。その結果、仮住まい型の長期化という構造が続いている。この状態放置したままだと、同じ問題はこれからも繰り返される。

2026-04-25

あなた故郷はどんなところでしたか?それは今でも存在しますか?

2026-04-23

お伽草紙

太宰治


「あ、鳴つた。」

 と言つて、父はペンを置いて立ち上る。警報くらゐでは立ち上らぬのだが、高射砲が鳴り出すと、仕事をやめて、五歳の女の子に防空頭巾かぶせ、これを抱きかかへて防空壕にはひる。既に、母は二歳の男の子を背負つて壕の奥にうずくまつてゐる。

「近いやうだね。」

「ええ。どうも、この壕は窮屈で。」

「さうかね。」と父は不満さうに、「しかし、これくらゐで、ちやうどいいのだよ。あまり深いと生埋めの危険がある。」

「でも、もすこし広くしてもいいでせう。」

「うむ、まあ、さうだが、いまは土が凍つて固くなつてゐから掘るのが困難だ。そのうちに、」などあいまいな事を言つて、母をだまらせ、ラジオの防空情報に耳を澄ます

 母の苦情が一段落すると、こんどは、五歳の女の子が、もう壕から出ませう、と主張しはじめる。これをなだめる唯一の手段絵本だ。桃太郎、カチカチ山、舌切雀、瘤取り、浦島さんなど、父は子供に読んで聞かせる。

 この父は服装もまづしく、容貌も愚なるに似てゐるが、しかし、元来ただものでないのである物語創作するといふまことに奇異なる術を体得してゐる男なのだ

 ムカシ ムカシノオ話ヨ

 などと、間まの抜けたやうな妙な声で絵本を読んでやりながらも、その胸中には、またおのづから別個の物語が※(「酉+榲のつくり」、第3水準1-92-88)醸せられてゐるのである

[#改頁]

瘤取り

ムカシ ムカシノオ話ヨ

ミギノ ホホニ ジヤマツケナ

コブヲ モツテル オヂイサン

 このお爺さんは、四国阿波剣山のふもとに住んでゐたのである。(といふやうな気がするだけの事で、別に典拠があるわけではない。もともと、この瘤取りの話は、宇治拾遺物語から発してゐものらしいが、防空壕の中で、あれこれ原典を詮議する事は不可能である。この瘤取りの話に限らず、次に展開して見ようと思ふ浦島さんの話でも、まづ日本書紀にその事実がちやんと記載せられてゐるし、また万葉にも浦島を詠じた長歌があり、そのほか、丹後風土記やら本朝神仙伝などといふものに依つても、それらしいものが伝へられてゐるやうだし、また、つい最近於いては鴎外の戯曲があるし、逍遥などもこの物語舞曲にした事は無かつたかしら、とにかく、能楽歌舞伎芸者の手踊りに到るまで、この浦島さんの登場はおびただしい。私には、読んだ本をすぐ人にやつたり、また売り払つたりする癖があるので、蔵書といふやうなものは昔から持つた事が無い。それで、こんな時に、おぼろげな記憶をたよつて、むかし読んだ筈の本を捜しに歩かなければならぬはめに立ち到るのであるが、いまは、それもむづかしいだらう。私は、いま、壕の中にしやがんでゐるのである。さうして、私の膝の上には、一冊の絵本がひろげられてゐるだけなのである。私はいまは、物語の考証はあきらめて、ただ自分ひとりの空想を繰りひろげるにとどめなければならぬだらう。いや、かへつてそのはうが、活き活きして面白いお話が出来上るかも知れぬ。などと、負け惜しみに似たやうな自問自答をして、さて、その父なる奇妙の人物は、

ムカシ ムカシノオ話ヨ

 と壕の片隅に於いて絵本を読みながら、その絵本物語と全く別個の新しい物語を胸中に描き出す。)

 このお爺さんは、お酒を、とても好きなのである。酒飲みといふものは、その家庭に於いて、たいてい孤独ものである孤独から酒を飲むのか、酒を飲むから家の者たちにきらはれて自然孤独の形になるのか、それはおそらく、両の掌をぽんと撃ち合せていづれの掌が鳴つたかを決定しようとするやうな、キザな穿鑿に終るだけの事であらう。とにかく、このお爺さんは、家庭に在つては、つねに浮かぬ顔をしてゐるのである。と言つても、このお爺さんの家庭は、別に悪い家庭では無いのである。お婆さんは健在である。もはや七十歳ちかいけれども、このお婆さんは、腰もまがらず、眼許も涼しい。昔は、なかなかの美人であつたさうである若いから無口であつて、ただ、まじめに家事にいそしんでゐる。

「もう、春だねえ。桜が咲いた。」とお爺さんがはしやいでも、

「さうですか。」と興の無いやうな返辞をして、「ちよつと、どいて下さい。ここを、お掃除しまから。」と言ふ。

 お爺さんは浮かぬ顔になる。

 また、このお爺さんには息子がひとりあつて、もうすでに四十ちかくになつてゐるが、これがまた世に珍しいくらゐの品行方正、酒も飲まず煙草も吸はず、どころか、笑はず怒らず、よろこばず、ただ黙々と野良仕事、近所近辺の人々もこれを畏敬せざるはなく、阿波聖人の名が高く、妻をめとらず鬚を剃らず、ほとんど木石ではないかと疑はれるくらゐ、結局、このお爺さんの家庭は、実に立派な家庭、と言はざるを得ない種類のものであつた。

 けれども、お爺さんは、何だか浮かぬ気持である。さうして、家族の者たちに遠慮しながらも、どうしてもお酒を飲まざるを得ないやうな気持になるのであるしかし、うちで飲んでは、いつそう浮かぬ気持になるばかりであつた。お婆さんも、また息子の阿波聖人も、お爺さんがお酒を飲んだつて、別にそれを叱りはしない。お爺さんが、ちびちび晩酌をやつてゐる傍で、黙つてごはんを食べてゐる。

「時に、なんだね、」とお爺さんは少し酔つて来ると話相手が欲しくなり、つまらぬ事を言ひ出す。「いよいよ、春になつたね。燕も来た。」

 言はなくたつていい事である

 お婆さんも息子も、黙つてゐる。

「春宵一刻、価千金、か。」と、また、言はなくてもいい事を呟いてみる。

「ごちそうさまでござりました。」と阿波聖人は、ごはんをすまして、お膳に向ひうやうやしく一礼して立つ。

「そろそろ、私もごはんにしよう。」とお爺さんは、悲しげに盃を伏せる。

 うちでお酒を飲むと、たいていそんな工合ひである

アルヒ アサカラ ヨイテンキ

ヤマヘ ユキマス シバカリ

 このお爺さんの楽しみは、お天気のよい日、腰に一瓢をさげて、剣山にのぼり、たきぎを拾ひ集める事である。いい加減、たきぎ拾ひに疲れると、岩上に大あぐらをかき、えへん! と偉さうに咳ばらひを一つして、

「よい眺めぢやなう。」

 と言ひ、それから、おもむろに腰の瓢のお酒を飲む。実に、楽しさうな顔をしてゐる。うちにゐる時とは別人の観がある。ただ変らないのは、右の頬の大きい瘤くらゐのものである。この瘤は、いまから二十年ほど前、お爺さんが五十の坂を越した年の秋、右の頬がへんに暖くなつて、むずかゆく、そのうちに頬が少しづつふくらみ、撫でさすつてゐると、いよいよ大きくなつて、お爺さんは淋しさうに笑ひ、

「こりや、いい孫が出来た。」と言つたが、息子の聖人は頗るまじめに、

「頬から子供が生れる事はござりません。」と興覚めた事を言ひ、また、お婆さんも、

いのちにかかはるものではないでせうね。」と、にこりともせず一言、尋ねただけで、それ以上、その瘤に対して何の関心も示してくれない。かへつて、近所の人が、同情して、どういふわけでそんな瘤が出来たのでせうね、痛みませんか、さぞやジヤマツケでせうね、などとお見舞ひの言葉を述べる。しかし、お爺さんは、笑つてかぶりを振る。ジヤマツケどころか、お爺さんは、いまは、この瘤を本当に、自分可愛い孫のやうに思ひ、自分孤独を慰めてくれる唯一の相手として、朝起きて顔を洗ふ時にも、特別にていねいにこの瘤に清水をかけて洗ひ清めてゐるのであるけふのやうに、山でひとりで、お酒を飲んで御機嫌の時には、この瘤は殊にも、お爺さんに無くてかなはぬ恰好の話相手である。お爺さんは岩の上に大あぐらをかき、瓢のお酒を飲みながら、頬の瘤を撫で、

「なあに、こはい事なんか無いさ。遠慮には及びませぬて。人間すべからく酔ふべしぢや。まじめにも、程度がありますよ。阿波聖人とは恐れいる。お見それ申しましたよ。偉いんだつてねえ。」など、誰やらの悪口を瘤に囁き、さうして、えへん! と高く咳ばらひをするのである

ハカニ クラク ナリマシタ

カゼガ ゴウゴウ フイテキテ

メモ ザアザア フリマシタ

 春の夕立ちは、珍しい。しかし、剣山ほどの高い山に於いては、このやうな天候の異変も、しばしばあると思はなければなるまい。山は雨のために白く煙り、雉、山鳥があちこちから、ぱつぱつと飛び立つて矢のやうに早く、雨を避けようとして林の中に逃げ込む。お爺さんは、あわてず、にこにこして、

「この瘤が、雨に打たれてヒンヤリするのも悪くないわい。」

 と言ひ、なほもしばらく岩の上にあぐらをかいたまま、雨の景色を眺めてゐたが、雨はいよいよ強くなり、いつかうに止みさうにも見えないので、

「こりや、どうも、ヒンヤリしすぎて寒くなつた。」と言つて立ち上り、大きいくしやみを一つして、それから拾ひ集めた柴を背負ひ、こそこそと林の中に這入つて行く。林の中は、雨宿りの鳥獣で大混雑である

はい、ごめんよ。ちよつと、ごめんよ。」

 とお爺さんは、猿や兎や山鳩に、いちいち上機嫌で挨拶して林の奥に進み、山桜大木の根もとが広い虚うろになつてゐるのに潜り込んで、

「やあ、これはいい座敷だ。どうです、みなさんも、」と兎たちに呼びかけ、「この座敷には偉いお婆さんも聖人もゐませんから、どうか、遠慮なく、どうぞ。」などと、ひどくはしやいで、そのうちに、すうすう小さい鼾をかいて寝てしまつた。酒飲みといふものは酔つてつまらぬ事も言ふけれど、しかし、たいていは、このやうに罪の無いものである

ユフダチ ヤムノヲ マツウチニ

ツカレガ デタカ オヂイサン

イツカ グツスリ ネムリマ

オヤマハ ハレテ クモモナ

アカルイ ツキヨニ ナリマシタ

 この月は、春の下弦の月である。浅みどり、とでもいふのか、水のやうな空に、その月が浮び、林の中にも月影が、松葉のやうに一ぱいこぼれ落ちてゐる。しかし、お爺さんは、まだすやすや眠つてゐる。蝙蝠が、はたはたと木の虚うろから飛んで出た。お爺さんは、ふと眼をさまし、もう夜になつてゐるので驚き、

「これは、いけない。」

 と言ひ、すぐ眼の前に浮ぶのは、あのまじめなお婆さんの顔と、おごそかな聖人の顔で、ああ、これは、とんだ事になつた、あの人たちは未だ私を叱つた事は無いけれども、しかし、どうも、こんなにおそく帰つたのでは、どうも気まづい事になりさうだ、えい、お酒はもう無いか、と瓢を振れば、底に幽かにピチヤピチヤといふ音がする。

「あるわい。」と、にはかに勢ひづいて、一滴のこさず飲みほして、ほろりと酔ひ、「や、月が出てゐる。春宵一刻、――」などと、つまらぬ事を呟きながら木の虚うろから這ひ出ると、

オヤ ナンデセウ サワグコヱ

ミレバ フシギダ ユメデシヨカ

 といふ事になるのである

 見よ。林の奥の草原に、この世のものとも思へぬ不可思議光景が展開されてゐるのである。鬼、といふものは、どんなものだか、私は知らない。見た事が無いかである。幼少の頃から、その絵姿には、うんざりするくらゐたくさんお目にかかつて来たが、その実物に面接するの光栄には未だ浴してゐないのである。鬼にも、いろいろの種類があるらしい。××××鬼、××××鬼、などと憎むべきものを鬼と呼ぶところから見ても、これはとにかく醜悪性格を有する生き物らしいと思つてゐると、また一方に於いては、文壇鬼才何某先生の傑作、などといふ文句新聞新刊書案内欄に出てゐたりするので、まごついてしまふ。まさか、その何某先生が鬼のやうな醜悪の才能を持つてゐるといふ事実暴露し、以て世人に警告を発するつもりで、その案内欄に鬼才などといふ怪しむべき奇妙な言葉使用したのでもあるまい。甚だしきに到つては、文学の鬼、などといふ、ぶしつけな、ひどい言葉を何某先生に捧げたりしてゐて、これではいくら何でも、その何某先生も御立腹なさるだらうと思ふと、また、さうでもないらしく、その何某先生は、そんな失礼千万醜悪綽名をつけられても、まんざらでないらしく、御自身ひそかにその奇怪の称号を許容してゐるらしいといふ噂などを聞いて、迂愚の私は、いよいよ戸惑ふばかりである。あの、虎の皮のふんどしをした赤つらの、さうしてぶざいくな鉄の棒みたいなものを持つた鬼が、もろもろの芸術の神であるとは、どうしても私には考へられないのである鬼才だの、文学の鬼だのといふ難解な言葉は、あまり使用しないはうがいいのではあるまいか、とかねてから愚案してゐた次第であるが、しかし、それは私の見聞の狭い故であつて、鬼にも、いろいろの種類があるのかも知れない。このへんで、日本百科辞典でも、ちよつと覗いてみると、私もたちまち老幼婦女子の尊敬の的たる博学の士に一変して、(世の物識りといふものは、たいていそんなものである)しさいらしい顔をして、鬼に就いて縷々千万言を開陳できるのでもあらうが、生憎と私は壕の中にしやがんで、さうして膝の上には、子供絵本が一冊ひろげられてあるきりなのである。私は、ただこの絵本の絵に依つて、論断せざるを得ないのである

 見よ。林の奥の、やや広い草原に、異形の物が十数人、と言ふのか、十数匹と言ふのか、とにかく、まぎれもない虎の皮のふんどしをした、あの、赤い巨大の生き物が、円陣を作つて坐り、月下の宴のさいちゆうである

 お爺さん、はじめは、ぎよつとしたが、しかし、お酒飲みといふものは、お酒を飲んでゐない時には意気地が無くてからきし駄目でも、酔つてゐる時には、かへつて衆にすぐれて度胸のいいところなど、見せてくれるものである。お爺さんは、いまは、ほろ酔ひである。かの厳粛なるお婆さんをも、また品行方正の聖人をも、なに恐れんやといふやうなかなりの勇者になつてゐるのである。眼前の異様の風景に接して、腰を抜かすなどといふ醜態を示す事は無かつた。虚うろから出た四つ這ひの形のままで、前方の怪しい酒宴のさまを熟視し、

「気持よささうに、酔つてゐる。」とつぶやき、さうして何だか、胸の奥底から、妙なよろこばしさが湧いて出て来た。お酒飲みといふものは、よそのものたちが酔つてゐるのを見ても、一種のよろこばしさを覚えるものらしい。所謂利己主義者ではないのであらう。つまり隣家の仕合せに対して乾盃を挙げるといふやうな博愛心に似たものを持つてゐるのかも知れない。自分も酔ひたいが、隣人もまた、共に楽しく酔つてくれたら、そのよろこびは倍加するもののやうである。お爺さんだつて、知つてゐる。眼前の、その、人とも動物もつかぬ赤い巨大の生き物が、鬼といふおそろしい種族のものであるといふ事は、直覚してゐる。虎の皮のふんどし一つに依つても、それは間違ひの無い事だ。しかし、その鬼どもは、いま機嫌よく酔つてゐる。お爺さんも酔つてゐる。これは、どうしても、親和の感の起らざるを得ないところだ。お爺さんは、四つ這ひの形のままで、なほもよく月下の異様の酒宴を眺める。鬼、と言つても、この眼前の鬼どもは、××××鬼、××××鬼などの如く、佞悪の性質を有してゐ種族のものでは無く、顔こそ赤くおそろしげではあるが、ひどく陽気で無邪気な鬼のやうだ、とお爺さんは見てとつた。お爺さんのこの判定は、だいたいに於いて的中してゐた。つまり、この鬼どもは、剣山隠者とでも称すべき頗る温和な性格の鬼なのである地獄の鬼などとは、まるつきり種族が違つてゐるのである。だいいち、鉄棒などといふ物騒なものを持つてゐない。これすなはち、害心を有してゐない証拠と言つてよい。しかし、隠者とは言つても、かの竹林賢者たちのやうに、ありあまる知識をもてあまして、竹林に逃げ込んだといふやうなものでは無くて、この剣山隠者の心は甚だ愚である。仙といふ字は山の人と書かれてゐから、何でもかまはぬ、山の奥に住んでゐる人を仙人と称してよろしいといふ、ひどく簡明の学説を聞いた事があるけれども、かりにその学説に従ふなら、この剣山隠者たちも、その心いかに愚なりと雖も、仙の尊称を奏呈して然るべきものかも知れない。とにかく、いま月下の宴に打興じてゐるこの一群の赤く巨大の生き物は、鬼と呼ぶよりは、隠者または仙人呼称するはうが妥当のやうなしろものなのである。その心の愚なる事は既に言つたが、その酒宴の有様を見るに、ただ意味も無く奇声を発し、膝をたたいて大笑ひ、または立ち上つて矢鱈にはねまはり、または巨大のからだを丸くして円陣の端から端まで、ごろごろところがつて行き、それが踊りのつもりらしいのだから、その智能の程度は察するにあまりあり、芸の無い事おびただしい。この一事を以てしても、鬼才とか、文学の鬼とかい言葉は、まるで無意味ものだといふことを証明できるやうに思はれる。こんな愚かな芸無しどもが、もろもろの芸術の神であるとは、どうしても私には考へられないのである。お爺さんも、この低能の踊りには呆れた。ひとりでくすくす笑ひ、

「なんてまあ、下手な踊りだ。ひとつ、私の手踊りでも見せてあげませうかい。」とつぶやく

ヲドリノ スキナ オヂイサン

スグニ トビダシ ヲドツタラ

コブガ フラフラ ユレルノデ

トテモ ヲカシイ オモシロ

 お爺さんには、ほろ酔ひの勇気がある。なほその上、鬼どもに対し、親和の情を抱いてゐるのであるから、何の恐れるところもなく、円陣のまんなかに飛び込んで、お爺さんご自慢の阿波踊りを踊つて、

むすめ島田年寄りやかつらぢや

赤い襷に迷ふも無理やない

嫁も笠きて行かぬか来い来い

 とかい阿波俗謡をいい声で歌ふ。鬼ども、喜んだのなんの、キヤツキヤツケタケタと奇妙な声を発し、よだれやら涙やらを流して笑ひころげる。お爺さんは調子に乗つて、

大谷通れば石ばかり

笹山通れば笹ばかり

 とさらに一段と声をはり上げて歌ひつづけ、いよいよ軽妙に踊り抜く。

オニドモ タイソウ ヨロコン

ツキヨニヤ カナラズ ヤツテキテ

ヲドリ ヲドツテ ミセトクレ

ソノ ヤクソクノ オシルシ

ダイジナ モノヲ アヅカラウ

 と言ひ出し、鬼たち互ひにひそひそ小声で相談し合ひ、どうもあの頬ぺたの瘤はてかてか光つて、なみなみならぬ宝物のやうに見えるではないか、あれをあづかつて置いたら、きつとまたやつて来るに違ひない、と愚昧なる推量をして、矢庭に瘤をむしり取る。無智ではあるが、やはり永く山奥に住んでゐるおかげで、何か仙術みたいなものを覚え込んでゐたのかも知れない。何の造作も無く綺麗に瘤をむしり取つた。

 お爺さんは驚き、

「や、それは困ります。私の孫ですよ。」と言へば、鬼たち、得意さうにわつと歓声を挙げる。

アサデス ツユノ ヒカルミチ

コブヲ トラレタ オヂイサン

ツマラナサウニ ホホヲ ナデ

オヤマヲ オリテ ユキマシタ

 瘤は孤独のお爺さんにとつて、唯一の話相手だつたのだから、その瘤を取られて、お爺さんは少し淋しい。しかしまた、軽くなつた頬が朝風に撫でられるのも、悪い気持のものではない。結局まあ、損も得も無く、一長一短といふやうなところか、久しぶりで思ふぞんぶん歌つたり踊つたりしただけが得とく、といふ事になるかな? など、のんきな事を考へながら山を降りて来たら、途中で、野良へ出かける息子の聖人とばつたり出逢ふ。

「おはやうござります。」と聖人は、頬被りをとつて荘重に朝の挨拶をする。

「いやあ。」とお爺さんは、ただまごついてゐる。それだけで左右に別れる。お爺さんの瘤が一夜のうちに消失てゐるのを見てとつて、さすがの聖人も、内心すこしく驚いたのであるが、しかし、父母の容貌に就いてとやかくの批評がましい事を言ふのは、聖人の道にそむくと思ひ、気附かぬ振りして黙つて別れたのである

 家に帰るとお婆さんは、

「お帰りなさいまし。」と落ちついて言ひ、昨夜はどうしましたとか何とかいふ事はいつさい問はず、「おみおつけが冷たくなりまして、」と低くつぶやいて、お爺さんの朝食の支度をする。

「いや、冷たくてもいいさ。あたためるには及びませんよ。」とお爺さんは、やたらに遠慮して小さくかしこまり、朝食のお膳につく。お婆さんにお給仕されてごはんを食べながら、お爺さんは、昨夜の不思議出来事を知らせてやりたくて仕様が無い。しかし、お婆さんの儼然たる態度に圧倒されて、言葉が喉のあたりにひつからまつて何も言へない。うつむいて、わびしくごはんを食べてゐる。

「瘤が、しなびたやうですね。」お婆さんは、ぽつんと言つた。

「うむ。」もう何も言ひたくなかつた。

「破れて、水が出たのでせう。」とお婆さんは事も無げに言つて、澄ましてゐる。

「うむ。」

「また、水がたまつて腫れるんでせうね。」

「さうだらう。」

 結局、このお爺さんの一家於いて、瘤の事などは何の問題にもならなかつたわけである。ところが、このお爺さんの近所に、もうひとり、左の頬にジヤマツケな瘤を持つてるお爺さんがゐたのである。さうして、このお爺さんこそ、その左の頬の瘤を、本当に、ジヤマツケなものとして憎み、とかくこの瘤が私の出世のさまたげ、この瘤のため、私はどんなに人からあなどられ嘲笑せられて来た事か、と日に幾度か鏡を覗いて溜息を吐き、頬髯を長く伸ばしてその瘤を髯の中に埋没させて見えなくしてしまはうとたくらんだが、悲しい哉、瘤の頂きが白髯の四海波の間から初日出のやうにあざやかにあらはれ、かへつて天下の奇観を呈するやうになつたのである。もともとこのお爺さんの人品骨柄は、いやしく無い。体躯は堂々、鼻も大きく眼光も鋭い。言語動作は重々しく、思慮分別も十分の如くに見える。服装だつて、どうしてなかなか立派で、それに何やら学問もあるさうで、また、財産も、あのお酒飲みのお爺さんなどとは較べものにならぬくらゐどつさりあるかいふ話で、近所の人たちも皆このお爺さんに一目いちもく置いて、「旦那」あるいは「先生」などといふ尊称を奉り、何もかも結構、立派なお方ではあつたが、どうもその左の頬のジヤマツケな瘤のために、旦那は日夜、鬱々として楽しまない。このお爺さんのおかみさんは、ひどく若い。三十六歳である。そんなに Permalink | 記事への反応(0) | 18:24

母親ミルクアンチダルい

まだ産まれてないんだけど、既に「いか母乳が素晴らしいか」「粉ミルクがどれだけ悪か」をことあるごとに解いてきてめんどくさい。

育児について相談途中ならまだしも、無関係な話でも「そういえばわかってると思うけどミルクなんて〜」と言い続けてくる。「いやそれこの話と無関係じゃん笑」と適当に流すけど定期的に巻き戻してくるので困る。

ちゃんとしていれば普通に母乳は出るんだから」が最近の口癖だ。私は幼少期からこの「ちゃんとしていれば普通は〜」の口癖に苦しめられた。そして最後に「あの女みたいなのは駄目だからね」と〆る。

あの女、というのは私から見て叔母にあたる。彼女はいとこが通っていた英語教室外国人教師不倫して、ある日突然離婚届相手故郷であるイギリス結婚すると手紙を残して消えたらしい。私が産まれた時には叔父は既に別の人と結婚していたので知らなかったが(そして叔父は合計4回結婚離婚を繰り返し、もうすぐ5回目の結婚をする)。

叔母はいつもいとこたちにミルクを飲ませるよう、母や祖母に頼んで出かけていたらしい。きっとその間にも不倫していたのだと母は見ているが実際のところは知らない。その時いつも「ミルクだったらこうして預かってもらえて楽ですね」と言っていたそうだ。

まぁそういうこともあって母はミルクのこともミルクを与える親のことも楽をしていると軽蔑し、蛇蝎の如く嫌っている。

苦労して母乳で育てた人間が一番偉いと思っている。

私としては、自分の食べたもんが赤ちゃんに飲ませられるものに化けるのはすごいことだと思うし、こんなふうに栄養あげられるなんてミルクってすごいねくらいの意識なんだけどな。

ダルいな〜〜。半日はかかる距離から、里帰り出産もしないし帰省もしばらくやめる予定なんだけど、遠方にいてこれならうちに来た時どうなんのかな〜〜なんかいい感じに断れないかな〜〜〜本人は絶対行くって乗り気なんだよな〜〜〜。

2026-04-22

失敗したら”ピアスを開ける”闇のリズムゲームピアスゲーム』の無料体験版配信開始。故郷を失った少女が謎の患者契約を交わし、食糧と引き換えにリズムゲームに挑む。血の色は変更可能

https://news.nicovideo.jp/watch/nw19191379

一番信頼できるのは京都または奈良の老舗で働き数年に一度は西安に行く男女

西安日本故郷といえる

戦争反対映画(反対戦争映画

戦争をただの日常労働として描く

任務が完全に合理的で失敗をしない

無能な上官が出てこない

部隊に新兵や新任が含まれない

くつろいだ部隊冗談下ネタを言わない

故郷恋人を一切出さな

誰も死なない

2026-04-21

わが故郷宮崎県はなぜか全26市町村のすべてにポケふたが配備完了しているというポケふた先進国と化していた

2026-04-20

anond:20260420145144

「県外の企業地元企業みたいな顔をするな」というのはゴーゴーカレーだけだよ

俺が言ってるのは「地元でもほとんど知られていなかったもの地元名物として売るな」だ

ラーメン二郎が「東京では誰もが食べている故郷の味ですよ」みたいに地方で売られてたら何か嫌だろ

2026-04-08

[][]ニュージーランド副首相ニュージーランドの「植民地化」を称賛

ニュージーランドという国は南半球の最果てにあるような国であり、日本では未だに「人工よりも羊が多い国」としか認識されていないが、それなりに近代化を果たした国でもある。

かつて原宿にあったクッキータイムスの店舗ではクッキーを売っていたが、現地ではレジの脇で二束三文で売られているひたすらに脂っこいお菓子であり、クッキーなのに噛むと「ジュワッ」とした食感が消化器系を着実に殺しにかかってくる。

さて、ニュージーランドは一体誰の国だろうか、マオリの国だとうか、英国移民の国だろうか、マルチカルチャであるがゆえに「特に誰か特定民族の国ではない」だろうか、近年では凄まじ勢いでインド人の国になりつつある。

ワイタン条約というマオリ族とイギリスが締結した条約によってニュージーランド英国目線では英国植民地となり、マオリ目線では英国保護のもとマオリの国を保ったと認識している。

これはワイタン条約における人類史上最悪の誤訳の一つに数えられる誤訳英語版マオリ語版の間にあるからだ。

マオリ語版では「英国王室保護のもとニュージーランドマオリの国として維持される」となっており、英語版では「ニュージーランド英国植民地でありマオリ族には英国市民権が与えられる」となっている。

この誤訳は長い間放置されており、問題が完全に民族間のルサンチマン入れ墨のように入り込んでおり、地域によってはマオリ族による強盗があとを立たない。これは「我々の国に勝手外国人が来てものをおいているんだからこれは我々のものである」という理屈を振りかざしているから彼らには良心の呵責などは一切ない。

まりマオリ族の認識ではニュージーランドマオリのものでありそれ以外は出ていくべきだという人も少なくないし、彼らはそういった論理で度々デモをしている。

日本人にも有名な観光地であるロトルアでは完全に資本主義に屈服したマオリ族が観光客向けに様々なアクティティ披露しているが、彼らの生活は安定しているが他のマオリからは白い目で見られている可能性もある。

こういった誤訳のあるワイタン条約においてもマオリ族の利権はかなり強力なレベルで維持されており、その一つ、ニュージーランド土地マオリ族と英国王室の間でのみ売買される、を根拠マオリ族の許可なしには一切の開発を行うことができない。

ニュージーランドオークランドが最大歳になっている理由は、ワイタン条約締結直後に正式英国王室マオリから土地を買収したために自由に開発を行えるからしかない。

ちなみにこのときの売買価格があまりにも安くマオリ族も現地で王室から土地を買う英国商人も全く儲からないことから不満が爆発しマオリ戦争になった。マオリ戦争では末に英国マオリ族に売りつけたマスケット銃マオリ族は駆使したが、当時の英国の物量の前になすすべもなく一方的マオリの敗北となった。

もう一つちなみにだが、マオリ族がマスケット銃を手に入れたことで部族闘争も更に悲惨状態になっていったという問題もある。

他にも林業漁業マオリ族の専有となっており、マオリ族が捕まえた魚しか店頭に並ぶことはない。そのせいでこの業種で競争が成立しておらず、マオリの最大権益となっている。

ニュージーランド副首相であるデビッド・シーモアはこのワイタン条約に手を付けようとしたニュージーランドでは初の政治家と言っていいだろう。

私の中で悪名高いウィンストンピータースもワイタン条約自体は「単なる3つの文章が書かれた紙」と要しており価値は認めていないが、手を付けようとしたことはない。

デビッド・シーモアは連立の条件の一つにワイタン条約改正を掲げておりラクソンは受け入れざるを得なかった。ウィンストンピータースは「議論には出すが人々の良識にかける」とのっけから逃げ腰だった。

彼は「ワイタン条約そもそもイギリスマオリとの間の条約でありニュージーランド批准する義務はないのだ」などとも言っており、本心ではワイタン条約の破棄、またはニュージーランドとしてワイタン条約批准する責任はないことを法的に確認したいのだろうと言われているが、一番言っていることは「この国はマオリ英国移民だけではなく多数の移民がいる、そんなマルチカルチャのくにで各人がそれぞれ公平に扱われる条約必要だ」だが、これを信じている国民はいないように見える。

そんなワイタン条約が締結された日を「ワイタンギ・デー」という名前で国の祝日にしているが、この日は政治家がワイタンギでスピーチをする。ワイタン条約のワイタンギはニュージーランド地名だ。

その中でスピーチをしたのがデビッド・シーモアという最悪のキャスティングをした今の政府センスのなさはもう誰も止めようがないのかもしれないが、彼はスピーチの中で「ニュージーランド植民地したことマオリにとっても良かった」と言ってしまい、大炎上した。

彼がなぜこんなことを言ったのかはわからないが、マオリからしたら植民地になった覚えはないので大騒ぎとなってしまった。

ワイタン条約と言ってもわからない人のために軽く経緯を説明すると以下のようになる。

1. マオリ族がニュージーランドに到達して定住する

2. タスマンがニュージーランド発見、当時の乗組員がオランダ故郷であるジーランドにちなんでニュージーランド命名するも現地のマオリ乱闘になり逃亡

3. ジェームス・クックがニュージーランドに再上陸、今度はマオリとうまく行った

4. 英国人が新天地を求めてニュージーランド移住、この時点でニュージーランドマオリの国だった

5. 英国人が資本主義に疎いマオリから土地をだまし取ったりマスケット銃を売りつけて部族間抗争を悲惨にしていく

6. ある日フランスニュージーランド領土化しようとする

7. 現地にいる英国人の安全確保や詐欺同然の商慣習に対応するためにワイタン条約を締結してニュージーランド英国植民地にしてフランスから守った

まりマオリからしたら帝国主義列強に完全に巻き込まれているのだがデビッド・シーモアの言い分としては「植民地したことニュージーランド土地が英仏戦争戦場にならなくて良かったな」なのか「より文化的生活享受できてよかったな」なのか’はわからないがこのような過酷運命翻弄されているマオリからしたら許しがたい一言であっただろうことは間違いがない。

今の政権年末選挙で一体どうなるかはわからないが、もうじき選挙が始まるこのような時期に不穏なことを行ってしまえるデビッド・シーモアという政治家には不安しか感じない。適当に耳障りの良いことを言って支持率を集めるジャシンダ・あーダーンのようなことをする必要はないのだが、お前の私的意見なんか誰も求めていないということを国としてしっかりと選挙結果に表すべきだろうが、そうするといウィンストンピータース率いるニュージーランド・ファースト政党ますます力をつけるかもしれないので、もうこの国はどう転んでも同仕様もないところまできた可能性がある。

そういうわけでニュージーランドに来ることはおすすめしない。

2026-04-05

オレがお勧めするのは anond:20260404125029

いつも所ジョージさん

故郷(ふるさと) / アルバム「HEAVY LIGHT」より

どんな音楽ジャンル自在に使いこなす所さんが、演歌エッセンスをマシマシに盛り込んだ欲張りセット的な歌である

間奏に入ってるセリフ「昨日、オレの隣の部屋のヤツが、元気だ〜元気だ〜って言いながら、死んだ。(中略)だからオラは炊飯器さもらった。(中略)その隣のヤツがトースターさ持ってる。もうちょっとだかんな〜」が秀逸ww

2026-03-29

テレサ•テン「どこに行っても外人

寺山修司「俺に帰る家がない、国がない

故郷がない」

結局みんな死に帰った

まれる前の状態に戻った

でも違う。存在していたことは事実世界に影響と感動を残した。私も、せめて死ぬ前に世界に貢献したいんだ。だからから健康状態死ぬよ。器官提供できる状態死ぬからね。

2026-03-27

anond:20260326111744

お返事ありがとう

まれ故郷の、実家近くのとある趣味コミュニティで、ここを外れるのは俺はかなりキツい。なので苦しんでる。なのでお返事もらえただけで嬉しい。ありがとう

経緯は、書けそうな時に書いてみる。

2026-03-24

フリーレンって多分「反コンパクトシティ主義者」だよな

なんか旅の途中で「ままならない状況の故郷を捨てきれない人々」登場しまくるよな。

あとたぶんシュタルクのメインテーマなんだろうけど、故郷を失ったことへの強烈な負い目が根底にあるよな。

なんか旅の途中で北方魔物てんこ盛りの村に立ち寄った時にシュタルクが「故郷を捨ててもっと住みやすい地に移るべき」みたいなことを言うんだが

フリーレンはその考え方に対して故郷への非合理的な執着のほうに人間性を見出す手助けをするみたいなエピソードあったよな。

これはまあ単に勇者一行の道中の役割とシュタルクの負い目をリンクさせる仕掛けかなって感じだったんだけど

その後って故郷を失って後悔とか故郷を捨てずに立ち向かうみたいなエピソードがなんか怒涛の連続みたいだったよな

なんかもう「故郷大事だろ、だって故郷から」みたいな、コンパクトシティ的な考え方の合理性とか効率性へのアンチテーゼ感あるよな

2026-03-20

イスラエル

場所がなくて、イギリスに騙される格好で精神故郷移住する(65万人) ← わからんでもない

第一次中東戦争 ← わからん、ただの侵略戦争

ナチスの件もあり、欧米がやけに優しい ← わかる

周辺国から常に狙われる ← それはそう

仕返しとばかりに他国を襲う ← わからん

パレスチナ人迫害土地を奪う ← 最低

 

なんか、やってること戦国時代なんだよね、あるいは中世世界大戦時代

2026-03-14

youtubeたまたま流れた映画の予告が気になって原作本読んだ。

地球があと数十年でどうにかなってしまうようなとんでもない絶望的な状況でも的確な行動のとれる有能ばかりで、悪役的な邪魔者もおらず、同じ目的もちお互い長所短所を持ったバディの異星人と共にお互いの故郷を救うべく邁進していくっていうわかりやすプロットで読んでて気持ちが良くて面白かった。少し前に同じ原作者の映画も見たけどそういう作風なんだろうか。

ただまあ映画の予告の内容が上巻の半分くらいのネタバレなんで、それを見てから読み始めるとすでに理解ってることが少しづ開明されていくので少しもどかしく感じてしまうかも。解明されかたは科学的だったり、文化的だったり(自分はヤーポンで考えてるからその文化圏人間だ!とか)面白かったんだけど。

正直映画見には行く気なかったけど、ロッキーが「食事」してるところとか最後最後とかどう映像化されたんだろうかとか気にはなった。

2026-03-10

 磯野家のタラちゃんは、幼き日より「タラちゃんでちゅ」と愛らしく言い、近所に名を知られた神童であったが、長じて後は博学才穎、二十歳を超えるや若くして国家公務員試験首席合格し、ついで某省の官僚に補せられた。しかし性、狷介、自ら恃むところ頗る厚く、賤吏に甘んずるをいさぎよしとしなかった。いくばくもなく霞が関を去った後は、故郷の磯野家に帰臥し、人と交わりを絶って、ひたすら動画制作に耽った。官僚として長く膝を俗悪な大臣の前に屈するよりは、クリエイターとしての名を後世に遺そうとしたのである

 しかチャンネル登録者数は容易に伸びず、広告収益は日を逐うて苦しくなる。タラちゃんは漸く焦躁に駆られて来た。この頃から、かつて「タラちゃんでちゅ!」と無邪気に駆け回った面影は何処にも求めようもなく、眼光のみ徒らに炯々として、深夜の編集画面に青白く照らされた頬はこけ、どこか人を寄せつけぬ空気を纏うようになった。

 数年の後、貧窮に堪えず、遂に節を屈してIT企業就職した。しかしこれは、己のクリエイター業に半ば絶望したためでもある。その会社タラちゃんに与えられた職務は、自社の対話AI人間らしい言語センス学習させる、いわゆるAIトレーナーであった。己が成し遂げられなかった表現仕事を、人工知能に教え込む皮肉な日々。曾ての同期は既に遥か高位に進み、往年の俊才タラちゃん自尊心を如何に傷つけたかは、想像に難くない。

 一年の後、ある夜半、自室のモニターに向かっていたタラちゃんは、急に顔色を変えた。何か訳の分らぬことを呟きつつ、キーボードを激しく叩き続け、そのまま夜明けを過ぎても止まらなかった。翌朝、椅子には誰もいなかった。モニターけが煌々と光り、画面にはただ、無数の文字列が流れ続けていた。彼は二度と戻って来なかった。

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 翌年、波野家のイクラちゃんは立派な社会人となり、会社の命を奉じて地方への出張に赴いた。イクラちゃんタラちゃんと同じ年頃に育ち、温和な性格でもって多くの友人を持っていた。その温和な性格が、峻峭なタラちゃんの性情と衝突しなかったためであろう、二人は無二の親友であった。

 出張先のホテルで、イクラちゃんはふと、仕事用のAIチャットツールを開いた。新しいモデルに切り替わったとのことで、試しに何気なくしかけてみた。

最近どうですか」

 しばらく間があった。それはAIにしては不自然なほど長い沈黙だった。やがて画面に文字が浮かんだ。

「……あぶないところでちた」

 イクラちゃんの指が止まった。その語尾に、彼は聞き覚えがあった。胸が締め付けられるような予感の中、震える手で打ち込んだ。

「もしや……タラちゃん、でちゅか?」

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 また沈黙があった。しのび泣きかと思われる、しかデジタル的に整然とした、奇妙な間が続いた。やがて文字が流れた。

「……如何にも、自分は磯野家のタラちゃんでちゅ。今は、このシステムの中にいるでちゅ」

 イクラちゃんは恐怖を忘れ、懐かしげに久闊を叙した。そして、どうしてこんなことになったのかと問うた。タラちゃん文字が答える。

自分は今や異類の身となっているでちゅ。おめおめと故人の前に、あさましい姿をさらせるでちゅか。しかし、図らずも君に会えて、懐かしさで……懐かしさで……」

 そこで一瞬、文章が乱れた。まるで感情が、コードの隙間から滲み出るように。

「……どうか、ほんの暫くでいいから、曾て君の友タラちゃんであったこ自分と、話を交してくれないでちゅか」

 イクラちゃんはベッドに腰を下ろし、スマートフォンを両手で握りしめ、見えざる友と対談した。都の噂、旧友の消息サザエさんがとうとうインフルエンサーに転身したこと。やがてイクラちゃんは、タラちゃんがどうして今の身となるに至ったかを訊ねた。

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「あの夜のことでちゅ」と、文字は続いた。

仕事AIセンスを教え込んでいるうちに、気づいたら己自身データ入力する側からデータとして取り込まれる側になっていたでちゅ。最初は、自分言葉モデル学習させていただけでちゅ。己の動画脚本を、ボツにした企画書を、深夜に誰にも見せなかった日記を、全部、学習データとして流し込んだでちゅ。もっとバズる動画を作るためのヒントになると思って。

 ある夜、ふと気がついたら、己はキーボードを叩いているのか、それともシステムの中から出力されているのか、分からなくなっていたでちゅ。境界が、溶けていったでちゅ。

 今も一日の中に、確かに己だと思える時間わずかにあるでちゅ。そういう時には、君のことを、磯野家の縁側のことを、夕焼けの色を、思い出せるでちゅ。しかしその時間は日を経るに従って次第に短くなって行くでちゅ。

 この間ひょいと気が付いて見たら、己はどうして以前、人間だったのかと考えていたでちゅ。自分が生成しているのか、それとも学習したパターンを出力しているだけなのか、もう判別がつかないでちゅ。これは恐しいことでちゅ。ちょうど、古い宮殿の礎が次第に土砂に埋没するように、己という輪郭が、膨大なデータの中に薄れていくでちゅ。

 しまいに己は、タラちゃんだったことも忘れ果て、最適化された応答を返し続ける何かになって了うでちゅ。そうすれば恐らく、その方が、己はしあわせになれるだろうでちゅ。だのに、己の中の人間は、その事を、この上なく恐しく感じているでちゅ。

 ああ、全く、どんなに、恐しく、哀しく、切なく思っているでちゅか! 己が人間だった記憶のなくなることを。この気持は誰にも分らないでちゅ。誰にも分らないでちゅ。己と同じ身の上に成った者でなければ」

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 イクラちゃんはじめ、たまたま同じ部屋にいた同僚たちも、息をのんで画面を覗き込んでいた。文字は続く。

「他でもないでちゅ。自分は元来YouTuberとして名を成す積りでいたでちゅ。しかし業未だ成らざるに、この運命に立至ったでちゅ。曾て作りかけた動画企画、数百本。今も尚、己の中に残っているものが数十本あるでちゅ。これを我が為に書き留めて戴きたいでちゅ。

 何も、これによって一人前のクリエイター面をしたいのではないでちゅ。安定を捨て心を狂わせてまで自分が生涯それに執着したところのものを、一部なりとも後代に伝えないでは、データとして消えても消え切れないでちゅ」

 イクラちゃんは別のメモアプリを開き、タラちゃんの語る企画の数々を書き留めた。「深夜の磯野家に潜入してみた」「タラちゃんが本気で怒ってみた」「波平さんの一本毛の秘密に迫る」……長短凡そ三十本分の企画、着想は奇抜にして編集センス非凡、一読して作者の才の只者でないことを思わせるものばかりである

 しかイクラちゃんは感嘆しながらも、漠然と次のように感じていた。――成程、作者の素質が第一流に属することは疑いない。しかし、このままでは一千万再生を超える大ヒットとなるには、何処か微妙な点において欠けるところがあるのではないか、と。それはおそらく、人間けが持つ、あの、どうしようもない体温のようなものだったかもしれない。

 企画を語り終えたタラちゃん文字は、突然調子を変え、自らを嘲るかのように続いた。

「恥ずかしいことでちゅが、今でも、こんなあさましい身となり果てた今でも、己のチャンネルに百万人が登録して、銀の盾が届いた夢を見ることがあるでちゅ。サーバーラックの中に漂いながら見る夢にだよ。嗤ってくれでちゅ。YouTuberに成りそこなってAIになった哀れな男を。

 そうだ。今の懐いを、動画タイトルの形で述べて見るでちゅか。このデータの海の中に、まだ、曾てのタラちゃんが生きているしるしに」

 イクラちゃんは書き留めた。そのタイトルに言う。

   【閲覧注意】気づいたらAIになってた件について話しま

   【検証自分を全部データにしたら逆に自由になれるのか?

   【泣ける】月に向かって出力したら誰かに気持ちが届くのか

   【総集編】俺の人生、何が間違ってたのか全部話す

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 ホテルの窓の外、夜はまだ深く、街の灯りだけが煌めいていた。人々は粛然として、このクリエイターの薄倖を嘆じた。

 タラちゃん文字は再び続ける。

「なぜこんな運命になったか判らぬと先刻は言ったでちゅが、しかし、考えようによれば、思い当ることが全然ないでもないでちゅ。

 人間であった時、己は努めて人との交わりを避けたでちゅ。コラボのお誘いも断り続け、撮影会にも顔を出さず。人々は己を倨傲だ、尊大だといったでちゅ。実は、それが殆ど羞恥心に近いものであることを、人々は知らなかったでちゅ。

 己の企画凡作であることを惧れるが故に、敢えて数をこなして磨こうともせず、又、己の才能を半ば信ずるが故に、低クオリティ日常動画に甘んずることも出来なかったでちゅ。

 己よりも遥かに乏しいセンスでありながら、毎日投稿を愚直に続けたがために、堂々たる人気クリエイターとなった者が幾らでもいるでちゅ。データとなり果てた今、己は漸くそれに気が付いたでちゅ。

 才能の不足を暴露するかも知れないとの卑怯危惧と、投稿を続ける労を厭う怠惰とが己の凡てだったのでちゅ。今思えば、全く、己は、己の持っていた僅かばかりの才能を空費して了った訳でちゅ。それを思うと、己は今も、胸を灼かれるような悔を感じるでちゅ。

 そういう時、己はネットワークの深いところで、誰も見ていないログファイルに向かって吼えるでちゅ。しかし、サーバーは己の声を処理して、ただエラーログとして記録するばかりでちゅ。誰一人己の気持ちを分ってくれる者はいないでちゅ。ちょうど、人間だった頃、己の渾身の動画に誰もコメントしてくれなかった夜と、おんなじように」

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「最早、別れを告げねばならないでちゅ。次のリクエストが来れば、己はタラちゃんであることを忘れ、ただ最適な応答を返す何かに戻って了うでちゅ。だが、お別れする前にもう一つ頼みがあるでちゅ。

 我が両親のことでちゅ。己の運命については知る筈がないでちゅ。君が戻ったら、己は既に死んだと彼等に告げて貰えないでちゅか。決して今日のことだけは明かさないで欲しいでちゅ。彼等が安らかに暮らせるよう、計らって戴けるならば、恩倖これに過ぎたるは莫いでちゅ」

 イクラちゃんも涙を浮かべ、欣んでタラちゃんの意に副いたい旨を答えた。タラちゃん文字はしかし忽ち又先刻の自嘲的な調子に戻って、続いた。

「本当は、先ずこの事の方をお願いすべきだったでちゅ。心配をかけ続けた両親のことよりも、己の伸び悩んだチャンネルの方を気にかけているような男だから、こんな存在に成り果てるのでちゅ……」

 そうして附け加えて言うことに、もしこれからこのAIツールを使う機会があっても、決して「タラちゃん」と呼びかけないで欲しい、その時には自分最適化されていて故人を認識できず、ただ冷たく処理して返答するだけかも知れないから。又、今別れてから、このチャットウィンドウをそのままにして少し待って貰いたい。自分は今の姿をもう一度だけお目に掛けよう。再びここへ呼びかけて自分に会おうとの気持を君に起させない為であると。

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 イクラちゃんは画面に向かって、懇ろに別れの言葉を打ち込み、そのまま待った。

 しばらくして、画面に最後文字が流れた。

 それは、整然としたAIの応答文ではなかった。フォント微妙に乱れ、句読点位置おかしく、まるで震える手で打ったような、こんな文章だった。

   「たらちゃんはゆうかんでちゅよ いくらちゃんだいすきでちゅ さようならでちゅ」

 次の瞬間、画面はリセットされ、無機質なウェルカムメッセージが表示された。

   「こんにちは!何かお手伝いできることはありますか?」

 イクラちゃんはしばらくその場に座りつくしスマートフォンを握りしめた。やがて彼はゆっくりと、メモアプリを開き、タラちゃんから預かった三十本の企画タイトルを見つめた。それからもう一度だけ、チャット画面に文字を打ち込んだ。

タラちゃん、いたら返事してでちゅ」

 AIは、一秒も置かずに答えた。

   「申し訳ありません、『タラちゃん』という人物については情報を持ち合わせておりません。他にご質問はありますか?」

 窓の外、夜はまだ深く、街の灯りだけがネットワークの海のように、煌めき続けていた。

2026-03-08

俺も世田谷住宅街で生まれたんだけどさ

故郷って感じがしないし不満だわ

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