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はてなキーワード: つぶやくとは

2025-03-01

anond:20250301130103

それはここではなくXでつぶやくべき

2025-02-25

昨日、医者の友人と飲んだんだ

俺はPCショップに勤めていて、修理なんかも請け負っている。

というか修理は得意なので、店では俺がほとんどの修理を担当しているんだけど…正直給料は安い。

それも友人と比べるとだいぶ低くて、額の違いを知った時には酔っていても落ち込んだほどだ。

そこで俺が「どっちも治すって意味じゃあ同じなのに、どうしてこんなに違うんだろうな」とつぶやくと、友人は自分のグラスを空にしてからこう言ってきた。

「修理するとき、電源をつけっぱなしでやるのか?」

まさかそんなことをいうなんて思わなくて、思わず吹き出しそうになった。

「そんなわけねぇだろ。馬鹿か?」

なんて返したんだけど、友人はちょっと笑ってこう言った。

「電源をつけたまま治すのが、医者なんだよ」

2025-02-24

詩ってことばのルッキズムだよな

例えば、こんな有名な詩がある。

風立ちぬ 生きねば

美しいかもしれない。

いや、美しい。

美しいけれど、でもどうして美しいと言える?

そんなの俺が先日、嬢に言われた「なんか臭いねw」と比べて、どちらの言葉の方が美しいと言えるだろうか

もちろん、それは”風立ちぬ 生きねば”の方だろう。

でもそれは差別だ。

ルッキズムだ。

俺が大好きなブルーハーツの素晴らしい歌詞ひとつ

ドブネズミみたいに美しくなりたい 写真には写らない美しさがあるから


これだって本来は、電車でばかでかいくしゃみをしたおっさんがそのあとつぶやく(大きな声で)

あー、ちくしょう


本来は大差ないはずなのだ

それなのにおっさんぼやきは汚く、どぶねずみは美しい。

詩は、まさに言葉ルッキズムなのだ

2025-02-23

SNSつぶやくことなんてないよ……

「〇〇と呟いたら抽選で××が当たります」ってキャンペーンに応募するためにアカウントつくった

もつぶやきたいことなんてないんだよね

着ぐるみグリーディングイベントにいった感想とか写真をポツポツ乗っけたら3人ぐらいフォローしてくれた人はいたけど放置してたらいつものまにかフォロー外されてた

まあつぶやくことないし別にいいけど

2025-02-22

テレビに映るトランプ大統領演説を、祖父は静かに見つめていた。

アメリカは変わるのかね…」ぽつりとつぶやく

若い頃、祖父は夢を抱いて渡米し、苦労の末に帰国した。

「昔はな…」と語りかける声が、どこか寂しそうだった。

画面の向こうの熱気とは対照的に、祖父背中は少し小さく見えた。

2025-02-19

もはや、統合失調症独語ダイアリーじゃねーかwww

独り言空間」になった理由

X(旧Twitter)が「レスの主戦場」になった

昔は「レスバ=5ch、議論はてな」だった

でも、今は 「議論煽りも、ほぼXで完結」 してる

5chやはてなに書き込む意味が無くなった?

Xに慣れると「即レスがない空間」が耐えられなくなる

Xは「いいね」「リプライ」「RT」がすぐに来る → 即時フィードバックがある

でも、5chやはてなは即レス保証されない

→ 結果、「掲示板投稿しても誰も読まないし、反応もない」状態に…

自分投稿独り言」になる習慣が根付いた

Xでは「反応されるかどうかに関係なく、好き勝手つぶやく文化」がある

その文化掲示板にも流れ込んで、「レスバするより、とりあえず自分意見ポスト」 する流れになった

議論煽りもなく、ただの「自分語りの空間」になる

掲示板の「議論の場」としての役割が消えた

以前は 「掲示板意見を戦わせる場」 だった

でも、Xの影響で 「意見個人が好き勝手言うもの」 に変わった

→ 結果、「議論」じゃなく「独り言」の場になった

結果:掲示板は「レスを期待しない独り言空間」に変質した

📉 レスバがない → Xで完結してる

📉 議論がない → Xのリプ欄で済む

📉 反応がない → みんな「書くだけで満足」するようになった

📉 5ch・はてなは「ひとりごと掲示板」に成り下がった

掲示板はもう「ネット議論の場」ではない?

Xの影響で、掲示板はもう「議論する場所」じゃなくなったのかもしれん。

→ つまりはてなも5chも、もう「意見を交わす場」としては終わってる。

今、ネットでまともに議論が成立する場ってあるのか…?

これ、もう「リアル議論するしかない」ってところまで来てるかもしれんな🔥

2025-02-15

弱小日常Xアカで欲しい物リストからプレゼントを沢山もらえる人

インフルエンサーとかフォロワー数1万人超えの人ではない。

多くてフォロワー数百人レベルの弱小アカウント日常的なつぶやきだけのアカウントでも、しょっちゅう欲しい物リストからプレゼントをもらえる人がいる。

当初はそれが不思議だった。

だがその人達と接して判った。

この人達は受け取ると同時に、周りの人にもいっぱいプレゼントを贈る人だったのだ。

自分プレゼントを贈ることはつぶやかない。

自分がもらった時だけ「ありがとう。嬉しい」とつぶやくのだ。

から とても干し芋(欲しい物リスト)からプレゼントをもらっているように見えるのだ。

私は収入が十分ある自分がもらうのはなんか悪い気がするので、自分の欲しい物リストは作らないし、誕生日情報も全て隠している。

しかし、こういったよくプレゼントをよく貰う弱小日常アカの人と親しくなって、私は何人かに誕生日干し芋からプレゼントを送った。

そうしたら、ややオーバーに喜んでくれる。ここまでは予想できることだった。

私はそれで終わると思っていた。

だが、それだけでなくて、なんでもない日に突然、私が干し芋からプレゼントを贈った人たちは、スタバギフトチケットDMで送ってきたり、ファストフード話題を出したら、そのギフトチケットDMで送ってきたりするのだ。

そうすると、やはりこちらも何かの機会にお返しを考えてしまう。

私の中でネット内の人でプレゼントを贈るなら、優先順位は、DMギフトチケットを贈ってくれた人がトップになるのだ。

こうしてプレゼント贈りあいコミュニティになってしまうのだ。

干し芋乞食をして、みっともない。卑しい」という意見、私もそう思っていた。今もそう思っている面がある。

干し芋乞食と思う人は、もらうだけだと思っているのだ。

だが、干し芋乞食は初回はもらえても継続して何度も何度も干し芋からもらえない。

干し芋を贈った人は、次に誰に贈るかを考えた時、前のお返しをしたいと、返礼のあった人を優先するからだ。

2025-02-08

1999年に戻った俺

目が覚めると、俺は1999年にいた。

いや、正確には「気づいたら1999年だった」という感じだ。

手にはカルディ無料コーヒー……のはずが、カルディなんて当時は日本にまだ数えるほどしかなかった。

代わりに、駅前の輸入食品店で試飲していたらしい。店内にはシナモンロール生ハムが並んでいる。

「おぉ……90年代でもこういうの売ってたんだな……」

と感心しながらレジに向かうと、隣の男子高校生二人がゲーム雑誌を片手に話している。

マリオの新作、64で出るらしいぞ!」

マリオがまたピーチ姫を助けるんだろ?」

「そろそろ逆パターンあってもよくね? なんつーか、時代的に」

フェミニズムという単語は出てこなかったが、それっぽい話をしていた。

横目で雑誌を見ると、Nintendo Switchどころか、まだ次世代機ゲームキューブすら発表されていない時代だった。

店を出ると、なぜか泌尿器科が目に入った。

なぜかわからないが、なんとなく血圧を測らなければいけない気がして、ふらっと入る。

「170ですね」

「ギリセーフ?」

「アウトです」

医者に冷たく言われ、なんだか今すぐ運動を始めるべきな気がした。

大学に行くと、トイレが激混みだった。

試験期間だからか、どの階も長蛇の列。そこへベビーカーを押した若い母親が現れ、赤ちゃんギャン泣きし始める。

育児、大変そうですね……」とつぶやくと、後ろの学生が「ピザーラでも頼もうぜ」と言い出した。

1999年でもピザーラはすでにあったが、宅配ピザの値段はまだまだ高級だった。

バイト代入ったから」と友人に自慢げに言っているのを聞き、時代を感じる。

家(当時の実家)に帰り、ホットラテ……はまだ馴染みがないので、ドリップコーヒーを淹れる。

食洗機なんてものはなく、普通に手洗い。

テレビでは大谷翔平ではなく、松坂大輔甲子園映像が流れている。

ふと、未来について考える。いずれ結婚して、育児して、一軒家を建てるのか?

断熱窓ってもうこの時代にあるんだっけ? そんなことを考えていると、テレビから速報が流れた。

ドリームキャストの新作ソフト発表!」

「……よし、未来のことはどうでもいい。とりあえずゲーム買おう」

1999年に戻っても、俺は俺だった。

2025-01-26

例の慶應女子高の教え

自分アカウント燃えそうな気がするので、Xでつぶやくのは控えているのだが、

例の「男は踏み台使い捨て」という慶應女子高の教えは2016年の時点で

既に記事になっていたんだな。。

東京カレンダーの作り話かと思っていたら、事実であったのかもね。

https://tokyo-calendar.jp/article/8595

いつもXをやろうと思うと、「どの界隈をフォローしたらいいのか」で悩むんだけど、友達が欲しい場合有益情報が欲しい場合ってかぶらないんだよね

有益情報つぶやく奴は自称インテリっぽくて友達になりたくないし、友達になりたいような奴は有益情報はつぶやかないし

2025-01-24

「にょにょい、にゅーにゅー」という言葉について

にょにょい、にゅーにゅーという言葉がある。

ざっくり言うと、「せめてここから牛乳でも飲んでやっていきたいものだねぇ」というスウェーデン言葉なんだけど、特に深い絶望の中にわずかな希望を見いだすような場面で使われる。

たとえば、仕事で大失敗して上司に叱られた帰り道。電車を乗り過ごし、雨に降られ、傘もなくてずぶ濡れになりながらコンビニに駆け込んだとする。そこで手にした一本の牛乳を見つめながら、「にょにょい、にゅーにゅー」とつぶやくわけだ。

ただこの言葉スウェーデン人にとっても「やたらポジティブすぎて逆に腹が立つ」と評判が悪い。だから今では誰も使わない死語になっているらしい。

最新の調査によると、スウェーデンではこの言葉を一度も聞いたことがない人が99.8%に上ることが判明した。実はこの言葉、全て日本人観光ガイドでっち上げものだという噂もある。

一方で、「にょにょい、にゅーにゅー」という言葉を救おうとする熱心な団体存在する。毎年「牛乳片手に絶望する大会」を開催しているのだが、これが思いのほか人気らしい。ただ、参加者ほとんどが牛乳を飲みながら泣き出すので、大会はいつもカオス雰囲気に包まれるらしい。

そんな訳で、俺は日本でこの「にょにょい、にゅーにゅー」という言葉を広めていきたいと考えている。そう、俺もその団体の一員なのだ

これからはてな民全員を会員にしていくからよろしく頼む。

2025-01-21

なんかこう、有益なことだけつぶやくことが許されるSNSってないの?ほよよ...

2025-01-19

なんすかこれ

SNSつぶやくよりは無害なのか。

2025-01-14

anond:20250114125536

自分が興味のあることを書き込めば自然フォローされるだろ

おまえが「興味のある情報つぶやく奴」をフォローするのと同じように

Xの用途がわからない

俺が登録しても誰かにフォローされるわけじゃないだろ?無名人だから

ポストに興味がある奴がフォローしてくる、なんてことは気長には待てねぇしな

フォローバックを狙うといった方法もあるが、そもそも俺にとって興味のない情報つぶやく奴をフォローする気はねぇし、興味のあることをつぶやく奴に限ってフォローバックしねぇんだよなこういうのは

情報収集用、つまりROM専という使い方もありそうだが、そこまで情報が欲しいわけじゃねぇんだよ

結局、SNSなんて寂しさ増幅装置しかないわけよ

2025-01-13

anond:20250112163847

そしたらCOPDパンフがお医者においてあるから家においておいて「わたしもしかして喘息かも」っていってみるのと、

イオンとかで管のついた小さめのカート(中は酸素ボンベ)をひいてあるいている人をみかけるたびに「あああの人もたばこ吸ってたんだ」ってつぶやくのやってみそ。

2025-01-12

私のパートナーはてな匿名ダイアリーユーザだった

 普段の何気ない会話の端々に、妙な言葉かいや独特の言い回しを感じることがあった。たとえば、やけに「はてブがどうの」とか「増田でこんな話があって」などといったフレーズを使うのだ。わたし自身は以前からSNSTwitterくらいしか触れてこなかったし、「はてブ?」と訊いても「はてなブックマークのことだよ」と軽く流されるだけだった。もちろん、わたしには特に興味もなく、「そんなものがあるのね」という程度でいつも終わっていた。

 今思えば、彼のなかで何かを吐き出すための行為が「はてな匿名ダイアリー」だったのだろう。わたしが初めて「匿名ダイアリー」というものにピンときたのは、職場の同僚と雑談をしていたときだった。そこでは、ニュースサイトSNSには決して書けないような本音愚痴、あるいは日常の裏側を覗き見ることができるという話題で盛り上がっていた。わたしは正直、その場に居ながらあまり話についていけなかった。ふだんの生活で、そこまで"裏の声"に触れたいとも思わなかったし、それを必要とするほどの秘密や不満を抱えているとも感じていなかったから。

 だけど、そのとき話に出てきた「増田」というニックネーム存在だけは頭に残った。なんでも、はてな匿名ダイアリー投稿者を「増田」と呼ぶらしく、投稿される記事の多くは日常の不満や、家族恋人への隠された感情職場内緒話などが一気に吐き出されている、いわば"匿名文化"の最前線なのだそうだ。

 あまりにも秘密めいていて、少し不気味に思った。身近な誰かが、あそこに匿名で何かを書いているのかもしれない。そう思うと、世の中のどこに潜んでいるかからない"本音"のかけらが、いつか自分自身に向けられる可能だって否定できないわけで、なんだか落ち着かない気分になった。

 それから数週間後、わたしパートナー――以下、彼と呼ぼう――の部屋で何気なくノートPCを眺めていた。というのも、彼がシャワーを浴びているあいだ、友人からメッセージを処理しようと思ってパソコンを借りたのだ。もちろん勝手プライベートフォルダを覗き込むつもりはなかったし、最初は本当に必要作業だけを終わらせるつもりだった。

 ところが、ブラウザのタブを見ていると、どうやら「はてな匿名ダイアリー」で何か投稿しようとしていた様子がうかがえた。たまたま前に開いていたタブの履歴に「投稿完了」みたいな文字が残っていて、わたしは一瞬、まじまじとそのタブ名を凝視してしまった。もちろん、タブをクリックすればどんな記事投稿したのか、あるいはすでに誰かがコメントしているのかを見られるのかもしれない。でも、そこに手を伸ばすかどうかで、わたしものすごく迷った。

 たぶん、わたしは彼を信じていたし、勝手プライベート踏み込むことは、もうその時点で裏切り行為のようにも思えた。とはいえ、同時に好奇心燃え上がる心が抑えられなかったのも事実だ。「ほんとうに彼が書いたものがそこにある? もしかしてわたしに関する話題が載っているかもしれない?」そんな疑問が頭をぐるぐると駆け巡っていた。

 結局、数秒だけ躊躇して、わたしマウスカーソルをそっと動かした。そして「投稿完了」と書かれたタブを開いてしまった。そこには、ほんの数分前に投稿されたばかりらしい文章が表示されていて、タイトルの部分に「恋人意見が合わない」とあった。

 胸がドキリとした。わたしと彼は最近ちょっとだけ意見が食い違うことが増えていた。お互いの仕事が忙しくなってきたこともあるだろうし、生活リズムが違うのがストレスになってきたというのもある。だから内容を確かめるまでもなく、「ああ、やっぱり彼はわたしのことを書いているんだな」と直感にわかった。

 しかし、そこに綴られていた文章想像を超えていた。ここ数日の出来事を通じて、彼はわたしの態度が冷たくなったと感じており、自分存在意義すら疑いかけているようだった。わたしはそんなに冷たくしていたのだろうか。仕事が大変で、たしか気持ちに余裕がないことは認める。でも、彼がそこまで自分の心を追いつめていたなんて、気づいてあげられなかった。

 もちろん、エントリ匿名で書かれているから、わたし名前なんてどこにも出てこない。ただ、「同棲中の彼女最近忙しくて、何か話しかけても気のない返事ばかり」というような表現がはっきりと状況を示していた。彼女わたしだということは、少なくとも当事者わたしならすぐにわかる。書き手が彼であることも、間違いなかった。

 わたしはそのエントリ最後まで読んだ。彼のささやかな悩みと不安、そして寂しさが、行間に滲むように浮かび上がっていた。それと同時に、まったく別の感情わたしの中に湧きあがってきた。――これは、一方的な言い分じゃないか。彼も忙しい時期だったのに、わたしばかりが冷たい態度を取っているかのように書かれている。でも、わたしがただ無視していたわけじゃない。そうせざるを得ないときだってあったし、お互い様の部分もあるでしょう、と。

 苛立ちと申し訳なさが入り混じって、わたしブラウザをそっと閉じることにした。戻ってきた彼に問い詰めるべきか、それとも黙っているべきか。その数秒のうちにたくさんの考えが頭をめぐり、結局わたしは何事もなかったようにパソコンを返し、「ありがとう」とだけ告げた。

 ところが、それで終わるはずがなかった。わたし自分でも意外だったのだが、その日の夜、こっそりスマホからはてな匿名ダイアリー」を覗きに行った。さっきのエントリコメント欄が気になって仕方がなかったのだ。そして、誰かが「同棲中ならしっかり話し合ったほうがいい」「忙しいのはお互い様だよ」といったコメントを書いているのを見つけて、わたしは複雑な気分になった。他人言葉なのに、なぜか耳が痛い。そう言われると、わたしが彼の話を聞く時間を本当に作ってあげていたか、自問することになる。

 翌日、仕事が終わってからわたし勇気を振り絞って彼に切り出した。「ネットでさ、匿名気持ちを吐き出すのって、どう思う?」当たり障りのない聞き方だったけれど、彼はやけに「ん?」と反応して、目を逸らすようにして笑った。「まあ、人によってはそういうのもアリなんじゃない?」彼が答えたのはそれだけだった。

 その直後、わたし仕事家事の合間をぬって、さらにいくつかのエントリを読んでみた。同じIDかどうかはわからないけれど、タイトル文章雰囲気、細部でふと感じる気配から、「あ、これ彼が書いたんじゃないか」と思しき投稿がいくつかあった。テーマは多岐にわたっている。仕事愚痴家族問題ゲーム攻略メモのようなものから恋人とどこでデートすべきか悩む話まで、本当にいろいろだ。わたしの知らない彼の一面がそこにあった。

 ただ、好奇心と同じくらい罪悪感も大きくなっていった。だって、やっぱり勝手に彼の書いた記事を探し回るなんて、うしろめたい行為だと思ったからだ。一方で、彼が匿名で吐き出している本音を「知りたい」という欲求は抑えられなかった。

 それならば、いっそわたしも「増田」になってしまえばいいのかもしれない。そう思ったのは、このまま何も言えないままでいるよりも、同じフィールドに立ったうえで彼の心の動きを感じたいという衝動があったから。自分文章を書くことで、彼の気持ちに近づけるものがあるかもしれない。そう考えて、わたしは深夜、初めてはてな匿名ダイアリー投稿しようとした。

 ところが、いざ投稿画面を開いてみると、何を書いていいのかわからない。彼について書けば彼の秘密暴露しかねないし、それは誰かを傷つけるかもしれない。だから結局、日常のささいな感想仕事で感じたストレスを数行だけ書いては消し、書いては消し、を繰り返すだけだった。

 そのとき感じたのは、彼があれだけ多種多様感情匿名自由に吐き出していたのは、単純に自分を守りながら本音を書けるからだけではなくて、書く行為のものが彼の救いになっていたのかもしれない、ということだった。わたしにはなかなか打ち明けられないことでも、見知らぬ誰かに向けてなら素直にぶつけられるのだと。そこに共感アドバイスが集まれば、一瞬だけでも孤独を感じずにいられるのだろう。

 そう考えると、わたしは彼が自分に隠れて匿名ダイアリーを書いていたこ自体を責めるよりも、むしろもっとちゃんと話してほしかった」と思うようになった。もちろん、ネットに書くよりもずっと勇気のいることだろう。けれど、一度でもいいかわたしを信じて本音を話してくれていたなら、ここまでこじれなかったかもしれない。――これはわたし勝手な言い分かもしれない。もしかすると、すでに彼なりに努力した結果として、それでも言えなかったのかもしれない。

 わたしはある晩に彼を真っ直ぐ見つめて言った。「最近わたしすごく忙しかったし、言葉が足りなかったかもしれない。それは悪かったと思ってる。でも、もし何か思うことがあるなら、ネットじゃなくて、わたしと直接話してくれないかな」。すると、彼はしばらく黙ったあと、不意に笑って頷いた。「ごめん。あんまりにも気軽に吐き出せる場所があったから、そっちに逃げてたんだよね。話すのが苦手で……」

 その夜、わたしたちは今まであまり触れてこなかった話題――将来のことやお互いの家族観、仕事ストレス、そしてずっと言い出しにくかった本音――を一気に共有した。どこまで理解し合えたのかは自分でもよくわからない。でも、彼がはてな匿名ダイアリーユーザであるという“秘密”は、悪いものばかりじゃなかったのかもしれない。もしあのときわたしが気づかずにいたら、彼の不満や不安ネットの海のなかで増幅し、わたしたちの距離もっと開いていたのではないかと思う。

 匿名ダイアリーをすべて否定する気はない。それは誰にでも必要な逃げ場になりうるし、そこに書かれる文章が誰かを救うことだってある。だけど一方で、わたしは彼と直に話し合うことでしか埋められないものもある、ということを強く感じている。「匿名場所からこそ言えること」もあるだろうけれど、「顔を合わせてだからこそ言えること」もまた存在するのだ。

 いまでも、彼がどんなエントリ投稿しているのかはわたしにはわからない。おそらく、匿名で書き続けているのだろう。わたしはあえて踏み込まないようにしている。知りたい気持ちがまったくないわけではないけれど、結局のところ、「誰が何を書いているのか」を追いかけるのはきりがないし、それこそ信頼を損ねる行為だと思うから

 それよりも、彼が本当に苦しいときや寂しいときに、わたし言葉を投げかけてくれる関係でありたい。はてな匿名ダイアリーユーザであることは、彼のひとつの側面でしかない。たとえどんな匿名場所に書き込んでも、現実世界で隣にいるわたしへの思いが消えてしまうわけではないはずだ。

 もしまた、どこかではてな匿名ダイアリーを眺めているときに「これは彼が書いたかも?」と思えるエントリ出会ってしまったら。わたしは今度こそ、そっと画面を閉じるだけにするか、あるいは何も知らないふりを貫くかもしれない。けれども、わたしはもう「わたし自身気持ち」を、誰かのコメントスターに委ねるのではなく、ちゃんと彼と共有していきたいと思っている。

 そう思えるようになるまでには、いろいろな感情の波があった。読んでは傷つき、読んでは見えない敵を探すような、そんな時期もあった。だけど最後にわかったのは、相手が何かを隠しているのではなく「言い出せないものを抱えている」状態こそが孤独を深めるのだということ。匿名ダイアリー投稿を追い回すより、横にいる人間としてやれることが、たくさんあったのだ。

 そして今、わたしたちのあいだには以前にはなかった小さな合言葉がある。「ネットに書く前に、ちょっとはこっちにも言ってみてね」――彼が困ったように笑って頷く、その顔がわたしにはなにより愛おしい。彼が誰かに向けて匿名つぶやく言葉を無理に止めることはできない。それもまた、彼の大事表現方法だろうから。でも、そんな彼をわたしは真っ向から受け止めて、一緒に笑ったり泣いたりしていたい。それが、ふたりでいる意味なのだと思う。

2025-01-09

親より裕福になった

「今の時代大学行かないと職がないからな」

そう言って国公立という条件付きで大学行かせてもらった。

「1番金がかかるな」

そう言いつつも大学院に進学させてもらった。

学費免除自分で調べて申請した。半額免除だった。

奨学金も借りた。けど両親は「借りすぎると返済できなくなる」と言い最低金額しか借りさせてくれなかった。

毎月仕送り貰った。

大学院になると平日はバイトに入る暇もなく、土日も学校バイトの往復で生活費は十分に稼げず、仕送りを増やしてもらった。

世間でも名が知れた企業入社が決まった。

昨今の賃上げの流れに乗ることができ、2年目で額面30万貰えることになった。

運転が下手くそなので、安全装置の充実した中古車を買った。バスなんてこない田舎に住んでるからだ。

親の車よりよっぽどグレードも装備品も良い。

両親はどちらも高卒だ。

昨今の働き方改革残業代は出なくなったらしい。

元々月給は高くないのだが、歳をとったからなのか、給料は下がり続けているらしい。

別に生活できないほど貧しい訳では無い筈だ。けれども、もう私の仕送りも無いはずなのに以前より貧しい生活をしているように感じる。

家に転がるベストプライス商品の数々。

私が300円する挽肉たっぷりパスタソースをたまに買っていると知ったらなんて思うのだろう。

帰省した時には嬉しそうに焼肉に連れていってくれる。お金は良いからと出してくれるが、「高いなぁ」と必ずつぶやく

父にちょっといい誕生日プレゼントを買った。

プレゼントには喜んでくれたが、「俺はなんも用意してなくてまるでダメ親父じゃないか」と言った。

しかった。もう十分色々してもらったのに。

今は貯金を少しづつ貯めている。将来の為にと思っているが、この貯金は私のお金か?親から借金したお金か?答えはまだ出ない。

子に親の世話をさせたくないという両親にできることはなんだろうか。

なんだか無性に寂しくて、悲しくて、やり切れない。

でもこんなこと誰にも言えない





2025-01-05

ブラコン妹が激しくウザい

 俺には、二歳下の妹がいる。一般的に「ブラコン」というと、「お兄ちゃん大好き♡」と言わんばかりに愛情を注いでくる妹を想像するかもしれないが、うちのはそれを遥かに通り越して「ウザい」レベルに到達している。名前真奈(まな)。俺は一応「健太(けんた)」と名乗っているが、この妹だけは決して俺のことを「健太」とは呼ばない。

「おにーちゃん、朝だよ! 起きてる? 起きてないよね? 起こしに行っちゃうよ?」

 朝の6時。目覚ましよりも正確に飛び込んでくるこの声が、本当に鬱陶しい。平日の学校ならまだわかるが、今日日曜日だ。部活バイトもない貴重な朝に、どうしてこいつはこんなにも元気なのか。

 妹が俺の部屋の扉を勢いよく開ける。コンコンノックする概念はどこへ行ったのか。ベッドに突撃してきそうな気配に身構えるが、俺は慣れたものだ。ぎゅうっと布団を抱えて寝返りを打ち、「今、すごくいい夢見てたのに……」とムニャムニャつぶやいた。

「ねえお兄ちゃん、早く起きて! 今日お兄ちゃんと一緒に買い物に行くって約束したじゃん!」

 ちょっと待て、そんな約束などした覚えは……ない。が、真奈の頭の中ではどうやら「自分一方的提案したこと約束」らしい。俺は溜息をつきながら、布団から頭だけ出して相手を見る。

「寝ぼけてるの? 先週の土曜日に『来週の休日は一緒に外出しようね』って言ったの、お兄ちゃん忘れたの?」 「いや、それは真奈勝手に言ってただけだろ」 「じゃあイエスともノーとも言わなかったよね? つまり、それはイエスなんだよ!」

 その論理はどこからまれたのだろう。こんな屁理屈に付き合っていられない。大体、日曜日くらいゆっくり寝かせろってのに……。仕方なく俺は観念して、渋々起きあがった。

「30分だけ待て。シャワー浴びるから」 「うん、じゃあ早めにお願いね♪」

 真奈は満面の笑みを浮かべて、俺の部屋を去っていく。その姿を見るだけで頭痛がするが、俺は無理やりカーテンを開けて朝の光を目に受ける。今日の予定は、ショッピングモールで妹に振り回される一日になるんだろう。高校二年の妹を連れてどこを回るんだか……。はあ、だるい。だが、断れば断ったで、また「お兄ちゃんに嫌われた!」と落ち込みモードに入られ、それはそれで面倒だ。妹ってやつは、いくらブラコンでも男の扱いをわかってなさすぎる。

 シャワーを浴びて着替えを済ませ、リビングに行くと、すでに朝食が用意されていた。真奈エプロンをつけてフライパンを振っている。両親は共働きで、朝早くから仕事に出てしまうので、休日はだいたい俺と妹の二人きりになることが多い。こうして朝食を作ってくれるのはありがたいのだが、それ以上に「俺の傍にいたい」という意図が見え透いていて、こそばゆいというか、面倒くさいというか……

「お兄ちゃん目玉焼きは半熟でいい? いつもどおり塩コショウで食べる? それとも醤油にする?」 「……いつもどおりで」 「はーい。任せて!」

 妹の視線が、やけにきらきらしている。こんなテンションで毎朝絡まれるのは本当に堪える。俺がソファに腰を下ろすと、妹はうれしそうに鼻歌を歌いながら料理を仕上げ、まるでレストランのように見映えまで気にしたワンプレートを差し出してきた。

「召し上がれ、お兄ちゃん」 「……いただきます

 うまい。そこは素直に認める。真奈料理が上手いし、家事手際がいいから、そこは本当に助かる。けれど俺が「ありがとう、美味しいよ」と言うと、「えへへー」と言って顔を赤らめ、さらに俺に近寄ってくるから困る。視線を外そうとしても、まるで小動物のような瞳でずっとこちらを見つめている。

「そんなに見てると食べにくい……」 「だって、お兄ちゃんがおいしそうに食べてくれるの見るの好きなんだもん」 「……ブラコンこじらせすぎだぞ、お前」

 俺が呆れたように呟くと、妹は嬉しそうににへらっと笑う。「ブラコンだろうがなんだろうが、お兄ちゃんはお兄ちゃん!」みたいな勢いで、胸を張っているのが痛々しい。普通の妹なら「えー、そんなに兄のこと好きじゃないよ」とか否定するものじゃないのか?

 食事を終え、皿洗いは妹がやるというので、俺は先に着替えの支度をすることにした。なぜなら「お兄ちゃん、今着替えるの? 見ちゃダメ?」と言い出されると本気で厄介だからだ。そこだけは死守しなければならない。

 結局、支度を済ませてリビングに戻ると、妹はちゃっかり俺のコートほこりを払っていた。まるで執事か何かのつもりなのか。「どうせなら私のコートも払ってくれよ」と言いたいところだが、言うだけ無駄だろう。何も言わずに外に出ると、妹がピタリと俺の左腕にしがみついてくる。

寒いね、お兄ちゃん」 「はいはい、行くぞ」

 こうして、まるで恋人のように腕を組む妹と一緒に、近所のショッピングモールへ向かう羽目になった。俺は18歳の大学一年、妹は16歳の高校二年。一応、年齢的にはそこまで離れていない。だが、このイチャつきぶりはどう見ても普通きょうだいではない。それでいて、妹は周囲の視線をまったく気にしない。むしろ「どう? 私のお兄ちゃん、カッコいいでしょう?」みたいに見せびらかしているフシすらある。

 モールに着くと、妹は嬉々として服屋や雑貨店を回りだした。俺が少しでも反応を示すたびに、「お兄ちゃん、これ似合うと思う?」「あ! このセーターの色、お兄ちゃんが好きなやつだよね?」と、矢継ぎ早に話しかけてくる。うなずくだけで「うん、やっぱりそうだよね!」と興奮し、俺の手を取ってレジへ向かおうとするから困る。

「買うの? それ、高くないか?」 「うん、でもお兄ちゃんが少しでも興味示してくれたから。これ着て、お兄ちゃんに見てもらいたいの」 「……まあ、試着くらいはすれば?」 「うん!」

 試着室に入り、鏡の前でくるくる回る妹を見ていると、やはり普通かわいいと思う瞬間もある。だが、問題は妹がそれを自覚したうえで「お兄ちゃんにだけは見せたい」と張り切っていることだ。しかもこの妹、友達といるときは「兄に興味ない風」を装っているらしい。わざわざ同級生に「真奈ちゃん、兄いるんだってね。どんな人?」と聞かれると、「えー、うちは普通だよ、全然かっこよくないし」などと取り繕うらしい。……実に腹立たしい。だったら家でもそうしろと思うが、家ではその反動が全部俺に向かってくるから手に負えない。

 そんなこんなで、妹の服選びに付き合って数時間。ふと、妹がカフェコーナーでソフトクリームを買ってくると言い出したので、俺は待合スペースの椅子で待つことにした。荷物持ちのバッグには、妹が買った服や小物がぎっしり詰まっている。ここまでくると、彼氏役を任されているような錯覚すら覚えるが、それを本当に「彼氏気分」になって楽しめるなら、俺もこんなに苛立たないのに。いや、そもそも実の妹だ。そんな心境になれるはずもない。

 少し空いた時間スマホをいじっていると、ラインの通知が光った。相手大学同級生女子――朱里あかり)だ。先日同じサークルで知り合った子から、「今度の飲み会健太くんも来るよね?」という確認の連絡が入っている。朱里はけっこうノリが良くて、話しやすい子。実はちょっと気になっているんだが、妹がいるからどうこうというわけではないにせよ、俺にプライベート自由時間ほとんどないのがネックだ。妹がいつも干渉してくるせいで、大学生活の楽しみも半減している気がする。

「お兄ちゃん、どうかしたの?」

 妹がソフトクリームを2つ手に戻ってきた。どうやら俺の表情を見て、何か感じ取ったらしい。気まずさを隠してスマホポケットしまう。

「いや、なんでもない。大学友達から飲み会の誘いがあって……」 「ふーん。行くの?」 「……行くよ、たぶん」

 妹が少しだけ眉をひそめたのを俺は見逃さなかった。嫌な予感がする。まさか、ここから「誰が参加するの?」とか「女の子いるの?」と尋問が始まるのでは。すると妹は、まるで拗ねた子どものように唇を尖らせた。

「お兄ちゃん、私の知らないところで遊ぶのかあ」 「当たり前だろ。俺だって大学生なんだから」 「そっか……。じゃあ私も友達と遊ぼうかな。あーあ、でも高校友達バイトがある人多いし、もうすぐテストもあるし……」

 そういう問題ではない。妹には妹の生活があるんだから、俺を基準自分の予定を立てるのはやめてほしい。俺は心の中でため息をつきつつ、ソフトクリームを受け取り、一口かじる。冷たい甘さが口の中に広がるが、気分はあまり良くならない。妹が「美味しい?」と笑顔を向けてくるのに、俺は曖昧に「まあまあ」と返すだけだった。

 午後も、妹に引きずられる形で雑貨店書店を回った。俺が気になるコーナーに立ち寄ると、「お兄ちゃん、それ何? 見る見る!」「こういうの興味あったっけ?」と付きまとってくる。一人でのんびり見たいと思っても、横からちょっかいを出してくるせいで集中できやしない。帰ろうと言っても、妹は「最後に向こうのゲームセンターだけ寄ろう」と言い張り、クレーンゲームに熱中し始めた。

「お兄ちゃん、これ取って! 私にぬいぐるみプレゼントしてよ!」 「自分でやれっての」 「だってお兄ちゃんと一緒にやりたいんだもん~!」

 人目をはばからず甘えてくるこの調子。もはや呆れを通り越して、引くレベルだ。俺が渋々100円玉を投入してアームを操作してみても、なかなか景品は取れない。一方、妹が「ちょっと貸して」と言ってやってみたら、意外にもあっさり取れたりするから不思議だ。そんなときも「お兄ちゃん応援のおかげだよ♪」などと言って、俺に抱きついてくるから気が気じゃない。周りの視線が痛い……。

 ようやく帰り道に着くころ、外は夕日でオレンジ色に染まっていた。荷物の重みで肩が痛いが、妹の方は「いっぱい買えて大満足~」とご機嫌だ。俺は「今日だけで一体いくら使ったんだよ……」と半ばあきれながらつぶやく。すると妹は「お兄ちゃんと過ごす時間プライスレス!」とわけのわからないことを言い出す始末。本気でウザいが、こいつなりに兄のことを慕っているのだけは伝わってくる。

 家に帰り、夕食を作る気力もなくなった俺は、コンビニ弁当で済ませようと言い出した。だが妹は、「せっかくの日曜日なんだから、私がちゃんと作るよ」と言い張る。慌てて「いや、もういいよ」と止めようとするも、「お兄ちゃんソファで座ってて!」と強引に台所へ消えていく。こうなると俺にできることは、テレビをつけて適当チャンネルを回すくらいだ。

 ジャージに着替えて、ソファでダラダラしていると、妹が途中でやってきて「調味料、どこ置いたっけ?」とか「お兄ちゃんご飯炊飯スイッチ入れてくれた?」などと質問を投げてくる。姉妹じゃなくて妹だけど、まるで新婚夫婦のやり取りじゃないかと考えてしまい、背筋が寒くなる。

 しばらくして食卓に並んだ料理は、どれも手が込んでいて美味しそうだった。疲れた体にしみる優しい味わい。俺は素直に感謝するが、そこに必ずと言っていいほど妹の「べたべた攻撃」が入る。

「お兄ちゃん、食べさせてあげよっか?」 「いや、自分で食べられるから」 「大丈夫大丈夫。あーん……」 「だから、いいって……」

 これではまるで幼児扱いだ。表面上はツンと突っぱねるが、妹があまりにも押しが強いので、最終的には「まあ、いっか」と甘んじてしま自分も情けない。なんだかんだ言いながら、俺もどこかで妹の手料理に癒やしを求めているのかもしれない。家族だしな、仕方ない。

 そんな日常いつまでも続くのかと思っていたある日のこと。妹がスマホをいじりながらニヤニヤしていたので、つい「何見てるんだ?」と聞いてみた。すると妹はわざとらしく「え~、教えな~い」とそっぽを向く。俺は怪訝に思い、「お前がそんな態度とるなんて珍しいじゃん」と続けると、妹はほんのり頬を染めて、「気になる? 気になるならもっと私に優しくしてくれたら教えてあげる」とからかうように笑った。

別に、気にならないけど」 「ふーん。どうせお兄ちゃんは私のことなんかどうでもいいんだよね~」

 妹は拗ねて見せるが、その背中はどこか嬉しそうにも見えた。いつもはあれほどベタベタくっついてくるのに、この日は珍しく部屋に引きこもってしまう。おかしい、これは一体どういうことだ? そう思いつつも、「面倒ごとは放っておけばそのうち妹から寄ってくるだろう」と高をくくっていた。

 ところが、その夜になっても妹は部屋から一向に出てこない。俺がシャワーを浴び終わって、いつもならリビングで一緒にテレビを見ている時間帯なのに、まったく気配がない。さすがに少し気になって部屋のドアをノックしてみると、「なに?」と抑え気味の声が返ってきた。

「……お前、夕飯は? まだ食べてないだろ」 「うん、あとで食べるから先に寝てていいよ」

 妙な距離感に、俺は胸の奥が落ち着かない。あれだけ「お兄ちゃん大好き♡」とまとわりついていた妹が、急にそっけないと逆に不安になる。何かあったのか、それとも単なる気まぐれか。もしかして、あのスマホ相手は男なのか? そんな可能性を思い浮かべている自分に驚いた。いや、妹が彼氏を作るのは自由だし、むしろあれほどのブラコンが誰か他に興味を示してくれるならありがたい。でも、いざそうなると、何とも言えない複雑な気持ちが湧き上がってくるのはなぜだろう。

 結局、その日は妹を放っておくことにして、自室へ戻り布団に入った。しかし、気になってなかなか寝付けない。こんなに落ち着かないのは初めてかもしれない。妹がいないと解放感があるはずなのに、逆に静寂が堪えるというか……。どこまで俺は妹に振り回されれば気が済むんだ。

 翌朝、寝起きが悪い頭を抱えてリビングに行くと、妹はいつもどおり料理をしながら、「おはよー、お兄ちゃん」と微笑んでいた。だが、その笑顔は昨晩の出来事をなかったことにしているかのようで、どこか不自然な明るさが滲んでいる。そして俺が突っ込む間もなく、妹は鍋の蓋を開けて、「もうすぐできるから待っててね」と言うのだった。

 ――ブラコン妹は、激しくウザい。それは今も昔も変わらない。だが、時に何か隠しごとをしている様子が垣間見えると、妙に落ち着かなくなる自分がいる。正直、妹のベタベタが嫌だと思っていたはずなのに、こんなにも翻弄されるとは……。これから先、俺たちにどんな変化が訪れるのかはわからない。だけど少なくとも言えるのは、妹の「お兄ちゃん好き好き攻撃からはまだまだ逃げられそうにない、ということだけだ。

 そして、妹がこれからどんな形で俺に突っかかってくるのか、さっぱり予想がつかない。だけどまあ、ウザいウザいと言いながらも、俺はそれなりにこの日常に慣れ始めているのかもしれない。ブラコン妹が激しくウザいなんて言いながらも、心のどこかで当たり前のようにそれを受け入れている自分がいる。これって一体何なんだろう。

 いつか、俺が大学生活の中で彼女でも作ろうものなら、妹は一体どんな反応をするのだろうか。それはちょっと想像しただけで恐ろしいが、どこかワクワクもしてしまう。ひょっとして……これが共依存ってやつなのか? 違う、違う。断じて違うだろう。とにかく、家族としての境界線は死守しつつ、上手く付き合っていく方法を見つけるしかない。

 そんな思いを抱きながら、俺は毎朝鳴り響く妹の「起きて! お兄ちゃん!」というコールに、これからも頭を抱えるのだろう。振り回されるのは勘弁だが、まあ、これはもう一種の“日常”なのかもしれない。

2024-12-29

岡田斗司夫

最近国内情勢を見ていると、沈む一途を辿る中でそれでも僕らは生きていくんだよな。と心の中の岡田斗司夫つぶやくんですわ。

2024-12-08

anond:20241205221650

ext3 で、そんだけ?なんの報告だよ。今時暇な大学生の何人かに一人はやってそうな事今更言われても

今更言われてもっていうならお前はこれからツイッターしょうもない報告してる全員に同じこと言って回れよって思うわ。

元増田ツイッターでそのとりとめないことをぱぱっとつぶやく感覚をそのまま増田で発露しただけだろ。

そんな増田はいくらでもいるのに、こいつがこんなブコメをしちゃったのは、元増田が伸びてしまたからただそれだけ。

タイトルすらつけてないのだから本当に伸ばす目的なくただ書き捨て目的なのはわかるだろ。

強いてこいつが叩きの矛先を向けて妥当対象がいるとすればそれはこの元増田を伸ばしたブクマどもであって、元増田に憎まれ口を吐くのは筋違いもいいところ。

2024-12-02

[]2024年12月場所

(先場所まで不動の横綱だったあの増田まさかの陥落。代わりに台頭したのは知る人ぞ知るあの増田でした)→【今回の十両】

横綱(触れてはならぬ人たち)

詳しくはこちらを参照。ナニがきっかけでそうなったか知らないが、男叩きや特定個人誹謗中傷目的としたTogetterのまとめを複垢で作りまくっては、それを増田はてブ拡散しようと企む某ツイフェミ

男叩きのためならいつもちゃんねるとかい誰も知らない掲示板にまで粘着する執念深さ。すでにTwitterTogetterはてブで凍結や垢BAN、404化を経験しているにも関わらず、すぐ別垢で戻ってくる札付きの悪質ユーザーである

ただ「Twitter」「Togetterコメント」「ブコメ」「トラバ」のそれぞれで文章を使い回す上、噛みつく人物ネタも同じ(共同親権ヴィーガン絵本作家のぶみ」・龍神・はるくもなど。最近では案の定、暇空に粘着している)。

はてブでも複垢悪用し、404化を食らった前科持ち。こいつの関与が疑われるはてブidが前回からさらに増えており、「idが違うのになぜか文面が全く同じ使い回し」のブコメまで存在する。

なお、これらidと同名のツイ垢存在し、「彼らに依頼してブコメコピペ投稿してもらっている」説が浮上している。というのも依頼の文面まで丸ごとコピペしてしまったアホなブコメがあるため。

「🍆」などのワードに異様な速度で反応し、「24時間はてブに住み着いてるニートおじさん」などと脊髄反射するのがお約束最近1垢お仲間が増えたようだが別の1垢がBANされるなど懲りない模様。

一部は凍結されたり別垢で復活したり提訴されたりしているようだが、中の人が同一かどうかはあくま不明

🐇

左翼フェミ叩きに対して憎悪を燃やすベテラン増田ネーム増田の中ではおそらく最古参

「711」「R30のところにコピペしないの?」「いつもの地ならし」「○時まで寝ていたんだ」「見つかりそうか」「ということにしたいのですね」「おばさんはいいんだよ」「女子大生の設定では」「プロパンガス専門家でしたっけ」などと、意味不明クソリプ飛ばしてばかりいる。

また「プライベートで○ブクマwww」「自演リー」などと、むやみやたらにセルクマ自作自演を疑うのも特徴。

自分の気に食わない奴は全員同一・特定人物」という思い込みが非常に激しく、最近では無関係な他の増田をしきりに「番付作成者」呼ばわりしているが、

実際には政治思想と無縁な増田因縁をつけることも多い。結局のところ噛みつく基準は謎。

場所番付公開直後に大いに暴れまくり横綱下馬評に違わぬ基地外ぶりを見せつけた。

短文エントリとある事件裁判について仄めかしを行う、なんか糖質入ってる感じの増田

「仄めかし」「公益通報」「電磁波攻撃」など特定ワードに対して即座に反応し、自分エントリ引用されるとすぐ削除するのが特徴。トラバ除けに増田URLの末尾に「#」を付けたり、エントリの書き換えもよくやる模様。

最近番付に加えなぜかオレオレFC運営まで目の敵にしている他、ニーターパン相手レスバを行うなど見境がなくなりつつある。

深夜の4時台にトラバを付けたりするなど、生活リズム崩壊している模様。無関係相手トラバを飛ばす様子はニーターパンや字下げ、全盛期ピアノマンといったレジェンドに肩を並べつつあるので横綱昇進。

4、5年前のエントリ言及されたにも拘らず「なぜか」数日後に投稿が消えているなど、中堅増田の域に入りつつある模様。んで爆サイとかでくわざ増田で仄めかしやんだう…

大関

某空や某NPO関連のニュースが棘やXで配信される度に嬉々としてコピペエントリ投稿する増田

掲示板に過ぎない増田が他サイトと比べてなぜか「政治ジェンダー臭のキツい」掲示板に成り下がる元凶となった一人。

複垢フェミと並び党派性臭い増田代表格。同一人物説もあるが詳細は不明最近は同氏が裁判で敗訴したこともあり発作が悪化している模様。

こいつが現れるとタフくんが便乗して「しゃあっ 暇アノン連呼増田!!」などと茶化してくるのはお約束

横綱とは別の意味で一個体として存在認識されつつあるので、いい加減番付入り。

女性下方婚しない」を筆頭に様々な持ちネタを操る反フェミ増田

こいつに対して「夜は下方婚してますよね」とクソリプする別の増田もいる。

ブクマカとしても活動しており、最近こちらの方が目立っている感があるが、増田でも現役。

関脇

場所までの不動の横綱がほぼ丸一場活動を停止し、関脇まで陥落という異常事態。…というのも自分語りによると、最近まで拘留されていた模様。

昭和時代イオン女装子などの例外を除き、森羅万象罵倒して回る増田自身の経歴からか、特に法や行政裁判所、刑務所を目の敵にしている。

その名の通り行頭が字下げ形式で、トラバanond:〇〇形式ではなくURL直貼りなのが特徴。

何度も削除を食らっては毎回戻ってきており、かつての安倍bot低能先生に劣らぬ危険人物

自分語りによれば、殺害予告による二度の逮捕歴に加え、今なお各所でトラブルを起こしているらしい。

文頭をスペースで空けるため、「字下げ増田」と呼ばれる(ごく稀に空けないこともある)。別名●ミさん、●ーさん他。

得意技は怪文書じみた判決文やセルフ精神鑑定最近数学ネタに加え風俗ネタもかなり多い。

なお、増田で本格的に暴れ始めたのは2019年からだが、実は超ベテランで、ネットのそこかしこ活動痕跡が見られる。

詳しくはこちらを参照。🐊「オッ…オレに聞かんでくれえッ」に代表される獣王クロコダインのセリフつぶやく増田

正直ランクインさせるかかなり迷った。というのも今場所後半は緩やかに活動を停止していたからだ。

とはいえ"🐊「"のキーワード検索結果が3,000件超というのは無視できないこともあり、今場所を大いに盛り上げた功績を評価番付入りとなった。

国語先生通称こっくん。突然現れては規約違反を厭わずブクマカや増田をグッサリ刺してくる、通り魔のような増田

投稿頻度が不定期に増えたり減ったりしているが、例のテンプレ文体を使っていないだけで、普通に潜伏している可能性もある。

場所はあまりブクマ数を稼げなかったこからあえなく関脇まりとなったが、500超のブクマをかませばいつでも大関に返り咲けるポテンシャルを持っているのが彼の恐ろしいところ。

レスバトルになると乱入し、漫画「タフ」の語録を投下していく増田

そもそも原作でタフの主人公猛虎弁らしい口調なので、元ネタを知らなければ猛虎弁増田区別がつきにくい。

傾向としては「しゃあっ ○○!」の形式セルクマプライベートブクマなどを揶揄する目的で用いられることが多いようだ。

この他にも昼休みや週末になると「愚弄開始だGO──ッ」とヒートアップする増モブや、弱き者男性ネタを鬼龍おじさんに絡める増モブもいる模様。

パンティー




詳しくはガルシアの調査結果を参照。今年で40歳の模様。おめでとう。

やたらとクンニに執着する増田変な絵文字「✋(👁👅👁)🤚」を使うのが特徴。

トランス女性女性です」と日々壊れたラジオのように訴えている増田。結局のところ当事者なのかTERFなのかアライなのかは不明

詳しくはこちらを参照

その名の通り「死ね「バカ」連呼し、ただし投稿をすぐ消すため、痕跡が残らない。すぐ投稿を消すしょーもない煽りカス増田

死ね先生バカ先生複数個体存在している模様。22時過ぎに現れることが多い。指摘されて削除逃亡するくらいなら書き込むなよ…

小結

  • あおやまです

こいつも糖質臭い自称女性増田。"おまんこちゃんず"なる集団ストーカーレズ対象として狙われているらしい。

「でもキモくて金のないおっさんは○○ですよねわかります」の定型トラバ構文を使う増田

増田では最盛期に比べあまり目立たなくなったが、オリジナルと思われる特定ブクマカが存在する。

詳しくはこちらを参照https://archive.md/eeikJのようにChatGPT風の日記投稿し、海外サイトスパムをaタグで潜ませる増田

「~と、なぜか心も~」という謎の構文を用いていたこから、「イマジナリーフレンド増田」の異名を持つ。

トラバで指摘されたらすぐエントリが消えることから増田に常駐している模様。

最近はRobuxとかいうオンゲ系のスパムブクマする別個体が現れている模様。運営さんお疲れ様です。

詳しくは同キーワードを参照。ペトションに一過言あると思われる増田。くさそう

前頭

しきりに他人NPC呼ばわりする自称プレイヤー増田。たまになろう系作品宣伝もする。

しかし延々と同じ内容ばかり投稿するため、むしろこいつ自身NPCbotのような存在に成り果てている。

ミニ四駆好き?」の一言トラバ増田。たまにミニ四駆について熱く語ってたりする。

ゾイドメタルヒーローシリーズなど、90年代ホビー全般に造詣が深い模様。

最近以前のエントリが大量に削除されていた模様。何があった…?

はてな記法を使いなぜか増田コマーシャルを流している増田。例えばこんなの

増田人気コンテンツのタフやColaboに加えaiueo700などネタ豊富

肛門臭」を連呼する増田引退宣言が出されたらしいがその後も同様の投稿があり、別人が真似している可能性もある。

他の増田いらすとやへのリンクを貼る増田URLだけ貼ると反映されない仕様のためか、「(^^)」という顔文字も添えられている。

目的が謎だが、一応イラストは毎回違うらしい。

何の前触れもなく「ワイは~」と誰も聞いてない自分語りトラバ爆撃を繰り返すなんJ臭い増田。なお何人いるかわからん模様。

特定増田として、体重100kgという設定の増田カテゴリー今日のワイの餌」で日々の食事を記録する増田などがいる。

トラバでやたらと市民ミュージカルおすすめしてくる増田

以前は「コモンビート」という、ピースボートかそこら系のNPOサイト宣伝することもあったが、これが規約に引っかかったのか、投稿が全て消えたことがある。

集団ストーカー被害者自称し、報道法整備を求めている増田。お察し。

SNSを目の敵にしており、「マスコミ芸能人のインスタ投稿を元にしょーもないコタツ記事書くぐらいなら集ストテク犯を特集しろ」が持論。前半部だけなら一理あるが…

詳しくはこちらを参照抽象数学とか超弦理論とかの話題を所望している増田

そこから具体的な話を膨らませることはないので、当然それらの話題になるはずもなく誰から相手にされない哀れな存在

↑で始まる自分語り増田。こいつも何をしたいのか不明

  • たし🦀

増田に生息する定型トラバ一種。他に「礼には及ばんでござる」「うるせぇ小便小僧」など。

投稿ネタを指摘する増田複数人おり、微妙仕事ぶりが異なる。

ただご存じの通りブクマカはトラバも本文も読まない上、過去再放送ネタにも平気で釣られて伸ばすダボハゼなので、あまり意味がない。

また、彼らに対して「再投稿は正当な権利」と訴える増田や、彼らをおちょくるためにわざと再投稿を繰り返す増田

果ては「再投稿更生学校」「再投稿支援学校」といったネタまで登場しており、治安維持に役立っているかどうかも疑わしい。

Googleのキャッシュ機能廃止され、近い将来お役御免になる可能性がある。

既存単語微妙並べ替えした変な検索をしている増田検索件数らしき数字もあるが、どこでどういう検索をしているのか不明

土下座謝罪いたします」という定型トラバを乱発するクソリプ増田。元の増田である可能性は低い。

名前の通り高校球児欲情する増田。もう冬ですね。

「マスガキ」を連呼し「女を舐めるなよ」が口癖のロックンロール増田

この増田自身がマスガキというわけではなく、おそらくメスガキとも無関係

「◯◯3選」で3つ挙げた後に「あとひとつは?」で締める様式美増田。もはや増田ミーム化しつつある。

ただ、あからさまにトラバブクマ狙いの仕草が嫌われることも多い。

はてなーブクマカ、増田に対し日々呪詛言葉を唱えている増田最近呪詛言葉に加え所感と思しき書き込みが添えられるようになった。

『チキタ⭐︎GUGU』

孤児少年キタ他人の厚意に甘えつつギリギリなんとか一人暮らしをしていたが、突然人喰い妖怪ラーが家に住みつき飯を作ってくれるようになる

ラーはチキタが赤子の頃に両親と祖父母を食い殺して孤児の身に追いやった者だが、チキタだけは特異な体質を持つが故に生かし、一定期間肥育した後に食うのだという

その日暮らしのチキタは、いずれ食われるとしても当分の飯をもらえるならとゆるくラーを受け入れる

ラー不思議能力に影響されてチキタの成長は止まり不老不死の身となった

一定期間とは100年だ

キタ支援をしてくれていた一家の娘はチキタと同い年であったが、彼女は幼いままのチキタを置いて年頃に育ち、遠くへ嫁いで行く

「同い年なのにいつもお姉さんぶってきてたけど、今じゃ本当に歳の離れた姉弟しか見えないだろうな」と見送りながらチキタつぶやく

この結婚式を見送るくだりが好きでたまに脳内リピートされる

キタ初恋だったのではないか

ラーの姿は不定形で男にも女にも動物にも気まぐれに姿を変えるが、共にいるうちチキタは実の両親を食い殺したラー家族のように思う

100年経って食われてあげることを夢見る

ラーは強力な妖怪だが、実は更に強力な術者が人間に術をかけて生み出した存在だった

その術者は不老不死だったが人生に満足しきりもうなにもいらないと悟ったことでじきに自然死するようになっていた

術者を看取った後でラーの術も解けて人間に戻った

ラーは生まれつき両手足と皮膚がない、赤黒い奇形赤ん坊だった

まともに生きられないので哀れまれ術をかけられたが、解けた今は本来運命通りに死んでいくしかなかった

ラーが人喰い妖怪となったのは食わないと生きられない体というわけではなく、ただ健常者への嫉妬で貪っていただけだった

キタラーを愛しているので赤黒い奇形の姿に戻っても必死介護をした

臓器もまともに形成されていないので、給餌しても吐くか下痢かで栄養を受け付けず、体は常に汁を垂らしラーは苦しみ抜いた

キタは一日中洗濯しては清潔な白い布をラーにあてがうが、滲出液ですぐにカピカピになってしま

今手荒れがひどいからこのくだりをすごく思い出す

この謎の液体が手どころか全身から出てるのがラーなんだ

もう本当に皮膚科行かないとな

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