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はてなキーワード: 毛糸とは

2025-11-07

エコたわし比較

AIがさぁ、はてな記法にしてくれるの。楽しいねぇ。表なんて面倒なやつを一発いや、十発くらいか。でも次は一発だと思うわ。楽しいねぇ。

エコタワシ用素材の比較

*素材***油の吸着***値段***乾きやすさ***何に向いてるか**
*アクリル毛糸(湿式)**高い (油分を吸着・絡めとる)比較的安い普通 (綿よりは乾きやすい)食器洗い (特に油汚れ、洗剤なしで使えるのが利点)
*ポリエステル糸**高い (繊維の凹凸やキラキラが汚れを絡めとる)普通〜やや高め速い (吸水性が低く乾きやすい)水回り全般 (お風呂シンク食器。速乾性を活かせる)
*麻ヒモ**低い (繊維の硬さでこすり落とす)普通速い (水切れが良い)シンク磨き、根菜洗い、焦げ付きなど強い摩擦が欲しい場所
*アクリル毛糸(乾式)**普通〜やや低い (湿式よりタワシ効果は劣る)比較的安い普通軽い汚れやホコリ取り、衣類などの用途
*綿の糸**低い (吸水性は高いが、油分を絡めとる力はアクリルに劣る)普通遅い (水を吸いやすく乾きにくい)食器洗い (洗剤と併用)、デリケートものを洗う際、鍋敷きなど
*羊毛(ウール)**低い (油を吸収するが、洗浄力・速乾性に劣る)普通〜高め遅い (水を吸収しやすく乾きにくい)手洗い用の石けんを入れたり、フェルト化させてデリケート場所掃除

補足

アクリル毛糸(湿式):繊維が締まっており、ごわごわした手触りが洗浄用に向いています

ヒモマイクロプラスチック心配がなく、環境に優しい素材です。

羊毛(ウール):フェルト化しやす特性があるため、デリケート場所掃除ソープストーン(石けん入れ)としても活用できます

ここまでAI

でも下3つのまり糸は何にしようかなぁ。ヘアゴムの飾りとコースターはもうたくさん作った。消耗品で何かないかなぁ、、!

2025-11-06

釣り対策で一番重要なのはまくり

現代キャッシュレス時代になったが、それでも予期せずお釣りをもらうことが時々ある。

俺は軟便・下痢傾向なのと肛門の形状のせいか右側に釣りをもらうことが多い。

この場合肛門だけでなく、便座の上で腰をよじってお釣りをもらった尻の右側もヲシュレットで洗うようにしている。

そして尻を拭う時も、まずはお釣りをもらった尻の右側に手首や腕の内側が触れないように慎重に注意しながら肛門を拭いた後、次にお釣りをもらった尻の右側を拭くのである

ところがどうだろう、肛門は拭いても紙が白いまま綺麗なのに、釣りをもらった尻の右側を拭くと紙にウンコがついてくることが多い。

ヲシュレットはそもそも肛門を洗うように出来ており、肛門から離れた場所の、お釣りの当たった皮膚感覚記憶から正確に流水をヒットさせるのは難しいのだ。

それでも、紙が汚れていたら俺はもう一度便座に座り、腰をひねってお釣りで汚れていた尻の右側を最強水圧で洗う。そしてまた拭く。

紙が白いままの綺麗な尻になるまで、それを繰り返すのだ。

ここで重要なのは、おそらく大半の人は利き腕になると思うが、尻を拭く腕は肘のあたりまで袖をまくることだ。

上でも述べた通り、利き腕側にお釣りをもらってしまったら、肛門を拭くときに手首や腕の内側がお釣りをもらった尻の側面に触れないようにしなければならないが、これは時に失敗し、手首や腕の内側にお釣りウンコが付着してしま可能性もある。

夏季で半袖だったり、秋〜春の時期でも長袖の腕をまくっていれば、腕の素肌についたお釣りうんこは排泄後の手洗いの時についでにハンドソープで洗えば良い。

しかし、長袖シャツの腕をまくっていなければ、お釣りウンコは確実に袖の手首側や腕の内側になすり付けられるであろう。

シャツならまだ良い。セーターやカーデガンのような毛糸の衣類の腕をまくらずに尻を拭けば、お釣りウンコは利き腕の内側の毛糸に浸透してしまう。

私は危惧している。世の中には、お釣りをもらったのにヲシュレットで肛門のみを洗浄し、長袖の衣類の腕をまくらずに肛門だけを拭いて、手首や腕の内側にお釣りの大便をつけたまま彼女を抱きしめて「愛してるよ〜」とか言ってる奴が結構いるのではないだろうか?

俺は声を大にして言いたい。軟便・下痢気味でお釣りをよくもらう人は、排便する前に、尻を拭く腕の袖は肘までまくれ。彼女ウンコを塗るのはやめようぜ。

2025-08-24

anond:20250824183754

編み物初心者なら試しに棒針編みで一目ゴム編みでマフラー編んでみたら?100均毛糸も棒針で揃うよ!

黙々と作業するのも楽しいし、やればやるほど何かができるのも気持ちがいい。飽きてきたら動画見たり、誰かと話したりしながらやるのも楽しいよ。

2025-06-23

人間失格

 私は、その男写真を三葉、見たことがある。

 一葉は、その男の、幼年時代、とでも言うべきであろうか、十歳前後かと推定される頃の写真であって、その子供が大勢の女のひとに取りかこまれ、(それは、その子供の姉たち、妹たち、それから、従姉妹いとこたちかと想像される)庭園の池のほとりに、荒い縞の袴はかまをはいて立ち、首を三十度ほど左に傾け、醜く笑っている写真である。醜く? けれども、鈍い人たち(つまり、美醜などに関心を持たぬ人たち)は、面白くも何とも無いような顔をして、

可愛い坊ちゃんですね」

 といい加減なお世辞を言っても、まんざら空からお世辞に聞えないくらいの、謂いわば通俗の「可愛らしさ」みたいな影もその子供の笑顔に無いわけではないのだが、しかし、いささかでも、美醜に就いての訓練を経て来たひとなら、ひとめ見てすぐ、

「なんて、いやな子供だ」

 と頗すこぶる不快そうに呟つぶやき、毛虫でも払いのける時のような手つきで、その写真をほうり投げるかも知れない。

 まったく、その子供の笑顔は、よく見れば見るほど、何とも知れず、イヤな薄気味悪いものが感ぜられて来る。どだい、それは、笑顔でない。この子は、少しも笑ってはいないのだ。その証拠には、この子は、両方のこぶしを固く握って立っている。人間は、こぶしを固く握りながら笑えるものでは無いのである。猿だ。猿の笑顔だ。ただ、顔に醜い皺しわを寄せているだけなのである。「皺くちゃ坊ちゃん」とでも言いたくなるくらいの、まことに奇妙な、そうして、どこかけがらわしく、へんにひとをムカムカさせる表情の写真であった。私はこれまで、こんな不思議な表情の子供を見た事が、いちども無かった。

 第二葉写真の顔は、これはまた、びっくりするくらいひどく変貌へんぼうしていた。学生の姿である高等学校時代写真か、大学時代写真か、はっきりしないけれども、とにかく、おそろしく美貌の学生であるしかし、これもまた、不思議にも、生きている人間の感じはしなかった。学生服を着て、胸のポケットから白いハンケチを覗のぞかせ、籐椅子とういすに腰かけて足を組み、そうして、やはり、笑っている。こんどの笑顔は、皺くちゃの猿の笑いでなく、かなり巧みな微笑になってはいるが、しかし、人間の笑いと、どこやら違う。血の重さ、とでも言おうか、生命いのちの渋さ、とでも言おうか、そのような充実感は少しも無く、それこそ、鳥のようではなく、羽毛のように軽く、ただ白紙一枚、そうして、笑っている。つまり、一から十まで造り物の感じなのである。キザと言っても足りない。軽薄と言っても足りない。ニヤケと言っても足りない。おしゃれと言っても、もちろん足りない。しかも、よく見ていると、やはりこの美貌の学生にも、どこか怪談じみた気味悪いものが感ぜられて来るのである。私はこれまで、こんな不思議な美貌の青年を見た事が、いちども無かった。

 もう一葉の写真は、最も奇怪なものである。まるでもう、としの頃がわからない。頭はいくぶん白髪のようである。それが、ひどく汚い部屋(部屋の壁が三箇所ほど崩れ落ちているのが、その写真にハッキリ写っている)の片隅で、小さい火鉢に両手をかざし、こんどは笑っていない。どんな表情も無い。謂わば、坐って火鉢に両手をかざしながら、自然に死んでいるような、まことにいまわしい、不吉なにおいのする写真であった。奇怪なのは、それだけでない。その写真には、わりに顔が大きく写っていたので、私は、つくづくその顔の構造を調べる事が出来たのであるが、額は平凡、額の皺も平凡、眉も平凡、眼も平凡、鼻も口も顎あごも、ああ、この顔には表情が無いばかりか、印象さえ無い。特徴が無いのだ。たとえば、私がこの写真を見て、眼をつぶる。既に私はこの顔を忘れている。部屋の壁や、小さい火鉢は思い出す事が出来るけれども、その部屋の主人公の顔の印象は、すっと霧消して、どうしても、何としても思い出せない。画にならない顔である漫画にも何もならない顔である。眼をひらく。あ、こんな顔だったのか、思い出した、というようなよろこびさえ無い。極端な言い方をすれば、眼をひらいてその写真を再び見ても、思い出せない。そうして、ただもう不愉快イライラして、つい眼をそむけたくなる。

 所謂いわゆる「死相」というものだってもっと何か表情なり印象なりがあるものだろうに、人間からだに駄馬の首でもくっつけたなら、こんな感じのものになるであろうか、とにかく、どこという事なく、見る者をして、ぞっとさせ、いやな気持にさせるのだ。私はこれまで、こんな不思議な男の顔を見た事が、やはり、いちども無かった。

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第一の手記

 恥の多い生涯を送って来ました。

 自分には、人間生活というものが、見当つかないのです。自分東北田舎に生れましたので、汽車をはじめて見たのは、よほど大きくなってからでした。自分停車場ブリッジを、上って、降りて、そうしてそれが線路をまたぎ越えるために造られたものだという事には全然気づかず、ただそれは停車場の構内を外国遊戯場みたいに、複雑に楽しく、ハイカラにするためにのみ、設備せられてあるものだとばかり思っていました。しかも、かなり永い間そう思っていたのです。ブリッジの上ったり降りたりは、自分にはむしろ、ずいぶん垢抜あかぬけのし遊戯で、それは鉄道のサーヴィスの中でも、最も気のきいたサーヴィスの一つだと思っていたのですが、のちにそれはただ旅客線路をまたぎ越えるための頗る実利的な階段に過ぎないのを発見して、にわかに興が覚めました。

 また、自分子供の頃、絵本地下鉄道というものを見て、これもやはり、実利的な必要から案出せられたものではなく、地上の車に乗るよりは、地下の車に乗ったほうが風がわりで面白い遊びだから、とばかり思っていました。

 自分子供の頃から病弱で、よく寝込みましたが、寝ながら、敷布、枕のカヴァ、掛蒲団カヴァを、つくづく、つまらない装飾だと思い、それが案外に実用品だった事を、二十歳ちかくになってわかって、人間のつましさに暗然とし、悲しい思いをしました。

 また、自分は、空腹という事を知りませんでした。いや、それは、自分が衣食住に困らない家に育ったという意味ではなく、そんな馬鹿意味ではなく、自分には「空腹」という感覚はどんなものだか、さっぱりわからなかったのです。へんな言いかたですが、おなかが空いていても、自分でそれに気がつかないのです。小学校中学校自分学校から帰って来ると、周囲の人たちが、それ、おなかが空いたろう、自分たちにも覚えがある、学校から帰って来た時の空腹は全くひどいからな、甘納豆はどう? カステラも、パンもあるよ、などと言って騒ぎますので、自分は持ち前のおべっか精神を発揮して、おなかが空いた、と呟いて、甘納豆を十粒ばかり口にほうり込むのですが、空腹感とは、どんなものだか、ちっともわかっていやしなかったのです。

 自分だって、それは勿論もちろん、大いにものを食べますが、しかし、空腹感からものを食べた記憶は、ほとんどありません。めずらしいと思われたものを食べます。豪華と思われたものを食べます。また、よそへ行って出されたものも、無理をしてまで、たいてい食べます。そうして、子供の頃の自分にとって、最も苦痛な時刻は、実に、自分の家の食事時間でした。

 自分田舎の家では、十人くらいの家族全部、めいめいのお膳ぜんを二列に向い合せに並べて、末っ子自分は、もちろん一ばん下の座でしたが、その食事の部屋は薄暗く、昼ごはんの時など、十幾人の家族が、ただ黙々としてめしを食っている有様には、自分はいつも肌寒い思いをしました。それに田舎の昔気質かたぎの家でしたので、おかずも、たいていきまっていて、めずらしいもの、豪華なもの、そんなものは望むべくもなかったので、いよいよ自分食事の時刻を恐怖しました。自分はその薄暗い部屋の末席に、寒さにがたがた震える思いで口にごはんを少量ずつ運び、押し込み、人間は、どうして一日に三度々々ごはんを食べるのだろう、実にみな厳粛な顔をして食べている、これも一種儀式のようなもので、家族が日に三度々々、時刻をきめて薄暗い一部屋に集り、お膳を順序正しく並べ、食べたくなくても無言でごはんを噛かみながら、うつむき、家中うごめいている霊たちに祈るためのものかも知れない、とさえ考えた事があるくらいでした。

 めしを食べなければ死ぬ、という言葉は、自分の耳には、ただイヤなおどかしとしか聞えませんでした。その迷信は、(いまでも自分には、何だか迷信のように思われてならないのですが)しかし、いつも自分不安と恐怖を与えました。人間は、めしを食べなければ死ぬから、そのために働いて、めしを食べなければならぬ、という言葉ほど自分にとって難解で晦渋かいじゅうで、そうして脅迫めいた響きを感じさせる言葉は、無かったのです。

 つまり自分には、人間の営みというものが未いまだに何もわかっていない、という事になりそうです。自分幸福観念と、世のすべての人たちの幸福観念とが、まるで食いちがっているような不安自分はその不安のために夜々、転輾てんてんし、呻吟しんぎんし、発狂しかけた事さえあります自分は、いったい幸福なのでしょうか。自分は小さい時から、実にしばしば、仕合せ者だと人に言われて来ましたが、自分はいつも地獄の思いで、かえって、自分を仕合せ者だと言ったひとたちのほうが、比較にも何もならぬくらいずっとずっと安楽なように自分には見えるのです。

 自分には、禍わざわいのかたまりが十個あって、その中の一個でも、隣人が脊負せおったら、その一個だけでも充分に隣人の生命取りになるのではあるまいかと、思った事さえありました。

 つまり、わからないのです。隣人の苦しみの性質、程度が、まるで見当つかないのです。プラクテカルな苦しみ、ただ、めしを食えたらそれで解決できる苦しみ、しかし、それこそ最も強い痛苦で、自分の例の十個の禍いなど、吹っ飛んでしまう程の、凄惨せいさんな阿鼻地獄なのかも知れない、それは、わからない、しかし、それにしては、よく自殺もせず、発狂もせず、政党を論じ、絶望せず、屈せず生活のたたかいを続けて行ける、苦しくないんじゃないか? エゴイストになりきって、しかもそれを当然の事と確信し、いちども自分を疑った事が無いんじゃないか? それなら、楽だ、しかし、人間というものは、皆そんなもので、またそれで満点なのではないかしら、わからない、……夜はぐっすり眠り、朝は爽快そうかいなのかしら、どんな夢を見ているのだろう、道を歩きながら何を考えているのだろう、金? まさか、それだけでも無いだろう、人間は、めしを食うために生きているのだ、という説は聞いた事があるような気がするけれども、金のために生きている、という言葉は、耳にした事が無い、いや、しかし、ことに依ると、……いや、それもわからない、……考えれば考えるほど、自分には、わからなくなり、自分ひとり全く変っているような、不安と恐怖に襲われるばかりなのです。自分は隣人と、ほとんど会話が出来ません。何を、どう言ったらいいのか、わからないのです。

 そこで考え出したのは、道化でした。

 それは、自分の、人間に対する最後求愛でした。自分は、人間を極度に恐れていながら、それでいて、人間を、どうしても思い切れなかったらしいのです。そうして自分は、この道化の一線でわずかに人間につながる事が出来たのでした。おもてでは、絶えず笑顔をつくりながらも、内心は必死の、それこそ千番に一番の兼ね合いとでもいうべき危機一髪の、油汗流してのサーヴィスでした。

 自分子供の頃から自分家族の者たちに対してさえ、彼等がどんなに苦しく、またどんな事を考えて生きているのか、まるでちっとも見当つかず、ただおそろしく、その気まずさに堪える事が出来ず、既に道化の上手になっていました。つまり自分は、いつのまにやら、一言も本当の事を言わない子になっていたのです。

 その頃の、家族たちと一緒にうつした写真などを見ると、他の者たちは皆まじめな顔をしているのに、自分ひとり、必ず奇妙に顔をゆがめて笑っているのです。これもまた、自分の幼く悲しい道化一種でした。

 また自分は、肉親たちに何か言われて、口応くちごたえした事はいちども有りませんでした。そのわずかなおこごとは、自分には霹靂へきれきの如く強く感ぜられ、狂うみたいになり、口応えどころか、そのおこごとこそ、謂わば万世一系人間の「真理」とかいものに違いない、自分にはその真理を行う力が無いのだから、もはや人間と一緒に住めないのではないかしら、と思い込んでしまうのでした。だから自分には、言い争いも自己弁解も出来ないのでした。人から悪く言われると、いかにも、もっとも、自分がひどい思い違いをしているような気がして来て、いつもその攻撃を黙して受け、内心、狂うほどの恐怖を感じました。

 それは誰でも、人から非難せられたり、怒られたりしていい気持がするものでは無いかも知れませんが、自分は怒っている人間の顔に、獅子しよりも鰐わによりも竜よりも、もっとおそろしい動物の本性を見るのです。ふだんは、その本性をかくしているようですけれども、何かの機会に、たとえば、牛が草原でおっとりした形で寝ていて、突如、尻尾しっぽでピシッと腹の虻あぶを打ち殺すみたいに、不意に人間のおそろしい正体を、怒りに依って暴露する様子を見て、自分はいつも髪の逆立つほどの戦慄せんりつを覚え、この本性もまた人間の生きて行く資格の一つなのかも知れないと思えば、ほとんど自分絶望を感じるのでした。

 人間に対して、いつも恐怖に震いおののき、また、人間としての自分言動に、みじんも自信を持てず、そうして自分ひとりの懊悩おうのうは胸の中の小箱に秘め、その憂鬱、ナアヴァスネスを、ひたかくしに隠して、ひたすら無邪気の楽天性を装い、自分はお道化たお変人として、次第に完成されて行きました。

 何でもいいから、笑わせておればいいのだ、そうすると、人間たちは、自分が彼等の所謂生活」の外にいても、あまりそれを気にしないのではないかしら、とにかく、彼等人間たちの目障りになってはいけない、自分は無だ、風だ、空そらだ、というような思いばかりが募り、自分はお道化に依って家族を笑わせ、また、家族よりも、もっと不可解でおそろしい下男下女にまで、必死のお道化のサーヴィスをしたのです。

 自分は夏に、浴衣の下に赤い毛糸のセエターを着て廊下を歩き、家中の者を笑わせました。めったに笑わない長兄も、それを見て噴き出し、

「それあ、葉ちゃん、似合わない」

 と、可愛くてたまらないような口調で言いました。なに、自分だって真夏毛糸のセエターを着て歩くほど、いくら何でも、そんな、暑さ寒さを知らぬお変人ではありません。姉の脚絆レギンスを両腕にはめて、浴衣の袖口から覗かせ、以もってセエターを着ているように見せかけていたのです。

 自分の父は、東京用事の多いひとでしたので、上野桜木町に別荘を持っていて、月の大半は東京のその別荘で暮していました。そうして帰る時には家族の者たち、また親戚しんせきの者たちにまで、実におびただしくお土産を買って来るのが、まあ、父の趣味みたいなものでした。

 いつかの父の上京の前夜、父は子供たちを客間に集め、こんど帰る時には、どんなお土産がいいか、一人々々に笑いながら尋ね、それに対する子供たちの答をいちいち手帖てちょうに書きとめるのでした。父が、こんなに子供たちと親しくするのは、めずらしい事でした。

「葉蔵は?」

 と聞かれて、自分は、口ごもってしまいました。

 何が欲しいと聞かれると、とたんに、何も欲しくなくなるのでした。どうでもいい、どうせ自分を楽しくさせてくれるものなんか無いんだという思いが、ちらと動くのです。と、同時に、人から与えられるものを、どんなに自分の好みに合わなくても、それを拒む事も出来ませんでした。イヤな事を、イヤと言えず、また、好きな事も、おずおずと盗むように、極めてにがく味あじわい、そうして言い知れぬ恐怖感にもだえるのでした。つまり自分には、二者選一の力さえ無かったのです。これが、後年に到り、いよいよ自分所謂「恥の多い生涯」の、重大な原因ともなる性癖の一つだったように思われます

 自分が黙って、もじもじしているので、父はちょっと不機嫌な顔になり、

「やはり、本か。浅草の仲店にお正月獅子舞いのお獅子子供かぶって遊ぶのには手頃な大きさのが売っていたけど、欲しくないか

 欲しくないか、と言われると、もうダメなんです。お道化た返事も何も出来やしないんです。お道化役者は、完全に落第でした。

「本が、いいでしょう」

 長兄は、まじめな顔をして言いました。

「そうか」

 父は、興覚め顔に手帖に書きとめもせず、パチと手帖を閉じました。

 何という失敗、自分は父を怒らせた、父の復讐ふくしゅうは、きっと、おそるべきものに違いない、いまのうちに何とかして取りかえしのつかぬものか、とその夜、蒲団の中でがたがた震えながら考え、そっと起きて客間に行き、父が先刻、手帖をしまい込んだ筈の机の引き出しをあけて、手帖を取り上げ、パラパラめくって、お土産の注文記入の個所を見つけ、手帖の鉛筆をなめて、シシマイ、と書いて寝ました。自分はその獅子舞いのお獅子を、ちっとも欲しくは無かったのです。かえって、本のほうがいいくらいでした。けれども、自分は、父がそのお獅子自分に買って与えたいのだという事に気がつき、父のその意向迎合して、父の機嫌を直したいばかりに、深夜、客間に忍び込むという冒険を、敢えておかしたのでした。

 そうして、この自分の非常の手段は、果して思いどおりの大成功を以て報いられました。やがて、父は東京から帰って来て、母に大声で言っているのを、自分子供部屋で聞いていました。

「仲店のおもちゃ屋で、この手帖を開いてみたら、これ、ここに、シシマイ、と書いてある。これは、私の字ではない。はてな? と首をかしげて、思い当りました。これは、葉蔵のいたずらですよ。あいつは、私が聞いた時には、にやにやして黙っていたが、あとで、どうしてもお獅子が欲しくてたまらなくなったんだね。何せ、どうも、あれは、変った坊主ですからね。知らん振りして、ちゃんと書いている。そんなに欲しかったのなら、そう言えばよいのに。私は、おもちゃ屋の店先で笑いましたよ。葉蔵を早くここへ呼びなさい」

 また一方、自分は、下男下女たちを洋室に集めて、下男のひとりに滅茶苦茶めちゃくちゃにピアノのキイをたたかせ、(田舎ではありましたが、その家には、たいていのものが、そろっていました)自分はその出鱈目でたらめの曲に合せて、インデヤンの踊りを踊って見せて、皆を大笑いさせました。次兄は、フラッシュを焚たいて、自分のインデヤン踊りを撮影して、その写真が出来たのを見ると、自分の腰布(それは更紗さらさの風呂敷でした)の合せ目から、小さいおチンポが見えていたので、これがまた家中の大笑いでした。自分にとって、これまた意外の成功というべきものだったかも知れません。

 自分は毎月、新刊少年雑誌を十冊以上も、とっていて、またその他ほかにも、さまざまの本を東京から取り寄せて黙って読んでいましたので、メチャラクチャラ博士だの、また、ナンジャモンジャ博士などとは、たいへんな馴染なじみで、また、怪談講談落語江戸小咄こばなしなどの類にも、かなり通じていましたから、剽軽ひょうきんな事をまじめな顔をして言って、家の者たちを笑わせるのには事を欠きませんでした。

 しかし、嗚呼ああ、学校

 自分は、そこでは、尊敬されかけていたのです。尊敬されるという観念もまた、甚はなはだ自分を、おびえさせました。ほとんど完全に近く人をだまして、そうして、或るひとりの全知全能の者に見破られ、木っ葉みじんにやられて、死ぬる以上の赤恥をかかせられる、それが、「尊敬される」という状態自分定義でありました。人間をだまして、「尊敬され」ても、誰かひとりが知っている、そうして、人間たちも、やがて、そのひとりから教えられて、だまされた事に気づいた時、その時の人間たちの怒り、復讐は、いったい、まあ、どんなでしょうか。想像してさえ、身の毛がよだつ心地がするのです。

 自分は、金持ちの家に生れたという事よりも、俗にいう「できる」事に依って、学校中の尊敬を得そうになりました。自分は、子供の頃から病弱で、よく一つき二つき、また一学年ちかくも寝込んで学校を休んだ事さえあったのですが、それでも、病み上りからだで人力車に乗って学校へ行き、学年末試験を受けてみると、クラスの誰よりも所謂「できて」いるようでした。Permalink | 記事への反応(1) | 20:22

2025-05-20

ン猫チャンッの抜け毛

猫ちゃん抜け毛がすごい時期が来たよ〜〜〜

抱っこしただけで細い抜け毛が腹につきまくりんぐ

猫ちゃんのお着替えだから仕方ないね

でもすごいよ〜〜〜、クッション作れちゃいそうだよ

一気にごっそり抜けてくれたら気持ちいいんだけど、一日に抜ける量が決まってっぽいのがミソ

毎日ブラシで毛糸の塊みたいな猫ちゃんのフワ毛をいただきます

2025-04-09

菊子さん。恥をかいちゃったわよ。ひどい恥をかきました。顔から火が出る、などの形容はなまぬるい。草原をころげ廻って、わあっと叫びたい、と言っても未だ足りない。サムエル後書にありました。「タマル、灰を其の首に蒙り、着たる振袖を裂き、手を首にのせて、呼わりつつ去ゆけり」可愛そうな妹タマル。わかい女は、恥ずかしくてどうにもならなくなった時には、本当に頭から灰でもかぶって泣いてみたい気持になるわねえ。タマルの気持がわかります。  菊子さん。やっぱり、あなたのおっしゃったとおりだったわ。小説家なんて、人の屑よ。いいえ、鬼です。ひどいんです。私は、大恥かいちゃった。菊子さん。私は今まであなた秘密にしていたけれど、小説家戸田さんに、こっそり手紙を出していたのよ。そうしてとうとう一度お目にかかって大恥かいしまいました。つまらない。  はじめから、ぜんぶお話しましょう。九月のはじめ、私は戸田さんへ、こんな手紙差し上げました。たいへん気取って書いたのです。 「ごめん下さい。非常識と知りつつ、お手紙をしたためます。おそらく貴下の小説には、女の読者がひとりも無かった事と存じます。女は、広告のさかんな本ばかりを読むのです。女には、自分の好みがありません。人が読むから、私も読もうという虚栄みたいなもので読んでいるのです。物知り振っている人を、矢鱈に尊敬いたします。つまら理窟を買いかぶります。貴下は、失礼ながら、理窟をちっとも知らない。学問も無いようです。貴下の小説を私は、去年の夏から読みはじめて、ほとんど全部を読んでしまったつもりでございます。それで、貴下にお逢いする迄もなく、貴下の身辺の事情容貌風采、ことごとくを存じて居ります。貴下に女の読者がひとりも無いのは、確定的の事だと思いました。貴下は御自分の貧寒の事や、吝嗇の事や、さもしい夫婦喧嘩下品な御病気それから容貌のずいぶん醜い事や、身なりの汚い事、蛸の脚なんかを齧って焼酎を飲んで、あばれて、地べたに寝る事、借金だらけ、その他たくさん不名誉な、きたならしい事ばかり、少しも飾らずに告白なさいます。あれでは、いけません。女は、本能として、清潔を尊びます。貴下の小説を読んで、ちょっと貴下をお気の毒とは思っても、頭のてっぺんが禿げて来たとか、歯がぼろぼろに欠けて来たとか書いてあるのを読みますと、やっぱり、余りひどくて、苦笑してしまます。ごめんなさい。軽蔑したくなるのです。それに、貴下は、とても口で言えない不潔な場所の女のところへも出掛けて行くようではありませんか。あれでもう、決定的です。私でさえ、鼻をつまんで読んだ事があります。女のひとは、ひとりのこらず、貴下を軽蔑し、顰蹙するのも当然です。私は、貴下の小説をお友だちに隠れて読んでいました。私が貴下のものを読んでいるという事が、もしお友達にわかったら、私は嘲笑せられ、人格を疑われ、絶交される事でしょう。どうか、貴下に於いても、ちょっと反省をして下さい。私は、貴下の無学あるいは文章拙劣、あるいは人格の卑しさ、思慮の不足、頭の悪さ等、無数の欠点をみとめながらも、底に一すじの哀愁感のあるのを見つけたのです。私は、あの哀愁感を惜しみます。他の女の人には、わかりません。女のひとは、前にも申しましたように虚栄ばかりで読むのですから、やたらに上品ぶった避暑地の恋や、あるいは思想的な小説などを好みますが、私は、そればかりでなく、貴下の小説の底にある一種哀愁感というもの尊いのだと信じました。どうか、貴下は、御自身容貌の醜さや、過去の汚行や、または文章の悪さ等に絶望さらず、貴下独特の哀愁感を大事になさって、同時に健康留意し、哲学語学をいま少し勉強なさって、もっと思想を深めて下さい。貴下の哀愁感が、もし将来に於いて哲学的に整理できたならば、貴下の小説今日の如く嘲笑せられず、貴下の人格も完成される事と存じます。その完成の日には、私も覆面をとって私の住所姓名を明らかにして、貴下とお逢いしたいと思いますが、ただ今は、はるかに声援をお送りするだけで止そうと思いますお断りして置きますが、これはファン・レタアではございませぬ。奥様なぞにお見せして、おれにも女のファンが出来たなんて下品にふざけ合うのは、やめていただきます。私はプライドを持っています。」  菊子さん。だいたい、こんな手紙を書いたのよ。貴下、貴下とお呼びするのは、何だか具合が悪かったけど「あなた」なんて呼ぶには、戸田さんと私とでは、としが違いすぎて、それに、なんだか親し過ぎて、いやだわ。戸田さんが年甲斐も無く自惚れて、へんな気を起したら困るとも思ったの。「先生」とお呼びするほど尊敬もしてないし、それに戸田さんには何も学問がないんだから先生」と呼ぶのは、とても不自然だと思ったの。だから貴下とお呼びする事にしたんだけど、「貴下」も、やっぱり少しへんね。でも私は、この手紙投函しても、良心の呵責は無かった。よい事をしたと思った。お気の毒な人に、わずかでも力をかしてあげるのは、気持のよいものです。けれども私は此の手紙には、住所も名前も書かなかった。だって、こわいもの。汚い身なりで酔って私のお家へ訪ねて来たら、ママは、どんなに驚くでしょう。お金を貸せ、なんて脅迫するかも知れないし、とにかく癖の悪いおかただから、どんなこわい事をなさるかわからない。私は永遠に覆面女性でいたかった。けれども、菊子さん、だめだった。とっても、ひどい事になりました。それからひとつき経たぬうちに、私は、もう一度戸田さんへ、どうしても手紙を書かなければならぬ事情が起りました。しかも今度は、住所も名前も、はっきり知らせて。  菊子さん、私は可哀想な子だわ。その時の私の手紙の内容をお知らせすると、事情もだいたいおわかりの筈ですから、次に御紹介いたしますが、笑わないで下さい。 「戸田様。私は、おどろきました。どうして私の正体を捜し出す事が出来たのでしょう。そうです、本当に、私の名前は和子です。そうして教授の娘で、二十三歳です。あざやかに素破抜かれてしまいました。今月の『文学世界』の新作を拝見して、私は呆然としてしまいました。本当に、本当に、小説家というものは油断のならぬものだと思いました。どうして、お知りになったのでしょう。しかも、私の気持まで、すっかり見抜いて、『みだらな空想をするようにさえなりました。』などと辛辣な一矢を放っているあたり、たしかに貴下の驚異的な進歩だと思いました。私のあの覆面手紙が、ただちに貴下の製作慾をかき起したという事は、私にとってもよろこばしい事でした。女性の一支持が、作家をかく迄も、いちじるしく奮起させるとは、思いも及ばなかった事でした。人の話に依りますと、ユーゴーバルザックほどの大家でも、すべて女性保護と慰藉のおかげで、数多い傑作をものしたのだそうです。私も貴下を、及ばずながらお助けする事に覚悟をきめました。どうか、しっかりやって下さい。時々お手紙差し上げます。貴下の此の度の小説於いてわずかながら女性心理の解剖を行っているのはたしかに一進歩にて、ところどころ、あざやかであって感心も致しましたが、まだまだ到らないところもあるのです。私は若い女性ですから、これからいろいろ女性の心を教えてあげます。貴下は、将来有望の士だと思いますだんだん作品も、よくなって行くように思います。どうか、もっと御本を読んで哲学教養も身につけるようにして下さい。教養が不足だと、どうしても大小説家にはなれません。お苦しい事が起ったら、遠慮なくお手紙を下さい。もう見破られましたから、覆面はやめましょう。私の住所と名前表記のとおりです。偽名ではございませんから、御安心下さいませ。貴下が、他日、貴下の人格を完成なさった暁には、かならずお逢いしたいと思いますが、それまでは、文通のみにて、かんにんして下さいませ。本当に、このたびは、おどろきました。ちゃんと私の名前まで、お知りになっているのですもの。きっと、貴下は、あの私の手紙に興奮して大騒ぎしてお友達みんなに見せて、そうして手紙消印などを手がかりに、新聞社のお友達あたりにたのんで、とうとう、私の名前を突きとめたというようなところだろうと思っていますが、違いますか? 男のかたは、女から手紙だと直ぐ大騒ぎをするんだから、いやだわ。どうして私の名前や、それから二十三歳だという事まで知ったか手紙でお知らせ下さい。末永く文通いたしましょう。この次からは、もっと優しい手紙差し上げましょうね。御自重下さい。」  菊子さん、私はいま此の手紙を書き写しながら何度も何度も泣きべそをかきました。全身に油汗がにじみ出る感じ。お察し下さい。私、間違っていたのよ。私の事なんか書いたんじゃ無かったのよ。てんで問題にされていなかったのよ。ああ恥ずかしい、恥ずかしい。菊子さん、同情してね。おしまいまでお話するわ。  戸田さんが今月の『文学世界』に発表した『七草』という短篇小説、お読みになりましたか二十三の娘が、あんまり恋を恐れ、恍惚を憎んで、とうとうお金持ちの六十の爺さんと結婚してしまって、それでもやっぱり、いやになり、自殺するという筋の小説。すこし露骨で暗いけれど、戸田さんの持味は出ていました。私はその小説を読んで、てっきり私をモデルにして書いたのだと思い込んでしまったの。なぜだか、二、三行読んだとたんにそう思い込んで、さっと蒼ざめました。だって、その女の子名前は私と同じ、和子じゃないの。としも同じ、二十三じゃないの。父が大学先生をしているところまで、そっくりじゃないの。あとは私の身の上と、てんで違うけれど、でも、之は私の手紙からヒントを得て創作したのにちがいないと、なぜだかそう思い込んでしまったのよ。それが大恥のもとでした。  四、五日して戸田さんから葉書いただきましたが、それにはこう書かれて居りました。 「拝復。お手紙いただきました。御支持をありがたく存じます。また、この前のお手紙も、たしかに拝誦いたしました。私は今日まで人のお手紙を家の者に見せて笑うなどという失礼な事は一度も致しませんでした。また友達に見せて騒いだ事もございません。その点は、御放念下さい。なおまた、私の人格が完成してから逢って下さるのだそうですが、いったい人間は、自分自分を完成できるものでしょうか。不一。」  やっぱり小説家というものは、うまい事を言うものだと思いました。一本やられたと、くやしく思いました。私は一日ぼんやりして、翌る朝、急に戸田さんに逢いたくなったのです。逢ってあげなければいけない。あの人は、いまきっとお苦しいのだ。私がいま逢ってあげなければ、あの人は堕落してしまうかも知れない。あの人は私の行くのを待っているのだ。お逢い致しましょう。私は早速、身仕度をはじめました。菊子さん、長屋貧乏作家訪問するのに、ぜいたくな身なりで行けると思って? とても出来ない。或る婦人団体幹事さんたちが狐の襟巻をして、貧民窟の視察に行って問題を起した事があったでしょう? 気を附けなければいけません。小説に依ると戸田さんは、着る着物さえ無くて綿のはみ出たドテラ一枚きりなのです。そうして家の畳は破れて、新聞紙を部屋一ぱいに敷き詰めてその上に坐って居られるのです。そんなにお困りの家へ、私がこないだ新調したピンクドレスなど着て行ったら、いたずらに戸田さんの御家族を淋しがらせ、恐縮させるばかりで失礼な事だと思ったのです。私は女学校時代のつぎはぎだらけのスカートに、それからやはり昔スキーの時に着た黄色いジャケツ。此のジャケツは、もうすっかり小さくなって、両腕が肘ちかく迄にょっきり出るのです。袖口はほころびて、毛糸が垂れさがって、まず申し分のない代物なのです。戸田さんは毎年、秋になると脚気が起って苦しむという事も小説で知っていましたので、私のベッドの毛布を一枚、風呂敷に包んで持って行く事に致しました。毛布で脚をくるんで仕事をなさるように忠告たかったのです。私は、ママにかくれて裏口から、こっそり出ました。菊子さんもご存じでしょうが、私の前歯が一枚だけ義歯で取りはずし出来るので、私は電車の中でそれをそっと取りはずして、わざと醜い顔に作りました戸田さんは、たしか歯がぼろぼろに欠けている筈ですから戸田さんに恥をかかせないように、安心させるように、私も歯の悪いところを見せてあげるつもりだったのです。髪もくしゃくしゃに乱して、ずいぶん醜いまずしい女になりました。弱い無智な貧乏人を慰めるのには、たいへんこまかい心使いがなければいけないものです。  戸田さんの家は郊外です。省線電車から降りて、交番で聞いて、わりに簡単戸田さんの家を見つけました。菊子さん、戸田さんのお家は、長屋ではありませんでした。小さいけれども、清潔な感じの、ちゃんとした一戸構えの家でした。お庭も綺麗に手入れされて、秋の薔薇が咲きそろっていました。すべて意外の事ばかりでした。玄関をあけると、下駄箱の上に菊の花を活けた水盤が置かれていました。落ちついて、とても上品な奥様が出て来られて、私にお辞儀を致しました。私は家を間違ったのではないかと思いました。 「あの、小説を書いて居られる戸田さんは、こちらさまでございますか。」と、恐る恐るたずねてみました。 「はあ。」と優しく答える奥様の笑顔は、私にはまぶしかった。 「先生は、」思わず先生という言葉が出ました。「先生は、おいででしょうか。」  私は先生書斎にとおされました。まじめな顔の男が、きちんと机の前に坐っていました。ドテラでは、ありませんでした。なんという布地か、私にはわかりませんけれど、濃い青色の厚い布地の袷に、黒地に白い縞が一本はいっている角帯をしめていました。書斎は、お茶室の感じがしました。床の間には、漢詩の軸。私には、一字も読めませんでした。竹の籠には、蔦が美しく活けられていました。机の傍には、とてもたくさんの本がうず高く積まれていました。  まるで違うのです。歯も欠けていません。頭も禿げていません。きりっとした顔をしていました。不潔な感じは、どこにもありません。この人が焼酎を飲んで地べたに寝るのかと不思議でなりませんでした。 「小説の感じと、お逢いした感じとまるでちがいます。」私は気を取り直して言いました。 「そうですか。」軽く答えました。あまり私に関心を持っていない様子です。 「どうして私の事をご存じになったのでしょう。それを伺いにまいりましたの。」私は、そんな事を言って、体裁を取りつくろってみました。 「なんですか?」ちっとも反応がありません。 「私が名前も住所もかくしていたのに、先生は、見破ったじゃありませんか。先日お手紙差し上げて、その事を第一におたずねした筈ですけど。」 「僕はあなたの事なんか知っていませんよ。へんですね。」澄んだ眼で私の顔を、まっすぐに見て薄く笑いました。 「まあ!」私は狼狽しはじめました。「だって、そんなら、私のあの手紙意味が、まるでわからなかったでしょうに、それを、黙っているなんて、ひどいわ。私を馬鹿だと思ったでしょうね。」  私は泣きたくなりました。私は何というひどい独り合点をしていたのでしょう。滅っ茶、滅茶。菊子さん。顔から火が出る、なんて形容はなまぬるい。草原をころげ廻って、わあっと叫びたい、と言っても未だ足りない。 「それでは、あの手紙を返して下さい。恥ずかしくていけません。返して下さい。」  戸田さんは、まじめな顔をしてうなずきました。怒ったのかも知れません。ひどい奴だ、と呆れたのでしょう。 「捜してみましょう。毎日手紙をいちいち保存して置くわけにもいきませんから、もう、なくなっているかも知れませんが、あとで、家の者に捜させてみます。もし、見つかったら、お送りしましょう。二通でしたか?」 「二通です。」みじめな気持。 「何だか、僕の小説が、あなたの身の上に似ていたそうですが、僕は小説には絶対モデルを使いません。全部フィクションです。だいいち、あなた最初のお手紙なんか。」ふっと口を噤んで、うつむきました。 「失礼いたしました。」私は歯の欠けた、見すぼらしい乞食娘だ。小さすぎるジャケツの袖口は、ほころびている。紺のスカートは、つぎはぎだらけだ。私は頭のてっぺんから足の爪先まで、軽蔑されている。小説家悪魔だ! 嘘つきだ! 貧乏でもないのに極貧の振りをしている。立派な顔をしている癖に、醜貌だなんて言って同情を集めている。うんと勉強している癖に、無学だなんて言ってとぼけている。奥様を愛している癖に、毎日夫婦喧嘩だと吹聴している。くるしくもないのに、つらいような身振りをしてみせる。私は、だまされた。だまってお辞儀して、立ち上り、 「御病気は、いかがですか? 脚気だとか。」 「僕は健康です。」  私は此の人のために毛布を持って来たのだ。また、持って帰ろう。菊子さん、あまりの恥ずかしさに、私は毛布の包みを抱いて帰る途々、泣いたわよ。毛布の包みに顔を押しつけて泣いたわよ。自動車運転手に、馬鹿野郎! 気をつけて歩けって怒鳴られた。  二、三日経ってから、私のあの二通の手紙が大きい封筒にいれられて書留郵便でとどけられました。私には、まだ、かすかに一縷の望みがあったのでした。もしかしたら、私の恥を救ってくれるような佳い言葉を、先生から書き送られて来るのではあるまいか。此の大きい封筒には、私の二通の手紙の他に、先生の優しい慰めの手紙はいっているのではあるまいか。私は封筒を抱きしめて、それから祈って、それから開封したのですが、からっぽ。私の二通の手紙の他には、何もはいっていませんでした。もしや、私の手紙レターペーパーの裏にでも、いたずら書きのようにして、何か感想でもお書きになっていないかしらと、いちまい、いちまい、私は私の手紙レターペーパーの裏も表も、ていねいに調べてみましたが、何も書いていなかった。この恥ずかしさ。おわかりでしょうか。頭から灰でもかぶりたい。私は十年も、としをとりました。小説家なんて、つまらない。人の屑だわ。嘘ばっかり書いている。ちっともロマンチックではないんだもの普通の家庭に落ち附いて、そうして薄汚い身なりの、前歯の欠けた娘を、冷く軽蔑して見送りもせず、永遠に他人の顔をして澄ましていようというんだから、すさまじいや。あんなの、インチキというんじゃないかしら。

https://anond.hatelabo.jp/20250409181440

2025-03-04

親が昔編んでくれた毛糸のセーターと帽子

今になってようやくほしいかもしれない気持ちなんだけどさ

あんで貰ったの18歳。今53歳

35年も待てるかっての。

母が35歳でオレ産んだならわかるけどそうではない。

2025-02-07

2月7日(金)の日記



今日は朝から雪がちらついていた。こんな寒い日は温かい鍋が食べたくなる。冷蔵庫にあったつみれと蓮根を入れて、即席の鍋を作った。味付けはミツカンポン酢。やっぱり鍋は簡単で美味しい。

午前

録画していたテレビ番組nasneでチェック。最近ドラクエ3リメイクが気になって仕方がない。ドラクエシリーズは昔から好きだけど、3は特に思い入れがある。リメイク版ではどういう変化があるのか。まだ未プレイなのでプレイしたい。



お昼前にSuicaチャージしようとコンビニに寄ったついでに、「たねや」の和菓子発見。甘いものが食べたくなって買ってしまった。帰ってからチョコレートと一緒にコーヒーを淹れて、ちょっと贅沢なひととき和菓子コーヒーも合う。

午後

田中さんからアウトドアに興味ある?」と連絡が来た。どうやら今度、みんなでテントを張ってキャンプをするらしい。なんとなくホモソーシャル雰囲気の集まりになりそうだけど、自然の中でのんびりするのも悪くないかもしれない。

家にいると寒いので、毛糸のセーターを引っ張り出してきた。そういえば、そろそろ精米したお米を買いに行かないといけない。夕方になったら買いに行こう。

夕方

近所のスーパーへ行く途中、雨が降り出したので傘をさした。雪はすっかり雨に変わってしまった。帰り道、広場子どもたちが音楽に合わせてダンスをしているのを見かけた。寒いのに元気だなと思いながら、精米したばかりの米を抱えて帰宅

さて、夜は何を食べようか。

2025-01-18

俺はね、言おうかどうしようか迷ってたんだけどね、チーズ牛丼が大好きです

俺はね、今日チーズ牛丼のことを考えてたんだ。なんでかっていうと、朝起きたら夢の中でチーズ牛丼が喋ってたからさ。そう、あの濃厚なチーズが「俺を食べてくれ!」って叫んでたんだ。だから朝ごはんに何を食べようか迷った挙句、結局チーズ牛丼のことしか頭に浮かばなかった。まるで宇宙の中で一番大切な星を探す旅みたいにさ。

でも、考えてみると、チーズ牛丼ってただの食べ物じゃないよな。あれは俺の人生のものだ。牛肉が柔らかくて、チーズトロトロしてて、それを見てるだけで心が踊る。まるで猫が毛糸玉を追いかけてるみたいな感じだよ。でも、猫は毛糸玉を追いかけても捕まえられないこともあるから、俺もチーズ牛丼を追いかけ続けなきゃならない。

そういえば、友達と一緒に食べた時のことを思い出した。あの日は雨が降ってて、傘も壊れてて、でもチーズ牛丼を食べながら「これが最高だ!」って言った瞬間、雷が鳴ったんだ。まるで神様同意してくれたみたいだった。それからというもの、俺はチーズ牛丼を食べるたびに雷の音を思い出す。変な話だけど、それが俺の特別な思い出になってる。

でもさ、もしもチーズ牛丼がこの世から消えたらどうなるんだろう?想像するだけで恐ろしい。街中に漂う香りもなくなってしまうなんて、それはまるで空気が抜けた風船みたいだ。ふわふわしていたものが、一瞬にしてペシャンコになる感じ。それはまるで夢から覚めた瞬間みたいだ。

からこそ、俺は今この瞬間を大切にしたい。チーズ牛丼を食べながら、自分の好きなことや夢について語り合う時間、それこそが本当の幸せなんじゃないかと思うんだ。このシンプル料理がもたらす感情や思い出は、俺の日常を彩る大切な要素なんだから

そう考えると、次回チーズ牛丼を食べるときには、もっと大きな声で「愛してる!」って叫びたい気分になる。でも、その前にまずは店に行かなきゃならない。ああ、早く食べたい!でも雨降ったらどうしよう?傘持って行かなきゃ!いや待てよ、その前に靴下は履いたっけ?

2024-11-30

この時期になると寒さ対策衣料品かいろいろ欲しくなる

買い物計画として自分要望などを再確認したい

取り扱いがデリケートな衣類はそもそもノットフォーミーだ

温かく着心地良く、手入れも要らず手入れするにしても簡単で、必要十分な耐久性がある、という方向にこそお金はかけたいのだ ラグジュアリー方面ではないのだ

それは私の身につける品の全般に言えることではある

しか自然な素材は比較的高めな印象、コットンとかウールとか それでも着心地がやっぱり違うのだ

保温系下着などを着ていて温かいけど不自然な暑さで大汗をかいたりとか そういうのがコットンだとあまりない

ウールの下着なんてあまりイメージなかったけど、近くのワークマンメンズのウール100インナーが多くあり、とても興味を持っている

レディースで同じものがあればいいが、残念ながらレディースではそういった商品はなさそう ガチ職人さん向けという感じなのだろうか

値段はユニクロなどでウール100%に近いセーター類を買うのと同じ価格帯ではあったので、普通に薄手のセーターを買ってインナー使いでもいいのかも

防寒としては、自分の行動範囲は家と仕事場の往復と実家雪国)への帰省 

帰省はさておき、通勤ではほとんどの区間でそこまでの防寒は必要ない、電車に乗ってから会社までの間はごく普通の格好でいい ビジネスコートの中にごく当たり前の冬物衣類で事足りる

が、しかし、家から駅までがやたら寒い

首都圏郊外だけど都心より一段気温が下がる

そんな中で遅れがちなバスバス停で10分15分と待つのがもう、やたら冷えて辛いのだ

中でも下半身への寒さダメージが強い

足元から足腰がめちゃくちゃ冷える

そもそも下半身は厚着のバリエーションが少ないというか難しい

昨年は巻いてスカートのようにはけるキルトひざかけの長いやつを通勤に使っていた

がそれで巻いてもなお寒かった

当然、下着オーバーパンツ的なやつを履いてた、コットンのやつ しかバス待ちで底冷えしてお腹が朝からヤバかった

なんかこう、毛糸パンツ的なやつが欲しいと思っていたが、見かけるのはフワモコインナー系ばかりで、通勤時の服装下着にできそうなものはなく

それが今日ワークマンで、ウール100のニットトランクスボクサー?を見かけた

なにこれ欲しい メンズだけど欲しい

と思いながら買わずに帰ってきた

ウール100%の薄手のパンツ、服の中に着れるやつ

めっちゃ欲しいがメンズ

性別の垣根を超えて買って履いてみるべきか

2024-11-19

筋トレ翌日しんどい

体が火照る

室温17度くらいにしないと暑くてしょうがない

けど暑いんだけど寒いみたいな気分悪い感じになる

 

イライラする

さなことにも許せない

常にピリピリしてる

 

かゆい

かゆいというか、過敏になってる

から発せられるノイズのような感覚フィルタされず、急に色んなところがチクチクしはじめる

毛糸のセーター着た時みたいな感じ

 

地獄

もう若くないんだし運動強度下げないとなあ

2024-09-30

 三四郎はこの時ふと汽車水蜜桃をくれた男が、あぶないあぶない、気をつけないとあぶない、と言ったことを思い出した。あぶないあぶないと言いながら、あの男はいやにおちついていた。つまりあぶないあぶないと言いうるほどに、自分はあぶなくない地位に立っていれば、あんな男にもなれるだろう。世の中にいて、世の中を傍観している人はここに面白味があるかもしれない。どうもあの水蜜桃の食いぐあいから、青木堂で茶を飲んでは煙草を吸い、煙草を吸っては茶を飲んで、じっと正面を見ていた様子は、まさにこの種の人物である。――批評家である。――三四郎は妙な意味批評家という字を使ってみた。使ってみて自分うまいと感心した。のみならず自分批評家として、未来存在しようかとまで考えだした。あのすごい死顔を見るとこんな気も起こる。  三四郎は部屋のすみにあるテーブルと、テーブルの前にある椅子と、椅子の横にある本箱と、その本箱の中に行儀よく並べてある洋書を見回して、この静かな書斎の主人は、あの批評家と同じく無事で幸福であると思った。――光線の圧力研究するために、女を轢死させることはあるまい。主人の妹は病気である。けれども兄の作った病気ではない。みずからかかった病気である。などとそれからそれへと頭が移ってゆくうちに、十一時になった。中野行の電車はもう来ない。あるいは病気が悪いので帰らないのかしらと、また心配になる。ところへ野々宮から電報が来た。妹無事、あす朝帰るとあった。  安心して床にはいったが、三四郎の夢はすこぶる危険であった。――轢死を企てた女は、野々宮に関係のある女で、野々宮はそれと知って家へ帰って来ない。ただ三四郎安心させるために電報だけ掛けた。妹無事とあるのは偽りで、今夜轢死のあった時刻に妹も死んでしまった。そうしてその妹はすなわち三四郎が池の端で会った女である。……  三四郎はあくる日例になく早く起きた。  寝つけない所に寝た床のあとをながめて、煙草を一本のんだが、ゆうべの事は、すべて夢のようである。椽側へ出て、低い廂の外にある空を仰ぐと、きょうはいい天気だ。世界が今朗らかになったばかりの色をしている。飯を済まして茶を飲んで、椽側に椅子を持ち出して新聞を読んでいると、約束どおり野々宮君が帰って来た。 「昨夜、そこに轢死があったそうですね」と言う。停車場か何かで聞いたものらしい。三四郎自分経験を残らず話した。 「それは珍しい。めったに会えないことだ。ぼくも家におればよかった。死骸はもう片づけたろうな。行っても見られないだろうな」 「もうだめでしょう」と一口答えたが、野々宮君ののん気なのには驚いた。三四郎はこの無神経をまったく夜と昼の差別から起こるものと断定した。光線の圧力試験する人の性癖が、こういう場合にも、同じ態度で表われてくるのだとはまるで気がつかなかった。年が若いからだろう。  三四郎は話を転じて、病人のことを尋ねた。野々宮君の返事によると、はたして自分の推測どおり病人に異状はなかった。ただ五、六日以来行ってやらなかったものから、それを物足りなく思って、退屈紛れに兄を釣り寄せたのである。きょうは日曜だのに来てくれないのはひどいと言って怒っていたそうである。それで野々宮君は妹をばかだと言っている。本当にばかだと思っているらしい。この忙しいものに大切な時間を浪費させるのは愚だというのである。けれども三四郎にはその意味ほとんどわからなかった。わざわざ電報を掛けてまで会いたがる妹なら、日曜の一晩や二晩をつぶしたって惜しくはないはずである。そういう人に会って過ごす時間が、本当の時間で、穴倉で光線の試験をして暮らす月日はむしろ人生に遠い閑生涯というべきものである自分が野々宮君であったならば、この妹のために勉強妨害をされるのをかえってうれしく思うだろう。くらいに感じたが、その時は轢死の事を忘れていた。  野々宮君は昨夜よく寝られなかったものからぼんやりしていけないと言いだした。きょうはさいわい昼から早稲田学校へ行く日で、大学のほうは休みから、それまで寝ようと言っている。「だいぶおそくまで起きていたんですか」と三四郎が聞くと、じつは偶然、高等学校で教わったもとの先生広田という人が妹の見舞いに来てくれて、みんなで話をしているうちに、電車時間に遅れて、つい泊ることにした。広田の家へ泊るべきのを、また妹がだだをこねて、ぜひ病院に泊れと言って聞かないから、やむをえず狭い所へ寝たら、なんだか苦しくって寝つかれなかった。どうも妹は愚物だ。とまた妹を攻撃する。三四郎おかしくなった。少し妹のために弁護しようかと思ったが、なんだか言いにくいのでやめにした。  その代り広田さんの事を聞いた。三四郎広田さんの名前をこれで三、四へん耳にしている。そうして、水蜜桃先生青木堂の先生に、ひそかに広田さんの名をつけている。それから正門内で意地の悪い馬に苦しめられて、喜多床の職人に笑われたのもやはり広田先生にしてある。ところが今承ってみると、馬の件ははたして広田先生であった。それで水蜜桃も必ず同先生に違いないと決めた。考えると、少し無理のようでもある。  帰る時に、ついでだから、午前中に届けてもらいたいと言って、袷を一枚病院まで頼まれた。三四郎は大いにうれしかった。  三四郎は新しい四角な帽子かぶっている。この帽子かぶって病院に行けるのがちょっと得意である。さえざえしい顔をして野々宮君の家を出た。  御茶の水で電車を降りて、すぐ俥に乗った。いつもの三四郎に似合わぬ所作である。威勢よく赤門を引き込ませた時、法文科のベルが鳴り出した。いつもならノートインキ壺を持って、八番の教室はいる時分である。一、二時間講義ぐらい聞きそくなってもかまわないという気で、まっすぐに青山内科玄関まで乗りつけた。  上がり口を奥へ、二つ目の角を右へ切れて、突当たりを左へ曲がると東側の部屋だと教わったとおり歩いて行くと、はたしてあった。黒塗りの札に野々宮よし子と仮名で書いて、戸口に掛けてある。三四郎はこの名前を読んだまま、しばらく戸口の所でたたずんでいた。いなか物だからノックするなぞという気の利いた事はやらない。「この中にいる人が、野々宮君の妹で、よし子という女である」  三四郎はこう思って立っていた。戸をあけて顔が見たくもあるし、見て失望するのがいやでもある。自分の頭の中に往来する女の顔は、どうも野々宮宗八さんに似ていないのだから困る。  うしろから看護婦草履の音をたてて近づいて来た。三四郎は思い切って戸を半分ほどあけた。そうして中にいる女と顔を見合わせた。(片手にハンドルをもったまま)  目の大きな、鼻の細い、唇の薄い、鉢が開いたと思うくらいに、額が広くって顎がこけた女であった。造作はそれだけである。けれども三四郎は、こういう顔だちから出る、この時にひらめいた咄嗟の表情を生まれてはじめて見た。青白い額のうしろに、自然のままにたれた濃い髪が、肩まで見える。それへ東窓をもれる朝日の光が、うしろからさすので、髪と日光の触れ合う境のところが菫色に燃えて、生きた暈をしょってる。それでいて、顔も額もはなはだ暗い。暗くて青白い。そのなかに遠い心持ちのする目がある。高い雲が空の奥にいて容易に動かない。けれども動かずにもいられない。ただなだれるように動く。女が三四郎を見た時は、こういう目つきであった。  三四郎はこの表情のうちにものうい憂鬱と、隠さざる快活との統一を見いだした。その統一の感じは三四郎にとって、最も尊き人生の一片である。そうして一大発見である三四郎ハンドルをもったまま、――顔を戸の影から分部屋の中に差し出したままこの刹那の感に自らを放下し去った。 「おはいりなさい」  女は三四郎を待ち設けたように言う。その調子には初対面の女には見いだすことのできない、安らかな音色があった。純粋の子供か、あらゆる男児に接しつくし婦人でなければ、こうは出られない。なれなれしいのとは違う。初めから古い知り合いなのである。同時に女は肉の豊かでない頬を動かしてにこりと笑った。青白いうちに、なつかしい暖かみができた。三四郎の足はしぜんと部屋の内へはいった。その時青年の頭のうちには遠い故郷にある母の影がひらめいた。  戸のうしろへ回って、はじめて正面に向いた時、五十あまり婦人三四郎挨拶をした。この婦人三四郎からだがまだ扉の陰を出ないまえから席を立って待っていたものみえる。 「小川さんですか」と向こうから尋ねてくれた。顔は野々宮君に似ている。娘にも似ている。しかしただ似ているというだけである。頼まれ風呂敷包みを出すと、受け取って、礼を述べて、 「どうぞ」と言いながら椅子をすすめたまま、自分は寝台の向こう側へ回った。  寝台の上に敷いた蒲団を見るとまっ白である。上へ掛けるものもまっ白である。それを半分ほど斜にはぐって、裾のほうが厚く見えるところを、よけるように、女は窓を背にして腰をかけた。足は床に届かない。手に編針を持っている。毛糸のたまが寝台の下に転がった。女の手から長い赤い糸が筋を引いている。三四郎は寝台の下から毛糸のたまを取り出してやろうかと思った、けれども、女が毛糸にはまるで無頓着でいるので控えた。  おっかさんが向こう側から、しきりに昨夜の礼を述べる。お忙しいところをなどと言う。三四郎は、いいえ、どうせ遊んでいますからと言う。二人が話をしているあいだ、よし子は黙っていた。二人の話が切れた時、突然、 「ゆうべの轢死を御覧になって」と聞いた。見ると部屋のすみに新聞がある。三四郎が、 「ええ」と言う。 「こわかったでしょう」と言いながら、少し首を横に曲げて、三四郎を見た。兄に似て首の長い女である三四郎はこわいともこわくないとも答えずに、女の首の曲がりぐあいをながめていた。半分は質問があまり単純なので、答に窮したのである。半分は答えるのを忘れたのである。女は気がついたとみえて、すぐ首をまっすぐにした。そうして青白い頬の奥を少し赤くした。三四郎はもう帰るべき時間だと考えた。  挨拶をして、部屋を出て、玄関正面へ来て、向こうを見ると、長い廊下のはずれが四角に切れて、ぱっと明るく、表の緑が映る上がり口に、池の女が立っている。はっと驚いた三四郎の足は、さっそく歩調に狂いができた。その時透明な空気の画布の中に暗く描かれた女の影は一足前へ動いた。三四郎も誘われたように前へ動いた。二人は一筋道廊下のどこかですれ違わねばならぬ運命をもって互いに近づいて来た。すると女が振り返った。明るい表の空気の中には、初秋の緑が浮いているばかりである。振り返った女の目に応じて、四角の中に、現われたものもなければ、これを待ち受けていたものもない。三四郎はそのあいだに女の姿勢服装を頭の中へ入れた。  着物の色はなんという名かわからない。大学の池の水へ、曇った常磐木の影が映る時のようである。それはあざやかな縞が、上から下へ貫いている。そうしてその縞が貫きながら波を打って、互いに寄ったり離れたり、重なって太くなったり、割れて二筋になったりする。不規則だけれども乱れない。上から三分一のところを、広い帯で横に仕切った。帯の感じには暖かみがある。黄を含んでいるためだろう。  うしろを振り向いた時、右の肩が、あとへ引けて、左の手が腰に添ったまま前へ出た。ハンケチを持っている。そのハンケチの指に余ったところが、さらりと開いている。絹のためだろう。――腰から下は正しい姿勢にある。  女はやがてもとのとおりに向き直った。目を伏せて二足ばかり三四郎に近づいた時、突然首を少しうしろに引いて、まともに男を見た。二重瞼の切長のおちついた恰好である。目立って黒い眉毛の下に生きている。同時にきれいな歯があらわれた。この歯とこの顔色とは三四郎にとって忘るべからざる対照であった。  きょうは白いものを薄く塗っている。けれども本来の地を隠すほどに無趣味ではなかった。こまやかな肉が、ほどよく色づいて、強い日光にめげないように見える上を、きわめて薄く粉が吹いている。てらてら照る顔ではない。  肉は頬といわず顎といわずきちりと締まっている。骨の上に余ったものはたんとないくらいである。それでいて、顔全体が柔かい。肉が柔かいのではない骨そのものが柔かいように思われる。奥行きの長い感じを起こさせる顔である。  女は腰をかがめた。三四郎は知らぬ人に礼をされて驚いたというよりも、むしろのしかたの巧みなのに驚いた。腰から上が、風に乗る紙のようにふわりと前に落ちた。しかも早い。それで、ある角度まで来て苦もなくはっきりととまった。むろん習って覚えたものではない。 「ちょっと伺いますが……」と言う声が白い歯のあいから出た。きりりとしている。しかし鷹揚である。ただ夏のさかりに椎の実がなっているかと人に聞きそうには思われなかった。三四郎はそんな事に気のつく余裕はない。 「はあ」と言って立ち止まった。 「十五号室はどの辺になりましょう」  十五号は三四郎が今出て来た部屋である。 「野々宮さんの部屋ですか」  今度は女のほうが「はあ」と言う。 「野々宮さんの部屋はね、その角を曲がって突き当って、また左へ曲がって、二番目の右側です」 「その角を……」と言いながら女は細い指を前へ出した。 「ええ、ついその先の角です」 「どうもありがとう」  女は行き過ぎた。三四郎は立ったまま、女の後姿を見守っている。女は角へ来た。曲がろうとするとたんに振り返った。三四郎赤面するばかりに狼狽した。女はにこりと笑って、この角ですかというようなあいずを顔でした。三四郎は思わずうなずいた。女の影は右へ切れて白い壁の中へ隠れた。  三四郎はぶらりと玄関を出た。医科大学生と間違えて部屋の番号を聞いたのかしらんと思って、五、六歩あるいたが、急に気がついた。女に十五号を聞かれた時、もう一ぺんよし子の部屋へあともどりをして、案内すればよかった。残念なことをした。  三四郎はいさらとって帰す勇気は出なかった。やむをえずまた五、六歩あるいたが、今度はぴたりととまった。三四郎の頭の中に、女の結んでいたリボンの色が映った。そのリボンの色も質も、たしかに野々宮君が兼安で買ったものと同じであると考え出した時、三四郎は急に足が重くなった。図書館の横をのたくるように正門の方へ出ると、どこからたか与次郎が突然声をかけた。 「おいなぜ休んだ。きょうはイタリー人がマカロニーをいかにして食うかという講義を聞いた」と言いながら、そばへ寄って来て三四郎の肩をたたいた。  二人は少しいっしょに歩いた。正門のそばへ来た時、三四郎は、 「君、今ごろでも薄いリボンをかけるものかな。あれは極暑に限るんじゃないか」と聞いた。与次郎はアハハハと笑って、 「○○教授に聞くがいい。なんでも知ってる男だから」と言って取り合わなかった。  正門の所で三四郎はぐあいが悪いからきょうは学校を休むと言い出した。与次郎はいっしょについて来て損をしたといわぬばかりに教室の方へ帰って行った。

anond:20240930192717

2024-09-01

そろそろ手袋を作り始めないと冬に間に合わないわよ

アンタたち編み棒は持った?毛糸は?

増田毛糸がないことに気づいたから今から買いに行くわ!じゃあね!

2024-08-03

なんやかんや探偵団、初めての依頼とそれに続く100の依頼

生成AIも手の抜き方覚えたよなあ。

昔のやつはもっと実直に100個作ろうとして途中でおかしくなってたもんだけど

2024-05-02

anond:20240502135929

残念

灰原の毛糸のセーターがほつれてく話です

2024-04-01

anond:20240401180159

毎年思うけどGIGAZINEのやつって一覧性が悪すぎるよね

から見出しだけ一覧化してみた

亀田製菓ハッピーターン つらターン」
サブウェイ脳波オーダー開始
日本郵政が「速達」でお肌に潤いを届ける「ゆうぱっく」を発表
タイトー新人Vtuber阿波野 八四八」登場
幻日ヨハネ -NUMAZU in the MIRAGE-
◆「お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件」実写化決定
◆新作は学園恋愛シミュレーション💕『ぱる♡わーるど! ~もう友達(パル)じゃいられない~』
大阪環状線で有料座席サービス「Aぇシート」が開始
デイリーポータルZ記事七五調
ドスパラ公式AI「Chotto GPU
ご注文はうさぎですか?
ボボボーボ・ボーボボ実写化
アニメ黒子のバスケ公式サイトがお仕事仕様
ダブル主人公で描かれるにじさんじ発のゲームにじさんじファンタジー-勇者魔王エイプリル-」の制作が決定!?
BLEACH THE HIGH SCHOOL WARFARE
電子チラシサービスでチラシが浮世絵風に&ポイントの代わりに小判を配布
ウォーキングアプリ「aruku&(あるくと)」がランニングアプリ「hashiru&(はしると)」へ大型リニューアル
響け!ユーフォニアム ~誓いのダ・カーポ
パインアメ味のパイナップル
◆「推しの子有馬かなが「すしのこ」のイメージガール就任
マンガ推しの子公式Xアカウントが【ぴえの子公式Xアカウントに変化
キムワイプカフェオープンパティシエ募集
ウマ娘プロジェクト宇宙走娘<コスモピュエラ>」
エバラの便利な「プチッと鍋」がバケツサイズの「ドカッと鍋」に
キッコーマン豆乳から豆乳とうふ」が登場
エイプリルフールといえば、こじらせハラスメント
◆「プロジェクトセカイ」に限定ストーリー特別チーム登場
◆「ブレイバーンフライパーン」新発売
世界初男性イケメンvtuber
わかさ生活
エイプリルフールに生まれた「重音テト」が16周年のお祝い中
◆「勝利の女神:NIKKE」の続編ゲームリリース決定
◆雀魂-じゃんたま-
◆超高級リゾート列車「GRAN HERMES - グランヘルメス
ドミノ・ピザがいつでもどこでもピザチャージできる「ピザタブレット販売開始
◆最強のアクトレス麻雀チームを決めるアクトレス競技麻雀リーグ開幕
◆「真夜中ハートチューン」楓林女子高校放送部による#告白代行
◆「ONE PIECE バウンティラッシュ」にニセルフィが登場
キャプテン石崎〜たたかドリームチーム
◆飲むサクマドロップス
テレビアニメ「転生貴族、鑑定スキルで成り上がる」の主演声優ハリウッドザコシショウ就任
サクレまるごとレモン
国産AIチャット「CyberMates」に関西弁翻訳関西風要約の新機能が追加
劇団四季ミュージカルアナと桜の女王」を上演決定
◆ロボ子さんが「はげーぼー」さんに
カルピス菌の保存方法
カフェ・ベローチェのネコ肉球コーヒーゼリー
フラガリアメモリーズALL SO BAD」MVのはぴだんぶいバージョンが公開
◆【機密解除】航空自衛隊協力による特殊備品概要について
Kanon 16bit Edition
◆低音ボイスが特徴の音声読み上げソフト「フリモメン」が「魔法少女☆フリモ」に大変身
チョーヤ梅酒からチョーニャ「ウオッシュ」登場
◆「ぬきたし」アニメ化中止?!
Fate/Dream Striker
にゃんこ大戦争恋愛リアリティ番組「バチェニャーCATS」を配信決定
◆「東京ばな奈VRヘッドセット」登場
◆鷹嶺ルイプロデュース恋愛シミュレーションゲーム「ホロに恋する」新作が登場
◆特大サッポロポテト
◆暗黒議会で「アサギ」をあらゆる世界に登場させる議題が投票受付中
◆このチャンネルはぺこらマミーが乗っ取ったぺこ♪
カスピ海ヨーグルトパーク
フィギュア造形やガレージキット制作に行き詰まったらコレ!「ウマクデキィルEX
キングジムが「保存ボックス」型クーラーボックスを発売
◆あすけんのお姉さんが人事異動でムキムキのお兄さんに
◆疑似ハーレム声優が入れ替わる
アニメくそみそテクニック」が阿部さんのフリーアイコンを配布してみんなも阿部さんに
◆消音機能や暗視機能などあらゆる機能を詰め込んだ「多機能マルチサイレンサー」登場
恋愛ADVこの青空に約束を」の続編制作が決定?
◆巨大マジカすごろく展示会
CAPCOMがこれまでのノウハウを生かした「CAPCOMヘリコプター」で航空事業に参入
◆ついに宇都宮餃子会が「餃子のなる木」の開発に成功
シャニソンで「4lternative 1dentity」イベント開催
◆キャル&ヤバイバル
◆「魔法少女にあこがれて」に登場したホテルワンナイト建設決定
◆「シュガーバターの木」収穫時期到来
アース製薬開運ホイホイ」
ねこ育成ゲーム「パラねこ
◆「SHY -シャイ-」の各国ヒーローが「シャイレンジャー」としてチームアップ
◆INTI CREATESが新作ゲーム精霊機(スピリットマシン)フレイリート」を発表
マジック:ザ・ギャザリングサンダージャンクション無法者
まいまいまいごえん
◆虎杖と東堂が高校野球全国大会優勝するまでの軌跡を描いたドキュメンタリーブラザーズ ~全国優勝への道~」
ドラゴンクエストウォークが超大型イベント「スラミチチャンピオンシップ 〜導かれし競走馬たち〜」を開催
◆あのソニックマンセガ入社して「ソニックアンバサダー」に就任
◆「白猫プロジェクト」が10周年で実写化
ソードアート・オンライン インテグラルファクター
◆VKC48
ポケモンGO
◆「僕のヒーローアカデミア ULTRA IMPACT」の主人公が洸汰くんに
TVアニメ変人サラダボウル」が岐阜駅前の信長像を乗っ取る
◆博衣こよりがAIこよりに乗っ取られる
ブルーシール
◆QBBベビーチーズのアソートタイプが登場
clusterが「1億人が同時接続できるワールド」を公開
青鬼オンライン映画化
◆陰の実力者になりたくて!マスターオブガーデン
ゲームメーカーのエフアンドシーが飲食業進出スタッフ募集
◆「にゃっにゃーにゃんにゃにゃぁにゃんにゃー」発売
保健医レクスの青春カルテ
◆「明恋夢想」発売決定
◆猫の鳴き声対応AIボイスレコーダー「オートメャオ」発売
◆みみちゃんが美味ちゃん
カスタムキャスト3Dモデルを歌って踊らせる機能が追加される
パックマン食べ物が変化
Deep One 虚無と夢幻フラグメント
スイートホームメイドメイドが2人追加
◆「サシュウから世界を救え!「IRODORIMIDORI FANTASY VII」発売決定
VTuberのぽんぽこさんがヘアスタイルを大胆変更
VTuber・もこ田めめめ、お姉さんになる
恋愛ゲームブランドイケメンシリーズ」が新種の花粉発見
◆BUSTAFELLOWSからスケアクロウYouTuberデビュー
◆「エルフさんは痩せられない。」初のトレーディングカードが登場
恋愛アドベンチャーゲーム「時空の絵旅人」に限定SSR画霊「毛糸だま遊び」が追加
◆「B-PROJECT 1/2 -half-」始動
◆OMENから純金のゲーミングPCが登場
◆「この素晴らしい世界に祝福を!ファンタスティックデイズ」で称号「この背徳騎士にご褒美を!」などがもらえるパネルミッション開催中
モンカフェからディフューザーが登場
◆「救世少女 メシアガール おかわり」に「ぞぬー」が侵略
旅行ガイドブックるるぶ」の人型キャラクタープロジェクト「連れてって!るるぶさん」が始動
テレビアニメラーメン赤猫」従業員募集
◆「俺は全てを【パリイ】する」実写映画
マリオンクレープから激辛唐辛子クリームクレープ」が登場
スマホゲーム感染×少女」が「感染×少女 パンツゲーム」を発表
マクセルが「インプレゾンビ消滅祈願」を実施
スマホゲーム魔法使いと黒猫のウィズ」が本格格闘アクションゲームスピリットファイター -The World of Mystic Wiz-」の開発決定を報告
はてな匿名ダイアリーに巨大な検索フォームビッグ検索」が登場
オンラインRPGラグナドール」がイベント「らぐにゃどーる」を開催
◆子ブタの「ぷーとん」のぬいぐるみにXXXXXXXXXXLサイズが新登場
マウスコンピューターからネコハラ対策グッズの「猫収納BOX」が登場
◆平安伸銅工業から画期的収納グッズ「浮いてる棒」が登場
くりーむパン八天堂が「銭湯八天堂」をオープン
◆爽やかに「ウノ!」と言うためのウノ専用ミントが登場
◆「ぷよぷよ!!クエスト」ですけとうだら特集
◆「実況パワフルサッカー」の期間限定イベントに「矢部坂秀人」ルートが登場
◆「BanG Dream!」がカップ麺ラーメン銀河」を発売
戦艦バトルゲーム「蒼焔の艦隊」でバイオレンス劇画海戦ゲーム世紀末漢伝」がスタート
美少女ゲームブランド「CRYSTALiA」が乙女ゲーム乙女ゲーム世界に転生したけどカップリング厄介オタクなのでヒロイン辞退します!!」を発表
◆「Tokyo 7th シスターズ」にエイプリルフール限定タイトル画面が出現
◆「バンドリ! ガールズバンドパーティ!」でエイプリルフール期間限定スキンが登場
◆「エーテルゲイザー」×「焼肉ゼンキ」コラボが決定
◆ゲーミングブランド「G-Tune」がソーラーパネル充電対応ゲーミングPC「G-TUNE HIKARI」を発表
◆「ニノクロ」のミニゲームポンポンゲーム」がウェブサイトで遊べるようになり公式プロゲーミングチームの「ニノクロゲーミング」が復活
Live2D公式キャラクターわんころもち」がモデルアップデート実施
チロルチョコが食べられる将棋駒「DECOチョコ将棋」を発売
◆「ねこのしっぽ」がアニメ
テレビアニメ弱キャラ友崎くん」新PV公開
◆「ダーツライブ」が渾身のダーツを開発
◆「ケロロ軍曹アニメプロジェクト始動
ビートまりおさんが新曲を発表
新曲「QUATTUORUX / 打打だいず Vs. Tanchiky Vs. からめる」公開
ツキノ芸能プロダクションが「ピュアラビ」をアニメ
◆「カピバラさんゴワッとぬいぐるみ」新発売
回転ずしくんとドコドコうさぎ、入れ替わる
フリー素材キャラクター「つくよみちゃん」を未来から召喚する企画実施
◆「ゾゾゾ」の落合平氏政治へ挑戦か
◆「ガルスマから木村良平岡本信彦両名の超特大アクリルスタンドが登場
中学生イラストレーター・さくしゃ2、将来の目標を語る

2024-03-11

ダイソー毛玉取りブラシがいい

電動の毛玉取りは生地の表面を削るので、生地結構ダメージが行くのだが、毛玉取りブラシはそれがない。

毛糸のセーターに、とても合っていた。

2024-02-21

anond:20240220203300

昭和の頃はお母さんが子供の服を型紙から縫い上げたり毛糸で編んだりしていて服を買うのはよそ行きのものだけだった記憶がある

2024-01-26

anond:20240126124940

🐑「毛糸洗いに自信が持てるやーつ!!」

2024-01-14

anond:20240114130834

そうやって毛糸パンツ履かないか子宮内膜種やら不妊になるなんですよ😡

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