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空犬通信

本・本屋好きが、買った本、読んだ本、気になる本・本屋さんを紹介するサイトです。

深海生物、クラゲ、両生類……小学生の理科自由研究みたいな夏休み読書をしてみる

8月も終わりですね。海だのプールだのマリンスポーツだのにまったく惹かれない屋内生活にどっぷりのウルトラインドア派ゆえ、8月が終わったって、夏が終わったっていっこうにかまわんのですが、この季節、夏休みで、電車や飲食店や自転車置き場が8掛けぐらいの入りになるのは大変うれしいもの。東京もふだんからこれぐらいの密度だともう少し過ごしやすいのにね。


というわけで、夏の終わりを惜しんで、というわけではぜんぜんないのですが、ちょっと夏休みの理科の宿題で小学生が自由研究でもやってるような気分で、最近買ったものから以前から愛読しているものまで取り混ぜて、こんなものをまとめてぱらぱらやってみました。


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地震、絶版文庫、ブロンディ……新宿で書店さん巡り

今日は仕事で、新宿の書店さん数軒を回ってきました。ひとくちに新宿と言っても、南に東に西にと、主要なお店はそれぞれ離れています。この暑さのなか、短時間で複数の店を回るのはけっこう大変でした。ふう。


ただ、書店回りといっても、ぼくは営業ではないので、重い見本を抱えて回るわけでも、注文取りのノルマがあるわけでもなんでもないので、その点、営業の人に比べればラクちんです。それに、なんといっても、自分の手がけた本や、自分が好きな本を、実際に書店で売ってくれている人たちと話をするのは、刺激にも励みにもなります。だから、大変は大変、だけど、ほんとに楽しいです。


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いせや、酒場、東京、昭和平成……今日のお酒読書。

もう何度目になるかわからないぐらい目を通している、なぎら健壱『東京酒場漂流記』(ちくま文庫)を、ぱらぱらやっていると、先日の日記で、ルーエの人たちと飲みに行った店として紹介した、吉祥寺の「いせや」の記述が目にとまる。


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ブルースCDガイド新版を見るにブルーな日々……

黒人音楽好き、ブルース者にとっては必携の定番、『ブルースCDガイド・ブック』の新版が出ましたね。


  • 小出斉 『ブルースCDガイド・ブック2.0』(ブルースインターアクションズ)


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平積みカポーティ文庫を眺めていたら草の竪琴が読みたくなって

しばらく前の朝日新聞に、「カポーティ、文庫続々 9月からの映画公開を機に」なる記事が載ってたけど、なるほど、映画『カポーティ』公開直前ということで、あちこちの書店でカポーティ文庫が平積み。ジョージ・プリンプトンの伝記は原書を買ったものの積ん読状態だったので、これを機に、文庫のほうで読んでみるつもり。なお、今回の映画はプリンプトンのではなく、ジェラルド・クラーク版の伝記がベースとのこと。



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祝谷崎賞! 『ミーナの行進』

少し紹介が遅くなりましたが、小川洋子さんがまたまた賞を受けましたね。「谷崎潤一郎賞に小川洋子さんの『ミーナの行進』」(朝日新聞)。


  • 小川洋子『ミーナの行進』(中央公論新社)


横積みにした本の上に座る少女2人……寺田順三描くカバー画は、いかにも本好きの目にとまりそうな印象的なもの。別に賞とは無関係に読む予定の本でしたが、ますます読みたくなりました。


水晶、海月……今日買った本たち。

  • たむらしげる『夢の結晶系 たむらしげるの色鉛筆』(架空社)
  • ジェーフィッシュ『くらげのふしぎ 海を漂う奇妙な生態』 (技術評論社)


『夢の』は副題通り、色鉛筆タッチの画集。流星、ロボット、砂漠、水晶、時……好みのキーワード満載のたむら作品は、絵本、画集、漫画を問わず、愛読しています。たむらしげるについては、いつかあらためて。


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観覧車、雑貨……新刊書店に何が必要なのかをちょっと考えてみたりする

2006.08.25.発行「[本]のメルマガ」vol.259(ID:0000013315)を読んでいたら、新刊書店の開店閉店の記事の1つに、8月10日リニューアルオープンした香川県高松市の宮脇書店総本店のことが載っていた。気になりながら紹介しそこねていた話題なので、ここであらためて。


宮脇書店は、東京には2店舗しかないので(東京に店があること自体、いまHPで見て初めて知った)、東京近辺の本好きにはあまりなじみのない名前かもしれないが、全国に320店舗も展開しているチェーン店だ。


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恐竜博でスーパーサウルスに遭遇

先日紹介した恐竜カンフー映画、早速観てみたのですが、あまりのいい加減な作りに、ダメ映画には相当寛容な空犬も始まって数分で絶句、ダメぶりをおもしろがる余地もないほどのでたらめぶりに、あらためてここに紙幅を費やす気が起こりません。なにより、恐竜特撮のしょぼさにはがっかり。どこが巨大恐竜だ! カンフーで対決するんじゃなかったのか!


はあ、1段落も使ってしまいました。というわけで、今日は、「世界の巨大恐竜博2006」を観てきました。娘を誘ったところ、こわいからやだ、とフラれてしまったので、30男が独りで恐竜博です。


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デ・パルマの新作、『ブラック・ダリア』に期待

最近、駅や街なかで見かける、映画『ブラック・ダリア』のポスター、なかなかかっこいいです。『ファントム・オブ・パラダイス』『キャリー』『殺しのドレス』『スカーフェイス』……デ・パルマは好きな監督だけど、ここ数年はあんまりぐっとくるのがなくて、残念に思っていたところ。このヴィジュアルにはちょっと期待させられます。


主演は、ジョシュ・ハートネットとスカーレット・ヨハンソン。日本公開は10月14日から。もちろん、未読の方は原作、要チェックです。ぼくもこれから公開に備えて復習です。


惑星、雑誌バンク、子猫……今日のニュースから。

今日のニュースのうち、3本ほどについて紹介&コメントします。


まずは、先日の日記に書いた惑星問題のその後。増えるどころか、減ってしまいましたね。「冥王星は格下げ・惑星は8個、国際天文学連合が採択」(読売新聞)。教科書、辞書、図鑑、専門書……関連の書籍は修正が大変そうだなあ。


次は、一応は本の関係の話。「<雑誌バンク>都が多摩図書館内に創設へ 大宅文庫しのぐ」(毎日新聞)。

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ハンズメッセで発見! 恐竜対カンフー

今日は、あんまり本に関係のない話題続きで恐縮です。東急ハンズで「ハンズメッセ」が始まりましたね。


ぼくは「モノ」好きなので、ふだんから東急ハンズやLOFTや伊東屋だのといった、お洒落な雑貨屋さんというよりは、モノだらけ雑貨だらけみたいな店が大好きなんです。このハンズメッセは、そういうモノ好き魂をくすぐる商品が手頃な、というかかなり安い値段でたくさん出るので、毎回楽しみにしています。


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ギターとヴァイオリン……今日の出来事

さて、今朝のこと、通勤途中の出来事です。駅に向かって急いでいると、何やら弦楽器のケースのようなものが複数、置いてあるのが目に入りました。近寄ってみると、たしかに楽器ケースです。大1つに小2つと、3つもある。粗大ゴミであることを示す、出した人の名を記した紙が貼られています。


その場でざっとあらためてみます。ケースはどれも使い込んだものですが、きれいな状態。開けてみると、大はAriaのアコースティックギター、小はヴァイオリンでした。あわわ、こんなことが……。


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豆本、蔵書表……田中栞さんのワークショップ

東京古書会館でこの6月に開かれた展覧会「日本と世界の蔵書票展」で、田中栞さんにお会いした話を、ずいぶん前の日記に書いたことがある。その時に名刺交換をしたのを覚えていてくださったのか、田中さんからおもしろそうなワークショップの案内メールをいただいた。


宣伝なので、メールの案内文を引かせていただきます。

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マチルダ・メイに関するものすごくどうでもいいこと

こんなCDを買いました。Bオフでたたき売られていたものです。


  • マチルダ・メイ『マチルダ・メイ』(ソニー)

Amazonの商品紹介にはジャケ写がないので、せっかくだからあげておきます。

マチルダ・メイ

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市電、マーチン……今日読んだ本たち。

  • 獅子文六『ちんちん電車』(河出文庫)
  • 田村十七男『僕のマーチン君』([木世](えい)文庫)

『ちんちん電車』は、関川夏央による解説のタイトル「老文士の『のんびり時間旅行』」、が中身をよくあらわしている。著者が73歳のとき、死の3年前だというから、まさに最晩年の文章で、全体の感じが懐古調なのまあ当然だろう。やけに食べ物の話が多いのもこの人らしい。獅子の小説には食指が伸びないのだが、エッセイなら『東京の悪口』(新潮社)という、タイトルも造本も、もちろん中身も大好きな本がある。装幀は谷内六郎。これで獅子の本でお気に入りが2冊になった、というわけだ。


東京の悪口

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宇宙、東京、どーなつ……今日買った本たち。

今日は、吉祥寺の書店ブックス・ルーエの人たちと飲みにいってきました。最初は「いせや」に行ったんですが、当然のことながら空調などない店、窓際なのにまったく風の入らない、いささか苦行めいた空間でジョッキをあおります。というか、これはお酒をたくさん飲ませるための一種の方策なのかも。だとしたら、見事にねらいは的中、全員、というかぼくが突出して酩酊するにいたりました。


ルーエのみなさん、楽しい会でした。Hさん、Jさん、Wさん、Sさん、ありがとう。また行きましょうね。


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雑誌愛読月間にもの申す

ところで、みなさんは、最近、雑誌は読むだろうか。愛読する雑誌ってあるだろうか。雑誌と言えば、「雑誌愛読月間」、が今日8/20で終わる(7月1日~8月20日)。


この企画、雑誌を読もうよ、という主旨自体はもちろんいい。全面的に賛同だ。出版関係者としてはやはり雑誌は売れてほしいし、雑誌を買いに書店にもいってほしい。もちろん一読者としても、全面的に応援したい立場だ。そうなんだけど、どうも、ちょっと気になるのである。いろいろなことが。


まずは、ポスターと、コピーをご覧いただきたい。


雑誌愛読月間06

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魔女、戦車、詩集、月島、福武……今日買った本たち。

今日も暑かった……。昨日に引き続き、今日も仕事でおでかけ、京王線沿線のある駅に行ってきました。


ふだんはちゃんと土日休めているほうなので、たまにこうやって休日が、しかも土日両方がつぶれると、きついです。編集仲間には毎日深夜残業で土日なし、なんてのがいく人もいるというのに、たまの休日出勤で音を上げてるなんて、ほんと我ながら情けないです。ごめんなさい。


先週からかかりっきりだった作業がやっと片づいたその安心感のせいでしょうか、帰りがけに駅前で見つけたBオフで、またやってしまいました。文庫ばかり、14冊です。なにかのセール中だったらしく、3000円でおつりがきてしまいました。なんだか申し訳ない気分です。


全部を挙げるのもなんなので、一部だけ紹介します。


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天才!?ブックデザイナー、祖父江慎という男

『ダ・ヴィンチ』今月(2006年9月)号の特集「天才・祖父江慎~嫌われブックデザイナーの一生~」が滅法おもしろい。



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「狐」さんが亡くなりました

「狐」こと、山村修さんが、8月14日、亡くなったそうです。死因は肺ガン。


Yahoo他のネットニュースのヘッドラインに出ていなかったせいか(もしくは、単に見逃したか)、気がつくのが遅れました。先ほど岡崎武さんのブログを読んでいて発見。あわてて、検索をかけてみましたが、出てくるのは福島四国山陽香川などなど、と上位は地方紙の訃報欄ばかり。

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カレー三昧な日々、そして中村屋のボースのこと

今日も暑かった……。ほんとならおうちで一日ごろごろしていたいような天気でしたが、仕事の用事でやむなく外出。日中は冷房アリの屋内だったのでまだよかったのですが、前後が大変で本当に参りました。


最近、夏バテ気味でどうも食欲がない。昼休み、ちょっと本屋さん巡りをするとバテてしまって、なおのこと食欲が出ない。そんななか、カレーだけは食べられるので、このところ、昼食夕食におけるカレー率が大変高い数値になっています。気がつけば、昨日もカレー、その前もカレー、昼も夜もカレー、なんて事態もざら。もう、肌が黄色くなってないのが不思議なぐらいです。タイやインドといった暑い国の人たちがこのスパイシーな料理を日常食にする理由がようくわかる気がします。


まあ、ぼくを知る人に言わせれば、夏バテ時期でなくても、カレーばっかり食べてるんだからいつものことじゃん、などと言われそうですが、それはさておき。


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百魔……今日の気になる本。

いつものように、昼休み、本屋さんをぶらぶらしていたら、こんな本を見つけて驚きました。


  • 杉山茂丸『百魔』(書肆心水)


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娘の手作り本に落涙

今回の日記はどうしようもない親バカ話なので、興味のない方はとばしてください。


娘はお絵かきが大好き。通っている保育園でも、毎日のようにお絵かきをしているようで、いろいろな絵を描いては見せてくれます。ふだんはふつうの1枚紙に描いているのですが、たまに、紙を折って冊子状にしたものを作り(それは子どもたちにはむずかしいので、保育園のお姉さんたちが作ってくれるようです)、それぞれのページに絵を描いて、手作り絵本のようなものを作ることもあります。これがなかなかいいのです。ほかの保育園や幼稚園のことはわかりませんが、ただ絵を描くだけじゃなくて、本のかたちにするというあたり、なかなかいい試みだなあと思います。

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祝文庫化! アラビアの夜の種族

少し紹介が遅くなりましたが、古川日出男『アラビアの夜の種族』がとうとう文庫になりましたね。



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笑坂、神田川……今日買った本たち。

  • 後藤明生『笑坂』(筑摩書房)
  • 朝日新聞社編『神田川』(新潮文庫)

どちらも以前この日記で紹介した、ちょっとユニークな雰囲気の古本屋、ダイバーにて購入。お店のチラシには「古本お休み処」とあり、お店の紙袋には「古本カフェ」とある。「古本カフェ」といっても、西荻のハートランドや、三鷹のフォスフォレッセンスとはまったく雰囲気の異なるお店。


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惑星が増えるの記事にわくわくして

たびたび星だの宇宙だのの本を紹介していることからもあきらかですが、夜の空の世界が好きなもので、「太陽系の惑星、一気に3個増か 国際天文学連合が新定義」なんて記事を目にすると、30後半男のくせしてほんとにわくわくしてしまいます。

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渋谷東急古本市、そして2000突破

昨日、渋谷東急東横店で開催中の「渋谷大古本市」に行ってきました。今回のテーマは「団塊の世代、我が青春」だとか。


この渋谷大古本市は、西村文生堂、アート文庫ほか、好きな古書店も出店しているし、規模も大きすぎずかといってものたりなくもないちょうどいい感じで、期待していたんですが、なんと、池袋に引き続き、今回も収穫ゼロ。嗚呼。


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「本好きの本屋さんからの直言」

しばらく前に買った雑誌の特集で、大事なのを紹介し忘れていた。



副題通りの中身で、全国の書店の文芸・ビジネス・新書担当の方々が、30代サラリーマンとOLにすすめる本をリストアップするというもの。八重洲BCジュンクなどの大型書店、書肆アクセスクレヨンハウスなどのユニーク書店のリストも、特別目新しいわけではないもののそれぞれに興味深いが、なんといっても、特集巻頭をかざる、くすみ書房の話がおもしろい。


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珈琲か麦酒か、それが問題……かもしれない

先日購入本として紹介した山川直人『コーヒーもう一杯』(エンターブレイン)を読了。いやあ、これ、いいですね。


ふだんほとんどコミックを読まないので、コミックとしての出来についてはさっぱりわからない。でも、個人的にはとても好きな世界でした。


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