日によっては、朝晩がなんとなく肌寒く感じられたりするようになりましたね。早いもので8月もまもなく終わり。2014年も残すところ、4か月となりました。9月から年末にかけて、本・書店・出版テーマのイベントをいくつか予定しております。それぞれ、空犬通信で個別にご紹介はしていますが、数が多くなってきましたので、9〜12月の予定をまとめました。ご興味のあるものがありましたらぜひおでかけください。
(当方の企画・主催でないものも一緒に上げさせていただきました。詳細はそれぞれ、リンク先をご覧ください。)
11月のbeco talkと、12/12の町本会シンポジウムにつきましては、詳細が決まり次第、空犬通信にてご案内いたします。
「町には本屋さんが必要です会議」(町本会)の公開会議、第16弾の開催が決まりました。今回は大阪です。
「町には本屋さんが必要です会議」 Vol.16@大阪
〜本屋さんが本屋さんで本屋さんの話をする〜
日時:2014年10月17日(金)
OPEN 19:00 START 19:30(〜21:00)
会場:隆祥館書店 7階 ギャラリー(大阪・谷町六丁目)
http://atta2.weblogs.jp/ryushokan/
大阪府大阪市中央区安堂寺町1丁目3-4 安堂寺Rタワー1F
TEL06-6768-1023
出演:長谷川稔(長谷川書店)・久野敦史(元パルナ書房)・森口俊則(ハイパーブックスゴウダ)・島田潤一郎(夏葉社)
司会:二村知子(隆祥館書店)
参加:要予約・事前購入制とさせていただきます。申込み順
CafeBreakTime:1000円
* 振込先 三井住友銀行上町支店 (普通) 1353923
カ) リュウショウカンショテン
申込み・お問合せ:隆祥館書店 TEL06-6768-1023
Eメ-ル : ryushokan●eos.ocn.ne.jp(●を@に変えてください)
主催:町本会・隆祥館書店
*8/29から予約受付開始となります。
隆祥館書店は、昨年、『本屋図鑑』の発売日に刊行記念トークを開催してくださったお店です。町本会を始めるときから、大阪でも公開会議を開きたい、会場はぜひ隆祥館書店さんにお願いしたい、そのように考えていたのですが、それがこのたび実現することになりました。
出演は、大阪・水無瀬の町の本屋さん、長谷川書店の長谷川さん。大阪・茨木の郊外型書店、ハイパーブックスゴウダの森口さん。お二人とも、本のイベントや集まりによく顔を出していて、とくに森口さんは、「ブックンロール」など当方が手がける東京でのイベントや、ブックオカ他の地方イベントにまで積極的に足を運んでは、各地の書店回りをしているという、書店事情通です。
もうお一人は、「時代小説のパルナ書房」として業界内外で知られながら、2013年4月に閉店になってしまった、京都・丹波口のパルナ書房の、久野さん。久野さんは、お店の閉店までの経緯などを含む、本や書店に関するあれこれについて、あちこちで発信をされている方で、最近では、文化通信に書店関連の連載もされています。ご本人のブログはこちら。
今回の会場である隆祥館書店や出演者のみなさんについては、空犬通信でも過去にふれていますので、参考にご覧いただければと思います。隆祥館書店についてはこちらを、長谷川書店についてはこちらを、ハイパーブックスゴウダについてはこちらを(長谷川書店にもふれています)、久野さんの連載についてはこちらをご覧ください。
今回の町本会公開会議は、タイプの違うお店からの出演者がそろい、おもしろい組み合わせになったのではないかと思います。大阪の本屋さんが、大阪の本屋さんで語る本屋さんの話を、ぜひ聞きにきてください。
たくさんの本好き本屋さん好きのみなさんのご参加を、関係者一同お待ちしております。
東京・千駄木の往来堂書店で開催中の「D坂文庫 2014・夏」。「D坂文庫」は同店の名物文庫フェアで、この空犬通信でも、フェアの様子を何度か紹介しています。個人的に大好きな書店独自フェアの1つで、ここ数回は選書で参加もさせてもらっています。
そんなお気に入りのフェアがしばらく前から始まっているというのに、忙しくてなかなか顔を出せずにいたのですが、先日、やっと見てきましたので、店頭の様子を紹介します。(店内写真はすべてお店の方に断って撮影したものです。写真は8/23の様子で、お店の様子は変わっている場合があります。)
場所は、いつものように、入口を入ってすぐのフェアコーナー。ミロコマチコさんの手になるワニが目を引きますね。フェアの文庫には、おなじみの手作り帯が全点にかかっています。書名と帯のコメントを見て、誰が選んだのかなあ、などと想像しながら、ずらりと並んだ本を片端から眺めていくのが楽しくて、それほど規模の大きなフェアではないのに、あっというまに時間がたってしまいます。
何度か参加していると、知り合いの選書はもちろんですが、面識のない方でも常連さんは名前を覚えてしまったりしますし、選書の傾向も、なんとなくわかってきたりします。すると、フェアに参加する楽しみや、店頭で本を眺める楽しみがますます大きくなるんですよね。この人はいつもおもしろい本を選ぶなあ、とか、この人とは趣味が合いそうだなあ、など、自分が選びそうな本を選んでいる人がいるとうれしいし、逆に、絶対に自分では選んだり出会ったりできなさそうな本を誰かが取り上げてくれるのもうれしいもの。ときどき、やられた!、自分で選びたかった!という本に出会えるのも、こういうフェアならではの楽しみですよね。
↑「D坂文庫」での買い物は、毎回とても悩みます。趣味がかぶる人がけっこういるようで、所有本・既読本の率が高いこともありますし、そうでない本も、推薦コメントがいいので、どれもこれも欲しくなってしまうからです。で、今回、買ってきたのは、こちら。湯川秀樹『旅人』(角川ソフィア文庫)。いい本選ぶ人がいるなあ、と思ったら、新潮社の足立真穂さんのセレクト。ぼくはもう読んでいる本ですが、たしか我が家の棚にはなかったはず、ならば再読するもいいし、家に置いておいたら、うちの本好きっ子が手にとってくれるかもしれないから、それもいい。ということで、購入。こういう本は、どんなにいい本でも、定番でも、名作でも、再読に値する本でも、棚にささっているだけだとなかなか手にとる機会がありませんが、こうしてフェアに選ばれることで、「顔の見える本」になるんですよね。
↑「D坂文庫」の冊子。選者のコメントがまとめて読めるんですが、再訪してもう少し買い足す予定なので、店頭での出会いの楽しみをとっておくため、しばらくは読まないことにしています。右は3冊買うともらえるメモ帳。カバーのついた並製本のスタイルになっていて、かわいいですよ。
↑「往来っ子新聞」、最近の3号。最新の123号はもちろん「D坂文庫」特集。「D坂文庫」のあれこれがまとまっているほか、裏面には8/17時点での、「D坂文庫」の売上ランキングも載っています。「D坂文庫」を見に行ったら、もらってくるのを忘れずに。
今回のフェアについて、店長の笈入さんはこんなふうに書いています。《夏らしい本が揃いました。そして、歌は世につれ世は歌につれ、ではありませんが近頃の世相を反映している本もいつもより多い気がします。このフェアが2014年の夏を記憶する一つのきっかけになればうれしくおもいます》。「2014年の夏を記憶する」きっかけになる本に出会えるといいですね。往来堂書店の「D坂文庫 2014・夏」は、9/18まで。
【“往来堂書店の「D坂文庫 2014・夏」を見てきました”の続きを読む】
「町には本屋さんが必要です会議」(町本会)の公開会議、第15弾の開催が決まりました。今回は、なんと沖縄です。
町には本屋さんが必要です会議」Vol.15@沖縄〜
日時:2014年10月5日(日)
OPEN 18:30 START 19:00
会場:Barドラミンゴ(沖縄・那覇)
http://dramingo.blog.fc2.com/
沖縄県那覇市牧志3-6-6 TEL070-5451-8160
出演:渡慶次美帆(ジュンク堂書店那覇店)・島田潤一郎(夏葉社)
会費:1000円(ワンドリンク付)
島田さんの著書『あしたから出版社』(晶文社)をお読みになった方はご存じの通り、島田さんは以前、沖縄にいたことがあります。町本会の主催者である島田さんに縁の深いその沖縄で町本会の公開会議を開催できることなったことを、とてもうれしく思います。
今回出演してくださる渡慶次さんは、沖縄出身の方。大学入学のときに上京してジュンク堂書店に入社。最初は池袋本店に配属されたそうですが、那覇店開店時に沖縄に戻られ、現在にいたっているそうです。渡慶次さんは、ボーダーインク(沖縄からわざわざブックンロールに駆けつけてくださり、その後、沖縄タイムスのサイトにすばらしい紹介文を書いてくださった喜納さんがいらっしゃる出版社です)のサイト掲載のコラム「ほんとーく」に、とてもすてきな文章を寄稿しています。ぼくはお目にかかったことがないのですが、これを読むと、町本会の公開会議がとても楽しみになりますね。(といっても、ぼくは今回も参加できないのですが(涙))。コラム「いつか本屋になる日まで」は全3回です。こちらとこちらとこちら。
予約・問い合わせは、市場の古本屋ウララ(urarabooks●gmail.com)(●をアットマークに書き換えてください)までお願いします。予約受付はもう始まっているようです。
【“町本会公開会議、第15弾は沖縄(!)で開催です【更新】”の続きを読む】
西荻窪のブックカフェ、beco cafeで、ほぼ毎月開催している出版・書店関連テーマのトークイベントbeco talk。10月後半の回のご案内です。(9/26に予定していた回が、他のイベントとの関係で、10月初旬にずれましたので、10月は2回開催となりました。)
beco talk Vol.20
いま書店フリペがおもしろい!
〜書店発情報紙誌の濃くて深い世界〜
日時:10月24日(金)
OPEN 19:00 START 19:30(〜21:00)
会場:beco cafe(東京・西荻窪)
会費:1000円(ワンドリンク付)
出演:山本亮(大盛堂書店)、花本武(BOOKSルーエ)、空犬太郎(本屋図鑑編集部)
*満席のため予約受付終了となりました。
書店フリーペーパー、略して「書店フリペ」とは、書店店頭で無料配布されている、そのお店独自の情報紙誌。いま都内のフリペでもっともおもしろい書店フリペ『大盛堂書店2F通信』と『徳政令』の担当書店員が、フリペにかける熱い思い、そして、そのフリペと連動させた売場の魅力を、徹底的に語ります。
当日は、お二人が手がけた書店フリペだけでなく、3人が収集した全国各地のいろいろな書店フリペも見られるようにする予定です。
イベント終了後は、いつものように、お店の閉店までドリンクタイムとして、出演者とお客さんのみなさんでお酒を飲みながらおしゃべりを楽しめる時間ももうけています。トークの途中には、質疑応答の時間はもうけませんので、ぜひトーク後のドリンクタイムに残って、出演者に話しかけたり質問したりしてください。
予約は、9月1日(月)に受付開始となります。予約は、空犬ではなく、お店での受付になりますので、beco cafeに直接ご連絡ください。予約方法や、beco talk自体の説明、今年のbeco cafeイベントのラインナップなどにつきましては、こちらの記事をご覧ください(記事の下のほう、出演者のみなさんのプロフィールの前に、イベントに関する詳細・注意事項などをまとめてあります)。
【“いま書店フリペがおもしろい!……10月後半のbeco talkのご案内です”の続きを読む】
ご案内の順番が入れ替わってしまいましたが、「町には本屋さんが必要です会議」(町本会)の公開会議、第13弾、九州での開催が決まっていますので、あらためてご案内します。
「町には本屋さんが必要です会議」Vol.13@熊本
日時:2014年9月13日(土)
OPEN 18:30 START 19:00
会場:長崎書店3Fリトルスターホール
http://nagasakishoten.otemo-yan.net/c4027759.html
熊本県熊本市中央区上通町6-23 TEL 096-353-0555
出演:長﨑健一(長崎書店)・笈入建志(往来堂書店)・島田潤一郎(夏葉社)
会費:1000円
会場の長崎書店のサイトにも案内が出ています。「町には本屋さんが必要です会議vol.13(トークイベント)開催決定! 」(8/6 長崎書店の「ながしょブログ」)。その長崎書店のサイトから引きます。
《全国の町から「本屋さん」が消えつつあるいま、「本屋さん」の本当の魅力はなんなのか。どのような明るい未来を描くことができるのか。東京を代表する「町の本屋さん」である、往来堂書店笈入健志店長と、著書『あしたから出版社』が好評なひとり出版社、夏葉社の島田潤一郎さんのお二人を熊本に招き、「本屋さん」についておおいに語ります。本屋さんによる本屋さんのためのトークイベント。本と本屋さんが大好きなみなさまのご来場をお待ちしております》
町本会blogからも引きます。《町本会をはじめるにあたって、必ずここで開催したいと思っていた書店がいくつかあり、今回お知らせします熊本の長崎書店さんは、まさにそうしたお店のひとつでした。本当に素晴らしい書店です。長崎さんの言葉を聞きに、ぜひ、足を運んでください》。
この空犬通信で以前にお店の様子を紹介したことがありますが、長崎書店は、ほんとうにすばらしいお店で、個人的にも大好きなお店の1つです。長崎さんは、本屋さんのことをきちんと言葉にして語れる人で、昨年のブックンロールに出演していただいたこともあります。ぼく自身は残念ながら今回の公開会議には参加できないのですが、長崎書店で町本会公開会議を開催できることを、とても、とてもうれしく思っています。
予約は、長崎書店の店頭・電話・メールにて受付中です。TEL 096-353-0555、またはメールnagasaki●arion.ocn.ne.jp(●をアットマークに書き換えてください)でお店に直接お申し込みください。
たくさんの本好き本屋さん好きのみなさんのご参加を、関係者一同お待ちしております。
「本屋さん」にこだわって情報発信したり駄文をさらしたりしてきたのが多少は知られるようになってきたということなんでしょうか、本屋さん関連のテーマで、イベントや執筆に声をかけていただいたり、取材をお願いされたりすることが、最近いくつか続きました。このような個人blogだけでは情報の広がりという点ではやはり限りがありますので、少しでもチャンネルが増えるのはやはりうれしいことです。さて、今回も本屋さん関連で、こんなトークイベントに声をかけていただきましたよ。
9/5(金)「本屋さん(か!)」ナイト!
〜「本屋さん」について語るときに、僕らが語ること〜
トーク:空犬×元「本屋さんか」編集人
日時:2014年9月5日(金)
19:00開場 19:30開演
会場:6次元(東京・荻窪)
東京都杉並区上荻1-10-3 2F
03-3393-3539
出演:元「本屋さんか」編集人、空犬太郎(本屋図鑑編集部・空犬通信)
料金:1000円(ワンドリンク付き)または、
2000円(「本屋さんか」復刻合本、ワンドリンク付き)
予約:メールの件名を『本屋さん』とし、名前、人数、
電話番号を明記の上、[email protected] まで
こんな内容です。《今から30年ほど前に、本屋をめぐる井戸端会議マガジン「本屋さんか」というリトルマガジンがあった。1984年創刊、1988年に11号と別冊を出して休刊するまでの計12冊が合本として復刻されるのを機に、同誌の特集記事等を切り口に、昔と今の比較などを交え、ヘビー・ユーザーの視点で、「本屋さん」について、(恐らく)熱く語り合う》。
「空犬通信」の大先輩といっていい、本屋さんテーマのリトルマガジン『本屋さんか』については、以前にこんな記事を書いています。ぜひそちらをご覧ください。
その後、縁あって、「元「本屋さんか」編集人」さんとはお目にかかることができ、当方の企画するトークイベントで、「本屋さんか」について思う存分語ってもらったこともあります。トークについては、こちらをどうぞ。
懇意の「元「本屋さんか」編集人」さんがお相手で、テーマは本屋さん、場所は個人的にも大好きな6次元と、ぼくにとってはホームグラウンド感全開のイベントですから、当日は、本屋さん話で大いに盛り上がれそうな感じです。本屋さんの話が大好きなみなさんのご参加をお待ちしております。
『本屋さんか』復刻合本ですが、今回の復刻合本は部数も、入手できる場所と方法も限られていますので、本屋さん本好きのみなさんは、ぜひ当日、6次元でお求めのうえ、「元「本屋さんか」編集人」のサインももらってください。
JR吉祥寺駅の南口駅前で長く営業してきた吉祥寺の「町の本屋さん」、ブックスいずみが閉店になりました。先月、7/18(金)のことでした。
↑同店の跡地。
吉祥寺に関する情報を精力的に流している、吉祥寺地元民には重宝なアカウント、吉祥寺ジーンズ(@kichijoji_ziinz)さんの7/19付のツイートに、閉店時の、店主さんによる貼り紙や、閉店直後のお店の外観写真などがあがっています。
ブックスいずみは、吉祥寺駅の公園口を出てすぐ、バス通り沿いの路面店。駅から徒歩で1、2分の好立地で、しかも夜が遅いお店ということで、決して大きなお店ではありませんでしたが、ふだんの本の買い物、とくに雑誌やコミック新刊などの買い物に重宝していた人も多いはず。
あと、同店は、吉祥寺の新刊書店のなかでもっともアダルト関係の品揃えが充実していることでも(その手の本が好きな方々には)知られていましたね。吉祥寺には、新刊書店がたくさん、それも、それぞれに個性の異なるすてきなお店がたくさんありますが、最近の新刊書店の傾向として、アダルト関係にはいずれも力を入れていません。そんななか、ブックスいずみは、官能小説文庫の棚をしっかりと、お店の規模やバランスからすると多すぎるぐらいにしっかりととっていたお店でした。このお店で官能小説文庫を買っていたお父さんたちは、困るだろうなあ……。
ぼくは、本も食事も音楽もお酒もみんな吉祥寺という吉祥寺どっぷりの利用者ですが、主に利用するのが北口側ですし、町の本屋さんとしては、BOOKSルーエをひいきにしていることもあって、(さらに、官能小説を買う習慣もないので、)同店はそれほど利用する機会はありませんでした。ただ、同店の入っているビルの地下には、吉祥寺書店員の会「吉っ読」の例会でよく利用しているお店が入っていますから、例会の前後には独りで、または、会の誰かと一緒にお店をのぞいたり、買い物をしたり、待ち合わせをしたりしたものです。
いつのころからでしょうか、ブックスいずみの前を通ると、表のラックに、あれだけたくさん並んでいた雑誌が種類も量もなんだかさびしい感じになっています。中に入ってみると、雑誌だけではありません。文庫や単行本の棚にも、以前はなかった「空き」が目立つようになっていて、明らかに在庫点数が減っています。どうしちゃったのかなあ、大丈夫かなあ、もしかして縮小だろうか、それとも、ひょっとして……などと、吉っ読のみんなや、吉祥寺の書店を利用する知り合いらと話していたところでした。
キラリナに啓文堂書店が戻ってきてくれましたから、吉祥寺駅の南口側に新刊書店がなくなってしまったわけではありません。ただ、やはり、南口側に出て、バス通りを歩くときに、必ず目に入った駅前の本屋さん、町の本屋さんがないと、それだけで、町の風景が大きく変わってしまったような、本来あるべき何かが欠けてしまったような、そんな気がします。
ぼくは、本屋さんのことが大好きなので、毎日、本屋さんのことを考えています。町本会(町には本屋さんが必要です会議)なんて会にも関わっています。すてきな本屋さんがたくさんあって、おもしろい書店人がたくさんいることを知ってもらいたくて、イベントを企画したり、文章を書いたりしています。『本屋図鑑』なんて本も(共著で)出しました。でも。自分の住む町から本屋さんが失われていくときには、それを黙って見ているしかないのでした……。
お隣駅、西荻窪では、今野書店、颯爽堂といった駅前本屋さん、町の本屋さんががんばっていますが、もう1つのお隣駅、三鷹では、商店街にあった路面店は三鷹書房も、三鷹の森も閉店になってしまいました。
ブックスいずみの関係者のみなさん、長らく、吉祥寺利用者に、本との出会いの場を提供してきてくださり、ありがとうございました。そして、おつかれさまでした。
今日は夏休みをとって、親子でお出かけ、帰りがけに、こんなところに寄ってきましたよ。
↑看板と正面のウインドー。看板は、おなじみの横顔シルエット。人の写り込みを避けたら、妙な感じになってしまいました。
早川書房のサイトから案内を引きます。《早川書房1Fの「カフェ クリスティ」が期間限定で「パブ シャーロック・ホームズ」に大変身! コレクターが集めた貴重なグッズの展示をはじめ、素敵なプレゼントが当たるホームズ・トリヴィアクイズなど、シャーロキアンならずとも誰でも楽しめる「パブ」に変わります!》
《もちろん1パイントグラスビールとフィッシュ&チップスなど、ベーカー街に佇む英国パブ風のFOOD&DRINKも充実。ホームズ関連書籍、グッズの販売も行ないます。お気軽にお立ち寄り下さい。スタッフ一同お待ちしています》。
新文化の記事には、店内の様子がわかる写真もありますので、そちらからも引きます。《映画や、テレビドラマの宣伝ポスターやチラシのほか、翻訳家でホームズ研究家・日暮雅通氏所有のホームズの人形やカップも展示している》。
《ホームズ作品の舞台、ベイカー街にちなみ、イギリスのパブ風フード、ドリンクを提供。作品の名セリフが記されたオリジナルコースターも作製した。ホームズにちなんだトリビアクイズも用意された》。
↑ウインドーには、関連書籍やグッズのほか、おなじのホームズルックの衣装も。これは店内で借りて写真撮影などもできるそうです。我が家のホームズ好きはちょっとはずかしがってしまって、帽子だけ試してました。入口を入ってすぐのところには、ベーカー街221Bの部屋を再現したドールハウスが。
↑メニューとコースター。種類こそあまり多くはないのですが、英国パブ風のメニューが並んでいます。「シャーロック」「ホームズ」「ワトスン」「ピンク色の研究」といったオリジナルカクテルも目を引きます。それぞれどんなものかは、ぜひお店で実際に試してみてください。最後の「ピンク」だけノンアルコールカクテル。
コースターには、正典からの引用が印刷されています。何種類かあるようで、セットになったものは販売もされているようでした。
↑席につくと、クイズとアンケートが配られます。写真はクイズ。これから挑戦する人もいるでしょうから、本文は見えないように。ちなみに、我々親子は二人そろってホームズ読み。正典を読み返すこともありますし、最近は、NHKの再放送でグラナダ版も一緒に観ています。これは当然、満点を狙って、高得点者に発行されるという認定証をゲットしようと、張り切ってトライしたんですが、意外に難しい問題があって(何種類あるのかわかりませんが、配られたものは「上級編」となっていました)、凡ミスを重ねたりしたこともあり、二人とも、認定証発行の点数にわずかに届かず。うーん、悔しいなあ。ホームズ読みを自認するみなさんはぜひトライを。もちろん、スマホで検索したりなど、ずるはなしでね。
↑関連書籍も売っていましたが、早川書房のものがわずかに数点とやや控えめ。飲食にお金を使う人が来る場所ですから、本は意外と売れない、という読みなんでしょうね。最近出たパスティーシュもののこちらを購入。
この他、店内なので、撮影は遠慮しましたが、壁面には、古今東西のホームズもののドラマ・映画のスチルやホームズ役俳優のポートレート、『ストランド・マガジン』の表紙などのコピーがずらりと貼られ、ホームズ一色。それらを眺めているだけでも楽しめますよ。
営業は17〜22時、平日のみで、8/29(金)までとのことです。場所は、早川書房の入っている第3ハヤカワビルの1階、カフェ クリスティ。地図はこちらを。
ホームズに関心のある人ならば、それこそ、ドラマ『SHERLOCK』のみで、原作(正典)は読んでいない、という人でも楽しめそう(クイズはまったく歯が立たないでしょうが)。夏の夜の一杯に、おすすめです。なお、独りで行くよりも、同好の士と一緒のほうが、クイズをああでもないこうでもないと一緒に解いたり、壁の写真を見ながら、どの写真がどの作品のものかあてたり想像したり、ホームズルックで写真を撮りあったりなど、より楽しめそうです。
平日の朝、基本的には毎日連投していた出版・書店業界関連情報のツイート、このところ、けっこう抜けてしまって不規則になっているせいか、もうやめちゃったんですか?なんて複数の方から聞かれたりしています。
やめてしまったわけではないんですが、以前の記事に書いた通り、この7月に社内の異動で仕事が変わり、編集ではない仕事をしていたりするものですから、これまでとはいろいろ勝手が違い、時間のやりくりもうまくいかないし、それに、一刻も早く新しい仕事に慣れたいという思いもあって、本業以外のことに頭が回らず、なかなかこれまでのようには情報収集ができずにいます。
最近は、寝る前に情報収集をして、朝に投稿されるよう、予約投稿しておくようにすることが多いんですが、それはそれでけっこう大変で、ちょっとお酒が入ったり、仕事や打合せで遅くなるともうできない。
あと、時間面で影響が大きい案件として、抱えている本の企画のことがあります。いま、ちょっと本の仕事を抱えているんですよ。それも編集ではなく、執筆のほうでの関わりで。なもので、夜の空き時間は、そちらに使いたいし、使わないと間に合わない、ということもあって、さらに情報収集が難しくなっています。
本業の仕事に慣れて時間のやりくりがもう少しうまくできるようになり、さらに、本の仕事が落ち着き、町本会の年末イベントも無事に終えたら、また以前のペースでできるようになるかもしれません。ただ、それはけっこう先になりそうなので、それまでは、今のように、ツイートしたりしなかったりで、情報も、以前のように出版・書店業界情報を幅広くというわけにはいかないことになりそうです。それを期待してフォローしてくださった方には申し訳ないのですが……。
記事にするタイミングを逸してしまい、けっこう時間がたってしまったんですが、数か月前のこと。よくお昼を食べにいく神保町の飲食店で、とても残念なできごとがありました。なじみの店員さんが、今度やめることになったというのです。
【“お店か、人か”の続きを読む】
吉祥寺の一人出版社、夏葉社が創立5周年を迎えます。おめでとうございます。5周年を記念して、「夏葉社まつり」が開催されます。
夏葉社まつり
日時:9月6日(土)
11:00〜18:00 古本市(阿佐ヶ谷・CONTEXT-S)
19:30〜 ライヴ(荻窪・ルースターノースサイド)
出演:チラシとツイート(後述)参照
会費:ライヴは投げ銭方式
*予約不要です。
↑いい味が出すぎていて、小学生が作った地域の夏祭りのチラシにしか見えない、「夏葉社まつり」のチラシ
島田さん、よほど忙しいのか、自社の5周年記念イベントだというのに、夏葉社のサイトにも情報があがっていないので(苦笑)、夏葉社のツイッター(@natsuhasha)の情報を引きます。
《【拡散希望】9月6日(土)「夏葉社まつり」を開催いたします。弊社と縁の深い8書店が集う「古本市」(at阿佐ヶ谷)、関口直人さん、吉上恭太さん、岡崎武志さんたちが歌う「熱狂のライブ」(at荻窪)。どなたでもご参加できます。来て下さーい! 》
《【夏葉社まつり参加書店】 古書音羽館、古書コンコ堂、古書ビビビ、シトロンブックス、水中書店、盛林堂書房、善行堂、百年(アイウエオ順)。その他、入江祐二さん、高橋和枝さん、得地直美さんがこの日のために手づくりグッズをご用意下さいます。特製のお菓子、飲み物もご用意しています。ぜひ!》
《夜のライブ(19時半〜)は投げ銭方式。予約不要。ワンドリンクオーダー。 関口直人さん、吉上恭太さんとサイハテ楽団、古本バンド(岡崎さんのバンド)、ブックストリートボーイズ、BOEES、C調ボーイズが歌い、演奏します。 お一人さまでも、グループでも、お酒片手に、気楽にご参加下さい。》
《「夏葉社まつり」は弊社の5周年のお祝いです。ですので、弊社の本を読んでくださっている人、みなさんに来てほしいのです。楽しんでいただくために、これからいろいろ準備いたします! がんばります!》
ライヴの出演者のうち、C調ボーイズは、島田さんのバンド。過去のブックンロールに来てくださった方にはおなじみですが、『あしたから出版社』などで最近島田さんのファンになった方だと、島田さんがバンド活動をしていること、ドラムをたたくことを知らない人もいるでしょう。今年のブックンロールには出演しなかったので、島田さんが人前で演奏するのは久しぶりの機会です。すてきな本を手がける出版人としての島田さん、ユニークであたたかい文章の書き手としての島田さんしか知らない人には、島田さんの別の一面を知るいい機会です。ぜひ島田さんの勇姿を見に来てください。
ちなみに、わたくし空犬は、ライヴのほうに出演させていただきます。BOOKSルーエ花本武氏とのユニット「ブックストリートボーイズ」で、花本氏が島田さんに贈るお祝いポエトリーを披露する予定です(空犬は伴奏です)。
「町には本屋さんが必要です会議」(町本会)の公開会議、第14弾が決まりました。詳細は町本会blogにもアップされますが、空犬通信でもご案内しておきます。今回のイベントは、昨年、多くの本好き本屋好きに惜しまれながら閉店となってしまった、神戸・元町の老舗、海文堂書店の“100周年”記念イベント兼町本会公開会議となります。
「町には本屋さんが必要です会議」Vol.14@恵比寿
〜海文堂書店100年。あらためて元町の本屋さんから考える〜
日時:2014年9月26日(金)
OPEN 19:00 START 19:30(〜21:30)
会場:amu(アム)(東京・恵比寿)
http://www.a-m-u.jp/
東京都渋谷区恵比寿西1-17-2 TEL 03-5725-0145
出演:福岡宏泰(元海文堂書店店長)・石阪吾郎(くとうてん)
司会:島田潤一郎(夏葉社)
会費:1500円(1ドリンク付)
主催:町本会
協力:フィルムアート社
トークは、2部構成を予定しています。前半は、キッチンミノルさんによる海文堂書店の写真のスライド上映と海文堂書店についてのトーク。キッチンミノルさんは、海文堂書店の閉店前の姿をとらえた写真集『海文堂書店の8月7日と8月17日』(夏葉社)の写真を担当した方。写真集は海文堂書店だけで販売されたもので、完売、重版の予定もない本です。関東では、実物を目にしたことすらないという方も多いでしょう。今回は、海文堂書店の写真をまとめて目にすることのできる貴重な機会となります。
写真の解説とトークは、海文堂書店閉店時の店長、福岡宏泰さん。そして、海文堂書店とも縁の深い、『ほんまに』の発行元くとうてんの石阪吾郎さん、そして、写真集の発行元で、最終日には自ら店頭に立って本の販売もした夏葉社の島田さん。海文堂書店の写真を見ながらお店について話すのに、これ以上のメンバーはいないでしょう。
トークは、閉店してしまった本屋さんの写真を見ながら在りし日をなつかしむといった、そのような茶飲み話にするつもりはありません。海文堂書店がどのようなお店だったのか、そして、名店と言われたお店の閉店から何を学びとればいいのか、このような名店が地域から失われないようにするにはどのようにすればいいのか。町の本屋さんの未来につながるトークにしたいと考えています。
後半は、町本会公開会議です。町本会の活動開始のきっかけは、実は海文堂書店の閉店にあります。その意味で、海文堂書店は、町本会にとっても、非常に重要な存在です。海文堂書店の閉店と、地域や業界への影響について話します。
今年1月に『ほんまに』Vol.15が刊行されました。特集は「新刊書店と本の話 海文堂書店閉店に思う」。公式サイトによれば、《発売から3ヶ月でなんと!!「ほんまにVOL.15」の増刷が決まりました。雑誌なので増刷は考えていなかったのですが、多くの方からの要望もあり、急遽増刷を決定いたしました》とのことですので、このイベントに興味を持ってくださった方で、同誌を未読の方は、ぜひこの機に、『ほんまに』Vol.15を手にとってみてください。当日のトークがいっそう興味深いものになること必至です。
まだ公式サイトにも案内が出ていないので、くわしいことは書けませんが、8月下旬には、次号、Vol.16が刊行されます。当日、会場でも販売予定です。Vol.16には、海文堂書店の閉店と、町本会が立ち上がるまでの経緯を、わたくし空犬が寄稿させていただきました。トークの内容とも関連しますので、こちらもぜひお読みいただければと思います。
予約は、8/8(金)からメールにて受付開始となります。メールの件名を「海文堂書店 トーク申し込み」とし、「お名前」「お電話番号」をかならずご記入のうえ、「info●natsuhasha.com」(●をアットマークに書き換えてください)までメールにてお申し込みください。
たくさんの本好き本屋さん好きのみなさんのご参加を、関係者一同お待ちしております。
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吉祥寺のBOOKSルーエで、おもしろフェアが2つ開催中ですので、簡単に紹介します。(店内写真はすべてお店の方に断って撮影したものです。写真は8/5の様子で、お店の様子は変わっている場合があります。)
1つめは、吉祥寺のひとり出版社、夏葉社のフェア「オール・アバウト夏葉社シマダ」。
↑場所は、1階から2階にあがる階段踊り場壁面のウインドー。細部はぜひ店頭で実際の様子を見ていただきたいので、写真は1点だけにしました。
この9月で5周年を迎える夏葉社。その夏葉社の社主、島田潤一郎さんが手がけてきた本はもちろんのこと、著者から写真から蔵書から、フェアのタイトル通り、とにかくすべてを見せてしまおうという、担当の花本氏いわく「前代未聞」かつ「もう二度とできない」フェアになっています。
目を引くのが、右中段、書棚4段分を使って並べられた、島田さんの個人蔵書。島田さんがどんな本・書き手に興味を持っているのか、夏葉社のラインナップを形作ってきたのはどのような本たちなのか。それらが実によくわかる、興味深い「本棚」になっています。夏葉社ファン、『あしたから出版社』を読んでご本人に興味を持った島田さんファンは必見ですよ。
↑ルーエのフェアですから、もちろんフリーペーパーもあります。表紙は島田さん本人による自画像。中は島田さんの文章がぎっしりで、インタビューも。こちらも、夏葉社ファン、島田さんファンは必見の1枚になっています。フェアをチェックするときは、このフリペをもらうのを忘れずに。
『本屋図鑑』、新刊の『親子の時間 庄野潤三小説撰集』他、夏葉社既刊も全点並んでいます。もちろん、島田さんの著書『あしたから出版社』(晶文社)も。なお、写真にはありませんが、夏葉社の本には、島田さん本人による直筆POPが用意されるとのことです。そちらも楽しみですね。
というわけで、ルーエと島田さんのコラボフェア「オール・アバウト夏葉社シマダ」は、にぎやかで楽しいフェアになっていますので、夏葉社ファン、島田さんファンはBOOKSルーエに全速力で駆けつけてください。なお、残念ながら遠方でお店には行けない、という方は、BOOKSルーエのサイトに、店頭の様子のわかる写真があがっていますので、ご覧になるといいでしょう。こちら。
↑夏葉社本はもちろん全点所有していますので、新刊を買ってきました。岡崎武志編『親子の時間 庄野潤三小説撰集』。函入りの瀟洒な本。和田誠さんの装画もすてき。夏葉社らしいとしか言いようのないセレクト、造本です。
もう1つのおもしろフェアは、エア書店、いか文庫のフェア「サマー見やがれ!! いか文庫の夏休み」。
「いかした奴らが帰ってきた!」(このフレーズもいか文庫らしくて、いかしてます)とある通り、BOOKSルーエには久しぶりの登場、まさに凱旋フェアですね。
フェアの内容については、いか文庫のサイトに案内があがっていますので、そちらをご覧ください。
こういう、工夫と熱意とにあふれたフェアを見ていると、やっぱり本屋さんはおもしろいなあ、リアル本屋さんはいいなあ、とあらためて思わされますね。「オール・アバウト夏葉社シマダ」、そして、「サマー見やがれ!! いか文庫の夏休み」、いずれも開催期間1か月、8月末までの予定とのことです。どちらも見応えのあるフェアになっていますよ。夏休みの本屋散歩にぴったり。おすすめです。
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SF好きとしては見逃せない、こんな展示を観てきましたよ。
展示の内容について、ちょっと長くなりますが、サイトの内容説明を引きます。《かつて、日本にSFを育てようと集った若き作家たちがいました。星新一、小松左京、手塚治虫、筒井康隆、真鍋博ら、日本SFの第一世代と呼ばれる作家たちです。彼らは、日本ではまだ認知度が低かったSFをどう表現するか、読者に届けるために奮闘しました。やがて彼らの作品は、子どもや若者を中心に熱狂的に受け入れられ、今や世界を席巻する日本のアニメーションや特撮映像作品とともに大きな発展を遂げます。また、「日本SF」に親しんで育ったかつての読者たちが、現在では文化芸術や科学技術分野のほか、多方面で活躍しています》。
《作家たちがSFという表現を信じ、私たちになにを、どのように伝えようとしたのか、本展では時代背景や多彩な資料から読み解いていきます》。
猛暑のなか、わざわざ出かけたものか、ちょっと迷ったのですが、でも行ってよかった。SF好きなら、それも、昭和のころからSFに親しんできた世代なら、ぐっとくること必至の内容で、すばらしい展示でしたよ。
↑昭和のジュブナイルSFの世界を模した図録。こちらも、展示同様、遊び心にあふれた造りですばらしい。カバーは表、裏とも、『海野十三全集』、それも三一書房版ではなく、東光出版社の表紙絵が使われているのもうれしい。
世田谷文学館の展示では、毎回ミュージアムショップに企画展の関連の書籍が並べられるので、企画展を見終えてから、ミュージアムショップをのぞいていくのも楽しみなんですが、今回も、SF関連書籍が新旧、洋邦、大人向け児童向け、フィクションノンフィクション問わず、ずらりと並び、充実した売り場になっていました。
↑ミュージアムショップで売られていたミニブック(豆本)『きつねこあり』。《筒井康隆「きつね」、星新一「ネコ」、小松左京「アリ」の3編を1冊に収録》というもので、SF展の会場限定商品で、通信販売不可だとか。詳細はこちらをどうぞ。
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