三鷹ネットワーク大学主催の読書会。9月開催の第36回の案内が出ました。
- 三鷹の夜☆月いち読書会(第36回)――科学と文学の間(あわい)に
日時:2024年
会場:三鷹ネットワーク大学
受講料:500円
*当方の体調不良により9/6は中止、上記日程に振替開催されることになりました。10/11から10/25に変更になりました。
《年齢や地域や分野の壁を越えて、すべての市民の皆さまに開かれた大学》をうたう三鷹市の三鷹ネットワーク大学が主催する読書会です。詳細は継続が決まったときに書いた記事および大学のサイトをご覧ください。
今回の課題作品は、長野まゆみ『少年アリス』(河出文庫)。《夜の学校に現れた迷いの園。季節の交代を象徴する銀の実をめぐり、鳥と人とが不可思議な幻想劇を繰り広げる》(版元の内容紹介より)。宮沢賢治に影響を受けた書き手は枚挙にいとまがありませんが、長野まゆみはその代表格、賢治チルドレンの一人といっていいでしょう。単なる賢治オマージュにとどまらず、耽美できわめて独特な作品世界を展開、現在まで長きにわたって読書家を惹きつけてきた作家です。そのデビュー作を一緒に読んでみましょう。
なお、同じ河出書房新社から『改造版 少年アリス』も出ていますが、今回の課題作品は「改造版」ではない、もとの『少年アリス』のほうですので、お間違えのありませんよう。
長野まゆみは、1980年代末のデビューから現在にいたるまで、ほぼ途切れることなく作品を発表し続けてきた多作な書き手。作品世界だけでなく、文章や旧字体を多用する文字遣いなど表現方法も独特で、その作風はデビュー作である今回の課題作品にもはっきりと現れています。《デビュー作『少年アリス』から宮沢賢治の作品をたびたび引用し、特に『銀河鉄道の夜』の引用が多い》(Wikipediaより)。『カンパネルラ』『賢治先生』『銀河の通信所』『カムパネルラ版 銀河鉄道の夜』など、賢治へのオマージュ、賢治が創作の源となっていると思われる作品を複数手がけています。
申し込みの受付期間は9/6から10/24まで。くわしくは三鷹ネットワーク大学のイベント案内ページをご覧ください。
追記:初めての参加される方、参加を迷われている方は、こちらの記事に目を通していただくといいかもしれません。