「ブックンロール2013」まで、あと1週間少しとなりました。2次会にご参加くださるみなさんに、会場他、詳細のご案内と、当日の移動に関するお願いです。
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「ブックンロール2013」まで、あと1週間少しとなりました。2次会にご参加くださるみなさんに、会場他、詳細のご案内と、当日の移動に関するお願いです。
風邪でダウン、数日を寝て過ごし、今日、久しぶりに出社するも、まだ完全復調はならず、なんとなくふらふらの空犬です。
ふだんも、土日は書店に行けないことが多いから2日ぐらい空くのは当たり前なんですが、平日も入れて、4日も空いてしまうと、しかも、気になる新刊が複数あったりすると、書店に行きたくて、家で寝ていてもなんだか落ち着きません。昼休みは、東京堂書店、三省堂書店他、神保町の新刊書店・古書店をたっぷりとうろうろしてきましたよ。それにしても、お店の平台って、たった数日、間があいただけでも新鮮に見えるものですねえ。
今回の風邪はちょっとひどくて、丸4日、何もできず、食事(それも、薬を飲むための軽いもの)前後のわずかな時間をのぞいて、ほとんどずっと寝てました。これで元気なら、読書が大いに進むところですが、風邪で頭がぼーっとしてるときは、なかなか中身が頭に入ってきませんね。
風邪で伏せっているときは、児童文学を読むと書いていたのは、松浦寿輝さんだったか、金井美恵子さんだったか、お二人両方だったか。ぼくも以前からそうで、調子が悪いときの床での読書は、児童文学かコミックにしています。今回手にしたのは、ドリトル先生のシリーズ数冊(シリーズのなかでも非日常感のとりわけ強い「月へゆく」「月から帰る」)と、『とりぱん』(我が家では親子共通のお気に入りマンガです)、それに『第七女子会彷徨』(これ、最近のお気に入りマンガの1つ)。へんてこな組み合わせですが、少なくともこれらを手にしている時間だけは、楽しく過ごすことができましたよ。本好きのみなさんは、病気でダウンしてるときは、どんな本を読んでるのか、気になります。
さて。今日は体調も悪いので、仕事は早々に切り上げたんですが、帰りにBOOKSルーエに寄るのは忘れません。こんな本たちを買ってきましたよ。
『スペイン文学案内』、スペイン文学史・文学ガイドがコンパクトにまとめられたのって、文庫クセジュ『スペイン文学史』がありますが(こちらは、お世辞にも読みやすいとは言えないのですが……)、それ以来でしょうか。翻訳文学読みにはうれしい1冊ですね。ラテンアメリカ文学好きもおさえておくといいかもしれませんよ。
ディックの新刊……「テ−1−20」ということは、20冊目ですね。この通し番号になる前は「六九六」でした。創元ディック、最初の1冊は、『去年を待ちながら』で、1989年刊、20年以上前ですよ。いやはや。創元ディックについては、ふれたいこともあるので、別にまとめます。
『渡りの足跡』は、《一万キロを無着陸で羽ばたき続ける――。渡り鳥たちを訪ねて知床、カムチャツカへ。奇跡を見つめた旅の記録》という内容の1冊で、読売文学賞随筆・紀行賞を受賞しています。
野鳥好きとしては読まずにはいられない内容で、単行本のときから気になってはいたんですが、なんとなく読み逃していたので、うれしい文庫化です。
梨木香歩さんで鳥関係と言えば、3月末にこんな本も出るようです。
本の本、書店本がいくつか出ていて、まとめて紹介したいんですが、ちゃんと読めてなかったり、どころか、まだ入手できてなかったりするものもあったりで、なかなか文章化できません。
そうこうしているうちに、なんだかけっこうなリストになってしまったので、うち、いくつかについては、あらためてちゃんと紹介したいと思いますが、とりあえず、最近目についたものをリストアップ、(自分の備忘録も兼ねて、ぐらいの意味で)ごくごく簡単に紹介だけしておきたいと思います。
『書皮マニアクス』は《書店がレジで配布する書皮(ブックカバー)を収集し紹介しています》という内容のミニコミで、「TOKYO 01」とあるのは、他地域の続刊が予定されているからでしょうか。《本号では東京近郊を中心に収録しました》とあります。
A5判72頁並製モノクロ。1頁に1種1店で、書皮の写真に簡単な説明(コメント)がついています。大店から小さめの店まで、書皮のデザインがおもしろいとか、そういう選者の主観とは関係なく、幅広くカバーされています。ただ、著者の方の住んでいるエリア・得意エリアの関係か、東京といっても地域的にやや偏りがあって、カバー範囲がやや狭い感じですが(たとえば、東京西部、中央線沿線の吉祥寺・BOOKSルーエや、立川・オリオン書房、西国分寺・BOOKS隆文堂などは取り上げられていません)、趣味のレベルとしては非常にしっかりした造りになっていますね。続刊が楽しみです。秋葉原・新宿に店舗のあるCOMIC ZINの新宿店で購入。840円でした。
池上彰さんの本は、本の本・書店本ではありませんが、リアル書店にふれた記述がありました。「リアル書店の棚で勉強できる」という小見出がついた節で、《何かについて勉強したい、知りたいと思ったら、あなたはどうしますか? 私は、まずはターミナルにある大規模書店に足を運び、そのテーマについてどんな本があるのかを見に行きます》といった、書店活用法が出てきます。
本の本がいくつも入っているちくま文庫。ちくま文庫&学芸文庫、先月の新刊には広義の「本の本」が3点も入っていましたね。文庫化自体が奇跡のようなことなので、しかたないことではあるのですが、うちブランショは、2000円をこえていて、もはや単行本レベルの値段です。
『創』2月号、特集は、毎年恒例の「出版社の徹底研究」。「〈座談会〉植田康夫×清田義昭×松田哲夫 ベストセラーと出版界の危機的現実」のほか、講談社、小学館、集英社、新潮社、文藝春秋、マガジンハウス、光文社が取り上げられています。
出版前にも記事でふれたことのある『本の声を聴け』。副題「ブックディレクター幅允孝の仕事」の通り、《病院、美容室、デパート、ブティック。多様な業種から選書の依頼が殺到する日本唯一のブックディレクター。活動のすべてを徹底取材》という1冊です。
『本の雑誌』3月号の巻頭の「今月の1冊」で浜本さんがこの本を取り上げているんですが、それを読むと、本書を購入したはいいけど、なんとなく気が進まず、読んでいなかったこちらのもやもやがなんだったのかが、「なるほどなあ」と腑に落ちました。幅さんの仕事や本書に偏見や先入観をお持ちの方は、ぜひこの書評を先に読むといいと思います。
『名物「本屋さん」をゆく』は、『さいごの色街飛田』のノンフィクション作家による、日刊ゲンダイ連載をまとめたもの。『さいごの色街飛田』の書き手が書店をどんなふうに見ているのか、も興味深いし、「本」や「書店」関連の、「いつもの」書き手でない人による書店本というのも貴重ですからね。セレクトも幅広くて、これはこれでいいのですが、これらのお店を、どのようにセレクトしたのか、まえがきもあとがきなどもないので(*)、そのあたり、著者の方の書店観みたいなのが語られていないのが、ちょっとだけ不満。
(*追記(3/6):ここは、当方の勘違いで、「はしがき」がちゃんとありました(言い訳にもなりませんが、ページの端がくっついていて、扉の後、すぐに目次が開いてしまっていたので、今日まで気づかなかったのです……。ただ、「はしがき」にも、どのように書店を選択したかについての記述はありませんでした。)
『ツール・ド・本屋さん』は、《全国の書店さんを自転車で巡り宣伝用POPを描かせていただく旅に挑戦する》という、なんだかよくわからない行為にチャレンジした(というか、させられた)マンガ家さんの旅レポ漫画。想像していた内容とはちょっと違ったけど(もっと、訪問先の本屋さんのことが描かれているのかと思ったら、意外にそうでもなく、書店さんは一覧だけだったりもする)、回った書店の数にとにかくびっくり。しかも自転車(苦笑)。相当たくさんの「本屋さん本」を読んできたほうだと思うけれど、これは初めて読むタイプの「本屋さん本」だなあ(笑)。もう少し、各店の様子や書店員さんとのやりとりが描かれていると、書店好きとしてはさらに楽しめるんだけどなあ。