今日は残念な、とても残念な報告から記事を始めなくてはなりません。
わたくし、空犬もかかわっていました吉祥寺書店員の会「吉っ読(きっちょむ)」。その活動内容については、このサイトでも何度か紹介してきましたし、当ブログのコメント欄経由で応援のことばもいろいろな方からいただいたりしていたのですが、残念ながら、このようなことになってしまいました……「ありがとうございました……「吉っ読」活動休止のお知らせ」。はあ……。
これまで応援してくださったみなさま、本当にありがとうございました。現時点ではこれだけしか書けませんが、お世話になったみなさんには、いつか、メールや手紙で、また直接お会いしてくわしいことをご報告したいと思っています。もちろん、「吉っ読」が活動をお休みしても、吉祥寺から書店がなくなってしまうわけではありません。ぼくが言うのも妙な話なんですが、これからも吉祥寺の書店をどうかよろしくお願いします。
それにしても、その書店事情、最近もきびしい話、気になる話が続いています。たとえば、「旭屋書店が道内撤退 来春にも閉店 他社と競合激化で」(9/17北海道新聞)だとか、街の書店衰退の原因の1つと言われる雑誌がらみで、「【eye】雑誌不況 底なし ネット台頭、紙代も高騰」(9/24産経新聞)なんて記事だとか……。いい話がぜんぜんありません(泣)。
【“「吉っ読」休止のご報告、そして書店が減ったり増えたり……”の続きを読む】
先日、ある本の装丁のことを揶揄気味に書いてしまい、ちょっと反省。最近の装丁といえば、こんな潔い装丁もあります。
白地にわずかなネームのみ、帯がかかってない状態だと、ほんと、真っ白に近いですね。
【“白……最近読んだ本。”の続きを読む】
すみません、コメントいただいたりしてますが、仕事関係でやや鬱屈な日々が続いていたもので、更新の意欲がちょっと……。こんなときに、あんまり壮大なテーマはどうかと思ったんですが、それにしても、宇宙を作る話?、ですか。
このラノベ風の表紙絵だけで、ふだんならまず手にしない本ですが、「宇宙の作り方」なんてテーマが出てくるのを知って、急に興味がわき、読んでみたら、ラノベチックなのは見かけだけ、中見はきちんとSFしてました。で、見れば、あら、第三回小松左京賞受賞作。
【“宇宙の作り方?……最近読んだ本。”の続きを読む】
こんなものができちゃったそうですよ。「タミヤプラモデルファクトリーが「オヤジの聖地」に開店」(9/17朝日新聞)。
いまの子どもはどうなのかわかりませんが、我々&より上の世代の男子にとっては、プラモデルは全員が通過しなくてはならないといっていい必須アイテムですよね。この世代は、昭和50年代のガンプラブームをリアルタイムで体験しているはずですが、ガンプラ以前の時代、プラモといえば、そうやはり、田宮のミリタリーでしょう。その田宮の“プラモデルファクトリー”ですよ。わくわくせずにはいられません。
このタミヤプラモデルファクトリー、まずはサイトを見ていただきたいのですが、プラモがただ買える、とか、名作プラモが展示されているとか、それだけではなくて、買って見て作って楽しめる、みたいな、元プラモ少年のおやじが一歩足を踏み入れたら最後、ただでは出てこられないかのような、なにやら魅力的過ぎてかえって怖いみたいなすごい場所になっています。
【“プラモ少年大集合……田宮模型のプラモデルファクトリー”の続きを読む】
先日、まとめて紹介すべきでした。乱歩関連文庫、まだありましたね。
- ミステリー文学資料館 編『江戸川乱歩の推理教室』(光文社文庫)
- 北村想 『怪人二十面相・伝 』(小学館文庫)
【“推理教室、K-20……まだありました、乱歩文庫”の続きを読む】
- 『自遊人』2008年9月号 特集「新「ビール」党宣言!」(カラット)
気がつけば9月も半ば、ビールの季節の終わりを楽しもうと、友人編集者とこんなところに行ってきましたよ。高尾山ビアマウント。ふだんは16時オープンですが、この3連休は14時半オープン。サイトにあるようなすばらしい夜景は天候的にむずかしそうだったのと、夜景目当てのお客さんが多いため大変に混むらしいと聞き、早い時間から繰り出しました。
京王線の高尾山口駅からケーブルカーに乗るのですが、ケーブルカーの改札で、駅員らしきおじさんが、ビアマウントはすでに満員で2時間待ちです、だなんてアナウンスしています。えっ、2時間待ち!? つまり、開店と同時に満員になり、次に空くのは、その人たちが2時間フルタイム楽しんで席を立つとき、ということですか……。
【“高尾山へビールを飲みにいってきました”の続きを読む】
乱歩本は出たら全部買いの立場のわたくし空犬、高額本が続いたので、新刊棚や平台で乱歩の文字を発見するとうれしいよりも先に身構えてしまったりするんですが、今回は安心です。なにしろ文庫、しかも1点ですからね。えっ、でも、容れ物が「岩波文庫」、ですか。
ちなみに、何が選ばれてるか、っていうと、ネット書店にも岩波のサイトにも収録作一覧がない。初期短篇の傑作群から選ぼうと思えば、そのリストはだいたい想像はつきます。でも、こういう本って、ぼくのようなのは例外として、ふつう、これ1冊で代表作をとりあえずおさえておきたい、というような方が買うのだろうと思われますから、その意味でも、作品一覧はやはりあったほうがいいかと思います。どうでしょうか。
【“乱歩の岩波文庫!? 横溝の新刊!?”の続きを読む】
うわあ、こんなのが出てました。
こういうの、似たようなのをたくさん持ってはいるんですが、やはり新しいのが出ると買わざるを得ません。いくらネットでデータベース的な情報が簡単に手に入るとはいっても、やはり写真入りで全体を俯瞰できるこういうカタログ的な本はあったほうがいいんですよ。
【“ホラー映画のムックが出ました”の続きを読む】
最近、新刊書店で古本を扱っているところ、ほんと、増えましたね。出始めの頃は新聞記事になるぐらいだったのに(いろんなところで書かれてますが、たとえばこれ。「増える「新刊書店で古本販売」」(7/31付ITmedia News))、そこここで見かけるので、なんだか当たり前の光景になりつつある気がしています。
上の記事の中でも紹介されている三省堂書店神保町店、1Fのフェア棚で開催中の古本文庫フェアで、こんな本を購入。
- 実相寺昭雄『怪獣な日々 わたしの円谷英二100年 』(ちくま文庫)
ちくま文庫で出ている実相寺昭雄作品のうち、これだけ買い逃していたんですよねえ。別にレアな本ではないですが、状態のいい本を安価で入手できてほくほくです。
【“新刊書店で古書を買う楽しみ!?”の続きを読む】
「新しい太陽の書」完結ですね。で、こんな雑誌を購入です。
特集は、「《新しい太陽の書》読本」「野田昌宏追悼」です。くわしくは、早川書房のサイト、こちらでどうぞ。
【“SFマガジン、新しい太陽の書、ヴォネガット……最近買った本たち。”の続きを読む】
『書店LOVE』の新しいの(といっても、7/31発行だから、けっこう前だ)をぱらぱら眺めてて、気づきました。このところ、このサイトの主たる目的の1つである書店本、出版本、本の本などの紹介をサボりまくっています。紹介しようと思って購入したりチェックしたりだけはしていますから、いつのまにか広義の「本の本」が手元にいろいろたまってしまいました。
- 石塚昭生『石塚さん、営業にきました』(ポット出版)
- 田中達治 『どすこい出版流通』(ポット出版)
- 本の学校編『書店の未来をデザインする』(唯学書房)
出版の営業と流通、そして小売りの現場である書店の未来……なんか、出版業界に身を置く者としては読まぬわけにはいかない本が続きます。
【“書店LOVE……そして、たまってしまった書店本・本の本たち”の続きを読む】
店頭に竹がディスプレイされていたりして、何事かと思ったら、この本の拡材でした。
エッセイ集ですが、そこは妄想作家森見氏の著作、虚実入り交じり、どこまで本気なのかよくわからない世界が、おなじみ京都を舞台に、小説に比べるとそれなりに控えめに繰り広げられています。だいたい、テーマが竹、竹林だからなあ(笑)。
【“美女と竹林(ついでに有頂天家族)”の続きを読む】
試写会でこんな映画を観てきましたよ。
納棺師、というちょっと聞き慣れない、でも、字面を見れば、ああこういう仕事か、と想像がつきそうな、そんな仕事に就くことになった元チェロ奏者のお話。
【“納棺師という仕事……おくりびと”の続きを読む】
「グーグー」、映画公開、まもなくですね。
直前の盛り上げ、ってことなんでしょうか、先日8/28に角川書店が朝日新聞に出した全面広告には驚きました。8/28の同紙にはこんな記事も載ってましたね。「映画出演者ら 武蔵野市役所を訪問」、「小泉今日子猫と一緒に武蔵野市友好市民証」(8/28付朝日新聞)
【“映画版『グーグーだって猫である』、まもなく公開です!”の続きを読む】
月曜だってのに、昨晩は友人編集者と痛飲、久しぶりに電車を逃してタクシーで帰宅する羽目になり、経済的にも体力的にも大打撃、今朝はゾンビと化していた空犬です。
弱っていたせいか、こんなニュースにたいそう気落ちさせられたことですよ。「雑誌不況、大手も悲鳴…月刊「現代」、集英社映画誌が休刊」(9/2付読売新聞)。冒頭だけ引きます。
《講談社は1日、月刊総合誌「現代」を12月1日発売号を最後に休刊すると正式に発表した。同日午前には、集英社が月刊映画誌「ROADSHOW」の11月発売号での休刊を発表。長引く雑誌不況が大手出版社をも直撃している。》はあ……。
同記事では、今年になって休刊となった雑誌が列記されています。「主婦の友」(主婦の友社)、「週刊ヤングサンデー」(小学館)、「PLAYBOY日本版」(集英社)、「広告批評」(マドラ出版)……どんな雑誌でしたっけ?のレベルではありません。いずれも、特別な愛読者でなくとも、その名を聞いたことがある雑誌ばかりです。同記事にある通り、《全盛時、その出版社を代表した名門誌も多い。》のです。
【“そして雑誌は消えていく?……相次ぐ休刊ニュースにへこみます”の続きを読む】
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