- 『本という美術 大正期の装幀から現代のオブジェまで』(図録、うらわ美術館)
- 北園克衛『北園克衛エッセイ集』(沖積社)
- 『大阪人』2006年9月号 特集「古本愛」(財団法人大阪都市協会)
【“装幀、北園、古本……最近買った(届いた)本たち。”の続きを読む】
このブログを始めて、まもなくひと月ほどになりますが、今晩、いや正確に言えば昨日、開始からひと月を待たずして、とうとうカウンタが1000を超えました。いやはや。数字を見ながら、深夜、独り感慨にふけっております。もちろん麦酒の乾杯付きです。このような超個人趣味的なサイトにたくさんのご訪問、あらためて、ありがとうございます。
こうして自分で本と書店に関するブログを始めてみると、他人様は、いったいどんなことをどんなふうに書いているのかがにわかに気になりだしました。試みに調べてみれば、本・古本・書店関係ブログが当然のことながらすでにたくさんあることに今さらながら気づき、そうした「先輩」ブログを日々訪問するようになりました。
うち、いくつか気になったものについては、勝手ながらリンクさせていただきました。このような順番でしかも自分のサイトでの申告で申し訳ありませんが、この場で報告と御礼とをさせていただきます。なお、このサイト自体はもちろんリンクフリーのつもりでやっておりますので、もしもお目にとまりましたら、どうかご自由にお願いします(第1号?と思われる、えむさん、あらためて感謝です!)。
こうして始めてみると、毎日書店に出入りし、本を買ったり読んだりしてはいますので、書くネタには困らないのですが、ネタの有無とは別に、毎日更新はけっこうハードですね。たとえ、この程度の情報量、この程度の文章レベルであっても、です。まあ、しばらくは、これぐらいの感じで続けてみようなどと思っていますので、今後ともときどきのぞいていただけるとうれしいです。
松浦寿輝『散歩のあいまにこんなことを考えた』(文藝春秋)を読んでいる。
この松浦氏、ぼくは大好きな作家なのだが、その作品、特に小説は、読点の少ない独特の文体で、しかも幻想的な作風なので、ノリの合う読者ならともかく、万人向きとは言いにくいところがある。だけど、この本は、エッセイ、しかもタイトルからわかるように、やわらかめの素材が多いまさに散歩調のエッセイで、いつになく読みやすい。
最近観た映画のなかから、以下の3本を紹介します。
購入本のリストに書店に出入りしている話ばっかりで、ちっとも本を読んだって話が出てこないじゃないか……どなたからもそのようなおしかりはいただいていないのですが、物としての本が好きなだけで、中身は読んでないんじゃないのかという疑惑が今後深刻化することのありませんよう、最近読んだ本をアトランダムに紹介したいと思います。
【“SF、小学生、国語、和田誠……最近読んだ本の感想を。”の続きを読む】昨日は夕食にカレーを食べました。そういえば、ごく最近もカレー食べたっけなあ、いつだっけなあ、と思ったら、昨日の昼食にカレーを食べたのでした。しかも、それを思い出したのが、翌日、つまり今日の昼に入ったカレー屋の店内だったりするので、始末に負えません。暑いとこういうことがしばしば起きますので、みなさんも気をつけてください。
さて。今日は、別にカレー本の話ではありません。古書店の話です。
【“神保町で見つけた古本屋ダイバー”の続きを読む】有隣堂ルミネエスト新宿店に寄って、以前の日記でも紹介したことのある「うーりん新聞」という文庫サイズのフリーペーパーの最新号を入手してきました。平成18年7月10日付けの第3号と、日付のない特別号の2種です。
今日が初日の新宿京王、東西老舗大古書市、早速行ってきました。
毎回のことながらすごい出店数、出品数、会場の広さ……とてもじゃないけど、1回では端から端まで見るのは不可能です。こちらの趣味に合ったお店優先で見ていくのですが、かなり絞り込んだのに、相当時間がかかってしまいました。
岩波ブックセンターのサイトを見ていて、今さらという感じですが、日書連の論文募集に気がつきました。テーマはずばり、「私の書店論」。
くわしくは、「全国書店新聞」6月11日号をご覧ください。
久しぶりに真夏の日差し。雨続きよりはいいけれど、暑すぎます。くらくらします。こんなときにも書店めぐりをしているぼくは、よほどの本好きか、ただの酔狂か。それはともかく。
書店に入ったとたん、さわやかな冷気に包まれ、それだけで意味もなくお礼を言いたい気分になります。その感謝を購入本の冊数で表現したりしたくなったら大変です。今日も岩波ブックセンターに入ったら、あまりの涼しさに脳のどこかが緩んでしまったらしく、はっと気がつくと、買うつもりもない本をいつのまにか数冊ほども抱え込んでいて、びっくりしました。
『ぼくの』は、大竹伸朗、祖父江慎、高橋悠治、谷川俊太郎、吉本隆明、和田誠ら、いろんなジャンルからの著名人11人が、タイトル通り、子どもの頃の将来の夢を語ったもの。大竹伸朗は、小学5年生の時の作文を披露。今月の新刊なのに、早くも100円で売られていた。
『イッツ・オンリー・トーク』読了。いい意味でいろいろと書きたいことが出てくる本だったが、今回は作品ではなく、「解説」の話をしたい。というのも、この本の解説、現役の書店員の方が書いているのである。
今日、仕事で下北沢と阿佐ヶ谷に行く用事があった。ふつうなら、用事の前後に古本屋めぐりでもするところだが、あいにくの天気。下北沢は、駅からいちばん近いDORAMAをほんの少しのぞいただけで終わってしまい残念。
阿佐ヶ谷のほうは、最近できて評判の風船舎に行ってみた。いつかの日記に書いた『彷書月刊』2006年7月号の記事「高円寺・阿佐ヶ谷の新しい古本屋」でもずいぶんほめられていたし、 【“阿佐ヶ谷「風船舎」はとてもいい古本屋だった”の続きを読む】
今日7/23付けの朝日新聞の書評欄に、直木賞受賞作、森絵都『風に舞いあがるビニールシート』(文藝春秋)が取り上げられた。評者は池上冬樹。そんなことは読書人のみなさんには紹介するまでもなかろうが、これ、他の人にはどう思われたろうか。ぼくにはなんとも嫌な文章に思え、腹立たしいのでちょっとひとこと書きたくなったのだ。
『本の手帳』は、『紙魚の手帳』の発展版(?)ということなんだろうか。大貫伸樹・田中栞のお二人によるもの。 【“SF、ジャズギター、蔵書票、上林……今日買った(届いた)本たち。”の続きを読む】
読書人のみなさんは、どこで本を読むのが好きですか。ぼくの場合は、こんな感じ。
要するに、朝(と疲れていなければ帰りも)は1で、昼は2で、夜は3で、ということで、仕事や学校のある多くの人はこんな感じになるのだろうと思う。天気のいい日なら、外で読むのも気持ちがいい。
紀伊國屋書店の洋書バーゲンに行ってきた。エレベータを下りると催事場は大変な人だかり、レジには行列までできている! これはすごい、洋書バーゲンがこんな盛況、大人気とは、と思ってよく見ると、人が集まっているのは、「リラックマ3周年記念 リラックマ展ごゆるりマーケット」でした。リラックマってこんな人気があるんだ……びっくり。
洋書バーゲンではこの2冊を購入。
エリンのは、crime masterworksというシリーズの1冊で、副題にThe Complete Mystery Talesとある。でも、ぼくがもっとも愛する短篇集シリーズ「異色作家短篇集」でエリンに出会ったせいもあってか、どうもエリン=ミステリ作家、という感じがしない。まさに「異色作家」なのである。書名のThe Speciality...は、異色作家短篇集のタイトルにもなった「特別料理」。邦訳が出ている短篇集2冊もおすすめ。
絲山の作品は、最近のものはだいたい読んでいるが、このデビュー作は未読。映画『やわらかい生活』の原作ということもあって、読んでみたくなった。
東急東横店の「渋谷大古本市」と西武池袋本店の「夏の古本まつり」の目録が届いた。
東急渋谷の目録のトップバッターは、ぼくの大好きな古書店、西村文生堂。新潮社の「新作探偵小説全集」10巻揃い(115万円!)や、香山滋『怪獣ゴジラ』(岩谷書店)初版(25万円!)など、探偵小説好きには垂涎ものの出品物が並ぶページは、ながめているだけでため息がでる。はあ。いつか、ぼくもこういう買い物をできる身分になりたいものだ、などと夢想するも哀しい……。
どちらも夏の暑い盛りの開催だけれど、古本市の存続のためにも、古本者は、8月は渋谷と池袋にレッツゴーなのである。
東急東横店の「渋谷大古本市」と西武池袋本店の「夏の古本まつり」の目録が届いた。
東急渋谷の目録のトップバッターは、ぼくの大好きな古書店、西村文生堂。新潮社の「新作探偵小説全集」10巻揃い(115万円!)や、香山滋『怪獣ゴジラ』(岩谷書店)初版(25万円!)など、探偵小説好きには垂涎ものの出品物が並ぶページは、ながめているだけでため息がでる。はあ。いつか、ぼくもこういう買い物をできる身分になりたいものだ、などと夢想するも哀しい……。
どちらも夏の暑い盛りの開催だけれど、古本市の存続のためにも、古本者は、8月は渋谷と池袋にレッツゴーなのである。
今日7/20付朝日新聞夕刊に《「電子の本」根付くか 携帯でマンガや小説 利用者が急増》という記事が載っている。
携帯電話で読む電子本、特にコミックのダウンロード数がのびている、という内容。すわ、活字離れ、出版不況の救世主か、って話かと思えば、ことはそんな単純ではなく、記事の最後のほうには、ワンセグに人気を奪われるかも、いつまでも携帯で漫画を読んでくれるとはかぎらない、など、版元側の悲観的な予想も紹介されていて、決して「わーい」な話にはなっていない。
ぼくは本に関してはまったくのアナログ派。PDA、携帯、PC、専用端末と、電子本のたぐいはひと通り試したことはあるものの、紙の本から移行したくなるようなもの、日常的に楽しみとして接したくなるものは1つもなかった。
多くの本好きがそうだろうが、紙の本は、この形態だからいいのである。だから本を買う人は、中身をこの形態こみで買ったり読んだり所有したりしたいと思うものなんだろうと思う。「コンテンツ」が同じなら、入れ物がなんでもいい、というわけではないのだ。
とはいうものの、ぼくも一応は出版関係者の端くれなので、今のような本離れ・活字離れが進んでいって、本がなくなってしまうのは困る。電子媒体の力を借りて、本を読むという行為が生き残るのであれば、それを否定するつもりはない。だけどねえ。仮にそんなふうにして「本」が生き残ったとして、はたしてそれは「本」なのかなあ、と。
などとぶつぶつ言いながら、今日もビールを飲んでいます。
小林信彦の古い晶文社本は人気のようで、探している人も多いだろう。
小林信彦『東京のロビンソン・クルーソー』(晶文社)が、三鷹の古書店、上々堂に8,500円で出ている(注:7/19深夜時点の情報です)。古書店でもネットでも、1万円を切っているのを目にすることはまずないので、探している人は上々堂にレッツゴー!
ちなみに、この上々堂、駅からやや離れているので、近隣の人以外はふらりと寄るのはむずかしいかもしれないが、児童書や美術書が充実していて、文学もいいし、均一本もあるし、さらには、岡崎武志氏の棚があったりと、なかなかユニークな品揃え。アダルトやコミックなしでがんばっているあたりも応援したくなる。小林ファンでなくとも、ぜひのぞいてみてください。ブログもあり。
今日、大変なものを発見してしまった。「BOW30映画祭」。くわしくはサイトを見てもらうとして、すごいのが上映作品のリストだ。
『ベルリン・天使の詩』、
『猫が行方不明』、
『大人は判ってくれない』、
『勝手にしやがれ』、
『気狂いピエロ』、
『ブリキの太鼓』、
『デッドマン』、
『ストレンジャー・ザン・パラダイス』、
『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』、
『サクリファイス』、
『パリ、テキサス』……
どうですか、これ。このリストにぐっときた人は、迷わず日比谷シャンテ・シネにレッツゴー!
これだけでも十分なんだけど、先に「大変」と書いたの、なんと、エリセの2作品、『エル・スール』と『ミツバチのささやき』が含まれていること。ああ、スクリーンでエリセが観られる日が来るなんて!
当初予定されていたニュープリント版は間に合わず、従来のプリントでの上映だそうだが、問題なし。大好きな映画たちをスクリーンで観られるだけでじゅうぶん満足。残念なのは、上映回数が少ないことで、エリセ作品は20、21の2日間のみ、『エル・スール』はうち1回しかない。ああ、明日の話じゃないですか! ファンは見逃しのないように。
BOW30映画祭の詳細はこちら。
最後に無理矢理みたいだけどの本の話もしておこう。エリセの名前にピンときたら、この本もおすすめです。
ブログを始めてからしばらくになるのに、今さらなんですが、このサイトの文章について、あらためて宣言めいたことを書いておきたいと思います。
このサイトでは、主に、気になる本と本屋さんを紹介しています。具体的には、こんな感じにしていきたいと思っています。
別のブログに書いていたものや、書きためたままアップしていなかったものも、過去記事として不定期に追加しています。そちらものぞいていただけるとうれしいです。
空犬通信、あらためてよろしくです。
三省堂書店神田本店で、本を買うとかけてくれるカバーのデザインが、最近変わったのか、神保町の地図になっている。三省堂書店の通常のカバーは、デザイン的にはあまりおもしろみのないものなのだが、この「地図書皮」はなかなかいいアイディアではなかろうか。写真がへたくそで恐縮だが、こんな感じ。
ところで、新刊書店で本を買うとたいてい、
「カバー、おかけしますか?」
と聞かれる。書店好き・本好きのみなさんは、店頭でのカバーはどうしているだろうか。ぼくはというと、カバーを断って、袋に入れてもらうことが多い。
というのは、日々の購入本リストにあきらかだが、1冊だけよりも数冊まとめて買うことが多いので、書店の人が大変だろうなあ、というのが1つ。
それに、ぼくは革小物のたぐいが好きで、文庫・新書・四六判と、それぞれお気に入りの革カバーを持っていて、読むときはそれらにかけかえるから要らない、というのが1つ。
ただ、カバーを断ると、ビニール袋に入れてくれる書店が多いのだが、これがまたなんとなく申し訳ない。環境がどうのこうのとこだわるほうではないけれど、レジ袋を減らそうというこのご時世に、文庫を2、3冊買ったからって、大きめのビニール袋に入れてもらったりするのはさすがに申し訳ない。
という話を、先日飲んでいたルーエの人たちにしたら、考え過ぎだと笑われた。
全国の新刊書店・古書店のブックカバーを集めたもので、収録数も200点近くと充実、さらに書皮がらみのエッセイなども収録された、まさに書皮大全のおもむき。書皮不要派のぼくが見ても楽しい一冊だ。
あちこちで平積みになっている華恵『本を読む私』(筑摩書房)を書店で目にして、ストレートなタイトルがいいなあと気になっていたので、先に『小学生日記』(これもタイトルがいい)を読んでみることにした。筆名、変えたのね。
書名と言えば、くせもの、ってなんか好きだ。ほかにも、
でたらめ、とか、
へんてこ、とか、
でこぼこ、とか、
なんというか、こういう、ひらがな書きが似合うことばたちって好きだ。
『バド』は、表紙絵を描いている沢田としきさんの個展で知り合った訳者の前沢秋枝さんにいただいたもの。ニューベリー賞受賞作。
今日は実は、松屋浅草古本まつりにも寄ってしまい、大量に本を購入してしまった。全部はあげきれないので、古本市2か所で買ったもののなかからダイジェスト版で。
百鬼園先生の文庫は、ぼくが興味を持ち始めた学生時代はまだ福武が現役だったが、それもいつのまにか切れてしまい、結局、旺文社文庫と福武文庫で買えるものから買うという不統一な買い方になってしまっている。
しばらく前にちくま文庫でまとめて出たときは、よほどこちらを買い直そうかと思ったが、やはり途中まで集めたのをあきらめるのはくやしいし、なにより、田村義也装丁の旺文社・福武には捨てがたい魅力がある。というわけで、百鬼園文庫探求はまだしばらく続くのである。
このなかの《わがまち東京》目当てで購入。この本も田村義也の手になる装丁だが、こちらは内田文庫に比べると、手書き文字がちょっとうるさい。
上の安岡もそうだが、東京本には興味があって、つい買ってしまう。しかし「東京本」は数があり過ぎてきりがないので、文庫および新書にかぎることにしている。
ギラーミン版キングコングの「2」という意味。たぶんどうでもいい内容だが、100円だし、特撮者としてはおさえておくかなあと。講談社X文庫はこ の手の映画やアニメの小説版をたくさん出していた文庫で、『SFX映画の世界』全5巻という、その手の映画が好きな者ならぜひ持っておきたい本などが入っているので要チェック。
この日、最大の成果が、ぼくの敬愛する作家、後藤の献呈署名本。カバーの傷みが残念だが、中はきれいな状態。
それにしても。中を開く と、小口がぱらぱらとはがれるような感じで開ける。折り込みのチラシや葉書も、元の挟み込み位置からまったく動かされた形跡がない。そう、まったく読まれぬ ままに手放されたわけである。読まれた形跡のない古本なんて別にめずらしくもないが、それがサイン本、しかも宛名の入ったものがそうだと、やはりなんとな くさびしい気持ちになるものだ。
まあ、後になって、こうしてファンの手元に漂着したりしたものはまだ救われたと言える。可哀想なのは、その まま古本の海の中を漂い続けている本たち。むしろ、署名など特別な点のない、数多の1冊であったほうが、本にとっても、書き手にとっても幸せだったろう に、などとよけいなことを思ってしまう。
八重洲で仕事の用事があったので、帰り、銀座に寄って、松坂屋で開催中の「銀座ブックバザール」をのぞいてきた。
日曜の銀座は歩行者天国、買い物の前後にぶらぶらするのは気持ちがいい。日が落ちる前だが、ビールを一杯やりたいなと思うも、ふらりと入って一杯だけ飲める店がない。地下や2階に上がるのはおっくうだ。生を飲ませてくれる露店でも出ているといいのになあ。
結局、明治屋で輸入ものの缶ビールを買って、縁石に腰掛けて飲む。周りには、風月堂が表で売っているかき氷を手にして休んでいる人がたくさんいる。蒸し暑くて、快適にはほど遠いけれど、冷房のまったくない路面でビールもなかなかいいものだなと思う。
「銀座ブックバザール」は明日17日まで。まだの人は銀ブラを兼ねてぜひどうぞ。
浅倉久志は、ディックやヴォネガットの翻訳を読んでいる人にはおなじみかつ大切な名前だろう。この訳者がいなければ、ぼくがあれだけたくさんの翻訳SFを読むことはなかったろうと思う。巻末の膨大な翻訳作品リストにあらためて驚く。が、意外にも自分の名でのエッセイは初めてだそうだ。