さて、ここ数日、すごい勢いで最近買った本・読んだ本たちを無理矢理紹介してきたんですが、まだリストに20冊以上残したまま、とうとう大晦日を迎えてしまいました。まあ、“最近”買った本・読んだ本ですから、別に“年内”に紹介することにこだわらなくてもいいんですが……。
それはともかく。今年1年、当方の駄文に付き合ってくださり、ありがとうございました。今年もたくさん本買ったなあ……。でも。読んだ数でみると、昨年から激減、ここ数年で最低の数になりました。このブログにちょっと時間の使い過ぎ、肝心の本を読む時間が奪われ気味と、ちょっと本末転倒な事態になっていたりしていたようです。来年は更新ペースをぐっと落とすかなあ。目も酷使し過ぎだし……。
では、今年最後の本の紹介は音楽もののこの2冊で。
- Jean-baptiste Mondino『Guitar Eros』(Schirmer/Mosel Verlag Gmbh)
- 本秀康『レコスケくん COMPLETE EDITION』(ミュージック・マガジン)
【“みなさま良いお年を。来年もよろしくお願いします。”の続きを読む】
映画評論にはあんまり興味がなくて、映画本といえば、もっぱら好きなジャンル(つまり、SF・ホラー・特撮)のジャンル映画紹介本とか作品ガイドとか好き者向け雑誌とかばっかり読んでるんでが、それでも、やっぱり好きな映像作家がどんな人なのか、どんな作品を撮ったのか、どんなことを考えてるのか、はときどき気になったりすることもあります。で、ホラー畑のお気に入り3人の、こんな本をまとめて読んでみました。
- 矢澤利弘『ダリオ・アルジェント 恐怖の幾何学』(ABC出版)
- ジル・ブーランジェ『恐怖の詩学 ジョン・カーペンター 人間は悪魔にも聖人にもなるんだ』(フィルムアート社)
- クリス・ロドリー『クローネンバーグ・オン・クローネンバーグ』(フィルムアート社)
【“空犬好みの3人の映画作家たち。”の続きを読む】
「吉っ読」をやっていると、「吉祥寺」がキーワードの本や作家はやはり気になります。先日とりあげた鹿島さんの『平成ジャングル探検』のように、内容の一部に吉祥寺が出てくるものはもちろん、岡田斗司夫氏の『「世界征服」は可能か』のように、読み終わって、あとがきを読んでいたら「吉祥寺」の文字が、なんて本も気になるのです。
- 柳澤健『1976年のアントニオ猪木』(文藝春秋)
- 万城目学『ホルモー六景』(角川書店)
- 小室等『さて、コーヒーの話だが…… 小室等のコーヒーブレイクエッセイ』(旺文社文庫)
【“猪木、ホルモー、珈琲、吉祥寺……最近買った本・読んだ本たち。”の続きを読む】
自然科学系の本をいつもより多く買ったり読んだりした話はすでに書きましたが、広義の“動物”本ではほかにもこんなものたちに手がのびました。
- ジャン・ジャック・バルロワ 『幻の動物たち 未知動物学への招待』上下(ハヤカワ文庫)
- ジョアン・フォンクベルタ『秘密の動物誌』(ちくま学術文庫)
- 田中友幸他 『ゴジラ・デイズ ゴジラ映画クロニクル 1954~1998』(集英社文庫)
- 中村融編 『千の脚を持つ男 怪物ホラー傑作選』(創元推理文庫)
- 山本弘『MM9』(東京創元社)
【“幻獣、秘密、ゴジラ、怪獣……最近買った本・読んだ本たち。”の続きを読む】
今年は、SFというかなんというか、特定のジャンルにくくりにくい、印象的な短編集、つまりぼくの好きな「異色作家短編集」タイプの作品にいくつかいい出会いがありました。
- ジーン・ウルフ『デス博士とその他の物語』(国書刊行会)
- ケリー・リンク『マジック・フォー・ビギナーズ』(文藝春秋)
- 平山夢明『独白するユニバーサル横メルカトル』(光文社)
【“ウルフ、リンク、平山……最近買った本・読んだ本たち。”の続きを読む】
- 小野幹雄『孤島の生物たち ガラパゴスと小笠原』(岩波新書)
- ジョナサン・ワイナー『フィンチの嘴 ガラパゴスで起きている種の変貌 』(ハヤカワ文庫)
- スティーヴン・ジェイ・グールド『ワンダフル・ライフ バージェス頁岩と生物進化の物語 』(ハヤカワ文庫)
【“孤島、フィンチ、進化……最近買った本・読んだ本たち。”の続きを読む】
- 『BRUTUS』2008年1月15日号(マガジンハウス)
- カート・ヴォネガット『バゴンボの嗅ぎタバコ入れ』(ハヤカワ文庫)
- コロナブックス『稲垣足穂の世界 タルホスコープ』(平凡社)
【“読書計画、バゴンボ、足穂……最近買った本・読んだ本たち。”の続きを読む】
12/24に紹介しようと思って機会を逸していました。今さら、ですが。
- アーノルド・ローベル『ふたりはいつも』(文化出版局)
がまくんとかえるくんのお話はどれもいいんですが、この季節はやはりこの巻に収録の「クリスマス・イブ」を読み返したくなります(余談ですが、我が娘の大好きなお話、でもあるのです)。ぼくは友だちが少ないからよけいにそう思うのかもしれませんが、こんなふうに大事な時間を共に過ごせる同性の友人をもてるというのは、きっとすばらしいことなんだろうなあ、とこの本を読むたびにちょっとだけうらやましく思ったりするのですよ。
◆今日のBGM◆
別に今日紹介したがまくんとかえるくんの話にかぎらないのですが、いつも一緒にいたくなるようなふたりの関係(それが異性であれ、同性であれ(を思うとき、この盤に収録の名インストバラード「Always with me, always with you」をBGMにしたくなるような気がなんとなくするのです。
根っからの文系です。なので、こういう本たちを読んでも、実はよくわかっていないのです。よくわかっていないのだけれど、でも、好きなんですよ、宇宙の本。
- 渡部潤一『新しい太陽系 新書で入門』(新潮新書)
- 野本陽代『カラー版 宇宙はきらめく』(岩波ジュニア新書)
- 国立天文台『理科年表 平成20年』(丸善)
【“太陽系、きらめき、理科年表……最近買った本・読んだ本たち。”の続きを読む】
今年もあとわずかとなりましたね。紹介したい本、映画、音楽……いろいろたくさんあるんですが、きちんと紹介する時間も気力もないので、とりあえず、最近買った本・読んだ本を新刊古本初読再読とりまぜてアトランダムに紹介します。
- 杉作J太郎『男の花道』(ちくま文庫)
- 鹿島茂『平成ジャングル探検』(講談社文庫)
- 鹿島茂『神田村通信』(清流出版)
杉作文庫は文句なしの怪作、こんなのを文庫に入れるのはやっぱりちくましかないですよね(←ほめ言葉ですよ、もちろん)。
鹿島本、文庫は吉祥寺も登場。先生ご本人登場のジャケもなんだか怪しくてgood。単行本は例によって東京堂で入手のサイン本です。神田村=神保町に居を定めた著者のこと、神保町と本の話ばっかりだったらいいのになと思ったら、後半はグルメ話やおフランスな話題もあったりして、そちらの方面に興味のない空犬にはちょっとトーンダウンの感も。全編に怪しさとエロのみなぎる文庫に比べると、なんだかおとなしい1冊でした。
◆今日のBGM◆
クリスマス前に紹介すべきだった1枚ですね。先日、吉っ読の忘年会があったんですが、めずらしく、映画の話題で盛り上がりました。そのとき、Sさんが熱く語りまくっていたのが、この『戦メリ』。久々に見返したかったのですが、手元にDVDがなかったので、このサントラを引っ張りだしました。「メリー・クリスマス・Mr.ローレンス」、このサントラ版もいいですが、ピアノソロのバージョンもいいんですよね。あと、異色なところでは、押尾コータローのアコギソロバージョンなどもありますね。
しばらく前のこと、会社で本を読んでいると、同僚に何を読んでいるのかと尋ねられたので、いやあ、中学生だか高校生だかの頃に読んだ本が最近復刊されてなつかしくて……なんて言い訳めいた説明をしながら、そのとき読んでいた『残酷な方程式』を見せたときのこと、再読、するんだ、と驚かれたことがありました。そのとき、同僚は2人いたのですが、どちらも非再読派でした。
ぼくもずっと昔は再読否定派でした。読みたい本が山のようにあるのだから、一度中身を知った本よりも未知の本を、と思っていたわけですね。でも、今は再読大好き派です。この「再読」は、必ずしも通読でなくてもいいんですよね。好きな本は、出だしだけとか、任意に開いて目にとまった一節とか、好きな場面・台詞を拾い読みとか、そういう部分読みでもいいものです。いや、それどころか、ときどき引っ張り出して、表紙や目次を眺めるだけでもいいし、それこそ、好きな本は背を眺めているだけでもいいんですよねえ。
そういえば、先のシェクリィに、『夏への扉』、ディックにヴォネガットにと、今年はなんだかSF関係の再読の機会が多かった1年でした。読書人のみなさんは再読ってされるものなんでしょうか。興味津々の空犬です。
◆今日のBGM◆
- OST『SWING GIRLS オリジナル・サウンドトラック』
クリスマスイブ、ですね。それとはまったく関係のない話で恐縮ですが、「映画秘宝」が創刊100号だそうです。おめでとうございます! 映画雑誌が苦戦、だなんてことが新聞記事になったりするこのご時世に、この濃い内容で100号もやってこられたとはほんとにすごい。これからもこの路線でぜひがんばってほしいものであります。
で、100号記念の特集は、ひさびさの「オールタイムベストテン」。ランキングをここで紹介してもいいのですが、それはぜひ本誌でたしかめてください。『燃えよドラゴン』や『悪魔のいけにえ』が入っていないことにやや意外な感じがするほかは、実に秘宝らしい(そして同時に空犬好みの)ランキングになっています。ちなみに、1位だけやっぱり挙げておきます。当然というかやっぱりというか、こちらでした。
こういうのを見ると、自分でもオールタイムベストをやってみたくなったりするのですが、10本、というのは相当むずかしい。っていうか、趣味や性格を全部さらけ出すようで、はずかしいし(さんざん、特撮やらホラーやら怪獣やらのことばっかり書いてて、今さら、という感じがしないでもないですが……)。
音楽とか本なら10に絞るなんて確実に無理ですが、でも、映画ならなんとかなるかも。ということで、ベスト「テン」になるかどうかはさておき、自分にとってのオールタイムベスト級の映画たちって何かなあなどとつらつら考え始めております。その結果は、年内に一度まとめてみようかなと思っています。
このところの記事を読み返すと、DVDに音楽に雑誌にと、ずばりそのもの本の話があんまりないことに気づきました。記事にしてないだけで、あいかわらずたくさん買って、それなりに読んでるんですよ。で、今日はアリバイじゃあないけれど、文庫の新刊からこの3点を。
- 坪内祐三『文庫本福袋』(文春文庫)
- 雨宮処凛『生き地獄天国 雨宮処凛自伝』(ちくま文庫)
- 竹熊 健太郎『篦棒な人々 戦後サブカルチャー偉人伝』(河出文庫)
【“文庫本、生き地獄、篦棒……最近買った本たち。”の続きを読む】
「大人の科学」がまたまたやってくれました。
- 学研ムック『大人の科学マガジン Vol.17』(学研)
今号の大特集、「テルミン博士とふしぎな電子楽器」です。付録はもちろん、テルミンmini。いやあ、すばらしい。これまでもプラネタリウムや望遠鏡、蓄音機、探偵セットと、男の子(と書いてガキと読む)な大人が大喜びしそうな特集&付録を連発、おやじのハートをわしづかみにしまくってきた同誌ですが、いやはや、まさかテルミンですか。意表をつかれました。
【“今度はテルミン!?……最近買った本たち。”の続きを読む】
9/7の日記で紹介した『ブレードランナーファイナルカット』を含むDVDボックス、『ブレードランナー アルティメットコレクターズエディション』が届きました。
ディスク5枚組。劇場版、完全版、最終版他とファン以外には、というかファンにもわけのわからない版違いをすべて収録、「幻のワークプリント」版まで収録ですからたまりません。劇場版から順に観るのが筋かなとも思いつつ、劇場で観られなかった「ファイナルカット」が気になってがまんできず、結局、「ファイナルカット」を最初に観ることに。
【“ファイナルカットが届きました!”の続きを読む】
なにも書店をねらわなくても……。「東京・代々木駅前の書店に売上金強盗?男性社員重体」(12/11読売新聞)。お店は金港堂書店。もちろん、どこだったらいい、とかそういうことではありませんが、金銭目当てで書店をねらう、という感覚がよくわかりません。11日の報道では、この従業員の方(店長さんとのこと)は「重体」ということでしたが、その後、お亡くなりになったそうです。ちなみに、奪われた現金は約10万だとか。金額の多寡は問題ではありませんが、それにしても、人の生命が奪われるような額とは思えません。まったくやりきれません。
書店がらみの事件では、これにも驚かされました。【訃報】伊ヶ有加氏(いかざき・ゆか=ブックファースト渋谷文化村通り店副店長)(12/13新文化)。記事によれば、《12月12日未明、転倒事故により死去。》とのこと。「30歳」とあります。忘年会か何かの帰りだったようです。ブックファーストの渋谷と言えば、このブログでも何度かふれた通り、閉店・移転でこの秋は大変だったはず。それを乗り越えたこの時期にこの事件。しかも、この若さで……言葉も出ません。
おふたりのご冥福をお祈り申し上げます。そして、来年は、書店がらみの悲しい事件を、新聞やWebで目にするようなことがない1年だといいなあ、そんなふうに思わざるを得ません。
『BRUTUS』はともかく、2冊目のは、またこんなもの買って、って言われそう。
- 『BRUTUS』2007年12月15日号(マガジンハウス)
- 好井 裕明 『ゴジラ・モスラ・原水爆 特撮映画の社会学』(せりか書房)
「ギター愛」……うーん、いい特集タイトルだなあ。しかも表紙、ジミヘンさんの歯弾きですか。『BRUTUS』の本とか音楽とか映画の特集はあんまりノリが合わなくて好きじゃないんですが、この号はいいですよ。土屋アンナがテレキャスを抱えている写真が格好よくてgoodです。
『特撮映画の社会学』、このタイトルだと買わざるを得ないのですが、特撮をネタになんだかこ難しいことを言ってたりしたらやだなあ。ぱらぱらと読むことさえせずに買っちゃったもので、今になって心配になってる始末。しかし、B6並製で、このボリューム、この装丁で、2400円かあ……自分も本を作る立場なので、よその本の値付けに関して高いだのなんだのはあんまり言いたくないのですが、ちょっと高い感じかなあ、これ。
(こっから本の話にはあんまり関係ありません。)ところで、ギターと特撮と言えば、わたくしが30年にわたって愛してきたものたちであることは、このブログでたびたび書いている通りなんですが、……
【“ギターが、特撮が……愛するものたちよいずこへ”の続きを読む】
本にまつわる雑誌が目につき、続けて買っていました。
- 『サイゾー』2007年12月号(インフォバーン)
- 『+DESIGNING』2008年1月号(毎日コミュニケーションズ)
- 『東京人』2008年1月号(都市出版)
- 『ダカーポ』2007年12月19日・2008年1月2日合併号(マガジンハウス)
- 『edu』2007年12月号(小学館)
- 『月刊PLAYBOY』2008年1月号(集英社)
『サイゾー』の特集は「ヤバい本100冊」。こういう特集で取り上げられる本は、出版業界にいる者としては読んでおいたほうがいいのかもしれませんが、記事を読んで満足してしまったのか、さほど「ヤバさ」がピンとこなかったのか、この特集で買いたくなった本はありませんでした。
『+DESIGNING』は、特集「めくるめく本の世界。」。これは物としての本を愛する読書人は必見ですよ。ブックデザインの話になると、アート系だのお洒落系だのばかりにスポットがあたった本や特集も多いんですが、この特集では、児童書とか、めずらしいことに辞書なんかも取り上げられていますし、「書店から見たブックデザイン」ということで、売れ行き良好書とデザインが分析されていたり(たとえばどんな色が多いか、など)もしていて、なかなかバランスのいい特集になっていて、最初から最後まで興味がつきません。オールカラーなので紹介されている本の書影をすべてカラーで見られるのもgood。高めの値段も納得の中身です。
【“サイゾー、デザイン、東京、ダカーポ……最近買った雑誌たち。”の続きを読む】
この数か月、ずっとかかりきりだった仕事に、今日、ようやくひと区切りつけることができました。やったー! おつかれさまっ、俺! 平日久々の早帰り、ランチョンかブラッセルズかフリゴ・エストあたりで独り乾杯していきたいところですが、実はわたくし、まもなく人間ドックなのでした。いまこの時期に尿酸値を高めるような所作は慎まねばなりますまい(ビール飲みの宿命か、尿酸値、レッドゾーン手前なんです)。というわけで、まっすぐ帰宅。娘大喜び。パパ大感激。うう……。
せっかくビールをがまんして帰ってきたのに、帰るとこんな荷物が届いています。「クリスマス ベルギービールセット2007」。ああ、そうだ、これ予約してたんだった! なんという偶然でしょう。こんな乾杯気分の日に届くとは。
名前の通り、クリスマス限定ビールのセット。写真、見えますでしょうか。ラベルがサンタだったり雪景色だったりとクリスマス仕様なんですよ。瓶を眺めているだけで楽しい気分になれそうです。だけど、飲むのは、人間ドックが終わるまでお預けですな。このクリスマスビールのセット、ぼくが買ったものは完売のようですが、別のものでまだ買えるものもあるようです。ベルギービールファンはぜひお試しを。
【“クリスマスもベルギービール”の続きを読む】
「「ケータイ小説」がベスト3独占、07年文芸部門」、なのだそうです。はあ……。立派なブンガクだけが読まれるべきである、だなんて思いません。いろんな本が読まれていいと思います。思いますが、だからって、ケータイ小説が上位3点を独占するのはどうでしょうか。出版界はいったいどうなっちゃったんでしょうか……。
《文芸書が売れない中、“素人”が書いた小説が次々とミリオンセラーになる現状は、出版界に大きな衝撃を与えている。》
『サイゾー』の最新号を読んでたら、「サルでも書ける方法教えます! 激ウマ(!?)ケータイ小説のレシピ」と、ケータイ小説のお手軽さがおちょくられてましたが、そりゃ「衝撃」ですわな、これらが上位占領ときたら……。本作りの意欲も失せようというものですよ。出版は終わった、ブンガクは死んだ、ロックは死んだと、すぐにとどめをさしたがる人たちの片棒はかつぎたくないのですが、さすがにこのような記事にはため息しか出てきませんね。そりゃあ、(ふつうの)本が売れないわけですよう。
そんなときだからこそ、こういう出版物が出てくることに意義があるのかもしれません。「ちくま日本文学」の刊行が始まりました。
サイトから引きます。
《『ちくま日本文学』は、『ちくま日本文学全集』(一九九一~九三年)を、いまの時代にあわせたセレクション、新しい装本で刊行するものです。安野光雅、池内紀、井上ひさし、鶴見俊輔、森毅の五氏を編集協力者に迎えた『ちくま日本文学全集』は、文学アンソロジーの一つの到達点として高い評価をいただきました。一人一巻、各作家の最適な入門書となる編集、バラエティに富んだ解説などが話題を呼び、累計二百五十五万部を超えました。最近、名作を読み直したいという機運が高まり、読者から、復刊への要望がたくさん寄せられました。そこで、このたびコンパクトな文庫判、手に取りやすい価格で新装刊することにいたしました。》
【“ちくま日本文学、新装で再登場”の続きを読む】
昨日は、「吉っ読」の歌人の枡野浩一さんを囲む会でした。「吉っ読」のナツヨミフェアの参加3店で、枡野さんの『ショートソング』(集英社文庫)が売上のトップに立ったことを記念して、同作が「吉っ読」初の「三冠王」に認定されたのです。昨日は、枡野さんご本人と編集担当の集英社伊藤さんのお2人を我々の会にお招きしてのお祝い会です。当日の様子は、「吉っ読」のブログにアップしますので、ぜひそちらもご覧ください。
さて、今日は12/1、映画の日。娘と2人で、『Yes!プリキュア5~鏡の国のミラクル大冒険!~』を観てきました。まあ、パパはただのお付き添い、なんですが、大事なものを守るために、女の子たちが友情を支えに手をとって闘う物語は、40目前のおっさんにもなかなか好ましいもので、プリキュアで涙腺がゆるみかけている自分はいったいなんなのか、小さな女の子だらけの館内でしみじみ考えさせられた70分でした。
さて。立川と言えば、空犬通信的にはオリオン書房。ふだんは職場とは反対方向にはなかなか来られませんから、ノルテ、サザン、ルミネと3店をのぞいて回る絶好のチャンス……だったのですが、もちろん、娘はそんなパパの趣味を理解してくれるはずもなく、あえなく却下。せめて、食事はラーメンスクエアでラーメンをと思うも、「ラーメン、食べたくない」のひとことに、こちらもあきらめたのでした(泣)。
帰りがけに、駅ナカのオリオンのPAPER WALL ecute立川店だけはのぞいてきました。面陳中心で、ディスプレイにこだわった、同じ駅構内書店でもディラとはまったく雰囲気の違う、洒落たお店。いいなあ、こんなのが通勤で使う駅にあったら毎日寄りたくなるなあ。
【“枡野浩一さん、そして映画の日に立川でプリキュア、ですか”の続きを読む】
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