会社帰りに新宿へ。ジュンク堂書店新宿店にYさんを訪ね、しばしおしゃべり。今日は時間が早かったので、その後、ゆっくりと買い物。こんな本たちを買いました。
- 市瀬英俊『ワールドプロレスリングの時代 金曜夜8時のワンダーランド』(朝日新聞出版)
- ミチオカク『サイエンス・インポッシブル』(日本放送出版協会)
- 手塚治虫『ふしぎなメルモ』(秋田文庫)
『ワールド……』は、プロレスが深夜ではなくゴールデンアワーに中継されて、ブームと言われるほどの視聴率を稼ぎ出していた1980年代前半を扱った本とのこと。であれば、まさにその時代にリアルタイムでこの番組に熱中していた世代としては読まないわけにはいきません。
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いやあ、『おくりびと』、よかったね。別に賞がすべてとは思わないけれど、すぐれた作品がしかるべき評価を受けるのはやはり歓迎すべきこと、この映画をいいなあと思った一人として、うれしく思った次第。ちなみに、この作品、空犬が気に入ったってことは、異星人とか怪獣とか連続殺人鬼とかゾンビとかが出てくるやつじゃないか、などと思われる方もいるかもしれませんが、そのようなモノたちはまったく出てきませんので(まあ、死人は出てくるけど……)、安心して、いろんな方に広く観ていただきたいです。
さて、今日、昼休み、いつものように三省堂書店神保町本店をふらりとのぞいたら、裏の入り口、エレベータ前のスペースに、こんな展示が。
「特撮の巨匠 レイ・ハリーハウゼンの世界」……おお、我が敬愛するレイ・ハリーハウゼンの特集ではないですか。これはまためずらしいなあ。DVDボックスが出たときですら、こんなのなかったのになあ……と思ってよく見ると、ふん? 刊行記念? 刊行? ええっ、ハリーハウゼン関連の新刊? ええーっ、こんなすごい本が出るんですかっ!
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- 『文藝春秋』2009年3月号(文藝春秋)
- 『本の雑誌』2009年3月号(本の雑誌社)
- 『ギター・マガジン』2009年3月号(リットーミュージック)
『文藝春秋』は、第140回芥川賞受賞作、津村記久子の『ポトスライムの舟』全文掲載号。《「派遣世代」の新しい文学誕生!》なんだそうで。早速読んでみました。
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先に上げた記事とセットで書いたらしい記事がありました。酔いにまかせただらだら書きで、ハリポタの話など、ちょっと時期を逸した例になってますが、せっかく書いたことだし、上げます。長くて、だらだらな話なので、そういうのが大丈夫な方だけお読みください……。
さて、本をめぐる雑感、続きです。今日は古本の話です。
もともと古本、古本屋は大好き。好みの問題と資金的な問題とから、貧乏学生時代など、買うのはもっぱら古本という感じでした。ところが、最近は新刊比率が高くなってしまって、ということは昨日の記事にも書いたばかり(註:この新刊云々の件も同時に書いたようなのですが、そちらは見あたらず)。神保町にいるので、古本屋にいかない日はないのですが、買いたいものが少なくなってきた、というのはあるかもしれません。
ところで、本好きのなかには、古本を認めない人もいますよね。汚いから嫌だ、誰が読んだからわからないから嫌だ、という主に衛生面での好き嫌いもあれば、新刊ルートに乗らない本は役目を終えた本である、などという硬派な理由の人もいます。
後者のような考え方の人はめずらしいわけではなく、新刊流通システムや新刊書店の現状をマジメに考えたり嘆いたりしている人に少なくないようで、ぼくの出版関係の知り合いにも実際にいます(その方は徹底していて、古本だけでなく、版元直販、イベントでの割引販売など、新刊書店を通さないあらゆる販売ルートを認めない、という立場でした)。
【“新刊を買うか、古本を買うか、それが問題だったりする”の続きを読む】
なんとなく過去記事のリストを眺めていたら、書くだけ書いて上げるのを忘れていた記事を発見。2年前に書いたものですが、内容的には大丈夫そうなので、上げます。
本好き・書店好きのみなさんは、行きつけのお店ってあるでしょうか。
なじみの店の存在って便利な点がある一方で、へたに親しくなったり顔を覚えられたりすると、買う本を選ばなくてはいけなくなる危険性もありますよね。たとえば、Hな本はもちろん、微妙にはずかしいもの(空犬の場合は、“怪獣”とかそういうのでしょうか)とかも買いにくくなったりします。そういうのがおっくうで、行きつけの店、なじみの店を意識して作らない、という人もいるようですね。書店にかぎらず、飲食店なんかでもありますからね、この行きつけ・なじみの店問題は。
ぼくの場合、どの店で本を買うかはけっこう難しい問題で、毎回迷います。勤務先が神保町なので、ふつうに本を買うだけなら、たいていの用事は神保町界隈で済んでしまいます。でも、それでは書店好きとしてはおもしろくない。それに、「書店を応援する」などと言ってこんなブログをやっている立場としても主義に反するようで、どうかと思われます。やはり、本はいろんな書店で買いたいのですよ。
ぼくがよく出入りしている新刊書店ってどれぐらいあるかと数えてみました。仕事で資料本を買う、店頭調査をする、担当の人に新刊案内に行く、私用の買い物をする、用もなくぶらぶらする、人と待ち合わせる……公私とも全部ひっくるめて、の出入り。すると、おそらく30、40店ぐらい、いや、もっとあるか……とにかくまあそんな感じになるようです。もちろん、このなかにもいろいろあって、仕事の用事があるときだけしか行かないような店もあれば、個人的に大好きで毎日でも行きたいという店もあります。そして年に数回程度の店もあれば、毎日毎週のように通っている、という店もあります。
【“どこで本を買うか……それが問題だ(ったりする)”の続きを読む】
我々、アレルギーもちにはつらい季節になりました。とうとう始まりましたね、花粉症。マスクとポケットティッシュは手放せないし、目は眼球を取り出して丸洗いしたいぐらいかゆいし、仕事や読書など集中力を要する作業には影響が出るし、ビールやコーヒーがおいしく感じられなくなったりするし……これから2か月ほどは憂鬱な日々が続きます。嗚呼。
さて、久しぶりの書店ネタです。これには驚きました。「ジュンク堂書店、4月9日に台湾の台北市に250坪、同下旬には沖縄県那覇市に1500坪で出店へ。」(文化通信)。速報欄で見かけたニュースです。
台北への出店も驚きですが、那覇の1500坪というのがこれまた驚きです。去年に引き続き、あいかわらずすごいなあ、ジュンクの出店は。
【“花粉症の日々……そしてジュンクの大型出店再び”の続きを読む】
バレンタイン、ですね。今年は土曜日ということで、男性女性とも、いろんな意味でほっとしている方も多いのでしょうか。
この年になると、さすがに特別感もイベント感も薄くて、下手すると忘れちゃってたり(というか、忘れられちゃってたり、か)するんですが、今日はうれしいことがありました。朝起きると、娘が三角巾にエプロン姿、何やらとってもうれしそう。呼ばれて、食卓をのぞいてみると、おお、なんと! 手作りチョコが用意されているではないですかっ! もちろん、ママの全面的なアシスト付きなんでしょうが、娘の手作りチョコはさすがにうれしいです。予期せぬ爆弾に、泣きそう。嗚呼……。
ところで、バレンタインがらみの映画と言えば、こんなのが公開になりますね。
『ハロウィン』などと並ぶ記念日ホラーの代表作であり、また、タランティーノのお気に入りホラーとしても知られる『血のバレンタイン』(監督:ジョージ・ミハルカ)のリメイクです。
【“バレンタイン・デーにうれしい出来事”の続きを読む】
楽しみに待ってましたよ、これ。
- SFマガジン編集部『SFが読みたい! 2009年版』(早川書房)
昨年に引き続き、表紙は『今日のハヤカワさん』の本好き娘たち。ちょっと、というか、けっこううれしい(笑)。こちらでも告知されてます。ああ、早く次の巻が読みたいなあ。サイトものぞいてるけど、やっぱり本で読みたいんだよねえ。
【“SFが読みたい!2009年版が出ましたよ”の続きを読む】
今日はめずらしく休日出勤。朝から晩まで会議でした。休日は家族の時間と決めている身には、弱っちい話ですが、日曜の仕事はなかなかこたえます……。ふう。
幸い、早めに終わったので、新宿へ。昨日も書いた通り、このところ新宿の書店をゆっくり回る時間もとれずにいたので、紀伊國屋書店新宿本店、そしてジュンク堂書店新宿店、紀伊國屋書店新宿南店を大急ぎで回ります。ジュンクでSさんに会えたので、最近読んだおもしろい本、気になる本の話やフェアの話などをひとしきり。本屋さんは独りでただぶらぶらするだけで十分に楽しいんですが、こうしておもしろ本情報を交換できる書店員さんがいてくれたりすると、書店で過ごす時間の充実度、楽しさが倍加しますよね。
そのSさんが選書を担当されたというフェア、「ガイドブックをおいて旅に出ようー旅本名作フェア」がおもしろくて、思わず棚の前で足が止まります。「旅本」といっても、単なる紀行ものを集めたフェアではなくて、かなり広義の「旅本」が集められていて、紀行の定番あり、エンタメノンフあり、かためのノンフもあり、もちろん東西のフィクションもありで、楽しいセレクトになってます。ぜひ実際のフェアを観てほしいので、書名はあげません。興味を引かれたかたは、ぜひジュンク堂書店新宿店7F、エスカレータ脇のフェアスペースにレッツゴーです。
ちなみに、今日のお買い上げ本、なんか本屋さんでゆっくりするのが久しぶりだったので、ジュンクでたくさん買い込んでしまいました。なかから3冊だけ、ピックアップします。
- トム・グレイブス『ロバート・ジョンソン クロスロード伝説』(白夜書房)
- ジャイルズ・スパロウ 『太陽系惑星』(河出書房新社)
- 有吉佐和子『ぷえるとりこ日記』(岩波文庫)
【“ロバート・ジョンソン、惑星、ぷえるとりこ……今日買った本たち。”の続きを読む】
このところ小忙しい日が続いていて、書店巡りもできないし(神保町では毎日行ってるけど)、映画館にもぜんぜん行けません(家では録画ものやDVDを観てるけど)。
やっと時間を作れたので、映画館へ。で、今年最初の映画館作品はこれになりました。
月に行った男たち、つまりアポロ計画の宇宙飛行士たちの証言とお蔵だしを含む当時の映像をふんだんに使ったドキュメンタリー。昨年から楽しみにしてたんですが、いやあ、よかったなあ。宇宙好きの男子は全員必見ですよ、これ。
【“映画『ザ・ムーン』を観て、『ライトスタッフ』が観たくなり”の続きを読む】
- 『大阪人』2009年 3月号 特集「続々古本愛」(大阪都市工学情報センター)
- 『編集会議』2009年3月号 特集「日本の編集長100人」(宣伝会議)
- 『月刊「創」』2009年2月号 特集「出版界の研究」(創出版)
『大阪人』の古本特集、「続々」とありますが、前の2回も紹介していますね。今回は東京堂書店で買ったんですが、前の2冊は、アクセスで買ったことを思い出しました……。
この特集は、頁数こそ100に満たない分量ですが、大きめの判型を活かして、写真をたっぷり使った誌面は大いに見応えあり。見せ方がうまいのでしょう、書影も書棚の写真がどれもこれもすごく魅力的で、パラ見してるだけで、古本者なら幸せな気分になれること請け合いです。ああ、行きたい行きたい行きたい! 天満・天神エリアの古本屋巡りしたい! と、すぐにも大阪古本屋行脚に出かけたくなってしまう、古本者にはキケンな1冊でもあります。とにかく、関東の古本者には、大阪の古本事情をのぞくことのできる貴重な機会、マストの1冊ですよ。
【“大阪人、編集会議、創……最近買った本と出版をめぐる雑誌たち。 ”の続きを読む】
「また怪獣かよ……」という声が聞こえてきそうですが、なんだか、すごい本を入手してしまいましたので、紹介せずにはいられません。
すごい表紙でしょ、すごいタイトルでしょ。タイトル通りの中身で、公害怪獣へドラの研究読本です。『映画秘宝』で紹介されているのを見て、通販で入手。
【“ヘドラで1冊できちゃうんだ……ものすごい怪獣研究本ゲットです”の続きを読む】
久しぶりに気持ちのいい天気になりましたね。カメラを抱えて娘と散歩に出かけました。道中の公園でこんなものを発見。
鳥の巣箱です。ちゃんと結わえてあるところを見ると、意図的にこの場所に据えられたものなんでしょうが、なんか、すごい角度ですよね。しかも、けっこう高いところにあります。空を見上げていて、ふとこれが目に入ったときには、大笑いしつつ、感動してしまいましたよ。この危ういバランス。うーん、すてきです。
閑話休題。本の話です。いやはや、実にすばらしかったなあ、これ。
『SFが読みたい! 2008年版』(早川書房)で、見事、ベストSF2007国内篇第1位に輝いた『虐殺器官』が傑作としかいいようのない、すばらしい作品だったので、この長編第2作、大変楽しみにしていたのですが、読んでみたら、いやはや、もうこれが、予想通りというかそれ以上の傑作でした。
【“2007国内ベストSF作家の新作『ハーモニー』、傑作です!”の続きを読む】
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