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空犬通信

本・本屋好きが、買った本、読んだ本、気になる本・本屋さんを紹介するサイトです。

ジュンク堂書店、那覇店オープンです!

紹介しそびれていましたが、とうとうオープンですね。「ジュンク堂オープン/書籍数120万冊」(4/24沖縄タイムス)。


    ジュンク堂書店那覇店
    営業時間:10:00~21:00
    住所:〒900-0013 那覇市牧志1丁目19-29 1F~3F
    TEL:098-860-7175
    FAX:098-860-7176

那覇の商圏規模のイメージが浮かばない身には、最初に1500坪のお店だと聞いたときはびっくりしたものです。そんな大きなお店、大丈夫?なのかな、と。しかも、「宮脇書店「とまりん本店」オープン」(4/21沖縄タイムス)。すぐ近くということではないようですが、他の大型書店が前後して開店とあれば、やはりますます心配になりますよね。


でも、どうやら杞憂だったようで、記事を見るかぎり、初日から本好きのお客さんたち、大型書店を待ち望んでいた人たちでずいぶんにぎわった様子。よかったよかった。

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ぷえるとりこ、海竜、ギター……連休初日の今日読んだ本たち。

昨日は、本toちばのKさんと飲みに。


本と書店のイベントを立ち上げる……こんなふうに書くと、好きなことだけやっていればよさそうな気楽なお祭り話に聞こえるかもしれませんが、実際に作り上げていく立場というのはやはり大変なもの。ぼくなんか外からお手伝いしてるだけなんでいいんですが、Kさんはほんとに大変でしょう。さほど杯を重ねたとも思えないのに、けっこう酔っぱらってしまったのは、なんか苦労話ばかり交わしていたせいかもしれません……。


さて。連休、ですね。初日の今日は、娘と遊んだり、寝転がって読書したり、珈琲を飲んだりと、だらだらと過ごしました。手に取ったのはこんな本たち。




連休残りも読書三昧といきたいものであります。


「火を熾す」にあらためて感銘を

かつて感銘を受けた作品が、信頼している人の新訳で刊行されたりしたら、手にとらないわけにはいきません。


  • ジャック・ロンドン『火を熾す』(スイッチ・パブリッシング)



表題作の「火を熾す」(原題To build a fire)は、これまで「焚き火」と訳されていたものですね。この新訳が出たとき、いまさらジャック・ロンドン?と思われた人もたくさんいるでしょう。実はぼくも正直そのように感じたのですが、でも。でも、柴田さんがわざわざ訳し直して今の世に問うのに意味がないわけがないのです。いやはや! この表題作のすばらしさといったら!


この表題作を読んだことがない方がいたら、これだけでも読んでみてほしいですね。ほんとにすばらしい一篇ですから。寒さ、それも超絶的な寒さによって生み出された自然の過酷さ、そして、人間の生への執着をわずかな分量で鮮烈に描き出したこの作品は、一読、強烈な印象を残すこと請け合い。この作品を読んだら、深くつもった雪を見るたびに、凍った河を見るたびに、マッチを見るたびに、エスキモー犬を見るたびに、この作品のことを思い出すでしょう。


ところで。この作品にはちょっとした個人的な思い出があるのですよ。(以下、ぼくの学生時代の実にどうでもいい個人的な思い出話を書きます。「この作品には」などとしながら、この作品とはあまり関係がない話のような気もするので、続きは、どうでもいい話に寛容な方だけお読みください。くどいようですが、ほんとに超個人的な、どうでもいい話です。)


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夢野久作の「……地獄」2種に新刊台に出会う不思議

書いたままアップするのを忘れていたので、しばらく前のネタです。


夢野久作の角川文庫が平積み、それも2点も平積みになってるなあ、いったい何事かと思ったら、1点はドラマ化がらみ、1点は「今月の角川文庫編集長」がらみの復刊のようです。


  • 夢野久作『瓶詰の地獄』(角川文庫)
  • 夢野久作『少女地獄』(角川文庫)



これ、店頭で見たとき、新装版かなと思ってしまったんですが、デザインは旧カバーのママでした。改版とあるから、本文は組み直したのかな。


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ハヤカワ文庫のトール化

先日の記事で、ハヤカワ文庫のサイズが変わる件についてふれましたが、版元早川書房のサイトにこんな案内があがってました。「大きな活字、大きなサイズで、読みやすい! ハヤカワ文庫はトールサイズに生まれ変わります。」


同記事では、今回のトール化、こんなふうに説明されています。
《さて、早川書房では読みやすく、手に取りやすくをテーマに、アガサ・クリスティー文庫、ダニエル・キイス文庫など、トールサイズの文庫に取り組んでまいりました。さらに、読者の皆さまのご要望にお応えするため、きたる2009年4月新刊より、すべてのジャンルのハヤカワ文庫をトールサイズ化いたします。(※『宇宙英雄ペリー・ローダン』、『グイン・サーガ』など、一部シリーズ作品を除きます)》。


「読みやすく、手に取りやすく」がテーマだったんですね。さらに、読者の要望に応えたものである、と。なるほど。今日の早川さんでも早速トール化ネタが。「造物主の選択」


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ガールファイト2連発!『チョコレート・ファイター』&『ハイキック・ガール』

ボンクラ男子映画愛好家の空犬です。


  • 『映画秘宝』2009年6月号(洋泉社)



『映画秘宝』、今月号の表紙は、『チョコレート・ファイター』の主演女優、ジージャーさん(英名はヤーニン・ウィサミタナン)です。



↑一瞬でほれました……。


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大阪出張、そして旅先でウェッジ文庫の新刊を購入

仕事で大阪へ。朝の新幹線で出て、午後ずっと仕事、夜の新幹線で戻るだけ、つまり大阪の友人に会う時間も、大阪のおいしいものを食べる時間も、大阪の書店を回る時間もない(新大阪駅のブックストア談にさえ寄れなかった!)という、実につまらない出張。嗚呼……。


旅の読書用の本は何冊も持っていたんですが、それでもやはり旅先では本を買いたくなるもの。帰りの新大阪駅で、この1冊を選んできました。


  • 岩佐東一郎 『書痴半代記』(ウェッジ文庫)



中身は、タイトル通りの書物エッセイ。城昌幸が詩人「城左門」名義で序文を寄せているのが、探偵小説者の目を引きます(帯に引用されてます)。

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「本toちば」、新聞記事に登場です

先日紹介記事を書いた本toちば、メディアに初登場です。「本好きが面白がって本を売る 千葉の「酒飲み書店員の会」」(4/19付産経新聞)。


ご覧の通り、記事のメインは酒飲み書店員の件なんですが、記事の最後で、本toちばについて、こんなふうにふれられています。《同会では「本toちば」として、本の魅力を地元の多くの人たちに知ってもらうための“本のお祭り”を今年9月に実施する。書店員1日体験、製本所巡り、講演会やミステリー検定なども予定している。》


新聞に取り上げられたからといって、急に注目が集まるとか話題になるとかはないでしょうが、千葉の書店・出版関係の方々、本好きの方々に本toちばが認知されるきっかけになるといいですね。


本toちばに興味をもたれた方は、ときわ書房(千葉県船橋市)の宇田川さんまでご連絡を。

J・G・バラード死去

いつかそのような日を迎えることになるとわかっていても、やはり好きで読んできた作家の訃報に接すると、驚きとさびしさとで、やりきれない気持ちになってしまうものです……。


「ジェイムズ・G・バラード氏死去 英作家」(4/20付東京新聞)

御年78歳。日本の新聞の訃報はいずれもあっさりしたもの。いずれSF畑の方が追悼文など書くのでしょうが、ちょっとさびしい扱いですね。その点、やはり英国のメディアは大きな扱いです。「Cult author JG Ballard dies at 78」(BBC)、「J G Ballard dies, aged 78, after long illness」(インディペンデント紙)


ニューウェーブが好きでない人にとっては、SFをこむずかしくしてしまった元凶の1人なのかもしれません。でも、ぼくにとっては、逆で、宇宙船やロボットが出てくるSFしか知らなかったガキっぽいSF読みの目を「内宇宙」に向けさせてくれ、SFというジャンルに対する見方を一気に広げてくれた、まさに恩人のような作家。彼との出会いがなければ、おそらく、ずっとずっと昔にSFから離れてしまっていたかもしれません。


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上野発書店フリペ!「季刊めくる」がすごい、ほんとにすごい!

か、感動してしまいましたよ、これ……。


めくる1めくる2めくる3

編集発行人として紙面に名前を出されていますから、ここでもお名前を挙げてだいじょうぶでしょう、先日、吉っ読の飲み会に遊びに来てくれた、ブックエキスプレスディラ上野店の長谷川さんにいただいたもの。この「季刊めくる」は、長谷川さんが中心となって、お店で発行しているフリーペーパーです。長谷川さん、ありがとう! すごすぎるよ、これっ!


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まさに奇書?『通訳』、そして元祖“異色”早川のSTRANGEな文芸誌

間違いなく、分類は「奇書」、でしょう。


  • ディエゴ・マラーニ『通訳』(東京創元社)



物語りはサイトによればこんな感じ。
《ジュネーヴの国際機関で通訳サービスの責任者を務めるフェリックス・ベラミーは部下から報告を受けた。16カ国語を操るひとりの通訳が、同時通訳中に異常をきたすという。問題の通訳は、「全生物が話す普遍言語を発見しかけているのだ」と主張するが解雇され、ベラミーに執拗につきまとったのち失踪を遂げた。彼の狂気は伝染性のものだった。うつされたベラミーは、奇怪な言語療法を受け、通訳が残した謎のリストを携え欧州中を放浪することに―。あらゆるものに隠れて鼓動する創造の恐るべき力。知的遊戯に満ちた、現代イタリア発幻視的物語。》


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千葉の書店イベント、ブックチバあらため「本toちば」が本格始動です

3/19の記事で、ブックチバ(仮)の件を報告しましたが、昨日は、そのブックチバ(仮)の会合でした。まず、名称ですが、正式に、「本toちば」に決定となりました。これで、「ほんとちば」と読みます。「本and千葉」の意もあり、「本から千葉へ」の意もあり、「本当に千葉」の意もあったりなど、いろんな思いの込められた名称です。なかなかいいですよね。


千葉の書店員さんたちが中心になっている実行委員だけで打ち合わせをした後、千葉会に関係の深い版元さんたちを招いて、企画説明会を行いました。「本toちば」は、こうして会ができて、秋にイベントを行うことも決まり、その実現に向けて活動していくことは決まっているものの、まだイベントの中身がそろっていません。いろんな出版社と協力して、関係する人全員が楽しめるような、そして全員にメリットがあるような、そんなイベントを模索していこうというわけです。


企画説明会の後は、懇親会。初顔合わせの人たちがけっこういたにもかかわらず、大いに盛り上がりました。吉っ読もそうだし、先日のジュンクの人たちとの飲みもそうなんですが、本や書店のことを一生懸命考えている人たちとのお酒は、ほんと楽しいです。


というわけで、正式名称も決まり、ホームページも、ちょっと予定より遅れているようですが、まもなく正式に立ち上がることになり、版元向けの説明会も済んだということで、いよいよ本格始動ですね。


3/19の記事に書いたことの繰り返しになりますが、関東エリア、とくに千葉にお住まいの本好き、書店好き、書店関係のみなさんは、ぜひブックチバあらため「本toちば」にご注目ください。書店・出版関係の方で、興味がある、協力したい、参加したい、くわしいことが知りたい、などなどありましたら、コメント欄にてご連絡先をお知らせいただければ、ご案内を差し上げます(連絡先を残される場合は、「管理者にだけ表示を許可する」のチェックをお忘れなく)。まもなく立ち上がるはずのサイトでも、コンタクトをとれるようになるはずです。


「本toちば」の活動については、今後も随時レポートしていきますので、どうぞご期待ください。



現代最高の日本人SF作家が亡くなってしまいました……伊藤計劃氏死去

半月ほども前の、こんな重要なニュースを見逃していたことが、今まで知らずにいたことがまずショックですが、なによりも、その事実そのものに打ちのめされております……「おくやみ:伊藤計劃氏=SF作家」(3/27付読売新聞)。「伊藤計劃氏死去」(3/27大分合同新聞)。


新聞の、あまりにも簡単な文章が淋しすぎます。享年34歳。わたくしよりずっと年下ではありませんか……。ちゃんと追っていなかったことが悔やまれるこちらのブログ、伊藤計劃:第弐位相、最後のエントリーが、《とりあえず、生存報告させていただきます。》……ことばもありません。


『虐殺器官』『ハーモニー』という大傑作を残してあっというまに消えてしまった伊藤計劃氏。これからの活躍がもっとも楽しみだった作家が失われてしまいました。本当に、本当に残念です……。



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超合金、トラウマの国……今日買った本たち。

会社帰りに吉祥寺へ。いつものようにBOOKSルーエに花本氏を訪ね、おしゃべり&お買い物。


  • 小野塚謙太『カラー版 超合金の男 村上克司伝』(アスキー新書)
  • 高橋秀実『トラウマの国』(新潮文庫)



空犬の前後の世代で、超合金と聞いて心震わされぬ男子などいないでしょう。マジンガーZが深夜アニメで帰ってきたりして、それと関係あるのかないのかわかりませんが、こんな本に新刊平台で出会うことになるとはなあ。たった今空犬通信の指定教科書に選定されました。30代以上の男子全員必携。


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ファンタジーノベル大賞受賞作、新宿でジュンク飲み

ジュンク堂書店新宿店、Sさんにすすめられた1冊です。


  • 中村弦『天使の歩廊 ある建築家をめぐる物語』



第20回日本ファンタジーノベル大賞受賞作。佐藤亜紀、森見登美彦、平山瑞穂、池上永一、北野勇作ほか、多くの異才を生み出してきた同賞は、わたくし空犬も毎回注目している賞の1つ。新人賞ながら、300~500枚と枚数が多いせいもあるのか、はたまた、「ファンタジーノベル」なる呼称がいかようにも解釈可能ゆえに書く側からするとかえっておとしどころが難しかったりするせいなのか、レベルの高い作品が集まってますよね。


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吉っ読仲間と、ちょっと遅めの花見飲み会でした

忙しいなりに書店にもせっせと足を運んでいるし、本もけっこう読んでるし、映画も観ていたりと、ネタはあるんですが、なかなか気分が乗らず、更新サボってます……。


一昨日の金曜日は、吉っ読の花見飲み会でした。当初は井の頭公園で外飲みの予定だったんですが、ちょっとタイミングを逸してしまったので、花見飲みといっても、居酒屋でふつうに飲んだだけなんですけどね。


今回はゲストがたくさん来てくれて、にぎやかな会になりましたよ。吉っ読では常連のプレジデント社Iさん夫妻、BOOK EXPRESSのHさん、PHPのNさん、写真家のSさん、紀伊國屋書店のNくんとEくん、みなさん、ありがとうございました。みなさんのおかげで大変楽しい会になりました。ちょっと楽しすぎたぐらいで、2次会の店でふと気がつけば3時半……土曜日仕事だったのに、いったい何やってるんでしょうか。


吉っ読ではこれまでにもいろんな出会いがあったんですが、今回は、偶然にしてはできすぎなぐらい、個人的に共通点の多い人たちとの出会いがありました(以下、個人的なことに偏りすぎた話題なので、読み飛ばしてください)。

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創元文庫50周年、桜庭一樹、豚を盗む……今日買った本たち。

書店回り。まずは渋谷へ向かい、リブロ渋谷店にAさんを訪ね、こんな本たちをゲット。


  • フレドリック・ブラウン『まっ白な嘘』(創元推理文庫)
  • 桜庭一樹『少女七竈と七人の可愛そうな大人』(角川文庫)
  • 本田哲也『戦略PR 空気をつくる。世論で売る。』(アスキー新書)



創元文庫が創刊50周年ということで、あちこちでフェアをやってますね。そうなるとやはり何かしら買わないといけないわけで、期間限定カバーだという、コナン・ドイル『失われた世界』(イラストはアランジ・アロンゾ)と迷ったすえ、これをピックアップ。ブラウンのこの短編集を買うのは何度目かになるのですが、すでに2種カバー違いをもってて、今回買ったらトリプルのダブりになっちゃうドイルよりはましかなと。



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ウォッチメン、そしてしょこたんのドラゴン愛炸裂

表紙は『ウォッチメン』。またアメコミかよ、とか言われそうですが、観たいなあ、これ。


  • 『映画秘宝』2009年4月号(洋泉社)



巻頭の連載「しょこたんの秘宝遊戯」、今回のお題は『燃えよドラゴン』、いよいよブルース・リー登場です。なにしろ《この連載も4年目になりましたけど、もったいなくて取っておいたんです》というぐらいなので、いつにもまして熱い語りっぷりが素敵です。《ブルース・リーのファンの掲示板に母と一緒に書き込みしまくって、チャットもして、オフ会にも行きました》というから尋常じゃない。オフ会には女性はまったくいなかったそうだが、そりゃそうでしょう(苦笑)。

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