週に一度の書店関連ニュースのまとめです。 (昨年まで平日朝にツイートしていた出版・書店業界情報のうち、書店関係をまとめたものです。網羅的に調査したものではなく、新聞報道・Webのニュースなどを目についたものをまとめたものです。)
【“本棚珈琲、上野山書店、梅田蔦屋……書店関連のニュースをまとめました”の続きを読む】
週に一度(にぜんぜんなっていませんが;苦笑)の書店関連ニュースのまとめです。 (昨年まで平日朝にツイートしていた出版・書店業界情報のうち、書店関係をまとめたものです。網羅的に調査したものではなく、新聞報道・Webのニュースなどを目についたものをまとめたものです。)
楽天の米OverDriveの買収、大日本印刷と紀伊國屋書店の合弁会社設立、任天堂とDeNAの業務・資本提携など、今月は大きな案件が続きましたね。
《オンライン書店の強みのひとつでもある"データの検索性"を活かしながら、独立系書店と地元の読者をつなぐためのツールとして、2014年12月、米ニューヨーク市で「CityShelf(シティ・シェルフ)」が誕生しました》。
《CityShelfは、ニューヨーク市内の独立系書店の在庫データを集めた書籍検索ツールです。スマートフォンから、欲しい本をキーワードで検索すると、各店の在庫状況や価格が表示され、さらに数クリックで、書店に直接、予約や取り置きのための電話をかけることができる仕組みとなっています》。
【“桶川、東急プラザ、紀伊國屋・大日本印刷連携、……書店関連のニュースをまとめました”の続きを読む】
週に一度の書店関連ニュースのまとめです。 (昨年まで平日朝にツイートしていた出版・書店業界情報のうち、書店関係をまとめたものです。網羅的に調査したものではなく、新聞報道・Webのニュースなどを目についたものをまとめたものです。)
このところ忙しくて、ブログ記事をまとめる時間がとれず、3週間ぐらいさぼっています。ただ、ニュースのストックだけは続けていたため、大量にたまってしまっています。引用やコメントを丁寧にしていると、いくら時間があっても足りませんので、ほとんどの記事は見出しとリンクだけになっています。あしからず。たくさんたまっているので、何度かに分けます。まずは3月第1、2週あたりのニュースを。
【“書店に返却ポスト、アニメイト全国制覇、dマガジン……書店関連のニュースをまとめました”の続きを読む】
本と本屋さんについて書かれたすてきな文章に出合うと、その書き手が知らない人でもうれしいし、知っている人だと、もっとうれしい。
書き手はボーダーインクの喜納えりかさん。那覇の本屋さん、ブックスおおみね、『本屋会議』にも登場する金武文化堂にふれられています。でも、ただの本屋さん紹介文ではなく、読み手に本屋さんのことを考えさせずにはいられないものになっています。
『本屋会議』にも登場する金武文化堂の新嶋さんは、町本会に参加したあと《一念発起して、本屋開業を目指す人向けの講座に申し込んだ。週1回の講座で、会場はなんと横浜だった。毎週、金武から那覇まで行って飛行機に乗り、ホテルに泊まって全ての回を受講した》のだそうです。那覇から横浜に通うって……驚くほかありません。
書き手の喜納さんは、《町本会が終わってからしばらくは、「町の本屋さん」にばかり行ってい》て、《とても久しぶりに本を注文》したそうです。《わたしはネット通販はぜんぜん使わないのに欲しい本はすぐ手に入っていたのだから、知らないうちに便利な世の中を生きていたんだな、と気づく》。
新嶋さんさんも喜納さんも、おそらくは、自然にそのようなことになってしまった、というか、そうせざるを得ないような、そんな気持ちになったのではないかと思うのです。町本会に参加したり、『本屋会議』を読んだりしてくださった方が、何かしら行動を起こしてくださること。町本会と『本屋会議』に関わった身にとって、これほどうれしいことはありません。
【“「出版社として、客として、沖縄で思う「町の本屋さん」のこと」を読んでほしいのです”の続きを読む】
すてきな本を贈っていただきました。
タイトルの通り、『コンビニたそがれ堂』(ポプラピュアフル文庫)からセレクトされた愛蔵版。版元の内容紹介には《大切な思い出には「続き」がある。心に綴じられた物語に魔法をかけてみませんか? 著者による詳細な「創作メモ」がついた、待望の永久保存版!》とあります。
以前に送っていただいた本もそうだったんですが、今回の新刊も、うちの本好き娘宛のサイン本にしていただきました。しかも、かわいいイラスト入り。村山先生、ほんとうにありがとうございます。本を手渡されたときのうちの子の顔。表紙を開き、見返しに自分の名前があるのを目にしたときの、あの顔。……ほんと、そのまま真空パックにしてとっておきたいと、本気で思わされました。
ぼくは村山先生とはただの知り合いで、もちろん、今回の御本も、これまでの本も、自分が編集や校正を担当したわけではありませんし、先生の本作りの過程には一切関わったことがありません。自分の本でもなんでもないのですが、にもかかわらず、この本を自分の子に手渡すと、本を届けることの喜びがこれ以上ないほど感じられるのです。これが自分が編集や執筆に関わった本ならもっとうれしいのかもしれませんが、でも、自分が関わったかどうかにかかわらず、本を子どもに届けるというのは、こういうことなんだなあ、ほんとうに幸せなことなのだなあ、とそんなことをあらためて思わずにはいられないのです。
【“村山早紀さん『コンビニたそがれ堂』に愛蔵版が”の続きを読む】
おお、これはまた、ドラム好きなら驚喜必至の、ものすごい本が出たなあ。
版元の内容紹介によれば、このような本です。《ポーカロの参加作品全505枚を一挙紹介! バンド・TOTO創設メンバーであり、伝説のドラマーの(ほぼ)全セッションの匠の技を1冊に! 時代時代の音楽に要求されたスタイルをパーフェクトにこなし、新しいエッセンスも盛り込むことができた稀有なドラマーの「音」に迫る! 音楽におけるリズム(グルーヴ)の大切さ、ポーカロの素晴らしさを、オーディオ評論家の小原由夫氏が解説》。
版元の内容紹介ページに、「登場ミュージシャン」の一部があがっているんですが、これがすごい。和洋に硬軟にと、世代もジャンルも異なるアーティストがずらり。
《マイケル・ジャクソン、スティーリー・ダン、シェール、シールズ&クロフツ、アル・スチュアート、ボズ・スキャッグス、大村憲司、Char、ダイアナ・ロス、ジェイ・P・モーガン、ジャクソン・ブラウン、ジョン・メイオール、ピンク・フロイド、オリビア・ニュートン・ジョン、ポール・マッカートニー、ジャクソンズ、シカゴ、アレサ・フランクリン、竹内まりや、グレッグ・レイク、ビー・ジーズ、ラリー・カールトン、ドナルド・フェイゲン、クロスビー・スティルズ&ナッシュ、エルトン・ジョン、ハービー・ハンコック、ライオネル・リッチー、ポール・サイモン、エリック・クラプトン、小田和正、アース・ウィンド&ファイア、大貫妙子、渡辺貞夫、マドンナ、セリーヌ・ディオン、レイ・チャールズ、ブルース・スプリングスティーン…etc.》
これが一人のドラマーのセッション歴の一部なんだから、驚くほかないですよね。
全部で6章だてで、TOTOが独立の章で扱われているほかは、時代ごとに参加作品をまとめてあります。参加作品のアルバムガイドとして読めるのはもちろん、参加曲に関する詳細な情報もあり、ドラムプレイに関する解説もありで、とにかく情報量が半端ではありません。読み応えがあります。あり過ぎて、音源を聴きながらだと、なかなか読書が進まないほどです。
これ、ドラム好き、(とくに)70〜80年代の洋楽好き(本書の内容的には、2013年までカバーされています)には感涙ものの1冊ではないかなあ。力作としか言いようがありません。これを片手に、とりあげられているアルバム、ジェフ・ポーカロ参加作品を次々に聞き漁っていくのも楽しそう。
アルバムのジャケ裏や内ジャケ、ライナーノーツなどに記されている、各楽曲の参加メンバーが気になるタイプの音楽好き、そして、何より、ジェフ・ポーカロのドラムを愛する音楽好きには強くおすすめの1冊です。
先日の昼休み、神保町の神田古書センター2階にオープンした新しい古書店、夢野書店を訪ねてきましたよ。
夢野書店は、1/31に閉店となってしまった中野書店の漫画部が独立して、中野書店の跡地にオープンとなったお店です。閉店前は、中野書店と漫画部でフロアを分け合っていましたが、今回のお店は以前の倍、つまり両方のスペースを使ったものになっていて、広々としています。
広くなった分、棚にはまだ空きというか余裕があるようですが、以前のお店に並んでいた懐かしの漫画や漫画雑誌、漫画・アニメ・特撮などの関連書籍、同人誌などがぎっしりです。同店の閉店にさびしい思いをしていたファン、利用者はぜひ駆けつけるといいでしょう。
↑店内は撮影できないので、入り口の様子をぱちり。
オープン初日の訪問ですから、応援の気持ちも込め、何か買いたいなあと思って店内のあちこちを見てきました。お金に糸目をつけなければ(苦笑)いくらでも欲しいもの、気になるものはあるんですが、ぼくはコレクターやマニアではありませんから、やはりほどほどのもので、このお店らしいものを買いたい。と、ふと見ると、ガラスケース(レジのカウンター下、脇だけでなく、店内フロア中央にもガラスケースが置かれています)内に、ちょうど特撮関連の探求本が揃いで並んでいるではありませんか。本のコンディションもいい。これ幸いとばかりに購入。お店の方はとても感じがいいし、梱包は丁寧だしで、これは神保町っ子の支持を集めるお店になりそうです。
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出版・書店・本関連のイベントに熱心な千代田図書館。同館でまもなく開催されるこんなイベントに声をかけていただきました。「千代田図書館、第10回千代田図書館×出版社情報交換会「出版業界にとって公共図書館が良くなったと感じるところと、これから改善して欲しいところ」を開催」(新文化)。
第10回千代田図書館×出版社情報交換会
「出版業界にとって公共図書館が良くなったと感じるところと、これから改善して欲しいところ」
日時:3月24日(火)14:00〜17:00(13:30受付開始)
会場:千代田区役所1階区民ホール
パネリスト(出演者):
猪谷千香(ジャーナリスト・『つながる図書館』著者)
市川紀子(有隣堂経営企画本部社長室)
空犬太郎(編集者・ライター、『本屋会議』執筆者)
成瀬雅人(原書房代表取締役社長)
八木志朗(柏書房)
イベントの資料から引きます。まず、千代田図書館が開催している「出版社情報交換会」について。《当館は、神保町に近いという立地条件から、出版社、書店、古書店との連携に力を入れております。出版社様と連携で展示やイベントを行う一方、2010年より出版社様との情報交換の会を年に2回開催し、いろいろなテーマで情報交換したり、出版社と図書館と書店の協働のあり方を考えてまいりました》。《当館では、2007年のリニューアル以来出版社様や書店様と連携して、展示、イベントをはじめ、様々な事業を展開しております》。
今回は、「出版業界にとって公共図書館が良くなったと感じるところと、これから改善して欲しいところ」がテーマで、2部構成になっています。《第1部では、その概要をお話しさせていただいたあと、パネリストの方々に、出版界にとって公共図書館の良くなったと感じる点、改善して欲しい点について討論していただきます》。
【“千代田図書館で開催される図書館テーマのイベントに出演します【更新】”の続きを読む】
週に一度の書店関連ニュースのまとめ、続きです。(長いので、2回に分けました。)
ぼくは株のことはまったくわからないのですが、本屋さんを支える方法にはこんなやり方もあるんですねえ。《本が大好きだという人におすすめの株があります。本の世界は、現在雑誌・書籍単体での成長はあまり見込めないのですが、成長著しい電子書籍をやっていたり、専門店だったり、多角経営の巨大グループだったりするとそれなりに成長が見込めるところもあります。そしてなによりオトクなのは株主優待! チェックしてみてはいかがでしょうか》。
《本を買うほかにも、いまある出版文化を守るための一つの方法として、書店株の購入で支えるという方法もあります。 上場しているのは大型書店に限られますが、本好きな人なら特典面(優待・金券など)でも検討してもいい上場株もいくつかあることでしょう。代表的なものとその特典をご案内します》。
一部を引きます。《「本屋さん」とは、私たちにとって何だろう。本を書いて生活の糧を得ている私は、時々、そんなことを考えさせられる。二〇〇〇年には全国で二万二千軒ほどあった書店数が、今では四〇%近く減って、一万三千軒になったなどと聞けば、なおさらだ。本屋が減ることは、私にとって文字通り、わが身を切られるのも同然なのだ》。
《私は、書店とは、“気づき”の場であると思っている。私の好きな言葉に、武者小路実篤の「学んで己の無学を知る。これを学ぶという」というものがある。学ぶとは、今まで知らなかったことを知ること……すなわち、「気づき」にある、という意味でもある》。
この空犬通信でも何度か紹介したことのある碧野圭さんの小説『書店ガール』シリーズ(PHP文芸文庫)がドラマ化されるんですね。放送開始は4月、フジ系で火曜夜10時枠のドラマなんだとか。タイトルは「戦う!書店ガール」と原作よりも勇ましいものになっています。
【“書店ガール、仙台の書店事情、一頁堂書店……書店関連のニュースをまとめました(2/2)”の続きを読む】
週に一度の書店関連ニュースのまとめです。 (昨年まで平日朝にツイートしていた出版・書店業界情報のうち、書店関係をまとめたものです。網羅的に調査したものではなく、新聞報道・Webのニュースなどを目についたものをまとめたものです。)先週さぼったので、2週間分たまってしまい、ものすごく長くなってしまいました。(1週抜けてもあまり影響がないということは、このようなまとめ自体が必要ないのかもしれませんが、とりあえず(苦笑)。)
まず最初に。SNS他で話題になっているリブロの件ですが、この件についてはふれません。このまとめは、なんらかのかたちで報道されたものを中心にまとめたもので、正式に報道されていないものに不用意にふれるようなことはしたくないからです。
くだんの記事には《書店という近現代の神話的物語の終焉を告げる出来事だと思われるから》だとして、《箝口令がしかれ、まだ報道されるに至っていないこの一件をあえて記す》とあります。それは書き手がそのように自分で判断した、個人的に考えた、ということでしかなく、そこには、その店・社で働いている人たちがいること、そして、そのような人たちがいきなりこういうかたちできわめて重大な情報を知らされることへの配慮がごっそり抜け落ちています。そのような書店員のことなど自分には関係がない、ということなんでしょうか。
業界の情報を発信すること、業界の情報を必要な人に届けることに多少なりとも関わってきた者として、情報発信というのは、そのような態度でされるべきことではないと(個人的には))(強く)思っています。
《店内には、豪華なディスプレイが至るところに飾られている。これらの多くは、出版社各社が行う飾付けフェアなどに合わせて製作されたものであり、これまで幾度も上位入賞を果たしている》。紙面では店内の写真なども使って大きく紹介されていますので、ぜひ実際の紙面でご覧いただきたいものです。
《静岡県内の181書店が参加して開催中》だという同フェア。《静岡書店大賞実行委員会は2月12日、大賞フェア販売実績の中間集計を発表した。グランプリを獲得した児童書・新作部門の『うみの100かいだてのいえ』(偕成社)は1851冊、小説部門の『本屋さんのダイアナ』(新潮社)は726冊、映像化したい文庫部門の『書店ガール』1〜3(PHP研究所)は1868冊。大賞フェア11タイトル合計で8211冊を販売し、合計約9180万円を売り上げた》。いやはや、すごい数字ですね。しかも《集計値はPOS導入店のみのもので、非POS店や外商部門を加算すると、合計数はさらに膨らむ》とありますから、驚きます。地域の複数の書店が中心になった賞は各地で出てきていますが、この規模での成功例はなかなかないのではないでしょうか。
【“10代はリアル書店好き?、紙+電子で成長?……書店関連のニュースをまとめました(1/2)”の続きを読む】
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