『ダ・ヴィンチ』今月(2006年9月)号の特集「天才・祖父江慎~嫌われブックデザイナーの一生~」が滅法おもしろい。
昨年、ギンザ・グラフィック・ギャラリーで行われた「祖父江慎+cozfish展」の会場で受けたインパクトにはさすがにおよびませんが(なにしろ、あちらは、強烈な装定本の数々の「実物」が並んでいましたから)、この特集も負けていません。作品紹介はもちろん、生い立ち、対談、作家や編集者ら関係者からの熱いコメント(クレーム!?)と、なかなかの充実ぶり。
しかも、祖父江さん本人の写真が、まあ、どれもこれもすごすぎる(この写真撮影について、ご本人のヒートアップぶりが「Webダ・ヴィンチ」で紹介されています)。ほんと、いいキャラです。髪形といい、雰囲気といい、アラーキーに近づいている気がします。
しばらく前に紹介した『ぼくのしょうらいのゆめ』にも祖父江さんが登場しています。この本の中に、祖父江さんが集めた漱石の『坊ちゃん』だけがずらりと並んだ本棚の写真が載っていて圧巻。この特集と合わせて見ると、このおもしろすぎるデザイナーのブッキッシュぶり、発想の源がどのあたりにあるかが伝わってきて、goodです。
ところで、同じ号の連載「今月の『絶対はずさない! プラチナ本』」で、先日紹介した『コーヒーもう一杯』が取り上げられていました。もう少し読者を選ぶタイプの本に思えたので、『ダ・ヴィンチ』でこんなふうに紹介されるのはちょっと意外な感じだったので、報告しておきます。
◆今日のBGM◆
- Penguin Cafe Orchestra / Penguin Cafe Orchestra