来週、出張や休日出勤などの代休を使って、1泊で北海道へ。以前からずっと行ってみたかった留萌ブックセンターby三省堂書店を取材してくることになりました。町本会の取材です。
ルートを調べてみたら、想像していたよりもさらに遠くて、1日目の早朝に家を出ても、留萌に着くのは夕方。翌日も、昼過ぎには出ないとその日のうちに家に帰れない、そんな強行軍です。
現地で自由になる時間はわずかしかないのですが、今回の旅で取材するのは、留萌ブックセンターby三省堂書店だけ。ほかには、書店も観光名所も、どこにも寄る予定がありません。集中して、中身の濃い取材をしてこようと思います。
留萌訪問記は、後日、空犬通信、もしくは町本会blogにアップします。
【“留萌ブックセンターに行ってきます”の続きを読む】
今週末、5/31(土)からです。
会場は、ギャラリー島田1階deuxで、6/11(水)まで。内容ですが、「ほんまに日記」によれば、
○海文堂ギャラリー&ギャラリー島田ゆかりの芸術家作品展(展示と販売)。
○海文堂書店の歩みを写真と資料で紹介。
○海文堂書店関連の出版物販売。
○100周年記念ポストカード作成・販売。
○土日限定「古本市」。
というものだそうです。ああ、行きたいなあ……。
↑チラシの画像を送っていただきました。本のカバーを模したすてきなデザイン。これを見ると、ますます行きたくなるなあ。近くなら、期間中、毎日でも通うのになあ……(涙)。
閉店時に、あれだけメディアの話題にのぼった海文堂関連の記念展です。すでに、海文堂の利用者、書店好きの間では大いに話題になっているようですが、早速、全国紙でも取り上げられていましたね。「閉店の老舗書店・海文堂「99+1年」展」(5/24 読売新聞)。
記事の一部を引きます。《神戸の老舗書店として親しまれ、昨秋、創業99年で閉店した「海文堂書店」が、存続していれば今年6月に100周年を迎えることを記念して、元店員ら有志が31日から6月11日まで、ギャラリー島田(神戸市中央区)で展覧会「99+1 海文堂生誕100年まつり」を開催する》
記事には、写真が添えられていて、福岡さんや平野さんらのお姿が見えます。
《「100周年には、店を愛した仲間で集まろう」。当時の店員らが目標を掲げたのは閉店の翌月。神戸市内の出版社「くとうてん」や古書店「トンカ書店」のスタッフら有志で、今年2月に100周年に向けた実行委員会を結成し、かつて海文堂の社長を務めた島田誠さん(71)が経営するギャラリーで記念展覧会を開くことにした》。
海文堂の閉店が決まったとき、あと1年で100年だったのに、と、100年になっていれば閉店してもいいわけではもちろんないにしても、このわずか「1」の不足に、同店を愛し閉店を惜しんだ利用者のため息は倍加させられたものでした。だから、この100周年のお祝いは、よけいにうれしいものに感じますよね。
【“海文堂生誕100年を祝う展覧会「99+1」が開催されます”の続きを読む】
これまでにも、あちこちに書いている文章を読んできたし、何より、一緒に本作りに関わったりもしましたから、その文章力も、内容のおもしろさも、よく知っているつもりだったけど、でも、あらためて、こうしてまとまった分量を読むと、この人の書くものは、ほんと、おもしろいなあ。
なんの話かというと、この本のゲラを読ませてもらったのです。
サイトの内容紹介を引きます。《吉祥寺のひとり出版社 夏葉社 の 5年間の歩み!! 設立から約5年――。一冊一冊こだわりぬいた本づくりで多くの読書人に支持されるひとり出版社は、どのように生まれ、歩んできたのか。編集未経験からの単身起業、ドタバタの本の編集と営業活動、忘れがたい人たちとの出会い……。いまに至るまでのエピソードと発見を、心地よい筆致でユーモラスにつづる。》
ブックンロールまであとひと月だし、他にもイベントが入っちゃってるし、空犬名義で関わっている本の作業も予想以上に大変だしで、とても時間がとれないかもなあ、と思いつつ、ゲラ読みを引き受けたのが、つい先日、町本会関連の打合せをしていたときのこと。深夜に帰宅して、どんな感じか冒頭だけ、ちょっと斜めに読んでみようと、ページを開いたのが運の尽き。おもしろくて、数ページでやめるなんてことがかなわず、結局、半分ほどを一気読み、大いに睡眠時間を削ることになってしまったのでした。
翌日、すぐに読了。いつもながら島田さんの文章は、やわらかで、ユニークで、なんとも言えないとぼけた(←ほめことばです)味があって、とにかく、いいのですよ。島田さん本人を知る人には、島田さんの人柄がそのまま出た文章だ、と言えば、どのような雰囲気のものかよくわかるでしょう。内容のほうは、知り合ってからのことはもちろん、知り合う前のことも、本人から打合せや飲み会などの場で直接聞いている話も多くて、おそらく内容の新鮮さを楽しむには不利な立場にある読者のはずなのに、それでも一気に読んでしまいましたからね。島田さんのエピソードの数々に初めて接する方ならば、ぼくの何倍も楽しめるのではないかと思います。うらやましい。
個人的には大変に楽しく読んだのですが、ちょっとだけ読者として、また、出版仲間として、心配になったところも。ここまで開示して大丈夫なんだろうかと心配になるぐらい恋バナ全開なんですよね(笑)。こういうのが許されるあたり、というか、ふつうに楽しく読ませてしまうあたりが、島田さんの人柄なのかなあ。とにかく、この本を読むと、島田さんが、何故こうもたくさんの人から愛されているのかが、実によくわかります。
「本屋図鑑編集部」の1人として、島田さんとは一緒に本を作ったりもしているんですが、ぼくには、こういう文章は書けないなあ。島田さんと空犬の組み合わせで、よく『本屋図鑑』が1冊の本として成立したものだと、あらためて不思議に思えるほどです。それぐらい、島田ワールドはユニークで、確立されていて、ぼくの書くような駄文とは別世界のものです。持ち上げるわけではなく、本気でそう思うのです。
【“吉祥寺のひとり出版社、夏葉社の島田さんの本がおもしろい”の続きを読む】
町本会(町には本屋さんが必要です会議)の活動については、2月に「東京新聞」で紹介されたことがありましたが、今度は「朝日新聞」大阪版で取り上げていただきました。「「町には本屋さんが必要です会議」始動」(5/21 朝日新聞)。
(紙面の写真の掲載については、朝日新聞の方の許可を得ています。)
記事の前半では、町本会立ち上げの経緯がまとめられ、後半では、5/17に広島県福山市で行われた公開会議の様子が紹介されています。公開会議の出演者、ウィー東城店の店長、佐藤さんのすてきなことばも引かれています。
大きな記事ではないかもしれませんが、町本会のこと、公開会議のことがコンパクトにまとめられていて、一読、うれしくなりました。東京新聞のとき同様、記事は、残念ながらWeb版にはあがっていませんので、掲載から時間がたってしまうと簡単には読めないかもしれませんが、図書館など、新聞のバックナンバーにアクセスできる機会がありましたら、ぜひ読んでみてください。(ご希望の方には、記事のコピーを差し上げます。)
町本会の公開会議、今後の予定ですが、7月の開催が新たに2件、決まりました。京都と名古屋です。詳細は近日中に町本会ブログと空犬通信でご案内します。
現時点では詳細が未定、仮のタイトルと日程が上がっているだけで、リンク先の情報はありませんが、町本会公開会議の一覧も更新しました。詳細決まり次第、順次、更新していきます。
6/27に、阿佐ヶ谷ロフトAで開催予定のイベント「ブックンロール2014」。今年も、昨年同様、イベント終了後に2次会(懇親会)をしたいと思います。
「ブックンロール2014」2次会
場所:「坐・和民」阿佐ヶ谷南口駅前店
東京都杉並区阿佐谷南1-48-11
MSA阿佐ヶ谷第2ビル 2・3F
050-5815-7746
時間:23:00〜25:00(2時間)
会費:3000円
幹事:空犬
*会場は「ブックンロール 空犬」で予約しています。
ブックンロールの終了は22:30ごろを予定しています。2次会会場は、昨年と同じお店です。阿佐ヶ谷ロフトAのすぐ近くですので、イベント終了後、場所を移して、会を開催したいと思います。
2次会は、ブックンロールに参加くださったみなさんと出演者・関係者とで交流いただく会として考えておりますが、昨年も、仕事や用事でイベントには参加できないが懇親会には行きたい、予約がとれなかったが懇親会には参加したい、という方が複数いらっしゃいましたので、2次会のみ参加のご希望も受け付けたいと思います(もちろん、イベントと両方に参加いただくのがいちばんうれしいです)。
【“「ブックンロール2014」、2次会のご案内です【更新】”の続きを読む】
先日、仕事の打合せの場所が原宿だったので、BOOKMARC(ブックマーク)をのぞいてきました。
BOOKMARCのオープンは昨年の10月。ファッションブランドが手がける書店で、しかもアジアでは第一号店ということで、メディアではオープン前から話題になっていましたね。いろいろな記事がありますが、たとえばこちら。「「マーク ジェイコブス」のブックストア「ブックマーク」、原宿に国内1号店」(2013/10/10 シブヤ経済新聞)。空犬通信でも取り上げています。
原宿という街自体にあまり用事がないところにもってきて、書店とはいっても、ファッションブランドが手がけるお店ですから、とりたててファッションに関心のない雑本好きの自分のようなおやじには縁がなさそうな感じが濃厚にして、なかなか足が向きませんでした。
先のシブヤ経済新聞の記事を見ても、《オープン時の蔵書数は約350タイトル》と本は非常に少ないようですし、中身のほうも《芸術・写真・ファッション・音楽・映画・詩集・芸術論・文学など、ブランドのインスピレーション源となるものや、ジェイコブスさんが興味を持っている分野の書籍》とあります、お店で販売される本の例としてあがっているのも、《ケイト・モスさんの写真集「Kate: The Kate Moss Book」の同店限定カバー(1万290円)などのほか、米アーティスト、リチャード・プリンスさんの作品集で、プリンスさんの直筆サイン入りの「Prince/Picasso」(2012年、4万7,000円ほど)や、米美術家ピーター・マックスさんがデザインしたレシピ本「ORGANIC VEGETARIAN COOKBOOK」(1971年、1万8,900円)など、貴重な書籍やビンテージ》という感じ。まあ、呼ばれてない感じがどうしてもしますよね(苦笑)。
さて、実際に見てみた印象ですが、ほぼ想像していた通りの感じでした。路面店で、20坪強(資料により、23坪だったり26坪だったりします)。売り場は、壁に棚が並び、売り場中央にも横向きに棚が少し並んでいます。スペースに比して在庫点数が少なめですから、余裕のあるぜいたくなディスプレイになっています。コンクリート打ちっ放しの造りに、大判の洋書が面陳多用で並べられた店内は、門外漢の当方が見てもなかなかかっこいい。手前に文具・雑貨が並ぶ平台もあります。
【“BOOKMARC、山陽堂……表参道の本屋さん”の続きを読む】
6/27に、阿佐ヶ谷ロフトAで開催予定の、本と書店と音楽のイベント「ブックンロール Book'n'Roll 2014〜それでも「本屋」で、生きていく〜」。当日まであとひと月少しということで、このところ、トークの構成を考えたり、出演者の方をお店に訪ねてトークの内容について話をしたり、当日紹介用の写真を撮影したりと、あれこれの準備に忙しくしております。(それで、2次会のことにまで頭が回らないのですが、近いうちになんとかします。)
今回、トークの部に出演してくれる書店員4人は、全員30代。昨年出演してくださった、さわや書店・田口さん、長崎書店・長崎さんのような全国区の有名人ではないかもしれませんし、お店や会社を預かる立場にある人たちでもありません。そういう責任ある立場ではない分、それぞれの仕事について、現場視点の、よりリアルな話が聞けるのではないかと思います。
まあ、リアルがどうこうとか、それはともかく、なんといっても、この4人はほんと、おもしろいんですよ。この4人のうち誰が第2の田口さんになってもおかしくない、そんなふうに思わせるぐらい、彼らの棚作り、フェア作り、ペーパー作り、仕事ぶりは、ユニークで、おもしろくて、遊び心があって、アイディアにあふれていて、とにかく、いろいろな人に紹介したくなるようなものなのです。
今回のイベント副題は「それでも「本屋」で、生きていく〜」、トークの部のテーマは「「30代・「本屋」の生きる道」」です。このようなネーミングからもあきらかですが、単に、こんなお店です、こんなフェアをやってます、こんな売り場です、この人たちはこんなおもしろい書店員です、という紹介だけに終わらせるつもりはまったくありません。かなりシビアな話も出るかと思います。
先に、今回の出演者のなかから、第2の田口さんのような人材が出てもおかしくないと書きましたが、そうなるには、何より、彼らが、5年後も10年後も15年後も、書店の店頭で力をふるっていられるような環境が維持できていなくてはなりません。そのためには、書店員は何をすべきなのか。出版関係者や取次関係者には何ができるのか、何をすべきなのか。読者にできることはあるのかないのか。そのようなことを一緒に考える場にできればなあと、そんなふうに思っています。
この30代の書店員の話は、いろいろな方に聞いてほしいのですが、なかでも、ぜひ同世代の書店員の人たちに聞いて欲しいと思っています。そして、取次や出版関係者のみなさんにも、とくに40代以下の世代の方に聞いて欲しいなあと、心から思います。また、リアル書店のことに関心のない方には情報自体がなかなか届かないかもしれませんが、できれば、アマゾンがあれば別に(リアル)本屋なくてもいいんじゃね?みたいに思っている方にも、聞いてもらえたらなあ、などとも思ったりするのです。
【“ブックンロールのトークを、30代書店員の声を、聞いてほしいと思うのです”の続きを読む】
西荻窪のブックカフェ、beco cafeで、ほぼ毎月開催している出版・書店関連テーマのトークイベントbeco talk。7月の回のご案内です。
1月と2月に「「町には本屋さんが必要です会議」町本会立ち上げ、公開企画会議」を2回開催しましたので、beco talkとして行う町本会公開会議は、その2回でいったん終わりにしようと思っていたのですが、ぜひ3回目もという声をいただきましたので、7月に、公開会議としては通算810回目、beco talkとしては3回目となる公開会議を開催することにしました。(*7月に2回追加になりましたので、通算の番号をずらしました。)
beco talk vol.18
「町には本屋さんが必要です会議」
〜町本会公開企画会議 Vol.10 @beco cafe Part 3〜
日時:2014年7月25日(金)
OPEN 19:00 START 19:30(〜21:30)
会場:beco cafe(東京・西荻窪)
会費:1000円(ワンドリンク付)
出演:笈入建志(往来堂書店)、島田潤一郎(夏葉社)、空犬(本屋図鑑編集部)
*出演者は変更になる場合があります。
*満席のため予約受付終了となりました。
パート1、2で出た話題を、さらにふくらませ、その後、各地で開催された公開会議の内容も踏まえ、さらに具体的な議論にしたいと思います。トークのテーマおよび出演者は、5月、6月の会議がどのようなものになるかを見てから、あらためて調整したいと思います。ですので、出演者は、仮に1月、2月と同じ3人にしてありますが、変更になる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
トークの内容ですが、1月、2月の両方、またはどちらかを聞いてくださった方にも、今回初めてご参加いただく方にも興味を持っていただけるようなものにしたいと思います。
なお、このところのbeco talkは、みな10日以内、早いものはわずか数日で満席になっています。とくに、町本会関連のものは興味を持ってくださっている方が多いせいか、1月も2月も、あっという間に満席になってしまいました。町本会の活動にご興味をお持ちの方は、なるべく早めにご予約いただけるとうれしいです。
【“「町本会」の公開会議@beco cafeの第3弾を開催します”の続きを読む】
町本会のFacebook、更新も何もできず、放置という状態になってしまっていたのですが、うれしいことに、Facebookに強い知り合いの方が協力を申し出てくださいました。
早速、これまでの町本会ブログの更新情報などをまとめていただいたほか、空犬通信の町本会関連記事に関する情報までまとめていただきました。今後はイベント情報なども少しずつ追加していく予定です。Facebookをお使いの方は、ぜひ町本会のFacebookもご覧いただけるとうれしいです。
この記事にはびっくりしました。もちろん、うれしいほうの「びっくり」です。
しょっちゅう同店の洋書売り場に出没したり、そのことをツイートしたりしているせいか、同店の洋書売り場のツイッター「紀伊國屋書店洋書部(@Kino_Yosho)」さんがわざわざ知らせてくれました。
記事を見てみます。《株式会社 紀伊國屋書店(代表取締役社長 高井 昌史)はこの度、新宿南店洋書売場を拡大し、“Books Kinokuniya Tokyo” として5月29日(木)オープンいたします》。
《紀伊國屋書店の海外店は、「世界をつなぐ、紀伊國屋書店」として、本を通じて文化の発展と人々の相互理解に寄与することを目指しており、“Books Kinokuniya Tokyo”は、新宿南店の一分野であった洋書売場を6階フロア全域(300坪)に大幅拡大するとともに、海外店をモデルとした、これまでにない日本最大規模の洋書空間を誕生させるものです》。
ひえーっ! 《洋書売場を6階フロア全域(300坪)に大幅拡大》って、まじですか。300坪と言えば、商業施設や駅ビルなどに入っているワンフロア型の中型書店の規模ですよ。それが全部洋書売り場! なんとも思い切った売り場改装ですね。長く新刊書店のいろいろ追っかけてきましたが、見たことも聞いたこともないタイプの改装です。
くわしくはプレスリリースを見ていただくのが早いんですが、個人的にも大変気になりますので、もう少し中身を見てみましょう。どんなお店になるのか。「店舗コンセプトと特長」に、以下のような説明があがっています。
《海外の文化や刺激に興味を持つ邦人顧客に加え、東京近郊在住の英語を使って日常生活を営む外国人(推定40万人)をターゲットとしてまいります》。《イベントスペースでは英語の絵本読み聞かせや海外作家のトークイベントを実施します。2020年の東京オリンピックを控え、インターナショナルな都市に変貌する街・東京にふさわしいブックストアを目指します》。
これまでも、丸善と並んで、都内の洋書売り場のなかでもっとも充実した売り場の1つを実現していて、在庫点数も多かった同店ですが、品ぞろえや在庫点数はどうなるんでしょうか。《在庫冊数を現在の約2倍である12万冊に増加いたします。 従来から扱っている専門書に加え、フィクション、絵本・児童書、海外マガジン、さらにはフランスやイタリアなど英語以外の書籍、海外コミック・アメコミの取扱いを強化します》。12万冊……すごいですねえ。丸善丸の内本店がたしか20万冊ほどの在庫点数をうたっていて、それには及ばないものの、専門書やかための本が強い丸善とは、品ぞろえ的にかなり雰囲気の違ったものになりそうですし、何より、あの広い売り場が全部洋書売り場になったら、見た目のインパクトもすごそうです。これは楽しみだなあ。
オープニングイベント・フェアがいくつか用意されていて、セールのほか、「柴田元幸さんトーク&サイン会」などもあるようですし、予定のなかには「英語落語」など、気になるものも入っています。くわしくはプレスリリースを見てみてください。
ところで。プレスリリースに「Books Kinokuniya Tokyoの概要」があって、所在地や売り場面積などが並んでいるんですが、そのなかに、「キャッチフレーズ」という項目があり、「Serving book addicts since 1927」となっていました。いいですね(笑)。ぼくも、同店を利用する"book addicts"の1人として、オープンの日に駆けつけたいと思います。
【“フロアがまるごと洋書売り場?!……紀伊國屋新宿南店に驚愕の巨大洋書売り場が出現【更新】”の続きを読む】
6/27に、阿佐ヶ谷ロフトAで開催予定の、本と書店と音楽のイベント「ブックンロール Book'n'Roll 2014〜それでも「本屋」で、生きていく〜」。前売販売・予約受付が始まっていますが、阿佐ヶ谷ロフトAのサイトに、一時、受付終了と出ていたようで、「もう予約終わっちゃったの(泣)」と、問い合わせがありました。
確認しましたら、まだe+(イープラス)のほうに残があるとのことでしたので、Web予約とe+(イープラス)の両方で受付可能にしてもらいました。
いずれも残はわずかとなっているようです。なお、昨年同様、当日券も少し出るはずですが、数が非常に少ないため、できましたら、入場の確実な、前売・予約をお願いできればと思います。当日券につきましては、予約が満数になりましてから、あらためてご案内したいと思います。
トークの部、ライヴの部の諸々で忙しくて、まだ準備ができていないのですが、近日中に、2次会についても、ご案内したいと思います。昨年と同じく、イベントが終了してから、会場の近くの飲食店で行う予定です。23〜25時と、遅めの時間になりますが、途中までの参加でももちろんかまいませんので、出演者と話をしたいという方、出版・書店関係者と交流したいという方は、ぜひそちらにも参加いただければと思います。こちらも予約制とさせていただく予定です。
町本会のblogにお願いの記事があがっていますが、こちらでもあらためて。
町本会の活動をまとめ、年末に夏葉社から刊行を予定している『本屋会議』(仮)。そのなかに「町の本屋さん」がこの50年でどのように変わってきたかについての文章を掲載する予定です。その資料として、1960年代半ばから1990年代初頭ごろまでの、町の本屋さんの写真を提供してくださる方を探しています。
お店の外観と店内の様子、両方があればうれしいですが、どちらかだけでもかまいません。そのような写真をお持ちの書店の方がいらっしゃいましたら、この空犬通信のコメント欄か空犬のツイッター(@sorainu1968)、または町本会のツイッター(@machihonkai)、夏葉社(info(アットマーク)natsuhasha.com)までご一報いただけるとうれしいです。
ご提供いただきました写真の扱いやお礼につきましては、町本会blogの記事をご覧ください。
【“町本会では、本屋さんの写真を探しています”の続きを読む】
先日、三省堂書店神保町本店でこんな本を買いました。
NDL所蔵古書POD、第1弾20点のなかの1冊で、1935年、昭和10年の本です。「NDL所蔵古書POD」については、以下のプレスリリースおよび「マガジン航」の記事をご覧ください。
プレスリリースの一部を引きます。《店頭でのプリントオンデマンド事業を手がける株式会社三省堂書店(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:亀井 忠雄)は、インプレスR&Dの提供する、国立国会図書館(NDL)のパブリックドメイン古書コンテンツを「三省堂書店オンデマンドサービス」を通じたPOD書籍として販売開始しました》。
《これを記念して、三省堂書店神保町本店では2014年4月26日(土)より20タイトルを実際に印刷製本し、読者に試し読み、購読いただけるイベントを開始いたします》。
ぼくが見てきたのはこれで、三省堂書店神保町本店のエスプレッソブックマシーンのコーナーに、今回の「NDL所蔵古書POD」がずらりと並んでいて、実際に手にとって中を見ることができるようになっています。
↑三省堂書店神保町本店で配布されているチラシ。
本の造り、というか装丁というか、についてはこのように説明されています。《制作にあたっては、当時の著者、発行社やその関係者に敬意を表し、できる限りそのままの内容で整形するように心がけました。装丁は原作とは異なりますが、内容に関してはスキャニングデータと同じです》。
オンデマンド印刷本というのは、「本」というよりは「小冊子」というような造りになってしまうことが多く、その点に不満を感じる本好きは多いことでしょう。ぼくもこれまでのオンデマンド本にはやはり同じような印象を持っていて、今回のものも、本の造りだけみると、これでこの値段なのか!と思ってしまうものもありますが、中身と、何より手元で冊子状で気楽に読めるになるメリットとを考えると、これはこれで「あり」かなあ、と思いました。
記事中にもリンクがありますが、「第一弾 作品リスト」として、20点があがっていて、硬軟とりまぜたなかなかに興味深いタイトルがいくつも並んでいます。作者の名前でぴんとくるのは、小川未明と宮武外骨、岡本一平ぐらいかな、あとは、知らない名前が多いんですが、『吾輩ハ鼠デアル : 滑稽写生』『宇宙開拓史講話』『都会で流行の家庭美容美顔術』など、書名を見るだけでどんなものなのか中身が気になるものがいくつもありますね。
【“三省堂書店神保町本店で「NDL所蔵古書POD」を買ってみました”の続きを読む】
6/27に阿佐ヶ谷ロフトAで開催予定の、本と書店と音楽のイベント「ブックンロール2014」。明日、5/10から、前売販売・予約受付が開始となります。
空犬通信presents
ブックンロール Book'n'Roll 2014
〜それでも「本屋」で、生きていく〜
日時:2014年6月27日(金)
OPEN 18:30 START 19:30(〜22:30)
19:40ごろ ライヴの部 スタート(約50分)
20:50ごろ トークの部 スタート(約90分)
場所:阿佐ヶ谷ロフトA(東京・阿佐ヶ谷)
杉並区阿佐谷南1-36-16ーB1 03-5929-3445
チャージ:前売1000円 当日1300円(いずれも当日会場でドリンク代として+500円)
イベントのテーマ・出演者などの詳細は、こちらの記事をご覧ください。
前売販売・予約受付ですが、昨年と同じ、e+(イープラス)と阿佐ヶ谷ロフトWEB予約にての受付となります。空犬通信のコメントや、ツイッター・メールなどでご連絡いただきましても、こちらでは手続きができませんので、ご注意ください。
昨年は、予約開始からわずか3日ほどで、満席となってしまいました。今回はどうなるかわかりませんが、同じ会場ですので、早めに満席となる可能性もあります。当日券も出ますが、枚数がかぎられています。ブックンロールにご参加くださるみなさまは、できましたら、早めのご予約いただけますよう、お願いいたします。
昨日の帰り道。中央・総武線が人身事故で遅れ、車中でずいぶん待たされたうえ、乗換(中野止まりでした)で降りた中野駅のホームはぎっしりの人、とてもしばらくは電車に乗れそうもないというので、早々にあきらめて途中下車、中野ブロードウェイで時間をつぶしてから帰りました。
中野ブロードウェイは、ぼくのような、オタクではないけれどオタっぽいところはある、という文系人間にはほんとに楽しいところで、本におもちゃにレコードに楽器にと、心引かれるものたちであふれていて、いくらいてもあきません。この日も、早々に電車と駅を抜け出したのは正解でした。車中で待たされていらいら気味だったんですが、何千円、とくに何万円もする怪獣ソフビをウインドーごしに眺めているだけで、いつのまにかすっかりいやされてしまいましたから。ほんと、単純というか、安上がりというか、なんというか。
書店好き本好きとしては、ブロードウェイで、必ずチェックを欠かせないのが、明屋書店、タコシェ、まんだらけ。この日も、短時間ながら、3店をはしご、それぞれに個性的な各店を楽しんできたのですが、帰りがけに、なんとなく気になってしまったことがありました。
(ところで。4階にある、まんが以外の本を扱うまんだらけの店舗、以前は「記憶」と「大予言」という名前だったかな、の2店が統合され、「海馬」という名前になっていますね。以前から、このフロアのまんだらけは、SFやミステリ、音楽・映画などのカルチャー関連が充実していましたが、さらに充実してきた感じがします。「まんだらけ」ということで、自分には関係ないと思っている古本者(は、今では少数派かもしれませんが)、とくに古いSFや探偵が好きな方は、要チェックですよ。)
【“本屋さんの店頭からぎっしり感が失われるとしたら”の続きを読む】
角川文庫、横溝正史作品の一連のカバー画でおなじみ、杉本一文先生から、企画展のご案内をいただきました。
会場は山梨県にある根津記念館。サイトの案内によれば、このような内容です。《ゴールデンウィークから初夏にかけての企画展は横溝正史館との共同による「イラストレーター杉本一文が描く横溝正史の世界」です。角川文庫をはじめとする横溝正史シリーズの表紙カバー絵を30年以上にもわたり描き続けている杉本氏。横溝特有の「オドロオドロしさ」を見事に表現した絵は、ときに妖しくときに艶やかで美しく、観る者を魅了します。同じ小説でも出版時期によってカバーが異なるため、全パターンをコレクションしているファンもいるほどです》。
展示内容はどうでしょうか。《今回の企画展では、50点を超える原画のほか、杉本氏のイラストに影響を受けたという若手アーティストの作品、1977年に甲斐市(当時の敷島町)にて撮影された映画「悪魔の手毬唄」のロケ風景なども紹介します。全てが横溝ファンの協力により実現したものです》。「悪魔の手毬唄」は山梨県のロケだったんですね。知らなかった。テレビで放映されていたのを録画していたので、しばらく前に観たばかり。これは見てみたいなあ。
ハガキをくださった杉本一文先生によれば、「6月1日(日)現地会場でイベントを計画中!」だそうですよ。サイトにも《会期中、杉本一文氏のサイン会。トークイベントを開催します。詳細は、近日中にお知らせします》とありますから、これがそうなんでしょうね。
展示は、もう始まっていて、6/29まで。近くには、横溝正史館もありますから、杉本先生のファン、横溝ファンはこの機会に山梨に足を運んでみてはどうでしょうか。ぼくも、6/1のイベントに合わせて行くかなあ、と思って予定をたしかめたら、ちょうど仕事の出張が入っている日でした……(涙)。
さて、杉本一文先生といえば、まもなく始まる以下の展覧会にも関わっていらっしゃるようで、先生からご案内をいただきました。
【“角川横溝ファン必見……山梨で「杉本一文が描く横溝正史の世界」が開催”の続きを読む】
この連休は、空犬名義で関わっている本の関係で、自宅でしなくてはいけない作業があって、不忍ブックストリートの「一箱古本市」や「上野の森親子フェスタ」は、今年は無理かなあ、とあきらめていたんですが、予定よりも順調に作業が進んでいることもあり、また、少しぐらいは息抜きもあったほうが後半の作業にはずみもつくだろう、なんてこともありで、要するに、それなりに言い訳もたったので、独り、絶好のお散歩日和のなか、千駄木まで出かけてきました。
不忍ブックストリートの「一箱古本市」、ここ数年は親子で参加していたのですが、今年は家族に用事があるため、単独参加。お店も市も独りのほうがゆっくり見られるし、自分のペースで回れて気楽なんですが、おかしなもので、親子で来るのが毎年恒例のような感じになると、独りだとなんだかものたりないというか、さびしい感じがしてしまいます。ほんと、勝手なものですね。
まあ、それはともかく。千駄木で降りて、まずは往来堂書店を目指します。途中、ブックス&カフェ・ブーザンゴが開いていたので、寄ってみました。往来堂書店にはしょっちゅう通っているので、千駄木駅と往来堂書店の途中にある、同店の前はよく通るんですが、夕方からオープンということで、昼に行くことの多い身にはなかなか寄るチャンスがなかったんですよね。サンドイッチもあるというので飲食も試したかったんですが、ぼくが寄ったときはカフェはまだ、とのことでした。翻訳文学など、よくセレクトされた本が並んでいます。
↑往来堂書店。店の前に一箱が出ています。お店に入る前に、早速知り合いにばったり、店内で笈入さんとおしゃべりしていたら、また別の知り合いにばったり。毎年のことですが、一箱古本市の日はあちこちで知り合いに会ったり、見知った顔を見かけたりします。
↑往来堂書店では、『谷根千ちいさなお店散歩』を購入。よく売れているそうです。
途中、一箱や小さなお店をのぞきながら、へび道、よみせ通りをぶらぶらと日暮里方面へ。天気が良すぎて、歩いていると暑いぐらい、道行く人の格好はもう夏のそれでした。
↑一箱古本市の会場の1つ、よみせ通り沿いの「コシヅカハム」。
↑よみせ通りに出ていたお店「ユウマリ堂」で購入したもの。書名が函の表1側に出ていない変わった装丁ですが、木山みさを編『木山捷平 父の手紙』。
↑古書ほうろうの前は、一箱が数店出ていて、にぎわっていました。
【“不忍ブックストリートの「一箱古本市」を見てきましたよ”の続きを読む】
| ホーム |