はてなキーワード: 土木とは
(前回)
https://anond.hatelabo.jp/20241127205544
それでは、昔は問題職員をどうしていたか? 無理やり追い出していたのだ。
わかりやすいのが、今でいうパワハラである。昔はパワハラという言葉はなかった。すべて指導だ。
問題行動のレベルにもよるが、大声で怒鳴ったり、皆の前でつるし上げたり、罰として廊下や屋外に立たせたり、あえて仕事を与えなかったりしていた。
少なくとも、約20年前までは普通に実施されていた。私が入庁した頃だと、出張先の東京都庁の庁舎内でも廊下に立たされている職員がいた。
以下、箇条書きにするとこんなところか。いずれも「職場はあなたを必要としていない。早く辞めるように」という組織からのメッセージである。
・失敗した時、足で蹴ったり、殴ったりする
・同僚全員の前で、はっきりと「信頼されてない」「無能力」「家に帰れ」と宣言する
・大量の肉体労働をさせる。倉庫整理、イベント準備の物品運びなど
例えば、業務上必要がなくなった支所・出張所を廃止せずに残しておき、定年を迎えるまで其処の勤務にする。
ほかのパターンも当然ある。問題職員の種類によって対応は異なる。
以下は、参考までに民間企業の例だ。
「追い出し部屋」で1人勤務、飛び込み営業ノルマ1日100件 証券マンの悲哀…「退職強いる目的」大阪地裁が賠償命令 ※産経新聞。大和証券の例
https://www.sankei.com/article/20150514-E4XGZ7MV7NPGLDATXXBGE2GFPM/
ほかには、
「パワハラはダメ」というのが現代社会のルールなのは理解している。管理職研修でしっかと習った。今の社会の考え方はわかっているつもりだ。
しかし……昔のジョジョの漫画に出てくる、ジョージ・ジョースターⅠ世のように「逆に考えるんだ」という視点もある。
そう、逆に考えるのだ。パワハラが社会のために必要であるなら、「やっちゃってもいいさ」と考える。具体的には、状況に合わせて現代的な法令・常識・慣習と、そうでないもの(パワハラ)を使い分けるということだ。
少なくとも、上位下達タイプの公務員組織においては、パワハラを根絶すべきではない。問題のある人間を片付けるための手段として残しておくべきだ。事前の見せしめ、威圧という意味もある。
パワハラ根絶というのは、創造性を発揮するタイプの職場、民間企業やNPOなどで行うべきだと思われる。公務組織を巻き込まないでほしい。迷惑行為である。職場の秩序を乱す人間は、どんな手段を使っても徹底的に追い出す。税金で運営されている公務組織においては、必要な考え方だと信じている。
厳しいことを言ったが、視点を変えれば理解できる。あなたが住んでいる市区町村で、税金で給料をもらっている職員が、私の故郷の方言で悪いが「てれんこぱれんこやっている」のを目撃した場合、「辞めたらいいのに……」と思うはず。私が主張したいのはそういうことだ。
現実はこうはいかない。私は現在、農政部局で管理職を務めている。この部局は長い。もう約20年になる。私は問題職員に対して、パワハラを疑われるレベルの指導は滅多に行わない。非常時に限ってのことだ。
パワハラは、周りがどう考えても正しいと感じるとか、黙認せざるを得ないとか、そういう時に限って行う。社会常識には反するけれど、正義を行わないといけない時にそうしている。
以下、【後述】の内容に入る。それでも大変よろしくない職員に対しては、人事部局も毅然とした対応を採る。
男性の場合だと、反社や粗暴な言動をする市民・業者を相手にするタイプの職場に十年単位で配置する。例としては、道路関係や農業、福祉・スポーツの分野である。能力自体が有能である場合は、特にそうだ。
ほかには、総務省や厚生労働省などから「労働力提供の出向」を依頼された場合、何年でも其処に出向してもらう。その中央省庁が嫌と言うまでの期間である。最大で四年とされている。途中で転職してもらえるとありがたいし、むしろそういうタイプの職員を選んで出向させる。
女性の場合は、上記に加えてだが、土木整備・下水道といった現場系の部署で、自分以外がすべて男性の部署に異動させる。やはり、本人が辞めるまでずっと其処だ。
ただし、問題職員になったことに理由がある場合に限り、僻地にある閑散とした支所に配置して社会人としての余生を過ごさせる。病気やケガで仕事ができなくなったとか、人事部局の都合で職種転換をさせた場合など。
冒頭に述べたとおり、かくいう自分も将来の危機を感じている。ここまでお読みのあなたは、この私自身も問題のある職員として扱われていることに気が付いたのでは?
定年まであと十年以内だが、逃げ切れるかわからない。早期退職制度を使える年齢ではあるし、実家の農業を継げば何とか生きていけるだろうが、そういう問題ではない。社会人としての「死」は、やはり怖い。
私は過去に問題行動を起こした。元がやんちゃをしていただけあって、入庁後数年間は粗暴な行為をすることがあった。しかし、上司の指示には従っていた。粗暴な行為というのも、指示どおりに仕事を進めるためにやったことだ。
上司からはむしろ、温情をかけて可愛がってもらっていた。その上司のためなら多少の汚いことはやった。食事や飲みは、月に一度はおごってもらったし、ソープに連れて行ってもらったこともある。
……あれは、私が中年に差し掛かった頃だ。当時、下水道の部署にいた私や同僚は、とある市民に悩んでいた。(※すでに故人である。個人情報保護法に違反しない。念のため)
その人は下水道使用料が未納だったのだが、オフィスに来庁する度に罵詈雑言を吐いて帰っていく。そして、1期分だけの下水道使用料を払うのだ。
これ以上の滞納を発生させないためとはいえ、あれだけの迷惑行為をする爺を放っておくことは、当時の私にはできなかった。本当に口汚い爺だった。さりとて、水道とは違い、強制的に下水道をサービス停止させることはできない。
やろうとすればできるが、行政法上はほぼ無理である。いわゆる直接強制に該当する。水道事業者が給水停止をする場合、あれは民間企業扱いなのでセーフになる。
ある時だった。その爺がいつものように口汚い言葉を吐いてオフィスを出ていく時、ついに堪忍袋の尾が切れた。
その爺が、廊下でエレベーターに乗る直前だった。その爺を思い切り、殴り倒したのだ。
「あんた、言っていいことと悪いことがあるんじゃないのか、おいっ!!」と、この言葉だけは覚えている。それ以外も言ったと思うが、この最初の言葉だけしか覚えてない。それくらい頭にきていた。
さらにひと悶着があって、同僚の女性が警察に通報した。その場でわかったが、その女性個人の判断だった。上司の許可は得ていない。
あっという間に警察が来て、別室で事情を聴かれて、私はそのまま警察署に連れて行かれることになった。私の上司は警察官に、「こいつは反省してますから。ここだけにしてください。お願いします」と頼み込んだが、ダメだった。
「あんたは、どうして市に協力しないのか。警察もうちも、お互いに無理を聞き合ってきただろ……堪忍してくれえ」という上司の涙ながらの声が記憶に残っている。あの顔は今でも覚えている。
警察署で、私は事情聴取を受けた。詰問ではなく淡々とした聞き方だった。最後に、年配の警察官から説諭があった。「どんな時でも、人を傷つけたらいけないよ」という内容だった。
その後は、もう思い出したくもないが……結局は、その爺とどういう話・取引になったのか知らないけれども、不起訴になった。反省文も書いた。私の上司、さらに上の上司も、警察署に取り合ってくれた。人事部局にも。
月日が経って、最終的に人事部局から発せられた私への処分は、相当に重いものだった。
処分の通知文は今も持っている。公務組織の中でも相当に重い処分である。私は反省して結果を受け入れ、それからは市民に暴力を振るったことは一度もない。
あの爺が下水道の部署に来ることはもうなかった。支払いは家族の人がするようになった。警察に通報した女性職員は、上司の許可なく動いたためか、私に比べると軽めの処分を受けていた。
上司はその後も変わらずだった。たまに食事や飲みに連れて行ってくれたり、風俗店をおごってくれた。
次の年になると、私は今の農業の部署に異動になって、そこで難しいタイプの農業従事者や、土木業者や、市議会議員、その他多くの対応困難なタイプの人間とやり合うことになった。
そして、その部署で主査になり、係長になり、課長補佐になり、今では管理職だ。定年まで、ずっと此処に居続けるのだろう。正直辛い。
あの頃は若かったから、ブラックだとされる農業部局でも辛苦に耐えることができた。今では何度か手術をしている。病気もケガもある。日によっては体調が思わしくない。
仕事は毎年辛くなっていく。これ以上の昇進は望めない。不可能に近い。
ここまでストレスを抱えても早期退職に踏み切れないのは、この仕事が好きだからかもしれない。何十年とやってきた。適性はあるのだろう。
これからどうするか、まだ決めていない。ひとまずは肉体の限界がくるまでは働き続けようと思う。私が最後までやり切れるように、どうか祈っていただけるとありがたいのだが。
https://anond.hatelabo.jp/20241020134839
昨日、私は中国の田舎町の消費低迷について語り、さらに「田舎バラモン」という話題にも触れた。ここ数年、「田舎バラモン」(中国語:县城婆罗门)という言葉が中国国内で急速に広まってきている。平たく言えば、地方の豪族を指している。彼らは、普通の人が知ることも手にすることもできない資源を独占し、田舎町という小さな社会の頂点に君臨しているのだ。
だが、決して彼らが安泰というわけではない。詳しく見てみれば、彼らは10年から15年ごとに新しい勢力に取って代わられていることがわかる。これは決して私の思い付きや肌感覚で述べているのではない。
私の親戚で、田舎町の公安システムに携わっている者が言うには、「彼らは2010年頃に頭角を現したが、今はもうそれほど大きな影響力は持っていない」とのことだ。
2010年前後、彼らは手下を引き連れ、全国に広がる大規模なインフラ建設の波に乗って、土木や建設、内装業の元請けを始めた。こうした事業は、政府と関係を持つのが容易で、政府の工事を分けてもらうことができた。これこそ、地方政府が何十億、何百億元もの地方債を背負ったり、財政移転を受けたりして進めたインフラ事業だ。
確かに、数年前は不動産業が好調で、政府も土地を売って資金を集めやすく、工事費の回収も容易だった。だが、ここ数年はそうではない。公務員の給料でさえ遅れがちで、工事代金などはできる限り後回しにされる。元請け業者たちの生活は楽ではなくなった。工事がまだあるかどうかを考えるまでもなく、工事に先行投資をするリスクが高まり、資金を回収できるのかも疑わしい。
だから、今の地方豪族(田舎バラモン)も決して安泰ではない。上手くやっている者は昔の稼ぎでやり過ごしているが、少しでも野心を持つ者は家財をほとんど使い果たしている。ひとたび豪族が没落すれば、必ず新たな豪族がその座を取って代わるのだ。
とある田舎町の例を挙げると、今では政府と学校が直接結びつき、共同プロジェクトが行われている。
小規模な例としては、学校の連絡システムや顔認証、教育システムの更新などがあり、これらは小さくても安定した収入源となる。これらのシステムは強制的に導入されるため、資金回収不能となる心配もない。もっと大規模な例をひとつ挙げると、ある県の中学校が、週末に「遊学」と称して市の一流高校に生徒を送り込んでいる。これを聞くと補習授業のようだが、ここにはいくつもの関門がある。県の中学校が生徒から授業料を取ること、市の一流高校が週末に生徒を受け入れること、そして教師たちが週末に授業を行うことだ。補習授業と食事、宿泊費を含めれば、一人の生徒からかなりの金額を取ることができる。数千人の生徒がいれば、それは莫大な金額だ。どんなに経済が厳しくても、親は未来のためにお金を惜しまない。
過去10年間、地方の豪族たちは政府から直接お金を受け取り、富を築き上げた。これからの10年、大きな財布はもう空っぽだが、小さな財布からお金を取る権限は上から与えられている。誰がその権限を手に入れられるかで、新たな富が生まれるのだ。どれだけ小さな財布でも、無数にあればそれは莫大な額となる。地方の豪族がどれだけ入れ替わっても、その本質は変わらないのだ。
とはよく聞く話だが、この「助ける」とは何を指すのだろうか?
普通に考えれば「正社員として就職する支援をする」になるが、これは現実的な話なのだろうか?
こんな話がありえるだろうか?まず、現実的ではない。
氷河期世代が1000人くらいなら上記の方法で解決可能だろう。
マッチングはどのようにやる?
と、氷河期のいう「助ける」は、とても民主主義社会では無理な話だ。
日本政府が全ての企業を国有化し、本人の希望を無視して強制的に氷河期世代を企業に配置できるなら可能かもしれない。
ただ、それは誰も望まないことだろう。
現実的な国の「助ける」は大規模公共事業を国がやるのが一般的だ。
しかし、そのような土木作業は氷河期世代はあまりやりたがらなかったし、むしろ公共事業に反対していた人すら大勢いる。
土方の愚痴。
近隣住民の方から信じられないクレームをいただいて心が折れてしまった。
おそらく,その方は我々を人間扱いしていない。
ただ,社会の大多数の人も,心の奥底では我々を人間扱いしていない。
建設業従事者は残業がつかない―正確には定時に出勤し定時で帰っていることになっている―上に,給料が安い。
楽そうに見える仕事にもその仕事なりの苦労はあるかもしれないが,建設業は肉体的にも精神的にもつらい仕事だ。
靴や手袋など衣類の消耗が激しいため,金がかかる。夏場は飲み物を準備するのに,金と手間がかかる。
にもかかわらず,20代の後半で月の手取りが16万円,ボーナスは1.5か月分,定期昇給はない。残業もつかない。
正直なところ,みじめだと思う。工業大学を卒業したが,土木・建築系の学科を選んだのが間違いだった。
そういった人たちの給料が高いと,まともに道路が作れないし家も建たない。食料の値段は高騰し,税金はさらに高額になるだろう。
ただ,その犠牲の上でのうのうとくつろいでいる人が「〇〇って必要不可欠な職業だから尊敬している」とかいうたびに吐き気がする。
だから,自分の利益と我々の仕事が衝突するとき,例えば食料品の値段が高いとき,インフラを維持するための税金が高いとき,近隣の工事の音がうるさいとき,
信じられないほど残酷なことを口にできる。
食料品の値段が高い,というのはよくわかる。しかし,その矛先がなぜか農家に向かい,農家が利益を出すために価格に転嫁することを認めない。
私の体験で言うと,作業の合間の休憩中,施主に「そうやって日陰で休んでないで働け,金払ってやってるんだから」と言われたことがある。
兵庫県知事が炎上してるのは港湾利権に手を付けたからだ、という棘が話題になっているが、それ自体は他愛もない陰謀論だ。
更に「大企業グッドウィルが潰れたのも港湾利権の闇」とかいう陰謀論の重ね掛けにもなっている。
このグッドウィルが潰れた理由と経緯はちゃんと認識されて居ないしWikipediaなどにもちゃんとまとめられていない。どこかで書きたかったので説明するよ。
表面的には東和リース社への二重派遣がトドメとなって派遣業免許を取り消されたと世間に認識されている。
でも結論から言うと戦後労働行政の2本の柱であった建築と港湾への違法派遣を行っていたのが大問題だったのだ。
でも事件の背景とGW社(グッドウィル)の成り立ちと労働行政の来歴を説明しないと意味が判らないはずなので、どうしても長くなるが説明する。
>「売上8000億円のグッドウィルが一発廃業」港湾利権は地面師が可愛く思えるレベルでやばかった
https://b.hatena.ne.jp/entry/s/togetter.com/li/2433890
戦後労働行政で建築(土木)と港湾は特別な扱いになっていて特に手厚く労働者が保護されている。これはこの二つが前近代的な雇用形態になっているという事と、ヤクザの問題だ。
終戦後~90年代まで、行政は縦割りのセクショナリズムが強く、職分を超えて協調的に仕事をするという事が少なかった。だがヤクザが絡むと別で、ヤクザ対策は国策と言っていい。
ヤクザなんか追い出せばいい、そう思うかもしれないが、それは今だからそう見えるのであって、昔はヤクザとカタギの線引きが難しい職業というのが沢山あった。線引きをしたのは警察で、今は警察の長年の活動後であるからヤクザとカタギの職業がきっちり分かれているのが当然に見えるのである。
そして建築と港湾はそもそもその職分からヤクザが生まれたりしていた業界なので特に不可分だった。
建築土木は請負構造になっていて、仕事の元請けが熊谷組や大成建設のようなゼネコン、その下に○○組のような中小の建築会社、設備会社があって、職工はその中小土建に直接雇用される。つまり実作業をするゼネコン社員は居ない。現場にいるゼネコン社員は監督か設計である(事務所で躯体完成後の図面を書く)。
因みに〇〇組などの会社社員は自社の事を「組」と言ったりする。
これからも判る通りに、ヤクザと出発点は同じだった。片方は裏社会、片方は資本主義に順応して分化してきたものだ。
そして戦後の時点では元請けゼネコン以外の土建はヤクザと未分化の所が多かった。
これらの中小土建の職人も社員という訳ではなかった。仕事を請け負った土建会社は親方に仕事を投げる。親方の下には親方に喰わせてもらっている弟子の職人が居るので彼等が仕事をする。
また土工(所謂ドカタ)など単純労働系の職分だと日雇いの人夫を使う(人夫は差別用語らしく変換候補に出ない)。朝6時頃に手配師のトラックかハイエースが来る場所というのがあり、そこで待っている人間をピックアップして各現場に送る。山谷が有名だが東京だと高田馬場と新大久保間の今は西戸山タワーホームズがある場所も有名で、早朝の山手線から見えた。
仕事が終わる時間に迎えに来て賃金を払って終わり。雇用期間は当日だけ、その日払い。
この手配師は親方だったり親方に雇われてる人間だったりするのだが、この親方は一人頭いくらで請け負って、そこからピンハネして日雇いに渡す訳だ。
そしてこの手配師にしろその上の土建にしろヤクザの舎弟というのが多かった。
そうなると日雇い労働者としては普通の会社の福利厚生というのが受けられない。特に怪我をしたり障碍者になったりした場合ヤバいことになる。
コンテナ船が一般化するまで、内航(国内航路)にしろ、外航にしろ船で貨物を持ってきたら沖仲仕の世話になった。主に手作業、時にクレーンや台車を用いて貨物の荷卸しをする荷役人夫が沖仲仕である。
昔の貨物線は船底から船倉で、そこからクレーンを用いて手作業で岸壁に貨物を下ろし、それを次に載せる船や貨物列車に載せる為の集積所に運搬する。船に載せるのも同じだ。
ただ、付けられる岸壁には限りがあるし、岸壁使用料を港湾長(都府県)に支払わなきゃならない。この金額は結構高い。
そこで艀(はしけ)を使う荷役が一般化した。艀はただの四角く平たい台船で、動力船に引っ張られて移動する。沖仲仕が船から艀に貨物を下ろし、一杯になったら次の艀を付け、とやって列車みたいに幾つも繋げて次に載せる船に付け、貨物を載せ替える。因みにF1カーなどのサイドポンツーンのポンツーンとは艀の事だ。
この場合、艀が資本であり、艀を持っている人間が親方となって沖仲仕を使役するという形になる。
で、この沖仲仕だがやはりヤクザと不分明であった。特に戦前から戦後すぐまでは土建と同じようにドヤ街近くでピックして人を集め艀や岸壁に分配していた。
この沖仲仕の親方から巨大暴力団になったのが山口組だ。これ以外にも港湾近くにはヤクザの組や右翼団体が多く、その事務所は陸の上だけでなく係留されたボートハウスにある事も多かった。
港湾近くには「〇〇水上警察署」という警察署があるが、これはその名の通り、こんな訳で事件やトラブルが頻発する港湾の水の上を管轄する警察である。現場が艀や船の上なのでパトカーはおまけで、主な移動手段はパトボードであった。
この事情は海外でも同じで、ギャングというのは沖仲仕の班を指していたが、そこから犯罪者集団化したものが現れたので、犯罪/虞犯集団の事を指すようになった。
沖仲仕も土建と似た構造と利害関係にありヤクザとの関係も似ている。
そこで労働行政の重点項目になった。目的は日雇いが多い労働者の保護、特に労災時の保護と、ヤクザからの切り離しである。
その為に日雇いは原則禁止となった。しかし船会社や倉庫会社が艀の親方に仕事を発注し、その親方が人夫を連れてきていてそれが日雇いという体なのであまり効果はない。
だが沖仲仕のこの構造は一気に無くなって殆ど解消してしまったのだった。それが
コンテナ化へのシフトで、人力での積み下ろしからコンテナ輸送に切り替わってしまった。荷主が倉庫でコンテナに入れて埠頭に輸送し、岸壁ではそのコンテナをガントリークレーンでコンテナ船に積む。
すると必要な人手はクレーンオペと場内の車両誘導整理、フォークリフトでのコンテナ移動がメインとなった。これらは日雇い人夫に出来る仕事ではない。故に手配師も必要が無い。
という事で、沖仲仕の保護の為の労働行政特別扱いの根拠というのはかなり解消してしまったのだ。
だが、行政としては別にそれによって困ったことが発生しているでもないのに前例主義を止めるつもりはない。
だからこの労働者保護、使用者から見たら規制はまだ生きていて現用である。これが大事なポイントだ。
また解消されたとは言っても、港湾内倉庫でコンテナ移し替え(海コンから鉄道コンテナなど)のような仕事はまだあり、そこでは沖仲仕時代と同じ作業が行われている。
更に、今では一般的な港湾労働者が居るのは、港湾長が管理する埠頭近辺だけだが、元の規制趣旨から言って規制対象域はもっと広範囲に及び、明白な区切りはない。これも大事なポイントだ。コンテナ化で港湾長管理域だけに労働が集約されたにすぎないからだ。
↓
何で若い女が東京行くかというと、地方に仕事がないからなんだから、企業を地方にバラけさせる政策とかすりゃいいのに
六十万のためにわざわざ東京の仕事捨てて地方移住地方結婚する女あんまいないって。
せいぜい彼氏が転勤になったから仕事辞めてついていって結婚とかに60万ボーナス支給程度にしかならんって。
女だけに支給なのに、女尊男卑だー男も騒がないし女も喜んでないしで、政府焼け石に水にもならん真似してやる気あんのか。
この前は若者流出対策として熊本知事が高校に普通科や事務職なんていらない、介護土木建築などのエッセンシャルワーカーを育てる的なこと言ってたけど、それやりたがる人がどれだけいるかなんで考えないのかな。
普通科廃止して熊本で介護土木とか底辺収入職につく高層若者量産したいってこと?
https://news.yahoo.co.jp/articles/90269c6f6250c00a514fb54c52e39217dcb12394
就職を選んだ高校生のうち66.1%しか熊本で就職せず若者が県外流出し、建築・土木・測量技術者や介護サービス職など、幅広い分野で人材不足。
↓
熊本県知事
「私の心の中の長年の持論が証明された。逆をみると足りていてどうしようもないのが、一般事務とかは、要はいらないんですよ。そういう若者を育てちゃいけないんですよ、僕らは。教育長に過激な言い方だけど、普通科なんかいらないと僕は思っているのね」
「一般事務は全部AIが代行する。これから必要なのは、エッセンシャルワーカーだ」
「これからの時代に本当に必要な産業を、今の求職者が希望していない。非常に未来を見据えたうえでのミスマッチ。事務職はもういらないですよ。すぐに解消できる話にはならないかもしれないですけど、 一つでも多くの良い事例を見つけて、熊本で働こうという気運を高めていきたい」
キャラクターが多いと覚えられないので、少なければ少ないほどありがたい。
今は頑張って「ふつうの軽音部」読んでるけど、人が多すぎて力尽きそうです
(追記)みなさんありがとうございます!
参考にさせていただきます。
・ラーメン赤猫
・深層のラプタ
・半人前の恋人
・恋人以上友人未満
・サチ録
・バンオウ-盤王-
・馬刺しが食べたい
・タテの国
・ベイビーブルーパー
・全部ぶっ壊す
・鬱ごはん
・北北西に曇と征け
・ぼくらの
・異常な軽音部
・ルックバッグ
・バーナード嬢
・しまいずむ
・ケムリクサ
・ラーメン大好き小泉さん
・地雷なんですか? 地原さん
・殻都市の夢
・惡の華
・ご飯は私を裏切らない
・ドカ食いダイスキ! もちづきさん
・血の轍
・よふかしのうた
・ふたりべや
・ちいかわ
・ドラゴンヘッド(途中まで)
・こち亀
・違国日記
・ふたりエッチ
・よつばと
・ひらやすみ
・鍋に弾丸を受けながら
・ニュー土木
・ Thisコミュニケーション
・吾輩の部屋である
・ひまじん
・流れ星銀
・BEASTERS
・オッドタクシー
・高木さん
・プラネテス3巻まで
・オンノジ
研究費がないだの給料が安いだのポストがないだの、研究者周りの愚痴を見ることが多々ある。そして、医療費や保険料を含む社会保障費なら1%削減するだけで、今のアカデミアの人達は十分に潤う。
増税は確実に消費減からの不景気か、設備投資減からの不景気が来る。
国債増発は更なる円安圧力になる。円安で論文が講読できないとか海外の学会への出張がデキないなんて愚痴を聞くが、それが現在よりやりにくくなる。
ただ、もちろん社会保障費の減ってのは今ギリギリのラインで支えられてる人達の生活を直撃する。直接的に言うと生命の維持が難しくなる。
なら何故、
と主張しないのか。
悪役になるのは政治家や行政に任せて学者は倫理的に善の位置に居たいんだろうけどね。悪質だよホント。
まぁ規模の大きい費用(社会保障と比べたら小銭だが)でいうと、
・防衛(8兆円)→今でも自衛官の自腹で賄ってる部分が多いのにどこ削るんだ?
・土木(7兆円)→これだけ災害の多い国で、さらに温暖化で雨の災害が増えてるのに?
となるのは目に見えてるよね。
ちなみに文教学術の予算は5.5兆円だからインパクトのある増やし方するとなると、防衛とか土木から引っ張ってくるなら大鉈を振るう形になる。
という趣旨のことを述べていて、知り合いの官僚が「そんなことも理解せずに批判ばっかりしてたのか」とブチ切れてたけど、今のアカデミアはそれ以下だよね
ブコメで「削ったって学術に回ってくるとは限らない」、「そんなこと主張しても炎上して得がない」って意見が散見された。
なるほど理解できる。
しかし、「私(この文章)が、社会保障費を削減すべき、と考えている」と読む人が人気ブコメを含めて結構いて驚いた。どちらかというと逆なのだが。
産経新聞が報じているクルド人ヤードで大騒ぎ問題に関して。因みに本稿では記事や事件そのものには触れない。
https://b.hatena.ne.jp/entry/s/www.sankei.com/article/20240818-Q7DJ43L7IVGBVIXACY4JX5FRBY/
産経の記事では冒頭に「過積載の(解体業)トラック」の写真が掲載されている。Xでもよく同じような写真が「クルド人解体屋の過積載トラック」として掲示され「何故か警察が検挙しない!」と指弾されている。
道交法は近年改正され、車両からのはみ出しの制限が緩和された。
後方については車両長の20%以下となった(はみ出しが後方だけの場合)。これはいすゞエルフ2t積みの場合、全長が4.7mなのではみ出しの最大は940cmとなる。写真のトラックはそんなにでっぱっていない。
側方については片方10%づつの両方で20%までが可能になった。
産経の写真のトラックは上の方が広い積み方がされている。一番上に畳が2枚並んであるのでこれを基準に幅を考えてみる。
畳は地方により寸法が違うが関東で使われる江戸間だと短辺は88cmだ。これが2枚で176㎝。真ん中に間隙があり、柱も一本挟まっている。また少し斜めになっている。それらを修正すると188cmくらいか。
エルフの全幅は1.7mなので両側合わせて34㎝まではみ出し可能だ。幅は1.7+0.34=2040㎝まで積載okであるから、全然余裕である。違反ではない。
では高さは?というと、実は規制がないのだ。いくらでも積んでいい。
でも道交法では「道路を運行する車両の最大寸法」が決まっていて、3.8mとなっている。だから荷台の高さに拘らずに全車3.8mまで積める。
しかし3.8mというのは観光バスの屋根とか電車の2階建てグリーン車の屋根の高さで、とんでもない高さだ。だから平トラックでそこまで積むという事はあまり無い。で、写真のトラックもそこまで積んでいない。見たところ3.2~3.4mくらいだ。
重量は?というのは測らないと判らない。でも間隙が多い廃材なので重量はそこまでいかない。2tくらいではないだろうか?因みに木造住宅の重さは30坪2階建程度で30t強といったところ。検索すると1600kg/㎡という数字が出てくるだろうが、これは家の積載荷重と耐雪荷重を合わせた重さで、自重は半分程度になる。また壁材のモルタルや石膏ボード、漆喰を合わせた重さだから木材だけだと大した事ないのだ。
平トラックに積む場合、まずはあおりの内側にコンパネなどで壁を造る。その中で安定するようにテトリスみたいにぴっちり積んで、時にTスピンなんかも駆使して動かないようにする。
コンパネ壁の上に来たら安定する大物を外側に積んで真ん中の方に小物を積んで行く。これもテトリスっぽいな。
いい所まで来たらロープを掛けて思い切り絞り完成。コンパネと大物が押さえになって荷崩れを防止する。
多分、Xとかで騒いでいる人らは平トラックの積み方知らないのだろう。なので解体屋のトラックを見たら全てで「過積載」と騒ぐ。しかも慎重に情報を流すという動機がない。
しかも後ろからではドライバーが何人かなんて判る由もない。クルド人かどうかなんて聞かないと判らない。更に言うと撮影場所がどこかとかどこナンバーかというのも確認しないしその動機もない。
「警察はなぜ検挙しない!」ってそれは平トラックの定積載だからだ。アホやね。
ヤードっていうのは物流基地の屋根のない構内をいうのだが、特に自動車解体屋の車両置き場の事も指す。最近ではそこから建築業の資材置き場や金属スクラップ置き場なんかのことも指す。これは自動車解体屋のヤードの誤用っぽい転用だ。
で、この自動車解体ヤードは簡易な壁で仕切られて中が見えない、中で盗難車解体しているのではないか?と言われ、それもクルド人問題として語られる事がある。
だがこれは無体な論難だ。壁を建てるのは法規制に拠る。
昔の自動車解体屋はテキトーで、その辺に廃車を積み上げ、外して売り物にするエンジンやボディーパーツをその辺に積み上げていた。
だがこれだと廃油や廃冷却水がタレ流しになって土壌にしみ込んでしまう。廃冷却水は河川に流れると魚毒性が高い。
・1.廃車置き場と作業場はコンクリ打ちして排水路を作り、オイルトラップを設置せよ
・2.1が難しい場合は作業場だけコンクリ打ち+排水路+オイルトラップとしてそこで全液体を抜いてから廃車置き場に置け
・十分な高さのある塀で囲って部外者が入れないようにせよ
最後の塀は子供が入り込んでかくれんぼをしてたら転落したり、車ごとプレス機に突っ込まれてキックアスの悪役みたいな死に方するのを防ぐ為の規制だ。
増田は学生時代、金がないからマイカーは買えなかったが整備の腕は幾分あるのでバイト先の友人に駆り出されて工具箱持参で解体屋にフォークリフトで86の廃車を下ろしてもらいミッションを自分たちで外したり、シルビアのノンスリップデフを外したりして金払って帰り、それらを交換したりしていた。日産のL型エンジンは重かったな。
でも今はそういうのは出来なくなっていて、勝手にヤードの中歩いたりさせてくれないしそもそも外から見えないから在庫が判らない。つまらん。
こういう仕事は当然がっつり汚れて暖房も冷房も無いところで働くから人気が無く、外国人従業員が多くなっている。
それで色の黒いガイジン=ヤバいとなって、「中が見えない=犯罪?」と連想ゲームになるのだが、法規制ぐらい知っておけという話である。
「本稿では記事や事件そのものには触れない」って書いがあれは嘘だ。やっぱ記事の中身に触れたくなったわ。というのも地理的条件説明したいから。
記事中に「(川口)市東北部」とあるが、市の東北側には人家がまれな地域があるのだ。一つは旧見沼、もう一つが木曽呂という地区だ。
江戸時代まで川口から大宮にかけて見沼という巨大な沼があった。土木工事狂の三代家光になると、見沼の下の方に堤を造って、今の川口市~足立区を開拓する事になった。その直接指示官は利根川東遷事業や荒川西遷事業を為した治水と土木界のチャックノリス、かの伊奈忠治である。
そこで八町堤が築造され、見沼は巨大溜池となり、その南は広大な田圃となって幕府の石高を上げ、財政情況を改善したのである。
ところで荒川はそれまで元荒川を流れていたので、上尾より下流は入間川だけが流れていた。しかしこの入間川下流は今の荒川と相当に違う所を流れていた。
指扇付近からは今の荒川の西を蛇行して流れ、中浦和駅→武蔵浦和駅→南浦和駅と浦和シリーズ駅スランプラリーしてるみたいな流路を取ってから浦和競馬場に踵を返して川口市を横切り今の外環道をクロスして、川口オート→毛長川→八潮という風に流れていた。地方競馬からオートレースのはしごかよ。
で当時綾瀬駅を流れていた利根川に合流して自由に氾濫し辺りをぐちゃぐちゃにしていた。オケラオヤジの大暴れみたいな奴である。
この川も荒川西遷で廃川になったので広大な土地を開墾でき、その辺は川が無くなったから見沼の溜池で潤すって感じだ。
河川跡は出水しやすいので田んぼとし、その横に形成された微高地(自然堤防、曽根)に集落を築いていたので川跡がくっきり残ったのだな。
で享保の改革の吉宗の時代になると、見沼に泥が溜まって貯水力低下。そこで、見沼を全部干拓しちゃえという事になった。でもそのままじゃ水が足りないね。そこで見沼代用水という用水路を作るのだが、どこから取水してるというと羽生なのだ。見沼から60㎞以上あるのだ。
途中には当然沢山の川がある。そこでどうしたかというと、全部立体交差で通したのだ。江戸時代なのにちょっとイカれた工事だ。舎人ライナーに見沼代用水親水公園って駅があるが、この代用水とは見沼の代わりの用水って意味なのだな。
それ以来、旧見沼は田んぼ地帯となっていて、地盤も悪いし土地が低いから都市化した後もそこに家を建てたり開発行為をしてはならないという規制が敷かれている。
武蔵野線東浦和~東川口間、東武野田線大宮公園~大和田、七里~岩槻で突然住宅街が途切れて田園地帯や荒れ地が広がるのを見た事ないだろうか?あれが見沼なんである。
で、八丁堤の下にあたる川口市の方は開発一切禁止というんじゃなくて調整地域という形になっている。これは一般の都市計画で建築物を規制するやり方で、住宅や工場などは建ててはならない。でも例外が設けられていて、学校、病院、特養ホームなんかはokなので、家は無くそういう建物ばかりが閑散に建つという風景になっている。
建物規制なので駐車場など建物がない用途では規制されない。すると、中古車屋(事務所は移動可能なプレハブ)、解体屋ヤード、建築資材置き場などは規制されないのでそれらが集まってしまい、景色としてはあまり良くない地域になっている。