いよいよ「最終号」ですね。昼休み、三省堂書店神保町本店で、『ぴあ』の最終号を買ってきましたよ。
↑最終号の表紙は、スティービー・ワンダー。
↑今日の朝日新聞朝刊に掲載された全面広告も印象的でした。
このようなときに必ず聞こえてくる「1つの時代が終わった」なんて紋切り型は、自分では言ったり書いたりしたくないのですが、でも、『ぴあ』の終刊には、まさにそのような思いを感じずにはいられませんね。
ぼくは、情報誌についてはそれほど熱心な読者ではなかったのですが、それでも一時期は、毎号買ってたなあ。映画をはしごで観たりする者にとって、あの上映スケジュール一覧は便利だったんですよね。エリアと時間を一度に確認できて。たとえば、今日の午後、ちょっとまとまった時間が空いた、いま新宿にいる、さてどうしよう、なんてときには、『ぴあ』の映画情報の見開きがあれば、効率よく2、3本観ることができましたからね。館によっては割引サービスもあったから、雑誌代なんてすぐに元がとれたしね。
『ぴあ』について語ろうと思うと、雑誌離れだの、ネットがどうのと、どうしても同じようなことの繰り返しになってしまいます。これ以上、個人的な思い出を重ねるのもなんなので、最近の新聞記事など、いくつか関連報道をあげておきます。
- 「「ぴあ」最終号、紀伊國屋書店新宿本店で店頭販売-表紙パネル展も開催」(7/21 新宿経済新聞)
- 「『ぴあ』の時代:/下 青春を雑誌に重ねて」(7/21 毎日新聞)
- 「『ぴあ』の時代:/上 雑誌離れ加速、ネット重視へ」(7/20 毎日新聞)
- 「「ぴあ」表紙絵36年、ギネス認定の及川さんサイン会開く」(7/14 朝日新聞)
- 「ぴあ発行終了 表紙イラスト1300本超 及川正通さん」(7/14 MSN産経ニュース)
- 「39年の歴史に感謝 ぴあ最終号特設サイト「39ぴあ」開設」(6/23 朝日新聞)
- 「情報誌「ぴあ」39年の歴史に幕 首都圏版、7月で休刊」(4/22 朝日新聞)
↑付録の創刊号復刻版。開いて最初の広告が、ヤマハ合歓の郷のジャズフェスの案内、対向ページがウィッシュボーン・アッシュ『百眼の巨人アーガス』の新譜広告、表4のカラー広告がドヌーブとマストロヤンニの『ひきしお』ですよ。時代を感じさせますよね。出版文化史的にも貴重な、いい付録だと思います。
さて、もう1つの「終わり」は、こちら。「米書店チェーン2位、清算へ ボーダーズ399店閉店」(7/19 朝日新聞)。
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