はてなキーワード: セミとは
みんなどうやってるんだ?
技術の進歩は急速でコツコツとプロンプトと打ちながらやる今のやり方もそう長くはなさそうなので何となく記録しておく。
ローカル、5070Ti
メガネを光らせながらCivitaiで最新のcheckpointとLoRAをチェック。
今のbase modelの主流はIllustriousかponyで更新の9割以上はこの二つ、普及帯のGPUでも利用可能で品質も十分なのが理由か。flux以上は盛り上がってない。
あと、LoRAのトリガーワード管理がめんどくさい。そろそろメモ帳でやるのも限界。
日常生活からインスピレーション得てその日のキャラを決めるのが紳士流。
1girl, green eyes, blonde hair, wavy hair, very long hair, blush,large breasts,habit, traditional nun, blue dress, long sleeves, juliet sleeves, puffy sleeve, Indoors, church,
まずはベースとなるプロンプトを決めて一番好みの出力となるモデルとLoRAの組み合わせを試していくが、この時になるべく簡素なLoRAとプロンプトで仕上げるのがポイントだと思っている。
後々複雑な構図やポーズを作り上げる場合、この時点でプロンプトがパンパンだと追加プロンプトが十分効かなかったり(無理やり:2)強くしようとして画面が溶けたりする。
品質系プロンプトは省略しているので知りたい紳士は「Illustrious 品質プロンプト」とかでLLMに聞いてください。
そんなわけで好みのキャラと画風を仕上げたらついに叡智タイムである。
単純に好きなシチュをポンポン出すのもいいがストーリー仕立てにするのもいいだろう。
(ex.研究所に来た魔改造性癖ガールを研究員としてどんどん魔改造していく)
谷間が見たいぜ...
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ワ~オ
血管がうっすら見えてる巨乳が見たいぜ...
1girl, green eyes, blonde hair, wavy hair, very long hair, blush,large breasts,veiny breasts,habit, traditional nun, blue dress, long sleeves, juliet sleeves, puffy sleeve, cleavage,bitch, Indoors, church,
ガッデ~ム
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ひゃ~
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なんてはしたない!
1girl, green eyes, blonde hair, wavy hair, very long hair, blush,large breasts,(veiny breasts),lips,habit, traditional nun, blue dress, long sleeves, juliet sleeves, puffy sleeve,(Ecstasy:1.2), lift up breasts, Indoors, church,breasts_close-up,
叡智すぎる!
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もうらめぇえええええ!(白反転)
~どうしてこんなことになったのか~
モンハンワイルズをやるためにPCを組んだのだが3週間くらいで飽きて放置していた。
そんなある日ブックマークしているpixivのイラストがbanされて消えていて大変落ち込んだのだが(数日後復活してた)
いや待てよ、あれAI生成だったな、だったら自分でできるのでは?と思って始めたのがきっかけである。
~~(反転戻り)~~
ejaculation
そんな感じで時間がかかるしめんどくさい。動画や漫画の手軽さが身に染みる。
生成の利点はとにかく自分の好みにカスタマイズした画像が出力できることだろう。いままで吸収してきたコンテンツや尖らせてきた性癖全出動の総合格闘技である。
また、画風の方向性としてはフォトリアル系やイラスト系などいろいろあるが、セミリアル系が凄い。一例としてフワフワの毛皮をまとったかわいいウサギ亜人が出力できる。
ピンク色のバッファローちゃんのもっとすごいやつみたいな感じ。正直フォトリアル系だったら生成じゃなくていいじゃんって思う。
{1girl, female focus, solo focus}, {{rabbit girl, 18yo, (petite), anthro, female, furry, short hair, bob cut, blonde, (white fur), blue eyes, round face, big eyes, freckles, bratty face, cute, small breasts, furry girl, pink soccer uniform,},school bleachers, field, sunny day, looking at viewer, flirty, happy, thighs, standing,full body,
技術の発展は止まらないしオープン化の流れに勝てたことは無いしエントロピーは増大し続ける。
LoRA作成自体が爆速になるかi2iで画像だけでLoRA並み使えるようになるし、動画も実用レベルになるだろう。
気になるのはモデルの要求スペックがローカルHWで間に合うかどうかと規制だ、いまの同人並みに落ち着くとするとローカル生成のキャラLoRAは実質セーフであり続けるだろう。
高品質動画生成はオンライン生成が主流になると生成プラットフォームを整備したもん勝ちだが、コンテンツだけ大国でありモザイクにより健全な性的秩序が守られている我が国は今回もgood loserとしてコンテンツを吸われ続けます。南無三。
ホール&オーツが二人の間で訴訟沙汰になってとうとう永遠に袂を分かった、て今はじめて知ったわー
自作楽曲の著作権管理(監理)ビジネスで見解の相違があったのがいちばんの原因みたいだけど、音楽性の相違もだいぶ前から決定的になってたみたい
ジョンが80年代半ばの二人の全盛期に連帯保証人絡みでスゲー借金背負わされてたのも知らんかった…
手元で完全に自分で権利を握っときたいダリル(デビュー前後に手放して後悔するような目に遭った経験があるそう)とその二人が持ち株会社として自作楽曲管理ビジネスやってるぶんの株を手っ取り早く売却しようとしてたジョン、それに慌ててダリルがストップかけたのが訴えの内容らしい
音楽性の相違は、ダリルがだいぶ前からYouTubeでやってる番組に、師匠のトッド・ラングレンはほぼセミレギュラーってぐらい出演してるのに、ジョン・オーツはたった一回しか出てないってところから察してる人が多かったぐらい知られてたけど
2025年8月、うだるような暑さが続く午後。俺は、QC検定2級の試験会場にいた。窓の外からは、けたたましいセミの声が聞こえてくる。俺のTシャツは、すでに汗で張り付いていた。
周りの受験生は、みんな真剣な顔でテキストを広げている。俺の目の前には、QC検定の公式テキスト。だが、俺の頭の中は、今朝、冷房の効いた電車で見たホッテントリのことでいっぱいだった。
試験直前、なぜかこのタイトルだけが、砂漠でオアシスを見つけたかのように、俺の好奇心を刺激した。まるで、この中に試験の答えが隠されているかのように。いや、きっと隠されているに違いない。そう、俺は確信していた。
試験開始の合図とともに、問題用紙が配られた。最初のページをめくる。…ポアソン分布。俺は絶望した。試験開始5分で、俺はすでに敗北を悟った。だが、その絶望の淵で、あのホッテントリのタイトルが再び俺の脳裏を駆け巡る。
試験監督官の山崎は、この道20年のベテランだ。彼の鋭い目は、些細な受験生の動きも見逃さない。その眼差しは、不正行為の兆候を見つけるために鍛え上げられた、まさに「鷹の目」だった。
俺は、ポケットの中のスマホを静かに握りしめた。その瞬間、山崎の視線が俺に向けられた。
「試験中、一切の通信機器の使用を禁じます。使用した場合は、不正行為とみなし、即刻退場となります」
彼の静かな声が、セミの鳴き声にも負けず、会場に響き渡った。俺は手を止めた。スマホを握りしめたまま、うつむいた。
俺は試験問題に目を戻した。しかし、思考はすでにホッテントリの世界に引きずり込まれていた。
その時、俺の脳内に直接、声が聞こえた。
それは、俺の欲望が作り出した幻聴だった。俺は、抗うことができなかった。
俺は再び、ポケットのスマホを取り出した。画面の光が、静かな試験会場で、まるで小さな太陽のように輝く。その光は、山崎の目にも届いた。
彼の声が聞こえた。俺は、頭が真っ白になった。
「…いや、違います。俺はただ…」
その時だった。俺の体は、音もなく崩れ始めた。いや、「崩れた」のではない。まるで、熱い夏の陽炎のように、蒸発していくような感覚。腕、足、胴体、そして顔。すべてが、まるで最初から存在しなかったかのように、空気中に溶けていった。
残されたのは、机の上に置かれたままの受験票と、俺の人生が詰まったスマートフォン。
俺は、この世から消え去った。地獄にも行けず、天国にも行けず、ただの「無」になった。
はてなブックマークのホッテントリは、俺に答えを教えてくれた。しかし、それは試験の答えではなかった。「楽をして真理を得ようとすれば、存在そのものを失う」という、冷酷な真理だった。
雑に園芸を趣味としている。草むしりは気が向いたらだし真夏日なんて暑いから草は放置で夕方に水遣りだけ。
全部植木鉢かプランター管理で基本的には果樹がメイン。気が向いた植物を無軌道に増やしているのでバラなんかもある。
去年や一昨年世間ではカメムシが多いと言われていた。庭にもぼちぼち見かけた。しかしそれだけだった。
なめてた。
木苺を伝わせている園芸棒にも朝顔を伝わせている園芸棒にもそれぞれ複数ずつ付いていた。やばい。
自分はそんなに虫が嫌いではない。レモンの葉を食い荒らすアゲハも百合に付くキモめの毛虫にしか見えないアゲハも許してきた。
バッタもカエルもトカゲも微笑ましく見守り、カラストンボに害があるといけないのでにっくき蚊対策も自分にかける虫除けスプレーだけ。
なんならひっくり返ったカナブンもセミも直してやる。邪魔じゃなければクモの巣もどんとこい。
ナメクジと葉巻虫以外は大体許して来た。
なんなら一匹程度なら壁に張り付いていても良い。
ABEMAでやってる視聴者投票型Kpopオーディション番組にはまった。
この手の番組を見たことがなくて全く知らなかったのだが、まだ世に出てない原石的な練習生・一般人だけではなくすでにデビューしたことのある人たちも候補生として出演している。しかも某大手事務所出身者やワールドツアー経験者まで来ている。
デビュー経験者と一口にくくっても背景はさまざまで、「1人でやるのは孤独だった」と語るソロ歌手経験者もいた。調べたところ他メンバーが放送禁止レベルの不祥事(DV、子持ち人妻不倫...)を起こして活動がなくなった者もいて驚いた。
あとは年上のメンバーの兵役でグループ活動が制限されることも往々にしてあるんだろうなとは想像がつく。
一方で元所属グループが普通に活動を継続している状態で番組に出演した者もいる(元グループからは活動休止扱い)。中には放送の時間に合わせて他メンバーがリアタイ生配信をしてたり、「帰る場所がないとか言ってたけど実際はお前のグループこの間イベント出てたよね?」みたいな感じで叩かれてた人もいたりした。
こういうパターンだと古参が「この番組でデビューしてほしい」派と「知名度だけ上げて最終的には元鞘に戻ってほしい」派に分裂して終盤まで残ると投票をやめる人たちが生まれるらしい。
中には売名目的ではないか?と囁かれている参加者もいる。そこそこ話題にもなったのに早々に脱落した経験者もいたし、宿舎で定点カメラが回ってる中「デビューが目標の人もいればファイナリスト、セミファイナリストが目標の人もいるじゃないですか」みたいなことをルームメイトに言っている人もいたので。
実際番組きっかけで名前を知った後結構リピートして聴いてるグループもあるので売名は成功しているんだと思う。
ちなみに経験者全般をを韓国語では「中古品」日本語(中国語も?)では「回鍋肉」っていうらしい。たぶん一回加熱した肉をもう一回鍋に戻すことから来てるんだろう。
彼ら回鍋肉軍団の参加や再デビューには賛否があり、原石に枠譲れみたいな意見も聞く。そういう人にしてみたらたぶん高校野球大会を見に来たのにプロ野球のトライアウトを見せられてるみたいな気持ちなんだろう。
でも個人的には闇鍋みたいな感じでアリだ。今まで聴かなかった系統の曲知れたし、百戦錬磨の回鍋肉と顔は120点満点だけどスキルは発展途上...みたいな原石が同じステージに立ったり同じグループでデビューしたりするなんてこんな機会じゃないと見れないし。
日本の夏はセミが鳴き、タレントが走る。いや、走らされる。テレビ局が「愛」と呼ぶ100キロマラソンは、実のところスポンサーの脂汗を黄金に変える錬金術だ。
24時間テレビは「チャリティー番組」と宣伝される。だがその舞台は慈善ではなくサーカスだ。障害者や子どもが“挑戦”させられ、視聴者は涙腺をこじ開けられる。寄付箱に小銭を落とすたびに、尊厳がディスカウントされていく。
灼熱のアスファルトを100キロ走る芸能人。拍手する群衆。これはスポーツではない。夏の公開処刑だ。医学書が「やめろ」と叫んでも、スポンサーは「続けろ」と囁く。
募金は数十億円。だが同時に広告枠も完売。子どもは泣き、タレントは倒れ、スポンサーは乾杯する。地球は救われないが、テレビ局の決算は救われる。
よくある文脈、パートナーを見つけるための清潔感は私にはいらない。
単に、ごく当たり前にそのコミュニティに参加するにあたり、清潔感のない人、と思われたくない。それだけのために、清潔感のなんたるかを定義したい。
保健衛生的な意味で清潔であること。風呂に入り髪と体を洗っている。歯を磨いている。衣類も洗濯したものを着ている。ここまでは普通にできている。
けど、たぶん、清潔感を感じるかというと、たぶんそう思われてない気がする。
まず、長い髪をまとめる術がゴムで何箇所かしばってクリップでとめるだけだ。これは多分、清潔感ある形ではない。清潔感というなら、ピシッと編んでほつれ後毛もなく、髪自体も艶々と手入れされてるくらいではないと。伸びてきた白髪が目立ち、痛んで艶もなく、だだくさにゴムで縛って最低限まとめてはいるけど、ほつれた毛がちらほら落ちてくるようなのは、清潔感はないのだ。昨晩髪を洗っていたとしてもダメなのだ。
…うん、さっさと切ろう。私が見苦しくなくメンテできる範囲の髪にすべきだ。つまりはボブからセミロング、髪をまとめる必要のない長さにすべきなのだ。まあ、切ったら切ったでメンテは必要なんだろうが、今の私の髪は清潔感のあるそれではない。すぐに切りにもいけないので、まず白髪染めとトリートメントはしておこう。
服についてはまた今度考える。
今年の夏、数年ぶりに実家へ帰省したんだけど久々に帰ったせいでこの機会を逃すまい!と親から部屋の片づけを命じられ、ゆっくりするつもりが全然出来なかった。
仕方がなく実家の自分の部屋の掃除をしたわけだけど…机の引き出しから何やらよからぬものを発見。原稿用紙数枚分。なんとなく思い出した。自分が確か高一の時ぐらいに書いた小説もどき…。
そのまま処分しようかと思ったけど、これも何かの縁かと思い、焼き払う前にここに残そうと思って(供養の意味も込めて)、恥ずかしながら当時書いた小説をここに貼ります。
1
七月の黒板って、手のひらの汗を全部吸って、授業が終わるころにはチョークが湿気で太る。
セミは朝からミンミン鳴くくせに、ホームルームのときだけ少し黙る。
うちの担任は「ノストラダムスの書いた七の月だね」と、冗談のつもりで言うのだけれど、冗談って二回目から効かなくなるのよ、先生。私たちは1999年の夏を、テレビのワイドショーと同じ顔で消化して、笑うところは笑って、でも笑いきれない部分は教科書の下に隠す。
昼休み、廊下のどこかでPHSがピピピって鳴る。あの音は少し未来っぽい。私は机の中からMDを取り出して、宇多田ヒカルを再生して、再生の丸い矢印が自分の心臓の形に似てるな、と毎回どうでもいいことを思う。(でもFirst Loveは毎回ぜんぜんどうでもよくない。あれは心音を増やす歌)
夏の空気は扇風機の首ふりのリズムで揺れて、窓の外の雲は誰かが消しゴムで端をこすったみたいにほどけている。私は五時間目が終わったところで、ノートをぱたりと閉じて、裏表紙の端を折って、そっと立ち上がった。「保健室行ってきます」って小さく言えば、先生はたいてい止めない。保健室に行く経路で、屋上という寄り道があることは先生たちの知らない秘密の地図。
理科準備室の窓は鍵がゆるい。椅子を一脚ひっぱって、窓枠に膝を乗せ、指先で金具を押し上げる。屋上に出ると、空気が急にちゃんと味になる。すこし錆びた匂い。じんわりした熱。遠い国道のトラックの音。フェンスの金網に両手をかけて、私は深呼吸を一回、二回。七月の呼吸。あ、これは覚えておこう、って思ったとき。
「そこ、危ない」
声がした。男子の声。低すぎず、高すぎず、でも機械の温度みたいに均一。
振り向く前に、軽く手首を引かれて、私は一歩だけ後ろへ下がる。フェンスぎりぎりのコンクリ、米粒くらいの黒い影が落ちて、コツン、と音を出して割れた。殻の匂い。卵じゃない。虫でもない。もっとイヤな、硫黄の、でもどこかで嗅いだことのある、夏の終わりの側溝みたいな。
「ほら」
私の手首を放した彼は、フェンスにもたれるように立っていた。うちの学校の制服じゃない。黒い長袖。胸元に小さな紋。汗をかいていない。かわりに、視線が汗をかいているみたいに一直線。
「……なにが?」私は聞く。
「アンゴルモア」
さらっと言わないでほしい。テレビが殊更に太いフォントで見出しにしてた単語を、屋上の風のなかで日常語みたいに投げないでほしい。私は笑うタイミングを探したけれど見つからず、代わりにMDを一時停止にした。(宇多田のサビで止めるのは罪だけど、今日は免除してほしい)
「テレビのやつ?」
彼はフェンスを見上げる。その目は、黒板のイコールをまっすぐに引ける人の目。
殻、と彼が言った瞬間、さっきの黒い米粒が、煙みたいにほどけて消えた。彼は胸の紋に指先を添え、短い金属を引き抜いて、空気を一回だけ切る。刃じゃない。音だけ。なのに。地面の黒が粉になって、風にさらわれた。
「通りすがり」
教科書みたいな返事。でもふざけた感じはない。
「通りすがるには、ずいぶん正確にうちの屋上に来たじゃない」
彼はほんのすこしだけ笑う。笑い方は丁寧で、耳の形まで整っているタイプの顔。近づくと汗の匂いじゃなくて鉄の匂いがした。
「君、見えたでしょ、さっきの。普通の人は見えない。足もとに殻が落ちても、踏んで帰る」
「見えたから、何?」
「ひとりにしない」
その言い方は、なんだか“わたしの”言葉みたいで、ちょっとムカついた。知らない人に先に言われるの、好きじゃない。
「名前は?」
「湊(みなと)」
ひらがなで言われてもカタカナで言われても、たぶんこの名前は港の音がする。波打ち際で人を呼ぶ声。
湊はフェンスの外を見上げる。雲が薄く切れて、青の下に白い面が一秒のぞく。その一秒のあいだに、空が低く唸った。電車が遠くの高架をゆっくり渡るときの音に似てるけれど、もっと乾いている。私の首筋の汗がすっと引く。
「二匹目」湊は言って、私の前に立つ。
降ってくる。今度は米粒じゃない。ビー玉よりちょっと大きい、黒い丸。着地の前に割れて、内側から“何か”がぬるりと出ようとする。輪郭を持たないのに、目より先に匂いだけが肌にささる。夏の犬小屋の奥に置き去りにされたゴム、みたいな。
「息を合わせて」湊が言う。
「どうやって」
「今、君がしてるみたいに」
気づくと、私は湊とおなじテンポで息をしていた。吸って、吐いて。吸って、吐いて。二回に一回だけ、すこし長く吐く。そのリズムで、湊の金属が空気を切る。殻の破片が粉になり、風だけが残る。
「……ほんとに、アンゴルモア?」
「名前が先に来る怪物っているんだよ」湊は肩の力を抜きながら言う。「“恐怖の大王”って言葉、空気が好きなんだ。空気は、好きな言葉に寄ってくる」
そこまで聞いたところで、屋上のドアがギイッと鳴って、私は心臓を落としかけた。風より静かな足音。制服の足音じゃない。
「遅い」湊が言う。
「早すぎる」低い声が返す。私は反射でフェンスの陰に一歩引いて、ドアのほうを見る。黒いTシャツに薄いグレーのシャツを重ねた、涼しい顔の男の子。髪は長くも短くもなく、目は印刷された数字みたいにブレない。
「……え?」
「今日は偵察だけって言ったろ」と彼は湊に向かって、とても小さく眉間を寄せる。「初対面を屋上でやるの、ミスの確率上がる」
「じゃあ、屋上じゃないと見えないものもある」湊はさらっと返す。
二人は友だちっていうより、同じ地図の別ページ、という感じ。
「澪(れい)」と彼は短く名乗った。手にPHS。アンテナ二本。画面に点の地図。数字が流れて、一瞬だけ止まる。
「下、駅前に一件。夜は濃い」
「夜?」私はつい口を出す。「夜まで?」
「今日の七の月、最後だから」湊は私を見る。「帰り道、寄り道をしてもいいなら、案内する」
案内、ってすごくヘンな言い方。でも私はうなずく。喉が乾いているのに、声はちゃんと出る。
湊は金属を胸の紋に戻し、手すりに軽く触れてから踵を返した。澪はPHSを親指で弾いて、何かを送信して、何も言わずに私たちの前を歩く。三人で階段を降りると、校舎の匂いが一瞬だけ“普通”に戻って、私はその普通を鼻に詰めておこうと思った。(後で必要になる普通がある、って、新井素子の本に書いてあった気がする。気がするだけで、どのページかは思い出せないけど)
駅前は夏休みの夕方の顔をしている。ロータリーにバス、マクドナルドの前に行列、ガチャガチャの前で小学生が揉めてる、CDショップではラルクのポスター、ゲームセンターからドリームキャストのデモ音。風鈴みたいな高い音が一瞬だけして、次の瞬間、音が全部半拍ずれる。
「来た」澪が言う。
誰も気づいてない。サンダルの女子高生も、サラリーマンも、ショッピングカートを押すおばあちゃんも、誰も。
空から降りるものは影じゃなくて、空気の厚みの差。見えるのは、ここにいる三人と、そして、たぶん私だけ。
湊は前に出る。澪は周囲を見渡して、最も“記録”の薄い位置を選ぶ。道路標識の影と自販機の影が重なる場所。
「ここなら、ニュースにならない」
ある、と澪は言わないで、目で言った。
湊の肩が、呼吸といっしょに上下する。私はそのリズムに合わせる。吸って、吐いて。吸って、吐いて。なぜか一緒にやると心臓が落ち着く。(恋とかじゃなくて。いや、恋かもしれないけど、いまは違う)
殻のない降りは、匂いだけで先に来る。不意打ち。目の端で捉えるまでに、鼻が先に反応して、汗腺が縮む。湊の金属が空気を切り、澪のPHS画面の数字が揃い、私の呼吸が三拍目で長くなる。カチッと音がして、見えない何かが折りたたまれる。駅前はなにも起きなかった顔に戻る。
「——ねえ」私は息を整えながら言う。「これ、毎日?」
「七の月は毎日」湊は金属をしまう。「終わったら、少しだけ静かになる。少しだけ」
その“少しだけ”の言い方が、もう経験者の声で、私は急に怒りたくなって、でも怒っても仕方ないから、代わりに缶の自販機で麦茶を買って三人にわけた。湊は半分だけ飲んで、缶を私に返す。澪は口をつけずに、冷たさだけ指に移して返す。私はベンチに座って、残りを一気に飲んだ。
「帰り道、送る」湊が言う。
「送らなくていい」私はつい強めに言う。「ひとりで帰れる」
「見える人を、ひとりにしない」
またそれ。私はむくれて、でも、足は自然に彼らと同じ方向へ動いていた。
交差点の信号が青に変わる。横断歩道を渡る瞬間、風がすっと変わって、私は振り向く。人混みのむこう、ビルの屋上の縁。夕陽の切れ端のような光のところに、白いシャツの誰かが立ってこちらを見ていた。
まばたきしたら、いない。
「いまの」
「気づいた?」澪が初めて少しだけ笑う。「いい目だ」
「誰?」
「多分、明日には“こちら側”に来る」湊は短く言った。「きれいな顔をしてる」
家の前で別れるとき、湊は「また明日」と言いそうにした顔でやめて、「風の匂いが塩辛くなったら、上を見て」と言った。
私はうなずいて、門扉の前で一回だけ深呼吸した。玄関を開けると、母が台所でゴーヤチャンプルーを炒めていて、テレビは「Y2Kに備えて」の特集をやっていて、父は食卓で新聞を広げ、「大丈夫だよ」といつもの声で言う。
私は自分の部屋でMDを再生して、PHSのアンテナを出して、引っ込めて、出して、引っ込めて、意味のない儀式を二十回くらいやってから、ベッドに倒れ込んだ。天井の蛍光灯のカバーに、屋上のフェンスの格子が重なって見えた。
眠る直前、窓の外で、ほんの少しだけ風が塩辛くなった気がした。私はカーテンをめくって、上を見た。空はぜんぶの青を混ぜたみたいな色で、星はまだ点かず、遠くのどこかで雷の写真だけフラッシュが光った。
明日も、見える。
明日、もうひとり来る。
七の月は、まだ終わらない。
2
ワイドショーが終わって、ニュースの時間までの隙間に流れる通販の番組。マッサージチェアとか。美顔器とか。私は居間でスイカバーを食べながら、母がアイロンをかける音を聞いていた。
PHSが震えた。メール。文字数は少なく、「屋上」とだけ。差出人不明。昨日と同じ。
——行くしかない。
照り返しが強い。空気が音を立てる。セミは昼なのに狂ったように鳴いていて、私の制服は汗を吸ってもう重たい。
「来た」湊がフェンスにもたれていた。
隣には澪。無口な彼は今日もPHSを指先でいじって、画面に流れる数字を追っている。
そして——もうひとり。
髪は少し長く、色素の薄い瞳。美少年としか言いようがない顔立ちなのに、目の奥がひどく静かだった。笑ったとき、光がこぼれるというより、光が寄っていく感じ。
「碧(あお)」と湊が紹介する。
「よろしく」碧はにこりと笑って、私の袖を軽くつまんだ。指先が冷たい。
「三人?」私は尋ねる。
「四人」湊が言う。「君を入れて」
「えっ、いや、私なんて」
「見えてしまった以上、もう“向こう側”だよ」澪は画面から目を離さずに言った。
私は息を呑んだ。昨日から、すでに普通ではなくなっている自分を、もう否定できない。
——
ロータリーに人が溢れている。コンビニの前では中学生が立ち読みして、パン屋からは焼きたての匂い。バス停のベンチに座るおばあちゃんが団扇をぱたぱたさせている。
そんな雑踏のなかで、突然、音が半拍ずれる。
通りすぎる電車のブレーキ音が伸び、子どもの笑い声が濁り、セミの声が一瞬だけ空気に沈む。
「来た」澪が小さく告げる。
空から、殻が落ちる。最初は見えない。でも、確かにそこにある。私たち四人の目にははっきりと。
ビー玉より大きな黒い殻。地面に触れる前に割れ、中からぬるりと何かが出る。匂いは昨日より強烈。鼻の奥が焼ける。
「人混みの中は厄介だ」湊が前に出る。
「周波数を合わせる」澪はPHSを高く掲げ、ボタンを素早く叩いた。
「大丈夫、大丈夫」碧が私の肩に手を置いた。「君は息をするだけでいい」
殻から出てくる“それ”は、人の目には映らない。でも私には見える。輪郭は定まらず、影が水に溶けるみたいに揺れる。だけど、確かに街を食おうとしている。
「湊!」澪の声。
湊は棒を伸ばし、空気を裂いた。
刃ではなく、ただ音。だけど“それ”がたじろぐ。
碧が微笑みながら指先を空に走らせる。風の流れが変わり、影の形が折れ曲がる。
私の呼吸が、彼の肩の上下に合わせて整う。
一瞬、世界が止まった。
そして、影は粉になって消えた。
駅前は何も起こらなかった顔で、再びざわめき始める。人々は誰も気づいていない。
——
「なに、これ、ほんとに毎日?」
ベンチに座り込んで、私は麦茶を一気に飲み干した。
「七の月は毎日だ」湊が答える。
「でも、七月が終わったら?」
「少しだけ静かになる」碧が柔らかく笑った。「でも、“恐怖の大王”は終わらない。七月の名を借りてるだけだから」
澪は黙ってPHSを閉じた。その目は冷たいけれど、どこかで私を見守っているようでもあった。
私は三人を見回して、息を吐いた。
「……わかった。もう知らないふりはできない。だから——」
「ひとりにはしない」湊が言った。
その言葉は、昨日よりもずっと重く、強く響いた。
——
夜。帰り道。
商店街のアーケードにはまだ人がいた。ゲーセンの前でカップルがプリクラの袋を持って笑っている。CDショップからはELTの歌声が流れている。
「また?」私が言うと、碧が肩をすくめる。「今日は濃いからね」
次の瞬間、いなくなった。
「今のは?」
「気づいた?」澪が珍しく少し笑った。「君、ほんとにいい目を持ってる」
「……誰?」
「明日、会える」湊は短く言った。「俺たちの仲間になる」
——
ニュースは「何もなかった一日」を語っていた。
私は自分の部屋に入り、PHSのアンテナを伸ばしては引っ込め、伸ばしては引っ込め、意味のない儀式を二十回くらい繰り返した。
屋上の風がまだ、肌に残っていた。
三人の声も、影の匂いも。
そして、明日現れる誰かの姿も。
七の月は、まだ終わらない。
3
七月三十一日。
カレンダーの数字が赤くも青くもないのに、どうしてこんなに特別に見えるのだろう。
”終わる”という言葉が、宿題のノートよりも、日めくりの紙よりも、今日は妙に重たかった。
午前はやけに晴れていた。
でも午後になってから、光は濁った。セミの声がかえって甲高く響く。
屋上のドアを押すと、三人が待っていた。
湊。
澪。
碧。
「紹介する。彼も仲間」湊が言った。
白いシャツの少年は軽く会釈をした。年は私たちと変わらないのに、目の奥だけが遠い。「……雅(みやび)」と小さく名乗った。
四人の男子と、私。
屋上の風は重たくて、フェンスの金網が湿っているみたいだった。
「本体が来る」澪はPHSを掲げ、数字の羅列を見せてくる。意味はわからない。でも、ただ事じゃないことは伝わる。
「恐怖の大王」碧が肩をすくめながら微笑む。「七月が終わる、その瞬間に」
雷が鳴った。
私は一歩後ずさったが、湊が前に出た。背中越しに、彼の肩の呼吸が見える。
「大丈夫。合わせればいい」
「……どうやって」
「昨日と同じ。君は息をするだけ」
影が降りてきた。
殻じゃない。粉でもない。
“名状できないもの”が、街を覆いはじめる。
匂いが先に来る。鉄錆とゴムと、夏の終わりの湿気を全部混ぜたような匂い。
碧は風の流れを変える。
雅は静かに印のような手の動きをして、影の裂け目を縫い合わせる。
湊は棒を構え、私の前に立つ。
「……来るぞ」
大王の影は、顔を持った。
知らない誰かの顔。
でもなぜか懐かしく、私の記憶の底を撫でる顔。
「来る」澪が短く言う。
「させない」湊が返す。
影が迫る。世界が歪む。
人混みの声が止まる。時計の針が動かない。
この一瞬に、すべてが収束していく。
湊は前に出た。
「俺がやる」
「待って!」思わず叫んだ。
「君をひとりにはしないって言ったのに」
湊は、振り返らなかった。ただ、少し笑った。
「ごめん。今日は、俺だけで強がらせて」
影の中心に踏み込む。
棒を構え、全身を“蓋”にするように。
世界が一秒、無音になった。
雷鳴。
セミの声。
窓ガラスが震える。
影はたしかに消えていた。
残されたのは、三人の男子と、私。
澪は黙って画面を閉じ、碧は笑わずに目を伏せ、雅は静かに空を仰いだ。
湊の姿は、なかった。
「……どうすればいい?」私は震える声で尋ねた。
「何もしない」澪が答える。「ニュースにならないこと」
「覚えておくこと」碧が続ける。「ひと知れず、覚えていること」
雅は小さく頷いて、目を閉じた。
夜のニュースは「何も起きなかった一日」を語った。
父は「大丈夫だよ」と笑い、母は冷蔵庫にペットボトルの水を入れた。
宇多田の声が、少しだけ遠く聞こえた。
——風が変わったら、笑って。
私は、笑った。泣きながら。
翌日。八月一日。
空は夏の顔をしていた。
棒を見せ合って、当たりだの外れだの笑いあった。
でも、屋上の風は、まだ四人分吹いていた。
そして、七の月は、静かに閉じた。
BYDのハイエンドブランドYANGWANGのU9 Track Editionが、2025/08/08にドイツのATP Papenburgで472.41 km/hを記録。EVの最高速記録を塗り替えた。公表映像では計測機器VBOXのオーバーレイが表示され、ドライバーはMarc Bassengと明記されている。今回の車両はU9の量産版をベースとするTrack Editionのテスト車で、量産車の拡張仕様であるがワンオフの速度記録専用マシンではない点が重要だ。
参考URL: BYD公式リリース https://www.byd.com/mea/news-list/yangwang-u9-track-edition-sets-new-global-ev--top-speed-record-472-41-kmh
参考URL: 公式動画(VBOX掲載)https://www.youtube.com/watch?v=lXfYTK2RVhY
今回の472.41 km/hは片方向のトップスピード計測である。ATP Papenburgの高速オーバルは全長12.3 km、直線は各4.0 kmであり、超高速域での加速を伸ばすにはコース長そのものが制約になりやすい。つまり、本件の到達速度は車両側の上限ではなく、コース制約による頭打ちの可能性が高い。
順位 | 車名 | 最高速度(km/h) | 記録日 | 会場 | 計測方式 | 注記 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | YANGWANG U9 Track Edition | 472.41 | 2025/08/08 | ATP Papenburg | 片方向 | Track Editionのテスト車。Giti開発のセミスリックと空力強化を装備 |
2 | Aspark Owl SP600 | 438.7 | 2024/06/08 | ATP Papenburg | 片方向(公表) | Guinnessで「電動プロトタイプハイパーカー最速」認定 |
3 | Rimac Nevera R | 431.45 | 2025/07/09 | ATP Papenburg | 片方向(公表) | Rimacの軽量高出力版R |
4 | Rimac Nevera(量産) | 412 | 2022/11/15 | ATP Papenburg | 片方向(公表) | 量産EVの高速記録として広く引用 |
5 | Automobili Pininfarina Battista | 350 | 2022/11/20 | Nardo等 | メーカー公表 | 量産EVハイパーGTの公称最高速 |
順位 | 車名 | 最高速度(km/h) | 記録日 | 会場 | 計測方式 | 注記 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | Bugatti Chiron Super Sport 300+ | 490.484 | 2019/08/02 | Ehra Lessien | 片方向 | 前量産プロトでの到達。SGS TUVが検証と報道 |
2 | SSC Tuatara | 455.3(282.9 mph) | 2021/01/17 | Kennedy Space Center | 二方向平均 | Racelogic計測で検証、公表ベース |
3 | Koenigsegg Agera RS | 447.19 | 2017/11/04 | Nevada州道160 | 二方向平均 | Racelogic検証、量産車の二方向平均として歴史的記録 |
U9 Track Editionの472.41 km/hは、EVの「トップスピード神話」を更新しただけでなく、高速域の加速力でも新しい地平を示した。直線4.0 kmの制約があるPapenburgでの記録であることを踏まえれば、EVのポテンシャルはまだ伸び代がある。今後は、計測条件を揃えた二方向平均の正式認定と、より長い直線を持つコースでのチャレンジが焦点になるはずだ。
え、ちょっと待って、カレンダー見たら8月26日ってマ???ウッソだろおい!!!!
なに?夏?どこにあった???セミ鳴いてた???花火大会???海水浴???スイカ割り???バーベキュー???何もしてねぇええええええええ!!!!(泣)
気づいたら仕事して、仕事して、休日クーラーの下でポテチ食ってアイス喰ってただけで夏死んでたんだけどwww
いやほんとマジで夏イベントゼロ。全然夏っぽいことしてない。思い出ファイル空っぽ。
みんなさ、夏らしいことした??したんだろ???ねぇお願いだから言って。あなたの思い出に慰めてもらいたいから!!
おぉおおおんんん!!!!
日経が「デンソーが走行中ワイヤレス給電で約50時間かけ500km達成」と報道した。
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO90879320V20C25A8TJK000/
https://finance.yahoo.co.jp/news/detail/26160791d5b00e5619bf133ca6878fb817032097
デンソー公式の距離・時間の一次リリースは未確認だが、真偽は「距離数値は準公式、技術実証自体は整合」扱いが妥当だ。
この技術の優位は「停車充電の削減」「電池小型化」「フリート用途の稼働率向上」にある。
一方で課題は、「インフラ初期費用」「標準・相互運用」「保守耐久」「ビジネスモデル設計」で、とてつもなく大きい。
世界での実証は加速中で、米デトロイトの公道パイロット、伊A35の“Arena del Futuro”、ENRXの高出力実証などがある。
まずはバス、配送、シャトルなど限定ルートでの面展開が現実解だ。
日経のスクープを金融メディア等が伝聞形式で要約。デンソー広報コメントは「実用化に向けた水準引き上げ」程度で、距離の一次公表は見当たらず。よって「走行中給電による長時間連続走行の実証」は整合性が高いが、「500km」の数値は準公式扱いが適切。
世界のパイロット(米・伊・他)やENRXの実測レンジから、長時間連続運転・高効率・高出力は技術的に十分射程内にある。
広域展開の主役。停車は必要だが既存インフラ・標準・課金が整備済み。ピーク電力対策と系統強化がカギ。
ガレージやバス停、信号待ちの「セミダイナミック」に相性が良い。位置合わせ精度が実効効率の鍵。
停車時間は短いが規格統一や在庫・資本コストが重い。限定地域や限定車種に向く。
配車が固定的なフリート(バス・シャトル・配送)で稼働率を最大化。限定ルートへ段階的に敷設し、静止型と組み合わせて面を拡大する戦略が合理的。
都市シャトル、空港・港湾、工場内搬送、BRTや路線バス、定期配送の幹線ルートであろう。これらは「ルート固定・滞在時間制約・回送削減メリット」が大きく、職業ドライバーの稼働を最大化できる。公道パイロットの設計思想は、まず短区間からの段階導入である。